2013年

タイトル R100
出 演 大森南朋/大地真央/寺島しのぶ/片桐はいり/冨永愛/佐藤江梨子/渡辺直美/前田吟/YOU/西本晴紀/松尾スズキ/渡部篤郎/リンジー・ヘイワード/美知枝/永池南津子/小木茂光/北見敏之/松本人志
監 督 松本人志
ストーリー 男は誘惑に負け、1年という期限付きでミステリアスなクラブへの入会を決意する。入会の際の条件は、たとえ何があろうとも途中で退会することはできないという内容だったが、当初彼はそのことをまったく気にも留めていなかった。その後、彼の人生には次々と型破りで魅力的なキャラクターの女性たちが出現するようになる。
評  の気持ちは、ようわからん。俺、やから。
せやけど、サトエリがグシャッってしたお寿司は食べてみたい。
2014.5.18記

タイトル アイアンマン3
出 演 ロバート・ダウニー・Jr/グウィネス・パルトロー/ドン・チードル/ガイ・ピアース/レベッカ・ホール/ステファニー・ショスタク/ジェームズ・バッジ・デール/ジョン・ファヴロー/ベン・キングズレー
監 督 シェーン・ブラック
ストーリー スーパーヒーローで編成された部隊アベンジャーズの一員として戦い、地球と人類を滅亡の危機から救ったアイアンマンことトニー・スターク。だが、アメリカ政府はスーパーヒーローが国の防衛を担うことを危険視するようになり、それを契機に彼はアイアンマンの新型スーツを開発することに没頭していく。そんな中、正体不明の敵によってスターク邸が破壊され、これまでのアイアンマンが全て爆破されてしまう。何もかも失ったスタークだが、人並み外れた頭脳を武器に孤独な戦いに挑む。
評  何も3部作に拘らなくてもいいのにとりあえずの完結。『アベンジャーズ』をはさんでいるから4作目と言ってもいいけど、また『2』があるから元々次回作はそんときの状況なんだろう。本作ではスーツがトニーに向かって飛んできて装着するように改良されていた。これを観て『鋼鉄ジーグ』を思い出した。磁石の力で体のパーツがくっつくという70年代のロボット・ヒーローでした。実は『アイアンマン』の主要なCGスタッフには何人も日本人(山本圭二、マサ成田)がいるので、彼からの発案ではないかと思います。ところで今回、大活躍のペッパーですが、巨大ウサちゃん贈ったトニーの気持ち少しはわかってあげてね。(私もかつて車の助手席乗るくらいのゴリラのぬいぐるみを贈った若気の至りが・・・)
2013.4.28記

タイトル 相棒シリーズ X DAY
出 演 田中圭/川原和久/国仲涼子/別所哲也/深水元基/戸次重幸/関めぐみ/矢島健一/田口トモロヲ/木村佳乃/鈴木杏樹/大谷亮介/山本崇史/山西惇/六角精児/神保悟志/原田龍二/小野了/片桐竜次/及川光博/水谷豊
監 督 橋本一
ストーリー インターネット上に謎のデータがばらまかれ、削除された直後、とある銀行のシステム担当の男が死体で発見される。男を不正アクセス容疑で追っていた警視庁サイバー犯罪対策課の岩月彬と殺人事件として調べる捜査一課の伊丹憲一、そして捜査に巻き込まれた杉下右京が事件を追っていくと、政官財の権力構造と“X-DAY”という金融封鎖計画の存在が浮上する。
評  相棒シリーズ・スピンオフ第二弾。“トリオ・ザ・捜一”のリーダー格とはいえ、かなりマイナーな伊丹刑事にスポット当てるとはなかなか冒険的。おかけでキャラよりもストーリーに注視できた。サイバー問題に関しては若干SF染みてはいるが、日本経済の危うさにはけっこうリアリティを感じた。実際今の日本は1000兆円の借金を抱える世界一の借金大国で、いつ破綻してもおかしくない状態である。その財源は実は国民の預金などの貯蓄だということは意外に広まっておらず、いつ政府がおっぴらに搾取するか分かったモンじゃない。本作でもあるような“預金封鎖”は、昭和21年にも現実に実施された経緯がある。アベノミクスで多少景気は上向いているが、果たしていつまで続くことか。だから、私はお金は下手に貯めないで貧乏に慣れておくのが良いと思ってます。
2015.3.1記

タイトル 悪の法則
出 演 マイケル・ファスベンダー/ペネロペ・クルス/キャメロン・ディアス/ハビエル・バルデム/ブラッド・ピット/ブルーノ・ガンツ/ディーン・ノリス/ナタリー・ドーマー/ゴラン・ヴィシュニック/トビー・ケベル/エドガー・ラミレス/ロージー・ペレス/リチャード・カブラル/ジョン・レグイザモ
監 督 リドリー・スコット
ストーリー メキシコ国境付近の町で弁護士をしている通称カウンセラーは、恋人ローラとの結婚も決まり人生の絶頂期にあった。彼は実業家のライナーと手を組み、裏社会のブローカー、ウェストリーも交えて新ビジネスに着手する。その仕事は巨額の利益を生むはずだったのだが・・・。
評  さすがリドリー・スコット監督の映画なだけあって豪華な俳優女優陣。しかし、なんなんだ!この絶望感しか残んない後味の悪さは!『エイリアン』や『ハンニバル』のような悪の象徴を出さず、たった一枚のDVDで恐怖のどん底に突き落とした手法には感服するが、いくらなんでも希望無さ過ぎるだろ。大好きなキャメロン・ディアスやペネロペ・クルスもこんなに貶(おとし)めやがって!それに道路に鉄線張って通るバイクライダーの首をはねるのって、かつて堂本光一のドラマ『銀狼怪奇ファイル』で批判買ったがためにDVD化されていないくらい禁じ手なんだからな!
2013.11.17記

タイトル 朝日のあたる家
出 演 並樹史朗/斉藤とも子/平沢いずみ/橋本わかな/藤波心/金守珍/いしだ壱成/山本太郎
監 督 太田隆文
ストーリー 美しい自然が広がる静岡県・湖西市で、穏やかな日々を過ごしている平田家の面々。だが、長女のあかねだけは、映画館やショッピングセンターがない町から飛び出すことばかりを考えていた。そんな中、巨大地震による原子力発電所の事故が発生してしまう。避難勧告が出され、あかねは家族と避難所へ。すぐに帰宅できると思っていたものの、何か月も帰宅できない状態に陥ってしまい、父親は仕事をなくし、母はふさぎ込むようになり、妹は病に倒れてしまう。
評  「NHKドラマ『あまちゃん』大ヒット、東北楽天イーグルス優勝と、今年は東北を元気付ける年となった。これにより東北へお金が流れ込んでくれれば復興に一役買ってくれるものと期待も出来る。しかし、それで安心できると思ったら大間違いである。福島には今まだ一触即発の原爆が存在しているのだ。その恐怖を風化させてはいけない。」そんな気持ちが伝わってくる映画であった。しかし、日本中の人たちはかなり原子力や放射能についての知識はだいぶ付いていると思う。今必要なのは、正確な情報だ。日本中に福島の放射線量を毎日ニュースで流してください。それだけで国民は気にしてくれるはずだ。ところが礼儀もわきまえず、天皇陛下に直訴とは!お前さんの度を越した行為は逆効果だと気付け!山本太郎!
2013.11.10記

タイトル ATARU -THE FIRST LOVE & THE LAST KILL-
出 演 中居正広/堀北真希/北村一輝/栗山千明/玉森裕太/嶋田久作/田中哲司/千原せいじ/中村靖日/庄野崎謙/島崎遥香/利重剛/原日出子/岡田将生/市村正親/村上弘明/松雪泰子/奥貫薫/中村昌也/光宗薫
監 督 木村ひさし
ストーリー ある日、アタルやラリーが所属する、ニューヨークのFBI組織・SPB爆破事件が起きる。同じ頃、東京でも電車の送電線破裂事件が起こり、車椅子の女性管理官・星が捜査の指揮を執ることになる。沢ら警視庁捜査一課の刑事たちが捜査に臨む中、アタルとラリーも帰国して捜査に加わる。
評  人の脳についてはずっとその10%くらいしか使われていない言われてきました。しかし、それは電気信号を伝える神経細胞、ニューロンだけが働いているものだと思われ、その周りにあるグリア細胞は働いていないと誤解されたものでした。人の注意力はかなり鈍感だということも最近の脳科学では証明されています。数名がバスケットしている動画で、見終わった後、実はその中を堂々とゴリラが横切っていたという種明かしに驚かされることもあります。人の視野は、目立つものや自分の興味のあるにしか目に入らないものなんです。ところで本作はドラマに引き続きちょっとしたギャグ満載ですが、事件現場の「A」「K」「B」「4」「8」や電光掲示板に「ツチノコが発見され近所の犬がおびえ・・・」と流れているのに気づきましたか?
2013.9.15記

タイトル アナと雪の女王
出演(声) クリステン・ベル/イディナ・メンゼル/ジョナサン・グロフ/ジョシュ・ギャッド/サンティノ・フォンタナ/アラン・テュディック/キアラン・ハインズ/クリス・ウィリアムズ
監 督 クリス・バック/ジェニファー・リー
ストーリー エルサとアナは美しき王家の姉妹。しかし、触ったものを凍らせてしまう秘められた力を持つ姉エルサが、真夏の王国を冬の世界に変化させてしまった。行方不明になったエルサと王国を何とかすべく、妹のアナは山男のクリストフ、トナカイのスヴェン、夏に憧れる雪だるまのオラフと一緒に山の奥深くへと入っていく。
評  2013年アカデミー賞長編アニメ部門で作品賞受賞で注目を浴び、あれよあれよと全世界で記録を塗り替える大ヒット。ついには『トイ・ストーリー3』の記録を抜いて、歴代長編アニメの興行収入世界第一位となってしまいました。こうなると私自身も矢も盾もたまらず、禁を破って映画館に行ってしまいました。なるほど、これは見応え充分なビジュアルに、誰もが納得する“真実の愛”に感動です。かなり良かったです。ところで、元となっている原作『雪の女王』はハンス・クリスチャン・アンデルセンによるものですが、この映画のキャラたちに関連があるんです。「ハンス」「クリストフ」「アナ」「スヴェン」って・・・。え、スベった?そんな訳ない!「♪The cold never bothered me anyway!(サムくなんかないわ!)」
2014.4.27記

タイトル あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
出演(声) 入野自由/茅野愛衣/戸松遥/櫻井孝宏/早見沙織/近藤孝行/田村睦心/瀬戸麻沙美/豊崎愛生
監 督 長井龍雪
ストーリー ある夏の日、5年前に事故で死んでしまったはずの“めんま”こと芽衣子が現れる。かつて、仲良しグループ“超平和バスターズ”を結成していた6人組。芽衣子のほかの5人は、高校生になっていた。事故の日以来、離れ離れになっていった彼らだったが、芽衣子が彼らの前に現われた理由を探すために再び集まる。
評 10 私は会社の本社で事務仕事をしていて各店に書類を送ることがある。その相手が女性のときはちょっとしたコミュニケーションのつもりで付箋に『ワンピ-ス』のキャラとか描いて送ったりしている。8月下旬頃に塩竈工場のIさんから「いつもイラストありがとうございます。ところで『あの花』は知ってますか?」と、付箋のメモが返ってきた。知らなかったのでさっそくネットで調べ、かなりの人気のアニメだと知った。いつものごとく都心部とは時間差でこちらで上映され、ようやく今頃観れた次第だが、こいつはヤバイ!忘れていた子供の頃の過ちがなぜかメンマの存在にダブり、せつなくもやさしく、そして容赦なく心をえぐってきた。TVシリーズの総集編の様な構成だが充分にストーリーは理解できた。こいつはIさんに感謝です。もう涙が止まりませんでした。もっとも両目から流れてアゴまで伝わるほどじゃなかったですけどね。
2013.10.27記

