新聞離れは怖い

  そもそも民主主義は国民が権力を監視し、批判し、改善を要求することが出来るから進歩するのであろう。
  しかし、民主主義はその時点において、何が客観的に正しいことか分からない。だからこそ、様々な情報に基づき議論をして、とりあえず物事を前に進める。民主主義はその為の手段である。
  その様々な情報が「新聞」か「ネット上」か。この違いが民主主義の大前提である議論討論に暗い影を落としている様だ。つまり、新聞離れが民主主義を侵食している危険性があるのだ。
  個人は全て一人一人異なった、自分なりの考えを持っているはず。それを尊重するのが民主主義である。とすれば、「自分で考え、行動し、その結果について責任を取る」という精神構造は前提である。
  ところが、この「考える」為の情報入手が「新聞」か「ネット上」かによって、民主主義に多大な影響を与えることになる。
  「ネット上」の情報はデジタル的で操作されやすい危険性を秘めているからだ。しかも、「ネット上」はワイドショー化に結びつきやすい特徴を持つからだ。
  民主主義熟成のため、老若男女を問わない新聞離れが心配である。

以 上