陸上競技大会 疑問な対応
(東奥日報新聞「明鏡欄」掲載:2021.5.18)
躍動する選手達の姿を見たい。県春季陸上選手権、観客席入り口で暗転した。まず疑問である。なぜ無観客なのか。個別具体的に検討した結果なのか。そして、大会前に一般人に分かるよう通告していたのか。
観客席2万809席を要した国際大会可能といわれる新総合運動公園陸上競技場。入り口に机を設置、大会関係者が人の出入りをチェックしていた。机の前に立った瞬間「無観客のため入場できません」と態度は居丈高。そこで、観客席でない通路端に立っていたら「邪魔になる」という。思うに、同競技場は公共施設。私たちは、原則同施設を利用し、同施設での協議を観る権利を有する。ただし、例外的にそれらの権利は制限される場合がある。例えば、新型コロナウイルス感染拡大防止策として制限される場合である。観る権利を制限する「無観客」という措置である。
人の出入りをチェックしていた者は、この原則、例外が逆転している。その結果、観戦に来た人への感謝、例外であるから同会場へ足を運んだ人に対する丁寧な説明。その様な発想をすることが出来ない。一体、彼等はどの様な職業の人達なのか。社会との乖離を感じる。傲慢な態度は同競技場に相応しくない。同施設を利用する側のレベル向上を図る必要性を感じた。