タイトル アバウト・タイム ~愛おしい時間について~
出 演 ドーナル・グリーソン/レイチェル・マクアダムス/ビル・ナイ/トム・ホランダー/マーゴット・ロビー/リンゼイ・ダンカン/リディア・ウィルソン/リチャード・コーデリー/ジュシュア・マクガイア/ウィル・メリック/ヴァネッサ・カービー/トム・ヒューズ
監 督 リチャード・カーティス
ストーリー 自分に自信がなく恋人のいないティムは21歳の誕生日に、父親から一家の男たちにはタイムトラベル能力があることを告げられる。恋人を得るため張り切ってタイムトラベルを繰り返すティムは、やがて魅力的な女性メアリーと恋をする。しかしタイムトラベルによって生じたアクシデントにより、そもそもメアリーと出会っていなかったということになってしまう。
評  『きみがぼくを見つけた日』でタイムトラベルする方法が“体質”ってのに驚いたけど、この映画ではその上をいく、なんと“遺伝”!自ずと身に備わった能力で、自由に望みの過去に戻れるというのだからうらやましいったらありゃしませんね。おまけに『恋はデ・ジャブ』のように“1日だけ”みたいな制限もない。そりゃ自分に何の気もない人にアプローチしても意味ないだろうけど、お互いがモヤモヤな気持ちだったら、恋愛はタイミングで決まる例の方が多いと思う。何度も繰り返すのは面倒くさいと思う人もいるかもしれないが、男だったら好きな女性のためならそんな苦労はいとわない。うまくいくために何回だってクロゼットの中に入るだろう。おっと、そういえばひとり、クロゼットの中で「過去に戻りたい」と願った女性もいたな。ねえ、矢口さん。
2016.5.8記

タイトル アフター・アース
出 演 ウィル・スミス/ジェイデン・スミス/ソフィー・オコネドー/ゾーイ・イザベラ・クラヴィッツ/リンカーン・ルイス/サッシャ・ダーワン/クリス・ギア/イザベル・ファーマン/クリストファー・ヒヴュ/デヴィッド・デンマン/ダレル・フォスター
監 督 M・ナイト・シャマラン
ストーリー 人類が地球を捨て去り、ほかの惑星へと移住して1,000年が経過した未来。ある宇宙遠征任務からの帰路につく兵士サイファと息子のキタイを乗せた宇宙船にトラブルが発生して機体が破損、緊急シグナルを搭載した尾翼部が地球へと落下する。それを追って地球に宇宙船が不時着するが、ほかのクルーたちは死亡してしまい、サイファも重傷を負ってしまう。帰還に必要な緊急シグナルを捜そうと大自然に足を踏み入れるキタイは、地球の生態系が人類を消し去るために進化していることを知る。
評  ♪ドレミファドレミファ、ファッファドレミファ「(ナレーション)さあ、今日おつかいをするのはレンジャーになれなくてヘコんじゃってるキタイくん。今日は脚をケガしたお父さんの代わりに緊急シグナルを取りに行きます。でも通る道は荒廃してしまった地球。ヘンテコに進化した猛獣がいっぱいいるんです。あれ?キタイ君、お猿さんにチョッカイかけたりして、大丈夫なのかなぁ」・・・「所さん、『幸せのちから』でも本当のお父さんと共演したジェイデンくんですけど、最初のヘタレなとこ気になりますよね」「いやいや、ヘタレなのはこの子よりお父さんのウィル・スミスの方だって。以前はアクションすごかったけど今回はなんも動かないし、子供と一緒に出るだけで稼ごうなんて、ボビー・オロゴンと変わんないよなぁ」
2013.6.23記

タイトル 甘い鞭
出 演 壇蜜/間宮夕貴/中野剛/中島ひろ子/竹中直人/屋敷紘子/中山峻/諏訪太朗/光山文章/クラ/有末剛/伊藤洋三郎
監 督 石井隆
ストーリー 美しき不妊治療医として活躍する一方で、SMクラブのM嬢セリカとしての顔を持つ奈緒子。さらに彼女には、17歳の頃に隣に住む男性によって拉致監禁され、1か月にわたって陵辱を受けた果てに、男を殺害して逃げ出したという壮絶な過去があった。奈緒子として不妊の治療にあたり、セリカとしてさまざまな客の欲望を受け止めていく日々を送る中、壮絶な過去の記憶とそれによって抱えることになったトラウマにさいなまされるようになる。
評  今年のDIMEトレンド大賞特別賞獲得、“エッチなお姉さん”壇蜜が石井隆監督作品に出ないわけがない。「旬だから」のセオリーを超えて「ここまでやっていいのかよ!」のレベルに振り切れました。もうひとりの主役、間宮夕貴ちゃんも『フィギュアなあなた』に引き続き、そのロリな肢体に釘付けです。社会的にかなりやばい内容ですが、それ以上に私自身のリビドーが噴出し・・・P---------(これ以上書くと、私の人格が疑われそうので自主規制します)
2013.11.24記

タイトル アメリカン・ハッスル
出 演 クリスチャン・ベイル/ブラッドリー・クーパー/ジェレミー・レナー/エイミー・アダムス/ジェニファー・ローレンス/ルイス・C・K/マイケル・ペーニャ/アレッサンドロ・ニヴォラ/ジャック・ヒューストン/シェー・ウィガム/エリザベス・ローム/ポール・ハーマン/サイード・タグマウイ/マシュー・ラッセル/トーマス・マシューズ/アドリアン・マルティネス/アンソニー・ザーブ/コリーン・キャンプ/ロバート・デ・ローニ
監 督 デヴィッド・O・ラッセル
ストーリー 詐欺師アーヴィンと、その相棒で愛人のシドニー。彼らはFBI捜査官リッチーに逮捕されるが、無罪放免を条件におとり捜査への協力を持ち掛けられる。それは、架空のアラブ人富豪をダシに、カジノ利権に群がる政治家やマフィアを一網打尽にするというもの。アーヴィンとシドニーは、標的のカーマイン市長に近づくが、二人の仲を嫉妬するアーヴィンの妻ロザリンがおとり捜査の邪魔をする。
評  1970年代にアトランテックシティで起こった収賄スキャンダル“アブスキャム事件”を元にして創った映画だそうだ。これはアラブの大富豪が経営するアブドゥール・エンタープライズという架空の投資会社をFBIががデッチあげて、政治家に贈賄を持ちかけたという事件。これに加担した詐欺師もメル・ワインバーグという実在の人物がモデルなんだそうだ。とはいえ、どうもこの“司法取引”で犯罪者を利用するやり口が気に食わない。『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』の時もあった違和感がまた鎌首をもたげてきた。ところで本編では市長がカジノ構想することでこんなことなっちゃってるけど、今日の住民投票の結果、大阪都構想の特別区設置は反対派多数だったことから市民の方が分かってるようだよ、橋下市長。(この評のためHPのUPを開票ギリギリまで待ったぜ)
2015.5.17記

タイトル アンダー・ザ・スキン 種の捕食
出 演 スカーレット・ヨハンソン/ポール・ブラニガン
監 督 ジョナサン・グレイザー
ストーリー スコットランドの街から男たちが次々と行方不明になる事態が発生し、彼らは姿を消す直前、一人の女と会話をしていた。自らの美貌と妖艶さを前面に押し出し獲物となる男たちを誘惑する女の正体は、人間ではなく地球外生命体だった。慈悲のかけらもない冷酷な女だったが、顔に障害のある男性と知り合ったことで、人間らしい感情を抱き始める。
評  「ダンソン!フィーザキー、ドゥーザテーサーザ、コンサ! ダンソン!フィーザキー、ドゥーザテーサーザ、コンサ!」
(なんだ?スカーレット・ヨハンソンだ。昔は好きだったけど、結婚しちゃったしなぁ。いまさら萌えないよ)
「ダンソン!フィーザキー、ドゥーザテーサーザ、コンサ! ダンソン!フィーザキー、ドゥーザテーサーザ、コンサ!」
(うぉー!!脱いだぞ!でも、こんな胡散臭いSFともホラーとも言えない中途半端な映画で脱ぐかね?もったいね~)
「スーザカー、フィーザコー、スーザカー、フィーザコー、スーザカー、フィーザコー・・・」
(あれ?変えてきたぞ。わ、やっぱめっちゃくちゃキレイじゃん。それに人妻でも色気が・・・)「ニーブラ!」♪~~~
2015.3.29記

タイトル 偉大なる、しゅららぼん
出 演 濱田岳/岡田将生/深田恭子/渡辺大/大野いと/小柳友/森若香織/三又又三/浜村淳/渡辺哲/貫地谷しほり/津川雅彦/田口浩正/高田延彦/佐野史郎/笹野高史/村上弘明/松平定知
監 督 水落豊
ストーリー 琵琶湖のすぐそばの町・石走で、先祖代々不思議な力を継承してきた日出一族。その跡取りで最強の力を誇るとされる淡十郎は、高校生でありながら住民からあがめられる殿様のような生活を送っていた。そんな彼のもとへ、分家の涼介が力の修行をするために訪れる。淡十郎と同じ高校に通うものの、彼とおそろいの真っ赤な特注制服を着せられ、従者のように扱われる涼介。そんな中、日出一族と対立する棗一族の広海とのトラブルが勃発し、それが世界の運命を揺るがす事態に発展する。
評  『鴨川ホルモー』『プリンセス・トヨトミ』関西を舞台にした奇想天外SFでお馴染みの万城目学の小説ですが、画的に面白いんでしょうか、片っ端から映画化されたいますよね。本作は琵琶湖近くにいた超能力一族のお話ですが、実は琵琶湖は約400万年~600万年前に形成された古代湖なのであります。7世紀には琵琶湖西岸に近江大津宮が置かれ、戦国時代は「近江を制するものは天下を制す」と呼ばれるほど恵まれた土地で時の権力者は喉から手が出るほど欲しがったとか。また中に浮かぶ竹生島(ちちぶじま)は、祈願成就のご利益があるという穴場のパワースポットなんだとか。日本にはこんな所がまだまだゴロゴロしてるので万城目さんはきっとネタには困らないでしょうね。ところで“しゅららぼん”って何?と思ったら、最後の最後に教えてくれます。正直ガッカリしました。
2015.1.18記

タイトル イップ・マン 最終章
出 演 アンソニー・ウォン/ジリアン・チョン/ジョーダン・チャン/エリック・ツァン/ホン・ヤンヤン/アニタ・ユン/イップ・チュン/チュウ・チュウチュウ/ケン・ロー/ティミー・ハン/マーヴェル・チョウ
監 督 ハーマン・ヤオ
ストーリー 日本軍に家を取られてしまった詠春拳の達人イップ・マンは、妻ウィンセンと子どもたちを残して中国広東省佛山から香港へと移り住む。労働組合のビル屋上に詠春拳の教室を開き、年齢も職業もバラバラな弟子たちを指導するイップ・マン。固い絆で結ばれた弟子や友人の白鶴派宗師ン・チョンに囲まれる日々を送るが、ウィンセンの死に衝撃を受けて心を病んでしまう。やがてクラブ歌手ジェニーとの恋を経て立ち直るが、思いがけない事件が起きる。
評  「わぁ!だまされた!!」と『イップ・マン 誕生』を見た後に調べて分かった。てっきりこの『イップ・マン』っての、全部シリーズなんだと思ったら、『序章』と『葉問』はウィルソン・イップ監督が創ったシリーズだが、『誕生』はこれとは全く別の視点でハーマン・ヤオ監督が創ったものだった。どうりでイップマンの役者が違うわけだ。日本の配給会社が邦題をつけるときに、シリーズっぽく見せたら流れで見るんじゃね?的な策略組んだに違いない。その続編が本作だが、やっぱアクションの格が違うよね。それでまあ、本作は原題にならって『最終章』となってるけど、昨年、ウィルソン・イップ監督は「3」を中国で公開したそうだ。バツ悪くて日本じゃ公開できないし、DVDも出せないし、自業自得だろうけど配給会社は苦虫噛んでるだろうね。もっとも、その「3」は中国の配給会社が興行収入を水増ししたのがバレて業務停止となったそうだから、観る気もしないけどね。
2016.7.31記

タイトル ウォーキングwithダイナソー
出 演
監 督 バリー・クック/ニール・ナイチンゲール
ストーリー 現代より気温が多少高めで、生物の生息条件が整っていた7,000万年前の白亜紀後期のアラスカでは、多種多様の恐竜たちが暮らしていた。草食恐竜パキリノサウルスの群れでは次々と卵がふ化し、新しい命が生まれる。群れの中で体が一番小さなパッチは兄弟たちに押しのけられ、親がかみ砕いて与えるエサになかなかありつけずにいた。
評  恐竜に関する考古学は最近かなり進んでいて私が子どもの頃の知識とはだいぶ変わってきている。例えば「ティラノサウルスは体の構造上から走れない」とか、「トリケラトプスはトロサウルスと同じ恐竜だった」とか。最近の発見でびっくりするのは羽毛が生えている恐竜が次々発掘されているということ。始祖鳥が学者のでっちあげだと騒がれていたのに、ここで恐竜から鳥類へ進化した説が有力になってきた。本作はそんな最新情報を盛り込み『ディープ・ブルー』などのドキュメンタリー制作のイギリスBBCチームが『アバター』などの最新技術でリアルを追及した映画だそうだ。でも、きっと今後もっと研究が進むことになるだろうから、この映像もいつまで“リアル”を維持し続けることができることやら。
2013.12.29記

