貧困は学習意欲の低下に影響を与えるか
「貧困が学習意欲の低下に影響をもたらす」という話をよく耳にする。所得格差は教育格差。果たしてそうだろうか。
子ども達の学習意欲は世界的に低いと指摘されて久しい。私は、子ども達の学習意欲が低いのは、貧困ではなく指導する技術の未熟さに原因があるとみている。学習が楽しければ、子ども達の学習意欲は高まるはずだからだ。
教育現場に教育に馴染まない経済原理が入り込んだことも濃い影を落とす。これは、排斥と差別の温床になりやすい構造だ。この土壌は諦めの芽は差だつが、夢や希望の芽は育たない。
「自分は一生懸命やっている。しかし、保護者の貧困が子どもの学習意欲を低下させている」という構造からの脱却を図らねば、指導技術の進歩は望めない。
貧困とは、経済的貧困を指しているのだろうが、精神的富裕層、つまり無償の愛に包まれている子どもの学習意欲は高い。心が強く育つからだ。教育は子ども達と向き合ってなんぼの世界。学習の喜びを伝えられる教師を目指して欲しい。
以 上