時代の危機
〜憲法が蹂躙されることの怖さ〜

  「なぜ、一地裁の裁判官によって全国のエネルギー政策に支障をきたすことが起こるのか」(関西経済連合会角和夫副会長)。
「上級審で逆転勝訴すれば、原発を止めた損害賠償を住民に請求することも考え得る」(関西電力八木誠社長)(3月30日付「マガジン9http://www.magazine9.jp」)。
  これは、憲法を知らないとかのレベルの話ではない。憲法を無視した安保法制の成立が、既に社会的地位の高い人々に影響を及ぼしているということだ。統治機構が三権分立制度を採っている事くらいは、中学生レベル話ではないか。それも公の場所で恥ずかしくもなく語る光景の後景に何が見えてくるか。
  危惧するのは、家庭、学校、社会とあらゆる場面で「法を無視」することに繋がることだ。これは、とりもなおさず国民の生命、自由、財産が危険に晒されるということである。これが、憲法が蹂躙されることの怖さだ。立憲主義・民主主義が音を立てて崩れ始めている。まさに時代の危機である。

                                                                               以 上