千葉すず水泳選手を彷彿させる
水泳選手の千葉すずさんを彷彿させる18歳の体操選手宮川紗江さんの記者会見。その会見内容を即刻全否定した体操協会塚原副会長。「黙ってないわよ」と語気を強める塚原千恵子女子強化本部長。
狼狽ぶりから透けて見えるのは、指導者の仮面を付けた権力者の顔である。「選手の為に」と言いながら、「自分の為に」一生懸命な指導者の顔である。この類いの人達がなんと多いことか。分岐点は「愛情」の有無である。
今、スポーツ指導者に共通する精神構造は「自立心」が醸成されていないことだ。その結果、過去の属性にすがりつき、関係性の中で常に自分の優位性を維持したい。その為、自分に対する評価が気になる。選手は評価の対象であり、共感の対象ではない。選手に寄り添えない等が特徴的である。
両者は、通信機器の驚異的進化が頭になかった様だ。プレス・リリースは誰でもいつでも見られる。だから、誰でも、いつでも、自分の考えを表明できる。つまり、「あなた方は何も知らないのよ」では通用しない。何も知らない人達にも合理的、倫理的説明が求められているのだ。
シドニー五輪代表選考会、日本水連(会長古橋廣之進)が「選考基準」を明らかにしたのは、代表選手を発表した日であった。競技の予測可能性を与えられず、千葉すず選手はシドニー五輪代表選考から漏れた。これは、通信機器が未発達の時代の話である。
以 上