戻る 名物「ぼたん鍋」 滋養・美容・強精食−

青森県脇野沢村商工会指導課長 笹沼正悦

 一度食べたら二度食べたい。二度食べたら、もうやめられない!
 東北、北海道の積雪寒冷地帯において、初めて猪の飼育に成功。下北半島での厳冬をのり越え、厳しい自然環境の中で育った純粋な猪が、野生的な風味で登場。今や“ぼたん鍋"は青森県を代表する特産品である。

 ここ脇野沢村は本州最北の下北半島に位置、人口3千人弱の県下でも有数の小さな村である。昭和57年、地元農協が冬期の味の観光を求めて猪の飼育に着目。冬、地吹雪の中イヌ、ネコでさえ一匹も通ることのなかった観光シーズンオフ。観光協会会長でもある川瀬吉治農協組合長がこの悪条件を逆手にとり、困難を可能にしたのが猪の飼育事業である。
 雪国ならではの飼育の困難さを、一丸となって見事克服。以来、村ぐるみのPRが功を奏し、名物“ぼたん鍋”はむらおこし商品として不動の地位を確立。宿泊関連業者をはじめ、破格の経済波及効果を生んでいる。まさに、イノシシ様々々…である。

 観光協会では、冬期の誘客対策から、あくまで村内に来て食べていただきたいとのことで、民宿等では企業秘密ともいえる絶品の味を自信をもって提供している。
 年々増加する需要に応えるために、昨年4月に農業振興公社を設立、農協から飼育を移譲し、生産規模の拡大を図っており、着実な地域振興策をめざしている。
 小さな村の限りない大きな挑戦でもある。

 (駄作一句)     〜猪に 魅せられてなお ぼたん鍋〜

戻る イノシシ料理紹介   ぼたん鍋
材料(1人分)
イノシシ肉 130g いわしの焼き干し
(鰹節でもよい)
2〜3尾
だし昆布 5p切 唐辛子 少々
大さじ3杯 専用猪ダレ(みそ仕立) 80t
だし汁 2カップ(400t)    
ごぼう、にんじん、白菜、春菊、えのきだけ、しめじ、
   豆腐、シラタキ、ネギをそれぞれ適宜
■作り方−
@だし汁を作る。
A土鍋の中に専用猪ダレを入れ、だし汁を加え沸騰させる。
B沸騰したら最初にごぼう、にんじんを入れる。
C頃合いをみて白菜、春菊、えのきだけ、しめじ、豆腐、シラタキ、ネギを入れる。
D最後にイノシシ肉を入れ煮込む。(沸騰したらトロ火にする)
E残ったスープに、きしめん、うどん、ごはんなどお好みのものを入れてお食べ下さい。

■イノシシ料理提供期間/
          11月1日〜翌年3月31日

■ぼたん鍋  1人前 2,500円
■専用猪ダレ(310t) 450円
■村内の旅館、民宿、食堂で食べられます。
                    (要予約)

■問い合わせ先/脇野沢村観光協会
  (商工会内) TEL(0175)44−2217

※イノシシ肉は村内限定販売のため、品切れの場合がございますので、その節はご容赦下さい。