県高校ラグビー界に激震
〜全国に通用する予兆か〜
来年のラグビーW杯日本開催を控え、否応なしに関心が高まるラグビー。そんな中、青森県高校ラグビー界に激震が走った。県選手権7連覇の青森北高対復興チーム青森山田の新人戦。41体5、青森山田の勝利は圧巻である。県高校ラグビー界に新風を吹き込む指導者が現れた様だ。これは、全国に通用する予兆を感じる。
同校指導者のモットーは「楽しいラグビー」だという。思うに、「楽しいラグビー」とは、指導者が主役ではなく、選手一人一人が主役のラグビーである。選手達の主体性を重視、コミュニケーション多用のラグビーである。つまり、角を削らず個性の強さが集団を強くするという発想である。
高校スポーツの目的は、学生達の人間としての成長にある。勝利至上主義はとかく目的を見失う。目的を見失った部活動は災いに転じる危険性さえある。「指示」「強制」の強化は選手達を「萎縮」させ、「自立心」の芽を摘み取ってしまうからだ。これは、成長過程にある選手達にとっては悲劇である。
これに対し、主役は楽しい。まず、やる気が起きる。その結果、教訓が増え、考える力が涵養されるという相乗効果も期待出来る。その裏返しが責任である。すべては人間成長の素である。
同指導者へ期待したい。レギュラーになれなくても、3年間部活を完遂する部作りを目指して欲しい。そして、全国に通用するチーム作りに励んで欲しい。
以 上