ロシアの暴走に歯止めを

(東奥日報新聞「明鏡欄」掲載:2022.4.19)

  集団虐殺を疑わせる、道路のあちこちに横たわる遺体。ロシア軍のウクライナ侵攻は日増しに残虐化している。ロシアは第二次世界大戦後、日本固有の領土である北方四島を実効支配している。しかも、北方四島は日本国とは目と鼻の先である。つまり、ロシアは我が国の隣人である。しかし、ロシア人との交流が少なく。ロシア人の気質、暮らしなど、ほとんど知らない。
  国連憲章は加盟国の加盟国の主権、独立、領土の尊重、武力による威嚇の禁止を明記する(第2条4項)。ところが、ロシアは国外的に国連憲章に違反し、ウクライナへ軍事侵攻する。国内的には厳しい言論統制を敷き、反戦デモを拘束する。そもそも「人権」という概念が存在するのか疑わしい。その様な国家が核兵器を保有し国連で拒否権を持つ常任理事国なのだ。
  ロシアの暴走を止められない国際社会。むなしさが募るばかりだ。一方的に日常生活を奪われたウクライナ国民。その悔しさは計り知れない。私はウクライナの人々、そして、ロシアの心ある市民に寄り添っていきたい。マスクをウクライナカラーにし、ウクライナ国旗を自宅前に掲げた。プーチン大統領の非人道的行為、国際法上の責任を明確にすべきである。国際司法裁判所の役割に期待したい。

以 上