視覚障がい者と信号
好天の日だった。信号待ちをしていた車から白杖を使っている男の人を見た。一体どうやって横断するのかとても不思議であった。
そこで、視覚障害協会へ聞いてみた。信号から発信する音を頼りに道路を横断するという。「信号機全てが音を発信するのですか」と尋ねたら、そうではないという。
視覚障がい者がなぜ不自由な生活を強いられているのか。理由は明白である。健常者を想定して社会構造が造られているからである。これは、障がい者問題を考える大前提である。だとすれば、音の出る信号機設置を恩恵的発想ではなく、人権として考えるべきである。
私は、何度か盲目の人にマッサージを施して貰った経験がある。感じることは彼等彼女等の内面的価値が健常者に比較して高いことだ。とにかく優しい。
憲法25条1項「全ての国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する」と規定する。憲法は「可哀想」を予定していない。
1日も早く、多くの信号機に音の出る信号機が設置されることを行政に要請したい。
以 上