台風19号の被害

平成3年9月28日日本海を北上した台風19号は、本県のりんご産業に膨大な被害をもたらした。
とかく対馬海峡を北上する台風は、次第に進路を東に変えて津軽海峡付近を通過し、被害をもたらすことはある。
しかし、この台風の被害は、まさに強烈で、700億円以上の被害をもたらした。

この台風の進路は2日ほど前から気になっていた。
しかし、人の力ではせいぜい暴風ネットを張るくらいの対応よりできない。
しかも時期が悪かった。
もう10日も遅ければ、中生種の一部は収穫できるのだが、為す術がなかった。
ただ、今までの台風でも最大の被害があった昭和29年の洞爺丸台風の被害が35%くらいなので、台風後に残ったりんごを大事に育てようと言う気になっていた。
ところが、80%の落果にはただ唖然とするだけであった。
この復興には5年はかかると覚悟をしていたが、行政の早い立ち上がりと全国からの支援に助けられて、ほぼ1年で復興できた。
自身でも良くやったと思っているし、あの時の全国からの暖かい応援は忘れられない。

被害の大きかった風

順位 年月日
被害数量(トン)
平成 3年9月28日    (台風19号) 387,777
昭和29年9月26日    (洞爺丸台風) 123,600
昭和60年9月 1日    (台風13号) 111,600
昭和40年9月10日〜11日(台風23号) 109,288
昭和51年10月21日    (季節風) 100,628
昭和56年8月21日〜23日(台風15号) 90,569