運輸支局 見事な窓口対応
(東奥日報新聞「明鏡欄」掲載:2021.4.13)
私は、行政書士試験に合格、登録して業務を開始したのが1985年2月4日である。業務は主に運送関係である。そのため、青森運輸支局への出入りは長い。当時若かった人達が転勤を重ね昇進して同支局へ配属になる。一方、自分は年輪を重ね老化が進む。
彼等は行政サービスを業務とする国家公務員である。窓口業務が多いためか、サービスを提供する職員の対応は年々向上、目を見張るものがある。
先般、大恥をかく届出書を提出した。公示を見落としていたことが原因であった。その際、補正を指導する担当者の言動に感動した。話をしっかり受け止める謙虚さ。相手に寄り添い疑問に複眼的に答えようとする姿。柔らかい言い回し。これは業務に対する「自信」の表れと映る。これは研修だけでは身に付く代物ではない。持って生まれた才能だけでもない。努力の表れと感じた。
昨今、中央官庁にみられる隠蔽、改ざん、廃棄、言い逃れなど。とかく国家公務員には悪い印象を抱きがちである。しかし、同支局の現在までの対応はその印象を吹き飛ばす価値のあるものである。私は、“築80年”になる。今回の職員の対応を通じて改めて感じた。年齢に恥じない言動に常に敏感でありたい、と。感謝である。