社会の分断が始まっている
映画「子どもたちをよろしく」を語る。池田香代子氏が寺脇研・前川喜平・望月衣塑子の3氏にインタビューする動画を見た。対談の最後の最後に述べた池田香代子氏の言葉が頭から離れない。「社会の分断が始まっている。これは全体主義の兆候である、とハンナ・アーレントが述べている」。
社会の分断は、生活基盤の弱い家庭を直撃する。そして、弱い子ども達に多大な影響を及ぼす。つまり、子ども達は居場所を失い、愛情に飢え、いじめ、自死、と強い影響を受ける。彼らに想像力、共感力などは期待すべくもない。この構造を断ち切るのは、学校ではない。家庭でもない。地域社会でもない。根源にあるのは、政治の歪みである。
今、私たちは問われている。社会の分断に抗うのか。それとも加担者となるのか。
確かに、後者は思考を不要とし楽である。しかし、一旦、全体主義が構築された場合、民主主義によって民主主義が復活することはあり得ない。民主主義の生命線である表現の自由は絶たれるからだ。
私は、人間を幸せにしない全体主義を望まない。だから、社会の分断に抗う。
以 上