放課後児童支援員の資質を問う
「放課後児童支援員」の人達を対象にした講演をした時のことだ。アンケート用紙に書ききれない攻撃的な感想に出会ったことがある。
確かに、感想は自由である。しかし、「放課後児童支援員」の資質を考えた時、話は別である。
子ども達は一人一人皆違う。感想者はその前提に立って、役割や仕事が出来るのか甚だ疑問である。自己肯定感の乏しさ、自信のなささを感じるからだ。
自己肯定感とは、他者と比較するのではなく、評価や成果の有無に関わらず自分の軸を持ち、そのままの自分を受け入れることをいう。
ところが、自己肯定感は優生思想的考え方とは対極にあるものだ、一朝一夕で身に付く代物ではない。中でも、学歴、職歴の高い人達には難しいようだ。レースの様な人生を歩んできているからだ。
不世出と評される伊藤塾塾長・弁護士伊藤真は「塾長雑感」で自己肯定感に関して次の様に述べている。引用する。
「他者が自分と違っても良い、それを受け止めて否定しないという多様性の尊重は、まず、『自分はこのままの自分で良い』『人と同じである必要などない』という自己肯定感が前提になります。自分に自信がないと、自分と違う他者の意見によって自分の意見が否定されている様に感じてしまい、相手を攻撃しようとしてしまうのです」。