機械編み教師試験に合格しました。
その時の作品を紹介いたします。
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画像、テキストの無断転用・転載
作品のデザイン・アイデアをコピーする事、
商用目的での譲渡、販売を禁止いたします。
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2004年6月から「日本編物文化協会」の機械編講師養成講座
に通いました。
この度無事に資格を取得する事が出来ました。
最後の課題であるテーラードスーツを紹介します。
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「テーラードスーツ」
デザインに付いて…
テーラードスーツの基本の形を学習する
という事が目標なので、アレンジはありませんが、今の流行や自分の身長などを考えて、袖幅や着丈などを考えました。
スカートは8枚はぎのトランペットスカート風にしました。
流れるようなシルエットで、着るととっても美しいです。
使用糸に付いて…
今回の糸は自由に選ぶことが出来ました。
こちらは2本引き揃えで編んであります。
ダイヤの「エレガントブークレ」
(ベージュ)と
エクトリーの「クリスタルリネン」
(ピンク)です。
とじ、はぎ、衿などに使用する表面とじなど、色が明るいために目立ちます。
細心の注意を払って、丁寧に仕上げをしました。
全体の仕上がりは落ち着いたピンクベージュの色になりました。
この先何年も着られる感じもするし、かと言って、今着ても決しておばさんくさくもない、とても不思議な感じです(笑)
これを着ると、なんだかとっても上品に見えます〜(* ̄m ̄)プッ
下のひつじさんをそれぞれクリックしてくださいね。
衿の仕組み、表面とじの様子…
袖のあきみせ、ボタンなど…
横から見た様子…
コサージュ…
おまけ…
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※ここからはブラザー機械編講師養成試験作品の紹介です。
試験課題として、ゴム編み機を使ったツーピースの作品がありました。
その為に作った作品です。
作品完成までの道のりをご覧下さい(笑)
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1.デザインを決める!!
私はたいてい作品を作るときには、まずデザイン画を描きます。
完成した作品はデザイン画とは程遠い物になっていることが
多いのですが、果たして今回は・・・?ドキドキです(笑)
これが今回イメージしたデザインです。
ヘタなデザイン画の言い訳では無いのですが・・・ これは下書きです!!
実際に提出した作品はもっと上手に描けている (つもり)ですが、
そのデザイン画がまだ返って来ないので 下書きを載せます(ブツブツ・・・)
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※デザインの解説
ビジュアル(視覚)とファンクション(機能)の
バランスがとれたスーツを作る!
という目的でデザインしました。
かわいくて、かつ機能的なニットね♪(笑)
視覚面では、ご覧の通りロマンチックの分野を目指しました。
全体のシルエットや色、衿もとや袖口などのディテールで
バランスを考えました。
機能面では、
タウンウエアとフォーマルウエアの中間を目指しました。
(う〜ん、曖昧っ・・・苦笑)
単品でも活用できる機能的ニットを目指しました。
(え??たっ、単品で活用できるか?このデザインで・・)
などなど色々矛盾もありますが、どうなる事やら・・・
アセアセ
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※配色について
本当はベージュをベースにしたかったのです。
でも、この作品はかなりの制作日数がかかると予想され、
しかも機械はゴム編み機・・・
ベージュは絶対汚れる・・・と思い諦めました。
糸を決めるのが一番苦労しました。
というのも総重量900グラム以内と言う規定があること、
また使用する糸のメーカーも決まっていた為
限られた中から選ばなければなりませんでした。
この糸選び(ゲージをとって編み地を決定する)までに
な、なんと1ヶ月もかかってしまいました〜
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※模様について
この模様もオリジナルです。
甘くなりすぎない様に
水玉ではなくスクエア模様にしてみました。
模様が決まったら早速目数や段数を考えて
コンピューターに入力です!
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2.完成作品!!
おいおい、いきなり完成かよぉ〜!!って事で、そうです完成のお写真で〜す。
使用した糸は 地糸にエクトリーのクリスタルシルク!!(おシルクよぉ〜ん。)
配色にはエクトリーのクリスタルレーヨンを使っています。
とてもとても細い糸で繊細でした。
細かい事は徐々に説明を入れていきますね(笑)
どうでしょうか?デザイン画と比べて・・・
自分ではなかなかイメージ通りに仕上がったと思います。
このニットの最大のポイントはやはりプリーツスカートだと思います。
だって、だって、プリーツなのに、模様が入っているのです!!
