誰でもが参加しやすい抗議集会

  憲法が紙切れ同様にしか見えないアベ氏。立憲主義を無視、安保法案審議をイノシシの如く突き進むアベ氏。そして、それを支える党、政権の体質に驚愕を覚える。立憲民主主義がどんどん後退していく先進国など聞いたことがない。
  海外で武力行使をしなければ、日本の平和を維持できないのか。そんな難しい話ではない。人それぞれの感情、感性があれば十分だ。
  判例は「憲法21条で保障する集会の自由は、民主主義社会における重要な基本的人権の一つとして特に尊重されなければならない」と述べている(最判大平成4年7月1日)。集会は対外的に意見を表明する為の有効な手段なのだ。
  青森駅前公園で「安保法案反対集会」があることを新聞で知り、参加した。集会場所がいっぱいになるだろうと予想していたが、そうではなかった。新聞報道によれば、1400人の参加であった。
  7月31日に参加した国会正門前抗議集会に比較し、とにかく所属団体の旗が多かった。何処かの所属団体に所属していなければ参加し難い雰囲気を醸し出していた。団体に関係しない一般人、学生風の姿はほとんど見かけなかった。
  そこで、ネットで繋がる情報時代である。 抗議集会・デモ行進は限定された人達の参加型から幅広い一般人の参加型に方向転換していく必要性を感じた。つまり、所属団体の旗に代わり、一人一人が意見表明を掲げ、一人一人が主体的に戦争反対を訴え、主張することが出来る様な集会である。その様な集会であれば、一般人、学生達が参加しやすいのではないだろうか。そして、これが「沈黙する善良な市民」から、民主主義の前提である「自立した市民」へと転換していくきっかけになれば、日本の民主主義は大きく前進するに違いない。国会正門前抗議集会は、その予兆を感じさせた。 

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