タイトル ウォルト・ディズニーの約束
出 演 エマ・トンプソン/トム・ハンクス/ポール・ジアマッティ/ジェイソン・シュワルツマン/ブラッドリー・ウィットフォード/ルース・ウィルソン/メラニー・パクソン/アニー・ローズ・バックリー/コリン・ファレル/キャシー・ベイカー/アンディ・マクフィー/レイチェル・グリフィス/ロナン・ヴィバート/デミトリアス・グロッセ/デンドリー・テイラー
監 督 ジョン・リー・ハンコック
ストーリー 1961年、パメラ・L・トラヴァースは、ウォルト・ディズニーが長年熱望する「メリー・ポピンズ」の映画化について話し合うためにロサンゼルスに向かう。傑作児童文学の著者である彼女は気難しい性格で周りを困惑させる。スタッフたちはどうにかしてトラヴァースに映画化の契約書に署名してもらおうと心を砕く。
評  今年は『アナと雪の女王』の世界的な大ヒットで笑いが止まらないウォルト・ディズニー・カンパニーであるが、その成長ぶりは最近の話ではない。なにしろアメリカ本国のディズニー社の株価は、この30年で約89倍も上昇し続けているのだ。これは「時代に合わせたマーケティング」だとか「新たなプロモーションの手法を拡大」だとかを理由に言われているが、実際のところは“交渉術”だと私は思っている。この映画がある意味その証拠で、こんな偏屈おばさんをこうも巧みに手の中で転がせるまでにするのは、詐欺商法に近い“人たらし術”に違いない。1996年にはスタジオジブリと提携を結び、2012年にはルーカスフィルムを買収し、ディズニー社の侵略は脅威的な進撃を見せている。そして今年は『ドラえもん』の全米放送を果たし、藤子アニメまで魔の手を伸ばしている。ふざけんな!こちとら『トレジャー・プラネット』が『モジャ公』をパクったのをいまだに根に持ってんだ!!
2014.10.26記

タイトル ウルヴァリン SAMURAI
出 演 ヒュー・ジャックマン/真田広之/TAO/福島リラ/ハル・ヤマノウチ/ウィル・ユン・リー/ブライアン・ティー/スヴェトラーナ・コドチェンコワ/
監 督 ジェームズ・マンゴールド
ストーリー カナダで人目を避けるように暮らすウルヴァリンことローガンは、以前命を救ったことのある日本人実業家・矢志田からの願いで、彼の部下ユキオと共に日本へと向かう。不敵なまなざしを向ける矢志田の息子シンゲンに迎えられ、病身の矢志田と再会したローガンは彼から謎めいた言葉を告げられる。ほどなくして亡くなった矢志田の葬儀が執り行われるが、そこをギャングたちが襲撃。ローガンは矢志田の孫娘・マリコを連れ、その混乱から逃げ出す。
評  『007』にせよ、『ワイルドスピード』にせよ、ハリウッドのシリーズ物って、日本を舞台にすること多い。だからてっきり映画オリジナルだと思ったら、実はしっかりウルヴァリンの原作で日本人のマリコと結婚することが描かれていた。ハリウッドが描く日本には変なところが多いことはよくあるけど、本作はそれなりに評価はできる。ご飯に箸を立てるのは縁起が悪いとウルヴァリンに諭すあたりはちょっと嬉しかった。また、電車の上でのアクションもよくあるけど、さすがに新幹線の上での死闘は無理あるだろう。ヤクザのドスがなんであんなに強靭なんだよ。もしかしてアダマンチウム!?
2013.9.15記

タイトル ウルフ・オブ・ウォールストリート
出 演 レオナルド・ディカプリオ/ジョナ・ヒル/マーゴット・ロビー/マシュー・マコノヒー/ジョン・ファヴロー/カイル・チャンドラー/ロブ・ライナー/ジャン・デュジャルダン/ジョン・バーンサル/ジョアンナ・ラムレイ/クリスティン・ミリオティ/クリスティーン・エバーソール/シェー・ウィガム/カタリーナ・キャス/P・J・バーン/ケネス・チョイ/ブライアン・サッカ/ヘンリー・ジェブロフスキー/イーサン・サプリー/ジェイク・ホフマン
監 督 マーティン・スコセッシ
ストーリー 学歴や人脈もないまま、22歳でウォール街の投資銀行で働きだしたジョーダン・ベルフォート。巧みな話術で人々の心を瞬く間につかみ、斬新なアイデアを次々と繰り出しては業績を上げ、猛烈なスピードで成り上がっていく。そして26歳で証券会社を設立し、約49億円もの年収を得るまでに。富と名声を一気に手に入れ、ウォール街のウルフという異名で呼ばれるようになった彼は、浪費の限りを尽くして世間の話題を集めていく。しかし、その先には思いがけない転落が待ち受けていた。
評  最低最悪!だけどこれぞ男の夢!はたしてマーティン・スコセッシは、俳優休業宣言したディカプリオに、ご法美のつもりで創ったのか、イメージぶち壊して無理強いしたのか。どっちにせよ、ディカプリオは引退するAV女優よろしく、NGなしのメチャクチャぶりである。ここまできたら顔をしかめるのは最初だけ。最後は観てる方も完全にハイになってしまう。ある意味、これぞ“脱法ハーブ”である。それにしても企業人って、ここまでのし上がったらドラッグ程度じゃ捕まらないもんなのかね。ASKAとか芸能人が非常に小物に思えてしまいます。
2014.7.27記

タイトル 永遠の0(ゼロ)
出 演 岡田准一/三浦春馬/井上真央/濱田岳/新井浩文/染谷将太/三浦貴大/吹石一恵/田中泯/山本學/風吹ジュン/平幹二朗/橋爪功/夏八木勲
監 督 山崎貴
ストーリー 祖母の葬儀の席で会ったことのない実の祖父・宮部久蔵の存在を聞いた佐伯健太郎。進路に迷っていた健太郎は、太平洋戦争の終戦間際に特攻隊員として出撃した零戦パイロットだったという祖父のことが気に掛かり、かつての戦友たちを訪ねる。そして、天才的な技術を持ちながら“海軍一の臆病者”と呼ばれ、生還することにこだわった祖父の思いも寄らない真実を健太郎は知ることとなる。
評  昭和20年4月、それまで自らの志願者のみだった「特攻」は、ほぼ命令に近い形で選ばれた者によるものになった。一応形式は志願であったが、本意でない者も多数いたであろう。これを変に捉えて「特攻」は“無駄死に”だと言う者がいる。果ては「片道燃料で国はムリヤリ死に追いやった」とまで言う輩もいる。しかし本作であるようにゼロ戦が3000kmも飛べる性能があり、特攻前に燃料は満タンにしていた記録があるのだ。確かに「特攻」という作戦は常軌を逸し、人道的にも大きな問題がある。かといって彼らの行動は“無駄死に”なのだろうか。宮部は自分の家族のために死にたくないと思った。彼の周りの者の彼を生かしたいと思った。きっと特攻で死んでいった者たちは遺された者に生き続けてもらいたい思いで死んでいったに違いない。その思いを今遺された私たちが理解しないでどうする!彼らの死が“無駄死に”だったかは現代の我々に託されているのだ。
2013.12.29記

タイトル HK/変態仮面
出 演 鈴木亮平/清水富美加/ムロツヨシ/安田顕/佐藤二朗/今野浩喜/鈴之助/平子祐希/安田聖愛/大水洋介/牧田哲也/久保田悠来/足立理/森渉/上地春奈/笠原秀幸/矢崎広/塚本高史/岡田義徳/大東駿介/大石吾朗/木南晴夏/高畑充希/松永博史/池田成志/片瀬那奈
監 督 福田雄一
ストーリー 紅游高校に通い拳法部に所属している色丞狂介は、同じクラスに転校してきた姫野愛子に、一瞬にして心を奪われてしまう。ある日、姫野が銀行強盗事件に巻き込まれてしまい、人質となってしまう。彼女を助けるために覆面をかぶって強盗に挑もうとするも、何とかぶったものは女性用のパンティーだった。ところがその瞬間、これまでに感じたことのない感覚が体中をよぎる。
評  『週刊少年ジャンプ』に1992年42号から約1年間だけの連載だったが、少年誌において今だったらOUTな強烈な作品だった『究極!!変態仮面』。女性のパンティ(それも使用済み)を顔にかぶるとヒーローになってしまうというタイトル通りの変態ぶり。当時のジャンプは、ドラゴンボールやスラムダンクやキャプテン翼などの大ヒット作が堂々と会し、最高潮に勢いがある頃だったので、ここまで攻めた作品も容認できたんだろう。本作はその時の強烈な印象を抱えた少年らが20年たって、ついに映像化したのだと考えられる。おまけにオープニングが完全にマーベル映画をパクってるのは大いに笑せていただきました。しっかりPG12してされましたが、当時から知る者には満足できる内容ではないでしょうか。もっとも私はまるっきり下着フェチではないので、連載中はジャンプ読むとき飛ばしてましたが。
2017.1.29記

タイトル 江ノ島プリズム
出 演 福士蒼汰/野村周平/本田翼/未来穂香/大津尋葵/吉田羊/赤間麻里子/西田尚美
監 督 吉田康弘
ストーリー 小学生の頃からの親友同士である、高校生の修太、朔、ミチル。恋と友情の入り交じった関係にある彼らだったが、ミチルの海外留学が決まってしまう。黙って出発した彼女が自分の気持ちをつづった手紙を受け取り、空港へ向かう朔だったがそのまま命を落としてしまう。それから2年。空虚な日々を送っていた修太は、行きたい時と場所を思い浮かべるとその時代に行けるという時空移動の方法が書かれた奇妙な本を手にする。試しに実践してみると、彼は朔が死亡する前日に戻っていた。
評  今旬の福士蒼汰、本田翼が出てる青春SFドラマなんだから、胸キュンしながら見るべきなんだろうけど、どうも物足りない。妖怪ウォッチみたいな時計付けて江ノ電乗るだけでタイムスリップする安直さからか、死んだ親友を救おうとする無思慮な動機からか、修太君の行動が危なっかしく思えてしょうがないのだ。でも、これは私自身が変に保守的になってしまったのかもしれない。よく考えてみればこの映画のフォルムは『時をかける少女』とほとんど同じなのである。30年前の頃の私は大絶賛していたはずなのだ。どうやら加齢とともに私の心もプリズムのように屈折してしまったんだろうな。
2016.5.8記

タイトル エリジウム
出 演 マット・デイモン/ジョディ・フォスター/シャールト・コプリー/アリシー・ブラガ/ディエゴ・ルナ/ワグネル・モウラ/ウィリアム・フィクトナー/ファラン・タヒール
監 督 ニール・ブロムカンプ
ストーリー 2159年。スペースコロニー“エリジウム”で生活する富裕層はパーフェクトな居住空間で過ごす一方、荒廃した地球に暮らす貧困層はひどい搾取に苦しんでいた。エリジウム政府高官のローズが地球の人間を消そうと動く中、地球で暮らすマックスはエリジウムに潜入することを決意。残り5日しかない寿命を懸けて戦いに挑む。
評  話の展開はどっかで聞いたことがあるようなこところが多々ありますが、この重量級の極太アクションにドッカンドッカン圧倒されてしまいました。逆大リーガー養成ギブスで強くなっちゃうところが、本格SFなのにここだけマンガっぽくて個人的は好きです。なんでもこなすマット・デイモンですが、今回頭を丸めちゃったのはブルース・ウィリスかジェイソン・ステイサムを目指しているのでしょうか。それよりジョディ・フォスターが思いのほか歳をとっていたことに悲しくなりました。ところで、iPS細胞には無限の可能性を秘めているから万能再生はありえるとしても、あんだけ顔がぐちゃぐちゃで血が届いていそうもないのに「脳は生きてる」ってありえる?
2013.9.22記

