「汗をかく」
国会議員が好んで使う「汗をかく」。その汗の量で評価される。この不確かな時代。しかも、通信機器の日進月歩の中。汗の量で評価される職業は限られているだろう。その中に国会議員が入っているのだ。
しかし、これが政治の分野が遅々として進化しない主因と見ている。国会議員に緊張感が薄く、言葉に力がないのだ。これは、考える力を鍛え、知恵を出さなければ培われない。さらに小選挙区制度がこれを加速させている様だ。国会議員の劣化が目に余る。
だが、汗の量が評価基準というのは国民にとても馴染む構造なのだ。農耕民族の性だろうか。「汗」の量を好む体質が潜んでいるからだ。その為、「一生懸命」そのものが評価の対象になりがちである。いわゆる「情緒的判断」が「知的判断」に優先するという構造だ。総中流社会の時代ならいざ知らず、この日本人気質が中々抜けきれないのだ。民意の反映しない国会。立憲主義を破壊する内閣。何がおきても内閣支持率が下がらない。理由は、この日本人気質にあると見ている。
国会、内閣を担う国会議員、汗を出すのではなく、知恵を出すことだ。「国民の命と平和な暮らしを守る」為には、考える力を鍛え、知恵を出さなければ遠のくばかりだ。その為には、まず国民の意識が変わらなければならない。
以 上