他者にならって日々学習
(東奥日報新聞「明鏡欄」掲載:2024.2.2)
新年は元日に発生した能登半島地震、翌2日の羽田空港滑走路での航空機衝突事故と続き、不安な幕開けとなった。最近の世相は、衣食住足りて「今だけ、自分だけ、金だけ」という風潮がまん延。そんな中、心が温かくなる様な出会いがあった。
近くのゴミ集積場所が、いつも綺麗に除雪されている。自分がゴミ出し管理の当番になって知った。とても気持ちが良い。除雪している人は、近所の住民だと分かった。先日、顔を合わせて「ありがとう」と感謝の意を伝えた。ちなみに「ありがとうはポケットに入れるな」とは、ユダヤ人の格言だという。
また、小学校校長を定年になった人も近所にいる。「ゴミ出しに行った際、手旗を巻いて歩いてくる同氏を見た。尋ねたら、子ども達が安全に横断歩道を渡れるように見守りをしている、という。夏ならまだしも、冬は辛いだろう。しかも定年後とあって感銘を受けた。
さて、自分には何ができるか。次の様な考え方はできる。相手の立場や利害にも思いを致す。自分と異なる見解に耳を傾け、多面的に考える。そして誠実な同意と質問が決め手の傾聴。理不尽なことに怒ること。これらはできる。その為には日々学習は欠かせない。
以 上
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