あなたは憲法を読んだことがありますか
憲法を改正して下さい。こんな声を今まで聞いたことがありませんでした。ところが、民意を反映すべき国会で憲法改正を声高らかに叫ぶアベ首相。しかも、その内容が立憲主義を放棄、国家先導主義を導入しようとするものです。「△△△の春」とは聞くが、「△△△の冬」とは先進国で聞いたことがありません。この国、いつのまにか歯車が狂ってしまった様です。これは立憲主義、民主主義崩壊の前兆とみるべきです。
以下は、国家権力を制限される側、つまり権力者側から憲法改正の声が高々になってきてから聞いた私のまわりの人達の声です。
Q:あなたは憲法を読んだことがありますか。
A:ありません。
Q:自民党憲法改正草案を読んだことがありますか。
A:ありません。
Q:アベ首相は何かにとりつかれた様に国会内で「憲法改正」を叫び、吠えまくっているが不安はありませんか。
A:別に。選挙の結果そうなるんんであれば、それはそれで「仕方がない」ことでしょう。
Q:憲法13条前段「すべて国民は『個人』として尊重される」が、改正草案は「すべて国民は『人間』として尊重される」となっています。
A:何処が違うの。同じでしょう。良いのでは。
Q:9条(戦争の放棄、戦力と交戦権の否認)は、みんな知っていると思いますが、99条(憲法尊重擁護義務)を読んだことがありますか。
A:ありません。(同じ質問を公務員の何人かに聞いたが「ありません」と答えていました)。
Q:99条に「国民」が入っていない。改正草案は「国民」を入れています。
A:国民は、法を守らなければならないのだから別に当たり前ではないですか。
この光景は、「時代の危機」と叫んでいるのは一部の有識者と労働団体の人達のみか、と感じさせます。国政選挙、国民の投票基準は憲法改正ではない。旧態依然」の投票基準である情緒的判断と消去法であることは推測できます。
ですが、例えば、もし「公共の福祉に反しない限り」が「公益および公の秩序に反しない限り」になったら。もし、国防軍が創設されたら。もし、緊急事態条項が入ったら。国政選挙前に考えて欲しい。考えた結果、自民党憲法改正草案を推進する政党に「投票した」。阻む政党に「投票した」。「棄権した」。ここが後に「騙された」と思うか否かの分岐点です。後世の人達の検証に耐えられるか否かの分岐点でもあります。
誰が、何の為に、改憲をしたがっているのか。そして、国民が今より幸せに暮らせる様になるのか否か。戦争のない社会を目指そうとするのか否か。これが私の憲法改正判断基準です。
以 上