権力に対する批判に対す批判
民主主義制度の下では、意見の活発化は歓迎すべきことである。しかし、活発化しているのは意見ではない。権力を批判する行為に対して、ツイッター等よる誹謗・中傷が横行しているということだ。
これは、確かに一時期自分のバランスを図る有効な手段なのかも知れない。権力側に立った錯覚に陥るからだ。しかし、若者達がいかに社会に不安を抱いているかの裏返しでもある。同時に、民主主義が後退していることの表れでもある。民主主義は国民が権力を監視し、批判し、改善を要求することが出来るから進歩するのだ。
誹謗・中傷は意見ではない。感情の発露、つまり雑音、騒音である。憲法で保障する「表現の自由」は、人権侵害の為に保障するものではない。人権保障の為である。この命題が吹っ飛んでしまっている感さえする。更に問題なのは、この様な実情を喜んでいる輩がいることだ。
権力者の常套手段である国民に不安を煽り、求心力を高める。「中国脅威論」等は、その典型例である。彼等にはとても効果的だ。学校では、中国侵略の歴史を教えることがないからだ。過去に学び、想像力を磨いておかないと、えらい時代になった。
以 上