タイトル エンダーのゲーム
出 演 エイサ・バターフィールド/ハリソン・フォード/ベン・キングズレー/ヴィオラ・デイヴィス/ヘイリー・スタインフェルド/アビゲイル・ブレスリン
監 督 ギャヴィン・フッド
ストーリー 強大な軍事力を持つ昆虫型生命体、フォーミックとの宇宙戦争を続けている人類。その第2次侵攻に備えるべく、世界中から優れた少年兵士たちが防衛軍ベースキャンプのバトルスクールへと集められ、宇宙で戦う技術と知識をたたき込まれていた。そんな中、戦いを終わらせる特殊な能力を秘めているとして少年エンダーもベースキャンプに送られる。生命を持つ者同士が戦争で殺し合うことに強い疑問を抱きながらも戦士の才覚を発揮し、少年戦士の指揮官となるエンダーだった。
評  有名な宇宙を舞台にした映画だから欲目で見ちゃったのもあるけど、なんかストーリー展開が古臭い。けっこうなCGで確かに見栄えはいいし、アクションもそれなりに楽しめたんだけど、どうも馴染みのキャラがほとんど出てこなかったのは残念だ。まあ、ルーカス・フィルムがディズニーに買収されて創ったんだろうから、子供向けにソフトになったのかも知れないな。え?これ『スター・ウォーズ エピソード7』じゃないの?だって、ハリソン・フォードも出てるし、ダース・モールみたいなヤツもいるじゃん!
2014.6.8記

タイトル エンド・オブ・ホワイトハウス
出 演 ジェラルド・バトラー/モーガン・フリーマン/アーロン・エッカート/アンジェラ・バセット/メリッサ・レオ/アシュレイ・ジャッド/リック・ユーン/ラダ・ミッチェル
監 督 アントワーン・フークア
ストーリー シークレット・サービスとして大統領の護衛にあたるも、大統領夫人の命を守ることができなかったマイケル。それから2年後、彼はホワイトハウス周辺を担当する警備員となっていた。そんな中、独立記念日を迎えたホワイトハウスをアジア人のテロリスト・グループが占拠し、大統領の解放と引き換えに日本海域からの米海軍撤収と核爆弾作動コード開示を要求する。特殊部隊による救出作戦が失敗に終わるのを目の当たりにしたマイケルは、一人でホワイトハウスに飛び込んでいく。
評  どうせ「アメリカ一番」と言いたいだけの映画だろうと侮っていたが、意外にその緊迫感に引き込まれてしまった。中東が静かになってきた昨今、『GIジョー2』でもそうだが、もう北朝鮮しか敵を作れなくなってしまったアメリカとしては、近代戦争映画をつくるのはかなり難しいだろう。しかし1812年の米英戦争以来、200年も戦場になった頃のない聖域ワシントンで、ましてや鉄壁の要塞ホワイトハウスが崩壊する様は、悪い意味で反米の私も大喜びである。それに「ホワイトハウスの壁の中に、実は脱出通路がある」などトップシークレットまでバラしていいのかとも思った。でも、このマイク・バニング、使い勝手よさそうなんで次回作あるかも。ところで、この話と全然関係ないけど、ソフトバンクの白戸家(ホワイトハウス)はいつエンドになるんだろう?
2013.6.9記

タイトル オーバードライヴ
出 演 ドウェイン・ジョンソン/バリー・ペッパー/ジョン・バーンサル/マイケル・K・ウィリアムズ/メリーナ・カナカレデス/ナディーン・ヴェラスケス/ラフィ・ガヴロン/デヴィッド・ハーバー/ベンジャミン・ブラット/スーザン・サランドン/リーラ・ローレン/J・・パルド/ハロルド・ペリノー/ジェームズ・アレン・マキューン
監 督 リック・ローマン・ウォー
ストーリー 何も知らずに友人から麻薬を手渡されたばかりに、逮捕されてしまった18歳の少年。その父親ジョンは、無実の罪を着せられている息子を少しでも早く刑務所から出所できるようにと検事に掛け合う。そんな彼に検事は、捜査に貢献することで刑期が軽減されるシステムがあることを告げる。ほかに手立てはないと感じたジョンは、息子の減刑と彼が巻き込まれた事件の真相をつかむためにも麻薬組織に潜入することに。やがて、ジョンは組織の中枢へと近づき、大物密売人と対峙する。
評  『それでもボクはやっていない』観たときは、満員電車の中なら誰もが痴漢の犯人に仕立てられる冤罪の恐怖を覚えたが、このケースはそれ以上に恐ろしい。ただ送られてきた宅配便を開けて麻薬だったってだけで売人扱いされる。それもかなり重い罪を課せらせる。司法取引が当たり前なアメリカの場合、麻薬取引のように介在する罪人を見つけるには密告が重要な捜査方法なのだ。芋づる式に大物検挙を狙っているのだろうが、逆に下に伸びれば手詰まりとなる。そしてこのジェイソンのように下っ端が重い罪を背負う訳で、構造的にはネズミ講と同じである。アメリカってどうしてこう政府に都合のいい法律ばっかなんだろう。
2013.12.15記

タイトル おしん
出 演 濱田ここね/上戸彩/岸本加世子/井頭愛海/小林綾子/満島真之介/乃木涼介/吉村実子/ガッツ石松/稲垣吾郎/泉ピン子
監 督 冨樫森
ストーリー 明治40年、凶作が原因でひもじい生活を強いられている小作・谷村家は、口減らしのため泣く泣く7歳のおしんを奉公に出すことに。奉公先の材木店で朝から晩まで働き通しの毎日を送る彼女は、雪が溶けたら家に帰れると信じてつらい日々を耐え抜く。しかしある時、店の50銭銀貨が紛失してしまいぬれぎぬを着せられたおしんは、雪が吹き荒れる天候の中、自分から店を出ていく。
評  昨日の夜、いきなり冷えたせいか風邪ひいてしまったしまったようだ。でも今週は目玉になりそうな映画ったらこれくらいしかなくて無理して観てきた。『おしん』といえばちょうど30年前のNHK朝ドラで、最高視聴率60%超えした大ヒットしたものだ。今年『あまちゃん』で大ヒット飛ばしたNHKがその勢いに乗っけて、また一儲けしようという魂胆のような気がしてならない。昔のドラマは社会現象になったのは覚えている。小林綾子や泉ピン子ら当時ドラマに出ていた方も出ているし、当時観ていた者からすればこのBGM聞いただけでパブロフの犬のように涙を流すかもしれない。私は観てなかったから何も思い入れもないし、こんなの単なる貧乏人への憐れみしかないだろう、と何の感動も沸かなかった。でも、風邪が悪化したかな。鼻水が止まらないよ。
2013.10.13記

タイトル オズ はじまりの戦い
出 演 ジェームズ・フランコ/ミシェル・ウィリアムズ/レイチェル・ワイズ/ミラ・クニス/ザック・ブラフ/ビル・コッブス/ジョーイ・キング/トニー・コックス
監 督 サム・ライミ
ストーリー 傲慢ながらも、どこか憎めない奇術師のオズ。ある日、気球に乗り込んだ彼は竜巻に遭遇し、カンザスから魔法の国オズへとたどり着く。そこは邪悪な魔女に支配されており、人々は予言書に記された魔法使いオズが国を救ってくれると信じていた。その魔法使いと同じ名前だったことから救世主だと思われたオズは、西の魔女セオドラに引き合わされた東の魔女エヴァノラから、南の魔女グリンダの退治を頼まれる。
評  「本日は皆さんに『オズの魔法使い』の世界を堪能していただきたいと思います。ただ、本作は原作とちょっと前の世界で、オズが魔法使いになるまでを描いているんですね」「原作の『オズの魔法使い』は『マザーグース』のライマン・フランク・ボームが描いたファンタジーの世界でアメリカでは知らない人がいない童話ですものね。でもこれは原色がキツくて目に痛いです。こういうのは日本の中島哲也監督や蜷川実花さんでいんじゃないですか」「でも、黒柳さん、この陶器人形は可愛いじゃないですか。まるでボクの娘みたい。ちなみに最近ボクの娘、ネットで可愛いって評判なんですよ」「せやけど、野々村君、オズが魔法使いやのうて手品師でした、いうんはマズないか?魔法も結局科学的やし。世界的童話に“ごまかし”はアカンて」「あれ、坂東さん。所得をごまかしたのがバレて降板したんじゃ・・・。草野さんどうします?」「坂東さん、ボッシュートです!」
2013.3.10記

タイトル オブリビオン
出 演 トム・クルーズ/モーガン・フリーマン/オルガ・キュリレンコ/アンドレア・ライズブロー/ニコライ・コスター=ワルドー/メリッサ・レオ/ゾーイ・ベル/ス
監 督 ジョセフ・コシンスキー
ストーリー エイリアン“スカヴ”の侵略を食い止めたものの、その戦いによって地球が半壊してから60年。生き残った者たちがほかの惑星へと移住してしまった中、ジャック・ハーパーだけが地球に残って上空から偵察していた。パトロールに向かっていた彼は、誰一人として生存しているわけがないエリアで何者かの襲撃を受けてしまう。混乱するジャックの前に現れたのは、ビーチという謎の男。彼との遭遇を機に、ジャックは地球、人類、そして自身の運命を担う冒険に出ることになる。
評  「なるほど、そういうことかぁ!」(これ、会社で隣に座ってるSさんの口癖)ド定番のSFと思いきや、いきなり180度転換させられる展開に不意を突かれてしまいました。その際「あれ、彼女、60年間眠ってったんじゃ・・・」という疑問もわきますが、それもちゃんと後で納得できました。いやいやトム・クルーズはまだまだいけますね。もっともこれは美術やCGの造り込みの精度の高さがかなり増強しています。観て損なしの一品ですが、アメフトぞっこんなのにニューヨーク・ヤンキースの帽子をかぶってるとこは、ちょっと拘りが欲しかった。なぁ、ボブ。
2013.6.2記

タイトル 俺はまだ本気出していないだけ
出 演 堤真一/橋本愛/生瀬勝久/山田孝之/濱田岳/水野美紀/石橋蓮司/指原莉乃/賀来賢人/ムロツヨシ/川久保拓司 /ドナルド・アッシュ/蛭子能収/尾上寛之/小柳心/村松利史/池田成志/佐藤二朗
監 督 福田雄一
制作年 2013年
ストーリー 子持ちで離婚歴がある42歳、大黒シズオ。ある日、彼は「本当の自分を探す」と何も考えずに会社を辞めてしまう。だが、ゲームばかりの毎日を送り、同居する父親の志郎から怒鳴られてばかり。そんな中、本屋で立ち読みをしていたシズオは漫画家になろうと決意し、志郎と娘の鈴子に熱く夢を語る。しかし、出版社に原稿も持ち込むも不採用。さらに、生計を立てようとファストフード店でバイトするが、ミスを繰り返し、さらにはバイト仲間から店長というあだ名を付けられてしまう。
評  「ハイ、そりゃ4,000本以上も映画観てますから、映画に関しては誰よりも知ってるつもりですよ。その割には名場面をほとんど覚えてなかったり、映画に関しての知識が乏しいって、よく言われますけど、私は映画鑑賞は感性だと思うんですよ。その映画を観てどう思うか?これはその人のいままでの人生経験って言うんですか、それからにじみ出てくるもので、それは私のポテンシャルなわけですよ。え、何も出てない?それは・・・本気出してないだけですよ。なんてたって4000本以上ですよ。それに対してカブったこと書かないように気を使って、少しずつ身を削ってるんですから、100%全力でのぞめるわけないでしょう。本気出したらこんなもんじゃないですよ。なにしろ私は“やれば出来る子”なんですから」(炎上必至)
2015.3.29記

