銀行マンと行政マンとはこんなに違うのか
久々に地元の銀行窓口に行った。驚いたのは、客に寄り添う姿勢である。対応した女子行員の会話力と笑顔のすばらしさ。後期高齢者故にだろうか。それとも、所作の素晴らしさにあったのだろうか。また、これは持って生まれた才能だろうか。行員研修の成果だろうか。考えただけで爽やかな気持ちになった。
一方、先般青森市施設の窓口に講演のチラシ備え置きの依頼に行った。15年ほど続いている。市民に寄り添う姿勢が変わった。「お願い」の多用である。そして、公務員の大好きな「皆さんにそうしています」である。
行政は、国民に対するサービス業である。市民の負担軽減を図る、という意識が軽薄になってきている印象を強くした。行政マンとしての誇り、プライドは無価値になってしまったか。
ところで、この両者の違いは一体どこからくるのであろうか。銀行は日々競争の原理下で業務を進めなければならない。一方、地方公共団体は利用する側に殆ど選択できない状況下で業務を進める。この違いが対応の違いとして現れるのだろう。
長寿社会になった。不透明、不確かな時代である。両者の違いは定年後の生き方に大きな影響を与えるに違いない。