戻る 「 三 平 汁 」 元  祖

北海道奥尻郡奥尻町企画振興課企画振興係

 北海道でなじみの深い料理三平汁。
 各地ごとに三平汁の由来については申し伝えがありますが発祥の地は奥尻島であるというお話があります。

 南部藩の家臣、斉藤三平が蝦夷地に渡り、開拓事業に従事したいとはるばる津軽の海を渡りたどりついたのが奥尻であり、斉藤三平は尋ねて来る多くのお客さんを、塩ザケの頭と季節ごとに採れる野菜などを煮込んでもてなしました。

 その素材を残すことなく経済的で素朴な味は大変美味しく、この料理を三平汁と名付けようということになったと云われています。
 今は、サケがあまり獲れなくなり、ホッケやタラを塩漬けしたものを材料にしていますが、これまた、サケに劣らない美味しさです。
 こうして島民は古い歴史の中で、海と深いかかわり合いを持って生活をしてきました。

 そんな中あの忘れもしない大災害が起こりました。“平成5年7月12日発生の北海道南西洋地震”
 多くの恵みをくれた海が巨大な津波となって島を襲い自然の猛威によって、島民誰もが壊滅的と思うほどの深い傷を負いました。
 しかし、全国の皆様の心暖かい善意に励まされた、奥尻町は復興に全力を注ぎ、4年の歳月を経た今、見事復興を成し遂げることが出来たのです。
 基幹産業の漁業は資源が徐々に回復し、中止されていたウニ・アワビ漁も復活して本来の活気が戻ってきました。

 秋……これから奥尻はホッケ漁が始まります。
 家庭、また旅館や民宿で“三平汁”が食卓にお目見えすることでしよう。

 これからも故郷を愛するものとして郷土料理“三平汁”とともに、我々島民はあの地震災害で得た教訓を奥尻の未来にいつまでも語り継いでいかなければなりません。

戻る 鱈 三 平 汁 (味噌風味) 素朴な味わい

■材料
  鱈1皿 3s、大根、人参、じゃがいも、長ねぎ
  昆布・かつおだし、味噌・酒・みりん

■作り方−
@鱈を2枚におろし、ぶつ切りにする。
 頭を2つに割り、野菜も大きめに切る。
A鍋にだし汁を入れ、じゃがいも・大根・人参を入れ火が通ったら鱈の肝を1口大に切り入れる。(その時に味噌を入れる)
 次に切り身を入れ、味を整えて最後に長ねぎを入れて出来上がり。
B皿に盛る。