民主主義の縮図、沖縄

  「『基地反対』怒りの沖縄 県民大会」。若い世代を代表してスピーチした女子大4年生。以下は新聞報道から引用したものだ。

  安倍首相と本土に向けて「今回の事件の第二の加害者」はあなたたちだ」と涙ながら訴えた。
  「パトカーを増やして護身術を学べば、私達の命は安全になるのか。バカにしないで下さい。再発防止や綱紀粛正等という、使い古された幼稚で安易な提案は意味を持たない」と批判した。
  「同じ世代の女性の命が奪われる。信頼している社会に裏切られる。もしかしたら、私だったかも知れない」とハンカチで目元を拭いながら言葉を継いだ。

  スピーチする表情、そして訴え、批判、想像力、これから生きていかなければならない人間の魂の叫びに映った。沖縄の常態を見れば民主主義など絵空事である。しかし、彼女のスピーチに民主主義の萌芽を見る思いだ。第二の加害者と名指しされた本土。理不尽なことに声を挙げることを習慣化しなければ民主主義は死ぬ。

                                                                               以 上