孤独は必要、孤立は怖い

 

  「孤独」は考える力を高める為大切である。しかし、「孤立」は怖い。人間一人では生きていけないからだ。
  対面なし。電話、メールでの交流なし。いつの間にか「孤立」していた。寂しいと気付いた時には手遅れである。誰も相手にしてくれないからだ。
  京都アニメーション放火事件(2019年死亡者36人)、大阪北新地ビル放火殺人事件(2021年死亡者27人被疑者含む)。二つの事件、私には「孤立」で共通している様に映る。
  衣食住足りて「今だけ、自分だけ、金だけ」という考え方がまん延。その結果、人のつながりは希薄となり、「孤立」を生む土壌は肥えるばかりだ。
  「おはよう」「こんにちは」。私は、この一言が「孤立」を防ぐ清涼剤だと考えている。しかし、これが以外と難しい。マウンティング思考(優生思想的考え)が立ちはだかるからだ。
  ところが、H整形外科では診療開始前、待合室で待つ人々に対して医師が「おはようございます」と声掛けをするという。これは医師と患者の信頼関係がより一層高まるに違いない。
  「個にして弧ならず」。好きな言葉です。「個」の確立は生きて行くための礎である。しかし、孤立は避けたい。