障がい者問題は第3ステージへ
広報あおもり2017年5月22日号「障がいのある人もない人も共に生きる社会づくり条例」に次の様な掲載があった。
「障がいのある人は遠慮してしまい、助けを求めにくい傾向があります。逆に、周りの人はどうしたらいいか分からず、戸惑う方も多くいます。障がいは一人一人違いますから、どうすればいいのか、身構えずに聞いてくれると助かります。」
健常者は、障がい者に対して殆ど無知と言っていい。そこは偏見を生む温床である。そして、偏見は不安を生み出す。この構造から脱却を図らねばどの様な法整備がなされても絵に描いた餅である。
恩恵的歴史を辿ってきた日本の障がい者問題。これを第1ステージとして、法の整備が成されたことが第2ステージである。さらに一歩進めて、健常者の不安を自らの行動で取り除き、法が障がい者に保障する権利を障がい者の普段の努力によって保持する。これが第3ステージであると私は考える。これは憲法12条の法意でもあるからだ。
福祉関係は北欧が進んでいる、と人は良く言う。彼等の障がい政策の目的は「完全参加と平等」である。進んでいるのは、この取り組みに対する障がい者自身の闘争である。これは、障がい者問題に取り組むフィンランド、スウェーデンの大学、高校を視察して最も強く感じたことだ。
「ありがとう」と言うことから、徐々に「ありがとう」と言われる側に立ちたいものだ。これは障がいの有無に関わらず「自信」の源であると考えられるからだ。第3ステージはこの「自信」がものをいうステージであると考えている。
以 上