タイトル 怪盗グルーのミニオン危機一発
出演(声) スティーヴ・カレル/クリステン・ウィグ/アル・パチーノ/ミランダ・コスグローヴ/ラッセル・ブランド/スティーヴ・クーガン/ケン・チョン
監 督 ピエール・コフィン/クリス・ルノー
ストーリー 皮肉屋の怪盗グルーは心を入れ替え、バナナが大好きなミニオンたちに支えられながらマイホームパパになろうと努力していた。ある日、彼は世界トップクラスの超極秘組織「反悪人同盟」に引き抜かれ、相棒のルーシーと共に捜査にあたることになる。そんな折り、彼の家から無敵のチームであるミニオンたちが何者かにさらわれてしまう。
評  (この作品は本来大量の小道具でお送りする予定でしたが、都合によりミニオンしか用意できなかったため、一部分かりづらい点がございます。ご了承ください)
「やい、エル・マッチョ!そのミニオン・・・じゃなくてその薬を渡せ!」「誰がそう簡単に渡すかよ。それより、なあグルーよ。俺と一緒にまた悪の道を歩かないか?」「うるさい!俺はもうお前とは違うんだ!」「おいおいおい!ミニオン・・・じゃなくて拳銃なんか俺に向けるなよ。タァ!」「うわっ!!ふいを突かれてミニオン・・・じゃなくて拳銃を奪われてしまった」「形勢逆転だな」「フ、ハハハハハ」「何がおかしい?」「これを見ろ!」「そ、その腹に巻いているのはミニオン・・・じゃなくてダイナマイト!」「さあ、撃ちたかったら撃ってみろ!」「ハーハハハ、こんなこともあろうかと・・・」「ミニオ・・・じゃなくてルーシー!!」「そうさお前の彼女、ルーシーを誘拐していたのさ」「分かった。俺が悪かった。彼女だけは勘弁してくれ」「じゃあ、俺は逃げるぜ。ほーらよ」「わっ、投げるな!あぁルーシー。もう大丈夫だからね」「※λ△〒φ☆Ω!(それは拳銃!)」
2013.9.22記

タイトル かぐや姫の物語
出演(声) 朝倉あき/高良健吾/地井武男/宮本信子/高畑淳子/田畑智子/立川志の輔/上川隆也/伊集院光/宇崎竜童/中村七之助/橋爪功/朝丘雪路/仲代達矢
監 督 高畑勲
ストーリー 今は昔、竹取の翁が見つけた光り輝く竹の中からかわいらしい女の子が現れ、翁は媼と共に大切に育てることに。女の子は瞬く間に美しい娘に成長しかぐや姫と名付けられ、うわさを聞き付けた男たちが求婚してくるようになる。彼らに無理難題を突き付け次々と振ったかぐや姫は、やがて月を見ては物思いにふけるようになる。
評  「♪鳥 虫 けもの 草 木 花 春 夏 秋 冬 つれて来い」「おっ、マーサ、やっぱりお前は歌がうまいな」「もう、耳に残っちゃった。でもよく知ってる昔話でも大人になってみると何か違った感覚で見れるよね。『となりの山田くん』の時はTVアニメのイメージがジャマしたけど、この水彩タッチって何か温かく感じるしね」「それはマーサの心が優しいからだよ」「宮崎さんが引退しちゃったけど、これでジブリ大丈夫だね。私もCX辞めたらたくさん仕事が入ってきたし。やっぱり転機って大事だよね」「それにこれ地井さんの遺作になっちゃったんだね。この姫を幸せにしたい翁の気持ち、地井さんの本心じゃないかな。僕だってそうさ!もしもマーサを連れて行く月の輩(やから)が来たら、バッタバッタとなぎ倒し、退治てくれよう。桃太郎!」「パパ、同じ昔話だけど話が変わってる」
2013.11.24記

タイトル 風立ちぬ
出演(声) 庵野秀明/瀧本美織/西島秀俊/西村雅彦/スティーブン・アルパート/風間杜夫/竹下景子/志田未来/國村隼/大竹しのぶ/野村萬斎
監 督 宮崎駿
ストーリー 大正から昭和にかけての日本。戦争や大震災、世界恐慌による不景気により、世間は閉塞感に覆われていた。航空機の設計者である堀越二郎はイタリア人飛行機製作者カプローニを尊敬し、いつか美しい飛行機を作り上げたいという野心を抱いていた。関東大震災のさなか汽車で出会った菜穂子とある日再会。二人は恋に落ちるが、菜穂子が結核にかかってしまう。
評  「風立ちぬ いざ生きめやも」
堀辰雄の小説で序に出てくる有名な言葉で「風が立った。さあ、生きていこう」という意味である。これはフランスのポール・ヴァレリーの詩を堀が訳したもので元々の意味がそうなのでこう言われるが、実は“生きめやも”の“やも”反語を表すので、文法的には「生きようか、いやそんなことはない」というのが正しい。しかし世間がそう採らなかったのは、以前から人と自然を愛する堀辰雄の人間性からだという。世界に認められ、日本テレビが全面的にバックアップしてくれるジブリアニメは多少変でも大衆は許してくれる空気になった。私は、戦争を始まる前からしたり顔で達観しているような映画は嫌いだ。それに、飛行機に関する知識は『紅の豚』、庵野秀明の声優起用は『となりのトトロ』の糸井重里、家がふにゃふにゃになる画は『千と千尋の神隠し』と、まるっきり真新しさを感じなかった。でも、これはこれで安心感もあるのだろうが、もしかしたら宮崎駿は、進化か、隠遁かの岐路にいるのではないだろうか。
「風立たぬ いま憂き目やも」
2013.7.21記

タイトル ガッチャマン
出 演 松坂桃李/綾野剛/剛力彩芽/濱田龍臣/鈴木亮平/初音映莉子/光石研/中村獅童/岸谷五朗
監 督 佐藤東弥
ストーリー 21世紀初頭。謎の侵略者によって、たったの17日間で地球の半分が壊滅的な被害を受ける。侵略者から地球を守るため、“石”という特殊な結晶体の力を引き出せる適合者が集められる。適合者は800万人に1人。施設に集められた適合者は特殊エージェントとしての訓練を受け、石を操る忍者、ガッチャマンとして侵略者と戦うべく立ち上がる。
評  「ホッホッホッ、日テレ『ZIP』のミニアニメで復活したおかげで実写映画にまでなってしまったようね。それも松坂桃李、剛力彩芽、綾野剛とはまた人気急上昇中の若手を取り揃えたりして。おや?ヤッターワンもちょっと見えてるわ。タツノコプロ全面協力ってこと?。70年代に少年だった人は皆んな好きじゃない。もう調子に乗りすぎてるとしか思えないわ。しかし・・・私のわたしの扱いがそんな悪くないようね。これは許してあげましょうか」「ベルク・カッツェ、私が出ていないのはどういうことのだ」「ははー、総裁X様!今すぐにギャラクターを襲撃させます!」
2013.8.25記

タイトル 監禁探偵
出 演 三浦貴大/夏菜/津田匠子/村杉蝉之介/甲本雅裕
監 督 及川拓郎
ストーリー マンションの一室で女が殺されるのを目にし、その部屋へと駆け付けた亮太。だが、そこで謎めいたアカネという美女と出くわしてしまう。自分のことを殺人犯と疑うアカネを自室へと連れ込んでベッドに縛り付けた亮太は、女性の死体が誰かに発見されるまでに自力で事件解決と事態収拾に挑もうと決意。すると、アカネが真犯人探しの協力を持ち掛けてくる。この異様な状況から脱するため、やむを得ず手を組むことにした二人だったが、調査を進めるうちに疑心暗鬼に陥っていく。
評  捜査側が身動きできないパターンは、アガサ・クリスティの『ミス・マープル』シリーズやヒッチコックの『裏窓』やけっこう昔っからあるが、いまどきはインターネットなんてものがあるんでそれで情報集めするんだろうと思ったら案の定だった。しかし、単なる謎解きに終わらない展開は、さすが『かまいたちの夜』の我孫子武丸の原作ということがある。それにくわえて夏菜ちゃんのさわやかなエロティシズムに魅せられた。『GANTZ』で衝撃セミヌードを披露し、『ピカルの定理』で間や空気の読み方を鍛えられ、『純と愛』で日本中に知れ渡った彼女の今後はもう順風満帆だろうな。ただ『あまちゃん』の空前ヒットのせいで、忘れられちゃわないかが心配だ。
2013.8.18記

タイトル 鑑定士と顔のない依頼人
出 演 ジェフリー・ラッシュ/シルヴィア・フークス/ジム・スタージェス/ドナルド・サザーランド/フィリップ・ジャクソン/ダーモット・クロウリー
監 督 ジュゼッペ・トルナトーレ
ストーリー 天才的な審美眼を誇る美術鑑定士ヴァージル・オールドマンは、資産家の両親が遺した美術品を査定してほしいという依頼を受ける。屋敷を訪ねるも依頼人の女性クレアは決して姿を現さず不信感を抱くヴァージルだったが、歴史的価値を持つ美術品の一部を見つける。その調査と共に依頼人の身辺を探る。
評  「よくできてますねぇ。阿藤さん、このからくり人形作った人、いい仕事してますよ」「中島さん、これ“オートマタ”っていうんですけど、18世紀後半から19世紀にかけてヨーロッパの時計職人が競って当時の技術の粋を集めて作られたものなんですね。北原さんも好きでしょ」「大好きですよ。ただ、直していく過程は面白かったですが、最後に直しても意味が無かったのは残念ですね」「でも、これは依頼人の彼女自身が治っていく過程にリンクしているとも言えますよね」「いやいや安河内さん、あなたは女性の肩を持つでしょうが、実際にこんな風に声しかわからない、頼ってくるくせにすぐに切れる、そんなめんどくさい依頼人が来たらいやですよ」「まあまあ、永井さん、でもきれいでしたよ。足をケガして足の指なめるシーンありましたけど、かなりセクシーでしたし。ねえ、今田さん」「福沢さん、あんまり余計なこと言うとあなたも放送カットされて終いには顔が無くなりますよ」
2016.7.3記

タイトル キックアス ジャスティス・フォーエバー
出 演 アーロン・テイラー=ジョンソン/クリストファー・ミンツ=ブラッセ/クロエ・グレース=モレッツ/ジム・キャリー/モリス・チェスナット/クローディア・リー/クラーク・デューク/オーガスタス・ブリュー/スティーヴン・マッキントッシュ/モニカ・ドラン/ロバート・エムズ/リンディ・ブース/ドナルド・フェイソン/オルガ・クルクリーナ/トム・ウー/アンディ・ナイマン/ダニエル・カルーヤ/ジョン・レグイザモ/ギャレット・M・ブラウン/リンジー・フォンセカ/ヤンシー・バトラー/ソフィー・ウー
監 督 ジェフ・ワドロウ
ストーリー キック・アスことデイヴと、ヒット・ガールのミンディは普通の日々を送っていた。ところがそんなある日、デイヴは元ギャングで運動家のスターズ・アンド・ストライプス大佐とスーパーヒーロー軍団“ジャスティス・フォーエバー”を結成。そこへ、レッド・ミストが父親を殺害された恨みを晴らそうと、刺客と共に乗り込んできた。
評  前作に引き続き、ザンコク、オゲレツに容赦ないね。なんなんだよ、“ゲロゲリ棒”って!笑っちまったじゃねぇか。その分クロエちゃんのかわゆさが見立つ構図になってるのかもしれません。でもこんなに素人コスプレマニアが集まっちゃったら『スーパー!』と区別つかなくならないかな?ただヒーロって全身タイツってのはお約束なんでしょうね。ん?キック・アスはナイト・ビッチとどうやってヤッたんだ?わざわざ全部脱いだ?・・・おっと、評まで下品になりそうなので、ちょうどいい所でオトしときます。マザーロシアって神取忍に似てるよね。
2015.1.4記

タイトル 奇跡のリンゴ
出 演 阿部サダヲ/菅野美穂/池内博之/笹野高史/伊武雅刀/原田美枝子/山崎努/畠山紬/渡邉空美/小泉颯野
監 督 中村義洋
ストーリー 1975年、秋則は青森県岩木町で妻の美栄子と共にリンゴを栽培していた。彼は、年に十数回にわたり散布する農薬が原因で皮膚に異常をきたしてしまい、寝込むこともある妻の体を心配して無農薬でリンゴを育てることを心に誓う。だが、農薬を使わないリンゴ栽培はその当時「神の領域」ともいわれ、実現するのは絶対無理だと思われていた。
評  「絶対不可能」と言われたリンゴの無農薬栽培を成し遂げた岩木町(現:弘前市)の木村秋則さん。2006年12月NHKの『プロフェッショナル仕事の流儀』で紹介され大反響を得、出版本はベストセラー、ついには映画となる。世界でも注目される木村さんの栽培法だが、実は地元ではこれを非難する者も多い。それは彼を真似して失敗する農家も多いからだ。そりゃそうだろう。10年間も貧乏しながら地獄見ながら培った栽培法を一朝一夕でできるはずがない。凡人が、リンゴの木に話しかけ、時には宇宙人を見たことがあるという“変人”には到底なれんのだ。しかし、太宰治しかり棟方志功しかり、津軽の地には“変人”と呼ばれる天才がけっこう出現する。これは、自身の思いに執着し愚直に行動を継続する“じょっぱり”と“からきじ”の精神がなせる業だ。これこそ“津軽力”なのだ。
2013.6.9記

