優しさと弱さ
私達は「優しさ」に潜んでいる「弱さ」を見逃していないだろうか。いじめによる自殺の報道に触れ、そんな思いを強く抱くようになった。そこで、学校・保護者へ次の二つのことを提言したい。それは、子ども達に「考える力」を醸成、「自信」「自己肯定感」を育むと考えるからである。
一つは、子ども達の挑戦に今まで以上に「寄り添って欲しい」。それは、成功より失敗に学ぶことが多いと思うからだ。ところが、これは言うほど簡単ではない。親の価値観を介入させようとするからだ。これでは、寄り添うことにならない。ある時、孫である2年生の女の子が、おじいちゃん、「魔法使いになりたい」と言ってきた。あぁそう!「魔法使いになって何をしたいの」と聞いたら、「弱い人を助けたい」と言うのだ。私は、夕食時に一合の酒が三合になってしまった。
もう一つは、「問いかけの繰り返し」を勧めたい。それは、考える力を強化するためである。その際、返って来た内容に対し、否定後を使わないことがポイントである。そして、「なぜ、そう思ったの?」と繰り返すことはとても大事なことと考えている。
確かに、命令・強制からは従順な子どもは育つかも知れない。しかし、考える力は育たないと感じる。子ども達は90年は生きなければならない。しかも、私達が経験したことのない社会で生きていかねばならないかも知れない。そこで、力になるのが「考える力」だと考えている。
夢も希望もあったはず。14,5歳の子どもが自らの命を絶つ。助けてくれる人は一人もいなかった。絶望の淵に追い込まれていく心境は想像を絶する。どんなに寂しく辛かったろう。
以 上