優しい母と強い父は絶滅してしまったか

  今、子ども達にとって最も必要なのは、優しい母と強い父ではないだろうか。不確かな時代、長寿社会の到来に立ち向かうには強い心が求められる。であれば、尚更子ども達にとって最も必要なのは優しい母と強い父であろう。
  私は、戦後間もない頃に幼少時代を過ごした。大人達に対しては、その様なイメージが強かった気がする。優しい母の裏面は強さ、強い父の裏面は優しさであったような気がする。優しい母は子どもにより添う力が強く、強い父親は子どもに生き方を教えたようだ。
  では、実態はどうか。経済原理、競争原理に翻弄され「優しい」とか「強い」という内面的価値を見失ってしまったのでは。まわりも同様な風景だから気がつかない。優しい母と強い父は一体何処へ行ってしまったのだろう。天国には沢山いるが、地上から絶滅してしまったのだろうか。
  最近、千代田区立麹町中学校著「学校の『当たり前』を止めた」で、「心が行動を決め、行動は心を変える」という記述に出会った。得心である。「自律心」を涵養し、子、孫達に対して立木に立って見る「親」の役割を果たしたい。その為には、日々学習は欠かせないと考えている。

  以 上