タイトル キャプテン・ハーロック
出演(声) 小栗旬/三浦春馬/蒼井優/古田新太/森川智之/坂本真綾/沢城みゆき/小林清志/大塚周夫
監 督 荒牧伸志
ストーリー 銀河の果てまで移動が可能となった時代。開拓の限りを尽くし新天地を失った人類は、「戻るべき場所」となった地球の居住権をめぐって争いを始める。紛争を終息させる最終兵器として4隻のデス・シャドウ級宇宙戦艦が建造され、その4番艦の艦長としてハーロックが任命される。歴戦の勇士として名をはせた彼だったが、終戦を迎えると同時に戦艦と共に消息を絶ってしまう。やがて、彼は巨大なドクロを艦首に刻んだ宇宙海賊船を操るキャプテンハーロックとなって姿を現し、地球連邦政府に戦いを挑んでいく。
評  以前、アニメ特集を組んだ時、松本零士の作品を観直してその右翼的傾向の強さに辟易した。しかし今回少し違っていて、荒廃した地球を、放射能で汚染された福島だと考えた時、それを憂う気持ちが猛烈に伝わってきた。先日、また福島原発の汚染水が海に流れた。それを受け韓国は太平洋側東北の海産物の輸入を禁止する発表をした。怒ってはいけない。むしろこれが当然の世界の反応なのだ。しかし、日本にはどんなに壊滅的に状況でも諦めずに前へ進めようとする邁進力、ひとつの目標に向かって協力していける団結力、愚直であろうが少しずつ丁寧に重ねていく継続力がある。プリウスを見よ、はやぶさを見よ。ⅰPS細胞を見よ。そしてこの映画の映像を見よ。日本の持てる力はこれほどまでに世界に誇れる技術へとなっているのだ。はからずも本日、次々回のオリンピック開催地が東京に決まった。日本が放射能汚染国と見られている事実を払拭したとまでは言えないが、これぞまさしく7年後にはこの国の努力が誰もが認める安全を取り戻すと、信じてくれた証拠なのだ。
2013.9.8記

タイトル キャプテン・フィリップス
出 演 トム・ハンクス/キャサリン・キーナー/バーカッド・アブディ/バーカッド・アブディラマン/ファイサル・アメッド/マハト・M・アリ/マイケル・チャーナス/コーリイ・ジョンソン/マックス・マーティーニ/クリス・マルケイ/ユル・ヴァスケス/デヴィッド・ウォーショフスキー
監 督 ポール・グリーングラス
ストーリー 2009年4月、ソマリア海域を航海中のコンテナ船、マークス・アラバマ号を海賊が襲撃。武器を所持していた4人の海賊に、武装していなかったアラバマ号はあっという間に占拠されてしまう。船長のリチャード・フィリップスは、20人の乗組員を自由にしてもらう代わりに自らが海賊の人質となる。
評  ロックスター「海賊って俺たちみたいな物語の中でしかいないと思ったら、現実にいるんですね」ヤソップ「あー、90年代から今でもソマリア沖で出没するそうだ。なんでもこいつら元々猟師なんだが、この海域に欧米諸国が産業廃棄物を捨てるせいで地域住民が病気になるもんで、武装したそうだ」ベン・ベックマン「フン、それもどこまでホントだか。ここまで武装している連中が本当に元猟師かどうか」ラッキー・ルウ「それにしても、トム・ハンクスは『キャスト・アウェイ』のときもそうだが、海に出ると大変な目に遭うよな」シャンクス「船長ならばそれくらいの危険、覚悟しているさ。特に“ンクス”ってヤツはな。・・・ん、そういうことじゃない?まあ、全員この場は俺の顔を立ててもらおう!
2013.12.1記

タイトル 凶悪
出 演 山田孝之/ピエール瀧/リリー・フランキー/池脇千鶴/白石和子/吉村実子/小林且弥/斉藤悠/米村亮太朗/松岡依都美/ジジ・ぶぅ/村岡希美/外波山文明/廣末哲万/九十九一/原扶貴子
監 督 白石和彌
ストーリー ある日、ジャーナリストの藤井は、死刑囚の須藤が書いた手紙を持って刑務所に面会に訪れる。須藤の話の内容は、自らの余罪を告白すると同時に、仲間内では先生と呼ばれていた全ての事件の首謀者である男の罪を告発する衝撃的なものだった。藤井は上司の忠告も無視して事件にのめり込み始める。
評  新潮社で編集したノンフィクション小説『凶悪-ある死刑囚の告発-』を原作とした映画である。死刑判決を受けた受刑者が上申書で、1999~2000年に起きた事件の首謀者を告発した“上申書事件”を元にしてある。卑劣さが目に余るほどの連中なのだが、うかつにも「今の日本で一番いらないのは老人じゃないか」と錯覚させられてしまった。こんな心惑わす映画は封印しましょう。だいたいにして社会派映画なのに、日本人なのに“ピエール瀧”“リリー・フランキー”ってふざけてない?それにラストの山田孝之が面会室にいる場面で、懐かしのファミコンゲーム『ポートピア殺人事件』を思い出してしまった。
2015.10.25記

タイトル 潔く柔く(きよくやわく)
出 演 長澤まさみ/岡田将生/波瑠/中村蒼/古川雄輝/平田薫/田山涼成/和田聰宏/MEGUMI/池脇千鶴/高良健吾
監 督 新城毅彦
ストーリー 高校1年生のカンナは、思いを通じ合わせていた幼なじみのハルタを交通事故で失ってしまい、それを機に新たな恋ができなくなってしまう。時はたち、映画宣伝会社で働くようになった彼女は、出版社に勤める赤沢禄と知り合う。何かとぶしつけな言動を繰り出してくる赤沢に憤慨しては反発するカンナだったが、意外な優しさを見せる彼のことが気に掛かるようになっていく。心の距離が近づいていく中、カンナは赤沢にもつらい過去があったことを知ってしまう。
評  「私はここでバーテンダーのバイトをしている玉川玉子です。ニコタマって呼べばいいじゃん!そろそろお客様が来る時間です。ただひとつ気になることがあるんですが、私がマンツーマンで接待するとお客様が帰られてしまうんです。なんでだろう?あ、いらっしゃーせ!とりあえずビールで。かぁ、しこまりましたぁ!どうぞ召し上がレンジャー。お客さん、この店、初めてですか?そうですか。・・・8年前なのに「塩麹からあげ」って、ものすごく先見の目のある露店ですよね・・・この柿内家の人、ストーカーの臭いしますよね。・・・最近の長澤まさみ、自分から福田彩乃に寄せてますよね・・・ってもう居ない!なんですぐ帰られちゃうのかなぁ?同じ過去の経験持つ赤沢君や、死んだ子と同じ顔の睦ちゃんみたく、自分を救ってくれようなお客さんが都合よく現れないかなぁ。世の中そんなに甘くないか・・・。あ、いらっしゃーせ!」
2013.11.3記

タイトル 清須会議
出 演 役所広司/大泉洋/小日向文世/佐藤浩市/妻夫木聡/浅野忠信/寺島進/でんでん/松山ケンイチ/伊勢谷友介/鈴木京香/中谷美紀/剛力彩芽/坂東巳之助/阿南健治/市川しんぺー/染谷将太/篠井英介/戸田恵子/梶原善/瀬戸カトリーヌ/近藤芳正/浅野和之/中村勘九郎/天海祐希/西田敏行
監 督 三谷幸喜
ストーリー 本能寺の変によって織田信長が亡くなり、筆頭家老の柴田勝家と羽柴秀吉が後見に名乗りを上げた。勝家は三男の信孝、秀吉は次男の信雄を信長亡き後の後継者として指名し、勝家は信長の妹・お市、秀吉は信長の弟・三十郎信包を味方にする。そして跡継ぎを決めるための清須会議が開催されることになり、両派の複雑な思惑が交錯していく。
評  歴史物の弱点は、知っている人はストーリーを知っているということ。それでも観たいと思わせるのは監督の料理方法に興味が持てるかというところだろう。言うに及ばず三谷喜劇にハズレなし。またも豪勢な俳優陣にすっとんきょうなドタバタとりまぜて非常に楽しませていただきました。ただ、ネタに行き詰まったか、評定の最中にビーチ・フラッグやってるのは意味分からなかった。でも『ステキな金縛り』の更科六兵衛のカメオ出演はちょっと嬉しい。ところで、山寺宏一さんの「さまざまな声」って何だよ!?
2013.11.10記

タイトル キリングゲーム
出 演 ジョン・トラヴォルタ/ロバート・デ・ニーロ/マイロ・ヴィンティミリア/エリザベス・オリン
監 督 マーク・スティーヴン・ジョンソン
ストーリー アメリカ北東部からカナダへと大自然が広がる、アパラチア山脈。そこに山小屋を構え、一人暮らしをしている元アメリカ軍人のベンジャミン。そんな彼の前にセルビア人の元兵士コヴァチが現れ、一緒に狩りを楽しむことに。しかし、山へと足を踏み入れるや、コヴァチはベンジャミンに向けて矢を放つ。混乱しながらも、軍隊と山での生活で得た経験と技術を生かして応戦するベンジャミンだが、この人間狩りにはボスニア紛争で起きたある事件が深く関わっていた。
評  いぶし銀の超大物、ジョン・トラヴォルタとロバート・デ・ニーロ登場のクライムサスペンスなのであるが、なんですかねこれ?脚に刺さった矢の跡にロープを通して逆さづりしたり、傷ついた口の中に塩入りレモネード注いだり、あまりにも残酷過ぎて引きました。たぶん、シルヴェスター・スタローンのマネした往年の大スターブッキング作戦だったのかもしれないけど大失敗の巻です。一番キリングされた(殺された)のは、せっかくいままで培われた大物二人のメンツじゃないでしょうか。
2015.3.29記

タイトル 銀の匙 Silver Spoon
出 演 中島健人/広瀬アリス/市川知宏/黒木華/矢本悠馬/安田カナ/岸井ゆきの/北浦愛/田村健太郎/前野朋哉/宮本裕子/稲川実代子/安澤千草/上島竜兵/吹石一恵/西田尚美/吹越満/哀川翔/竹内力/石橋蓮司/仲村獅童
監 督 吉田恵輔
ストーリー 受験失敗をきっかけに、北海道の大蝦夷農業高校へ入学した八軒勇吾は、同級生のアキや駒場のように明確な将来の展望を抱けない自分に違和感を抱きつつも、酪農実習や部活に奮闘していた。北海道の大自然と動物たち、そして個性豊かな仲間に囲まれ、これまで経験したことのない生活を送る中で八軒は戸惑い、悩みながらも自分の進むべき道を見つけ始める。
評  週刊少年サンデーに連載されている北海道の農業高校を舞台にした作品。人の生活の基盤となる産業こそが農業だが、甚大な労苦を重ねても環境に大きくされ、ある意味毎年ばくちのような産業でもある。そんな中では青春物語といえども、とてもじゃないが無邪気に明るいお話にはならないだろう。でも、ある意味しっかり現実に目を開かされて、大人になっていく様でもある。これはやっぱりお姉ちゃんの広瀬アリスが適役で、広瀬すずには無理だね。ところで、一昨年から日本の農家はTTPに脅されて政府からの支援を無くされてしまった。しかし、トランプ就任でアメリカがTTPから離脱すると宣言したぞ!安倍さん、元に戻してくれるんでしょうね。
2017.1.22記