ん〜っ、素晴らしいっ。(自画自賛)
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←プリーツを広げた所
配色プリーツの編み方ですが、
ひと模様24目を交互に
「表ひだ」「かげひだ+奥ひだ」に割り当て編んでいます。
つまり見えない「奥ひだ」部分をゴム機側だけで編むことにより、
プリーツでありながらかつ配色模様の楽しさを追求し、また軽く仕上げる事も可能にしています!!
横のシマシマに見えるところが「奥ひだ」です
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ちなみに、この配色プリーツの編み方は教室では習いませんでした!(えへへ)
このサンプルとして以前同じような配色プリーツを編んだときに
先生にとっても誉められたので、試験にも是非プリーツを編みたいと思っていました。
重量に規定があるにもかかわらず、配色プリーツスカートにこだわったのは、
以前誉めて頂いたという自信があったからかもしれません(笑)
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スカートは6枚はぎです。
すべてミシンではいでいます。
上着共に裏地も付いていますので、この為に2ヶ月間ですが洋裁教室にも通いました〜。
裏地の付け方など、全く分からなかったのです(苦笑)
スカートにファスナーと
ゴムベルトではないベルト(ベルト芯)
を使うのは初めてでした。
編み地がとても繊細な為に、ちょっとした爪のささくれでも引っかかってしまうので、
ミシンがけには最新の注意を払いました。
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バックスタイルはこんな感じです。
製図はほとんど洋裁の様な感じでした。
先生にかなり修正していただきました。
完成して作品を着てみると、
驚くほど体にフィットします。
後ろ身頃も中心でミシンで縫っています。
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こだわった衿の部分です。
ロマンチックなニットにしたくて、あえてこんなかわいい衿を付けてしまいました〜。
ここではゴム編み機の
「スカラップ」という
技術を使って、さらにフリルが均等に寄るように長さを計算して編んでいます。
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ダーツ部分とポケット部分です。
ポケットは飾りポケットで〜す♪
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袖やスカートにも裏地が付いています。
脇にはスリットが入っているのが、おわかりになると思います。
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・・・・という事で、皆様、長い間おつき合いありがとうございました。
最後までご覧になってくださってありがとうございます。
これで試験作品の一部の紹介を終わりたいと思います。
※振り返って・・・
一番辛かったのは、「教室が遠い!!」って事でした〜。
製図以外は、自分だけの力で挑まなければならなかったのです。
途中ゴム機の目が外れてボツになった編み地は数知れず・・・
スカートは600段くらいあるのですが、最後の最後で目を外してしまったり、
原因不明で編み地が引きあがったり、シルクにはおいそれと手は出せないな〜と
改めて実感しました。
でも、こうして完成して合格点も貰えたとなれば、辛かった事も忘れてしまいますね(笑)
さてさて、最初の目標であった、「単品でも活用できる機能的ニットを目指す」
は・・・どう考えても不可能って感じです(苦笑)
また、これを着て街へお出かけできるか??と想像してみると・・・
やはりこれも不可能って感じですぅ〜(大汗)
派手すぎるんだもんっ。
今冷静になってこのニットを改めて振り返ってみると・・・
うん、編むのは確かに頑張った。でもデザインを考える段階で煮詰まりすぎて、
「くどいニット」という感じになりました〜。
はぁ〜・・・編み物ってやっぱり奥が深いっ。デザインって奥が深いっ。
ともこの修行はまだまだ続く・・・
おしまい
こちらの作品は提出すると点数に加算されるという
自由課題の作品です。内容は「タペストリー」か「テーブルセンター」
という事で、タペストリーを選びました。
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「一輪挿し付きタペストリー」
おおごとだった下のツーピース作品が
完成して、いかにも脱力感が出てしまった
作品です(苦笑)
タックレースの模様を生かし、試験管を差し込み、
それを止めるための枝と麻ひもを組み合わせました。
和風にも洋風にも合うように模様を決めるのが
苦労した点です。
花をさすとこんな感じです。
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