スポーツにおける自立心
なぜ、スポーツ団体はスポーツマンシップとは程遠い権力闘争の場に成り下がってしまったのか。
憲法が最高の価値として位置づける「個人の尊厳」(13条前段)。スポーツ界は治外法権なのだろうか。「スポーツ基本法」はそのようには謳っていない。前文に「スポーツを通じて幸福で豊かな生活を営むことはすべての人々の権利であり」と謳う。つまり、スポーツは人生を破壊したり、破壊されたりすることを想定していないのだ。
平昌オリンピックスピードスケート金メダリスト小平奈緒さんの講演は熱気に包まれ、会場は満員であった。タイトルは「スポーツが人生を作る」であった。
「成功することは素晴らしい。成功しなくても、成長することはもっと素晴らしい。」私はこの言葉が好きである。
これは、レースの様な人生を歩むと視界に入ってこない価値観であろう。反面、他者を批判することを通して、自己を正当化し、価値づける。この世にうんざりするほど繰り返されている。「自立心」の重要性を改めて知る思いである。
以 上