タイトル 喰女 クイメ
出 演 市川海老蔵/柴咲コウ/中西美帆/マイコ/根岸季衣/勝野洋/古谷一行/伊藤英明
監 督 三池崇史
ストーリー 舞台「真四谷怪談」の看板女優である後藤美雪の推薦により、彼女と付き合っている長谷川浩介が相手役に選ばれる。二人はお岩と伊右衛門に扮することになり、鈴木順と朝比奈莉緒らの共演も決定する。こうして舞台の稽古がスタートする。
評  「もう、なんだか、最近芸能界の不倫バッシングがすごいことになってるわよね。ベッキーから始まって今、乙武さん?そういえば文枝師匠も叩かれてたわよね。まあ、同じ事務所の私のバカゴリラ亭主もちょっと前にバレちゃってね、おかげさまで私の許し方が上手くて好評価頂いちゃったわ。乙武さんの奥さんが『自分が悪い』みたいにコメントしてこれも叩かれてるようだけど、誰が悪いって考えるほうがおかしいのよ。男ってそういう生き物だから、どうしようもないんだって。でも、女って、嫉妬深い生き物だから、男が他の女のとこ行ったら、自分が下に見られたと思ってすんごくうらめしく思うものなのよ。だから世の中的には『浮気不倫は、した方が悪い』って定義にしなきゃダメなんだろうね。さてそこで女なら感情的になるよりか、それを弱みにして家での主導権握っちゃうほうがいいんじゃない。うちの場合は、毎年年末に番組が私の代わりに亭主のお尻を叩いてくれるし、それでお金入ってくるし、なにも悪いことないわ」
2016.3.27記

タイトル グランド・イリュージョン
出 演 ジェシー・アイゼンバーグ/マーク・ラファロ/ウディ・ハレルソン/メラニー・ロラン/アイラ・フィッシャー/デイヴ・フランコ/コモン/マイケル・ケイン/モーガン・フリーマン/マイケル・ケリー/デヴィッド・ウォーショフスキー/ジョゼ・ガルシア/ジェシカ・リンジー/ステファニー・オノレ
監 督 ルイ・ルテリエ
ストーリー マジシャンとして一流の腕を持つアトラスは、フォー・ホースメンというスーパーイリュージョニストグループを束ねていた。彼らはマジックショーの中で、ラスベガスから一歩も動くことなく、パリにある銀行から金を奪ってみせた。この件を受けて、次の計画を彼らが実行する前に食い止めようとFBI特別捜査官のディランが捜査を始める。
評  「冒頭のトランプマジックで“ダイヤの7”を自分でも選んだって人、いませんか?あれはトランプをパラパラ見せたとき、ダイヤの7以外は目立たない絵札や黒のカードが目に入るように仕組まれてて、ダイヤの7を印象に残らせたんです。これは奇術業界で“ミスディレクション”という人の心理を誘導するテクニックです。よく僕が“選んだペンを当てる”ってのやりますよね。例えば赤と青のペンで『どっちか選んでください。色ってのは性格現れるんですよ。“赤”は感情で考える人が多いですね。“情熱の赤”っていうくらいですから。スペインの闘牛でも赤いマント振りますモンね。青は誠実な人は多いです』なんていうとほとんどの人が“青”を選びます。“赤”についての情報を多くしたことで「青は興味ないんだろうな」と思わせ実は青に誘導していたんです。これが“メンタリスム”です。でも、この映画、手品を使ったミステリーなのに誘導が下手くそですね。映画の観客は「映像はCGでどうとでもなる」ってこと知って観てるのでちょっとしたことじゃ驚かないし、伏線なんか敷いたらタネ明かししてるもんじゃないですか。最後の真相もいまさらって気がしますし。観客が思いもよらない演出こそがマジックの“ダイゴ味(ミ)”じゃないですか?」
2013.10.27記

タイトル グランドピアノ 狙われた黒鍵
出 演 イライジャ・ウッド/ジョン・キューザック/タムシン・エガートン/アレン・リーチ/ドン・マクマナス/アレックス・ウィンター/ディー・ウォーレス
監 督 エウヘニオ・ミラ
ストーリー 世界屈指の若き天才ピアニストのトムは、およそ5年ぶりの復帰公演のためシカゴ空港に降り立つ。彼は人気女優の妻エマに励まされながら、今は亡き恩師の追悼コンサートへの参加を決めたものの、すぐに後悔し始める。トムは観客で満席のホールを前に尻込みするが、勇気を奮い立たせてステージへと上がる。しかし、ピアノにかけた楽譜には脅迫の言葉が書いてあった。
評  イライジャ・ウッドはどうしても『ロード・オブ・ザ・リング』にイメージが強くて現代劇に合わない気がしてしょうがなかったが、本作での彼は結構良かった。この人こういう悲痛な場面が良く似合うのかもしれない。お話は『フォーン・ブース』のようなワン・シチュエーションで、その閉鎖型脅迫ミステリーにグイグイ引きこまれてしまった。ちなみに本作で弾かれる『ラ・シンケッテ』という難曲は音楽家でもある監督自らが作曲したものだそうで、普通の88鍵の鍵盤のあるピアノでは弾くことが出来ず、低音部に黒鍵を9鍵追加したベーゼルドルファー製の“Model290インペリアル”じゃないと弾けないそうだ。ここまで拘ってるんだから「最初からピアノ壊せばいいじゃん」とか言わないように。
2014.9.28記

タイトル グランド・マスター
出 演 トニー・レオン/チャン・ツィイー/チャン・チェン/マックス・チャン/ワン・チンシアン/ソン・ヘギョ/チャオ・ベンシャン/シャオ・シェンヤン/ユエン・ウーピン/ラウ・カーヨン/チョン・チーラム/カン・リー
監 督 ウォン・カーウァイ
ストーリー 20世紀初めの中国。北の八掛拳の宗師・宝森は、流派統一を任せられる継承者として、弟子の馬三と南の詠春拳の宗師・葉問のどちらから選ぼうとする。六十四手の達人にしての宝森の娘でもある宮若梅も候補者として手を挙げる中、馬三が宝森の命を奪うという謀反を企てる。それを機に、宝森の敵を討つ復讐と後継者の座を奪い合うすさまじい戦いの火ぶたが切って落とされる。
評  いかにも『2046』のウォン・カーウォイらしく、武闘劇でありながら幻想的な妖美に酔い知らされる。だから、逆に私も含め、ガッツリアクションを期待して観る方にとっては物足りなさを感じる。中国武術4拳派創世期をひたすらまじめに映され、なんかものすごくかしこまってしまった。トニー・レオン、チャン・ツィイーの大名優の本気度はハンパないし、一線天(カミソリ)役のチャン・チェンは本当の八極拳の大会で優勝したというから本格的過ぎ。でも、やはり私はジャッキーらのコミカル拳法の方が好きかな。
2013.6.2記

タイトル クリッシュ
出 演 リティック・ローシャン/プリヤンカー・チョープラ/ナセールディン・シャー/カングナ・ラナウト/ラジパル・ヤダヴ
監 督 ラーケーシュ・ローシャン
ストーリー 科学者とスーパーヒーロー、二つの顔を持つ男クリッシュ。ムンバイに巣食う悪人たちを次々と退治する中、妻ブリヤから妊娠を知らされ、忙しくも幸せな日々を送っていた。そんな折り、謎のウイルスによって多くの死者が出てしまう事態が起きる。クリッシュの父ロヒートが対策に乗り出すも、治療法を見つけ出すことができない。やがて天才科学者カールが特効薬を製造するが、その裏には思わぬ真相が隠されていた。
評  久々にインド映画を観たら、なんとまあアメコミヒーローアクションのモロパクリ。コスチュームはほとんどバットマンで、スパイダーマンのようにビルを飛んで回る主役のクリッシュに、敵は車いすに乗って超能力を使える親玉に、部下が身体の形を変えられる女や爬虫類系の男とか、もう完全にXメン。「ざけんな!」であります。でも、インドの技術力はさすがで、多少の泥臭さはあるもののかなり見ごたえのあるCGでありました。それにこの映画の原題は『クリッシュ3』なので本当は三作目なので、日本の配給会社のいい加減さもあります。まあ、ここはインド映画なんで踊ってごまかしちゃいましょうか。
2017.3.5記

タイトル クロユリ団地
出 演 前田敦子/成宮寛貴/勝村政信/西田尚美/佐藤瑠生亮/並樹史朗/筒井真理子/佐藤めぐみ/柳憂怜/田中奏生/高橋昌也/手塚理美/上間美緒/吉倉あおい/岩松了/青山草太/朝加真由美/諏訪太朗/佐久間麻由
監 督 中田秀夫
ストーリー 老朽化したクロユリ団地へと移り住んできた明日香は、隣室から聞こえる何かを引っかくような音にへきえきしていた。ある日、鳴りやまない目覚まし時計の音を発端に、隣室で亡くなっている老人を見つけてしまう。それを機に周囲で頻発する怪現象に対する恐怖、老人を救えなかったという罪悪感から、精神的疲労を募らせていく明日香。老人が何かを伝えようとして音を立てていたのではないかと思った彼女は、遺品整理で隣室を訪れる特殊清掃員・笹原とその真意を探ろうとする。
評  公開後いきなり2週連続して動員数1位となり、40万人動員のヒット作となった。そのため公開する劇場範囲も拡大され、おかげさまで私の地域でも観れるようになった。ヒットの要因は、前田敦子のAKB48卒業後、初の主演映画ということもあろうが、観ればそのしっかりした話の構成にホラー・ミステリーファンを魅了したからだろう。「なんか変?」という違和感にどれだけ気づくかでこの映画の面白いかどうかが決まる。わからなかったらリピートして見るべし。でも、『リング』の井戸にしても『仄暗い水の底から』にしても、本作のにしても、実はパターンみんな一緒なんだけどね。
2013.6.16記

タイトル ゲノムハザード ある天才科学者の5日間
出 演 西島秀俊/キム・ヒョジン/真木よう子/浜田学/中村ゆり/パク・トンハ/イ・ギョンヨン/伊武雅刀
監 督 キム・ソンス
ストーリー ある日、石神は自宅で殺害された妻を見つけてわれを失うが、いきなり鳴り出した電話の音で現実に引き戻される。電話に出ると通話の相手は死んだはずの妻で、彼は混乱したまま警察を装った男たちに追われることに。そんな彼に正体不明の女性記者や、彼の妻をかたる謎の女性らが近づいてくる。
評  石神がジウォンの部屋でいう長ゼリフ
「人の心というものはドーパミンやセラトニンといった神経伝達物質が大脳で化学変化を起こすことによって生まれる。喜び、悲しみ、怒り、愛という感情も生化学で説明することが出来る。記憶も同じだ。私たちが何かを記憶する時もシナプスから放出される電気信号が化学信号に変わる。そこである変化が起こると、記憶が消えたり全く違うものに変わることがある」
なるほど、最近物忘れがやたら多いと思ったら、そういうことだったのか。てっきり妖怪“わすれん帽”のせいだと思ってた。
2014.10.26記

タイトル 県庁おもてなし課
出 演 錦戸亮/堀北真希/関めぐみ/甲本雅裕/松尾諭/高良健吾/船越英一郎
監 督 三宅喜重
原 作 有川浩
ストーリー 観光の促進を円滑にするために高知県庁は「おもてなし課」を設立。若手職員・掛水を中心としたメンバーたちが何をすべきかわからず困惑していると、地元出身の作家・吉門から役所気質と民間感覚のズレを痛烈に批判される。発奮した掛水は柔軟な発想力を持つアルバイトの多紀と共に、本当のおもてなしを見つけ出すべく奔走する。
評  都道府県の財源には、国から支給される地方交付税がある。橋下徹率いる日本維新の会はマニフェストに、消費税の全地方税化とこの地方交付税の廃止を掲げている。実は消費税の5%のうち1%が地方税なのだが、全国的には消費税収の4割強は地方が使っているため、国を通さず直接地方にお金を入れ活性化させようという政策なのだ。しかしこれは都道府県それぞれの税収格差を考慮していない。高知県に並んで、青森県も全国的に最下位に近い貧乏である。こんなの実施されたら県の収入が減るのは必至である。青森県では液晶パネル産業を誘致する「クリスタルバレイ構想」も挫折し、もう全然金がないのだ。日本維新の会の税政策は、富裕層の都府県のためであり、大阪都発足の足掛かりでしかないんだろう。やっぱり政治は裏ばっかで“表なしか”!
2013.5.12記

