「個性爆発!みんなスタート」
これは、青森県立聾学校運動会のスローガンだ。「個性爆発!みんなスタート」。一人一人の意見や個性を大事にしたい。みんなで話し合い、協力しながら練習や準備に取り組んできたという。なんと素晴らしいことか。この繰り返しが感動と教訓を生み、子ども達に大きな「自信」を与えたことだろう。
「明日の自分は今日造る」。私は、この言葉が好きです。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という諺がある。分からない事をニコニコして分かった様な表情をすることは、一時的には楽かも知れない。しかし、自らの成長を止めてしまう。
だが、一歩外へ出れば、「没個性」が一段と進んでいるのだ。「空気を読む」という風潮。海外からトップレベルの指導者を呼んで行うスポーツレッスン。「自分が他人と違うところを教えてくれる?」との問いかけに誰一人答えられなかった子ども達。これでは、民主主義の前提が崩れ、民主主義の崩壊を招く。
全ての価値の源は個人にある。これは、日本国憲法の立場である(13条前段)。個人主義は利己主義とは違う。利己主義は自分が良ければ良いということである。ところが、個人主義は自分と同じく、他人を個人として尊重するということである。他者への思いやりは、多様性を認め合う寛容の精神に繋がっていく。
健常者の理解を待つのみでは「偏見」の駆除は難しい。身に付けた自信を是非健常者に対して生かして欲しい。そして、障がい者に対する「無知」を少しでも減らしたいものだ。
以 上