憲法改正、その時ではない

  憲法改正、その時ではない。
  ところで、私は安倍氏のリーダーとしての資質に疑問を抱いている。理由は以下の様なものだ。
  まず、過去に学ばず未来を語ることだ。これはとても危険なことだ。人は過去からしか学べないからだ。
  次に、自分の言うことが正義で、反対意見は不正義。したがって、憲法に従って政治をやるのではなく、自分に従って政治をやる、まれに見る特異の持ち主である。これは、他の評価が気になるタイプにありがちである。質問者に対し、お友達が隣に座っている答弁席からヤジを飛ばす姿は前代未聞。ひ弱で劣等感の強い地金に映る。
  そして、他者を批判することで自分の主張を正当化する習癖。主権者は正当性の主張を総理から殆ど聞くことがないのだ。
  更に、主権者に語りかける手法だ。例えば、憲法改正に言及する際に多用する国民という言葉だ。国民が言うべきことを総理が語り、総理が語るべきことを総理は語らない。子どもがやるべきことを親がやり、親がやるべきことを親はやらない。とても類似する。親が子どもに対して「あなたの為に言っているのよ」の構造だ。
  最後に、ウソを平気で言えるタイプであることだ。東京オリンピック招致の際、言及した「原発事故は収束しました」。
  戦後積み重ねてきた民主主義、立憲主義及び支配を破壊、戦前、戦中に体験した全体主義を渇望する姿勢は鮮明だ。でも、憲法改正は、憲法制定権者である国民が主導してからで十分である。

                                                                               以 上