タイトル 恋の渦
出 演 新倉健太/若井尚子/柴田千紘/後藤ユウミ/松澤匠/圓谷健太/澤村大輔/上田祐揮/國武綾/松下貞治
監 督 大根仁
ストーリー とある“部屋コン”に集合した男女9人。やって来た1人の女の子のビジュアルに男たちは全員がっかりする。何とか場を盛り上げようと頑張るも全くうまくいかず、微妙な空気を引きずったままコンパは終了した。しかしその夜から、恋心と下心、本音とうそが入り乱れる恋愛模様が展開していく。
評  『愛の渦』とドエラいドエロの映画があると聞きつけ、そ知らぬ顔でTSUTAYAのカウンターに出したのは良かったが、焦ってたんでしょうな、しっかり間違えてしまいました。これは『の渦』です。ありがちのタイトルパクリものかと思いきや、実はこの作品は劇作家、三浦大輔の率いる劇団ポツドールの演劇が元で、『愛の渦』もそのひとつであった。しかたなしに観て今日びの若者の無責任でジコチューな言動を繰り返す様に最初は辟易していたが、けっこうな男と女のかけひきの巧妙さに舌を巻いてしまった。こりゃ面白い。果たして男のワガママと女のウソはどちらが罪深きものだろうか。「チョッパー、女のウソは許すのが男だ」(久しぶりに『ワンピース』名言。サンジより)
2015.3.8記

タイトル コドモ警察
出 演 鈴木福/勝地涼/マリウス葉/本田望結/吉瀬美智子/鏑木海智/青木勁都/秋元黎/相澤侑我/竜跳/北乃きい/山本裕典/神尾佑/鈴木亮平/指原莉乃/有村架純/佐藤二朗/ムロツヨシ/柳原可奈子/宍戸開/小野寺昭
監 督 福田雄一
ストーリー えりすぐりのエリートが集結した神奈川県警大黒署特殊捜査課の刑事たちは、横浜を拠点とする犯罪組織「レッドヴィーナス」を追っていた。彼らをあと一歩のところまで追い詰めるも、わなに掛かり特殊なガスによって、何と刑事たちは子どもになってしまう。ところが本庁からの指示は、捜査を継続するようにとのことで、デカ長らは引き続き捜査に当たっていた。そんな中、レッドヴィーナスから近日来日するカゾキスタン大統領を暗殺するという予告がある。
評  芦田愛菜ちゃんが巻き起こした子役ブームに見事に便乗して人気者になった鈴木福くん、本田望結ちゃんのTBS深夜ドラマの映画版。完全に『太陽にほえろ』のパロディであるが、この子役ならではの棒読みゼリフもパロディ扱いされるから得である。設定は元々は大人だったのが特殊なガスで子供にされてしまったということなので、もっとうまくできそうなところだが・・・。子役くんたちはそれぞれ頑張ってますが、そんな面白くありませんでした。そう簡単に大人は騙せませんよ。それにどうせお前ら、将来大人になったら、坂上忍や内山くんみたいにダメな大人になって、それを売りにして芸能界にしがみ付くんだろ。「何ぃ!!」
2016.5.1記

タイトル ザ・イースト
出 演 ブリット・マーリング/アレキサンダー・スカルスガルド/エレン・ペイジ/パトリシア・クラークソン/トビー・ケペル/シャイロー・フェルナンデス/オルディス・ホッジ/ジェイソン・リッター/ジュリア・オーモンド/ビリー・マグヌッセン
監 督 ザル・バトマングリッジ
ストーリー 健康被害や環境汚染の元凶とされる企業を敵視し、抗議活動を行う環境テロリスト集団のイースト。元FBIエージェントのサラは、テロ攻撃にさらされる恐れのある企業の依頼を受け、彼らのアジトへと潜入して捜査をすることに。企業に対する彼らの過激な姿勢の数々に怒りを覚えるサラだが、健康被害の実態を目の当たりにし、その根絶に挑むイーストの思想を理解するようになる。さらに、謎めいたリーダーのベンジーに惹かれ、心が激しく揺れ動く。
評  この映画は、2013年度の“最も過小評価された映画”の第1位に選ばれた。環境問題というのは確かに常に気にしなければならないものだろうけど、現実的には直接的に被害を受けないとそんな関心のないものである。いくらゴミを分別したり、レジ袋をやめたりしても、社会風潮に合わせている感は否めない。むしろマイ箸持参者に至ってはナルシストにすら思えなくもない。しかし、これが重要だったりする。例えば冷蔵庫を不法投機する者はその中のフロンの有害性はまったく関心ないだろう。直接的には全く人体に害のないものだから特にそうだろう。しかし、現実的にオゾンホールは広がっている。地球環境を守るのは余りにもスケールの大きなことなのだ。問題は我々の想像力をどこまで広げられるか、なのだ。しかし、それには問題を秘めている。本作では石油企業の社長宅に原油を流したり、副作用が疑問視される薬を製薬会社社員にこっそり飲ましたり、「目には目を」の作戦を彼らは実行していく。先日、首相官邸に放射性物質をドローンで運んだ手口もこれに似ている。気持ちは分からなくもないのだが、結局はひとりよがりの行為でしかなくなる。シーシェパードがいい例だ。その想像力は、偏向してしまうと恐怖に変わるのも事実である。
2015.5.24記

タイトル サイド・エフェクト
出 演 ジュード・ロウ/ルーニー・マーラ/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/チャニング・テイタム/アン・ダウド/ヴィネッサ・ショウ/カルメン・ペラエス/マリン・アイルランド/ポリー・ドレイパー/ジェームズ・マルティネス/メイミー・ガマー/ケイティ・ロウズ/デヴィッド・コスタビル
監 督 スティーヴン・ソダーバーグ
ストーリー 金融マンであった夫マーティンが違法株取引で逮捕されたのを機に、以前に患ったうつ病を再発させてしまったエミリーは、交通事故や自殺未遂を引き起こすように。診察にあたる精神科医バンクスは、かつて彼女を診ていたシーバート博士に相談。エミリーが抱える症状の詳細を聞き出し、彼女の了承も得て抗鬱剤の新薬アブリクサを投与する。症状が快方に向かっていたある日、マーティンがナイフで刺されるという事件が起きる。
評  ちょっと前まで騒いでいた“危険ドラッグ”だが、最近はあまり聞かなくなった。これは薬事法改正で、警察も本腰を入れて店側、客側の双方に徹底的な検挙を図った成果だと言える。もっとも余ったドラッグは裏の世界で取引されているだろうが。しかし、薬害はこのように世間に広く知られるものばかりではない。国からお墨付きをもらっている薬でも使い方次第で毒になるものもある。睡眠薬や抗不安剤などに入っているベンゾジアゼピンは、依存症になりやすいことでかなり前から問題視されているが、今だ医療においては一番使われている。薬の開発は日々行われているが、それの効く効かないは人によって異なるものであり、そうなると医者の処方はますます厳密性を要求されることになる。それに加えて私たちも薬の知識を身に付けていかなくてはならない。そう思って私はとりあえず、お薬手帳のアプリをスマホにダウンロードしました。とりあえず…ね。
2017.3.5記

タイトル 西遊記 ~はじまりのはじまり~
出 演 ウェン・ジャン/スー・チー/ホアン・ボーショウ・ルオ/クリッシー・チョウ/シン・ユー/リー・ションチン/チウ・チーリン
監 督 チャウ・シンチー
ストーリー 若き妖怪ハンター玄奘は、“わらべ唄 三百首”を武器に妖怪たちの善の心を呼び起こそうとするがいつもうまくいかない。ある日、彼が半魚半獣の妖怪に襲われた川辺の村で、村人たちと協力して陸に上げた魔物が人間の姿に変身する。玄奘が歌うわらべ唄は全然効果がなく、逆に攻撃された彼を女性妖怪ハンターの段が救う。
評  ぶっ飛びCGコメディ映画の一人者チャウ・シンチーですから、これにあてはめたらどんなネタでも映画に仕立て上げられるようだ。今回は誰もが知ってる『西遊記』。でも、この人、昔から日本通だったそうで、ストーリーの中に日本の映画やテレビから拾って来たものがあるような気がしてならない。例えば猪八戒こと“猪剛烈”がもののけ姫に出てきたイノシシみたい。でもまあ面白かったから良い。あと“服従シール”はドラえもんの“まねコン”そっくり。でもまあ面白かったから良い。また、足爺がルフィのギア3にも似てる。でもまあ面白かったから良い。それからラストのBGMが『Gメン'75』に・・・ってこれはまんまだろ!許可とったか?
2016.9.25記

タイトル 貞子3D2
出 演 瀧本美織/瀬戸康史/大沢逸美/大西武志/石原さとみ/山本裕典/田山涼成
監 督 英勉
ストーリー 娘の凪を生んだ後、鮎川茜は死亡し、安藤孝則は妹の楓子に娘を託して身を潜める。世間では謎の死亡事件が頻発し、捜査が進むうちにそれが5年前の「呪いの動画」事件に関係することが明らかに。やがて楓子はそれらの死が凪の周辺で起きていることに気付き、過去の事件を調べ始める。
評 
2013.9.1記

タイトル 殺人の疑惑
出 演 ソン・イェジン/キム・ガプス/イム・ヒョンジュン/イ・ギュハン/チョ・アン/キム・グァンギュ/カン・シニル/パク・サラン
監 督 グク・ドンスク
ストーリー 15年前の誘拐殺人事件の公訴時効が近づいてきたため、警察は犯人の肉声の公開に踏み切る。ダウンはその声を耳にしたとき、男手一つで自分を育ててくれた父親とよく似ていることに気付く。愛する父を疑うことに罪悪感を覚えながらも妙に心に引っ掛かりを覚えた彼女は、父親の過去のリサーチを開始する。
評  韓国三大未解決事件にひとつ「イ・ヒョンホ誘拐殺人事件」を題材にしています。1991年1月ソウルの江南区で当時9歳のイ・ヒョンホ君が誘拐され、その後彼の親に何度も脅迫電話がかかってきた。そして、身代金を犯人に渡したが44日後ヒョンホ君は遺体として発見されたという事件。解剖の結果、誘拐後すぐに殺害されたことがわかったことで、一層、韓国中に衝撃を与えたそうです。本当は『あいつの声』という映画のほうがその事件を取り上げたものとしての代表作なそうですが、残念ながらまだレンタルされておりません。しかしながら、本作でも十分に国民にとってトラウマな事件だというのは理解できました。私としては、1989年宮崎勤による「連続幼女誘拐殺人事件」などがトラウマな事件としてありますが、昨今は同じレベルの事件が多発してるようでインパクトが薄まってきている気がします。報道は、エンターテイメント性を抑えて事実のみを伝えてくれたほうが視聴者の印象度を強め、事件の抑止につながるのではないか、ということを考えてしまいました。
2015.10.11記

タイトル さよなら渓谷
出 演 真木よう子/大西信満/鈴木杏/井浦新/新井浩文/木下ほうか/三浦誠己/薬袋いづみ/池内万作/木野花/鶴田真由/大森南朋
監 督 大森立嗣
ストーリー 緑が生い茂る渓谷で幼児の殺害事件が発生し、容疑者として母親が逮捕される。隣の家に住んでいる尾崎俊介がその母親と不倫していたのではないかという疑惑が、俊介の妻かなこの証言によって浮かぶ。事件を取材する週刊誌の記者、渡辺がさらに調査を進めていくうちに、尾崎夫妻をめぐる15年前の衝撃的な秘密にたどり着く。
評  「だからさ、愛と憎しみってのは相手を深く思う点では同じだと思うわけ。だから君が僕のことガミガミ言うのも、僕は愛だとは思ってるよ。でもさ、僕が女々しく思えるのはきっと昔ビジュアルバンドん時の女装したイメージがあるからだと思うよ。そりゃ忘られきれない過去は誰だってあるし、君だってレースクイーンの頃いろいろあっただろ。だからお互いに今を生きようよ」「何言ってんのよ!私は今のあんたに怒ってんの!自意識過剰だし、神経質だし、エヴァオタクだし。そのうちあらぬ疑いで警察に売るわよ!」「♪Melty Love・・・」
2013.9.15記

タイトル G.I.ジョー バック2リベンジ
出 演 チャニング・テイタム/ブルース・ウィリス/イ・ビョンホン/ドウェイン・ジョンソン/エイドリアンヌ・パリッキ/レイ・スティーヴンソン/D・J・コトローナ/レイ・パーク/ジョナサン・プライス/RZA/エロディ・ユン/ファラン・タヒール/アーノルド・ヴォスルー
監 督 ジョン・M・チュウ
ストーリー 国際テロ組織コブラの一員ザルタンがアメリカの大統領に成り済まし、宿敵である機密部隊G.I.ジョーの抹殺命令を下す。パキスタンで任務に就いていたG.I.ジョーの面々は壮絶な襲撃を受け、ロードブロックをはじめとする数名を残して壊滅。彼らが絶体絶命に陥っている中、コブラは世界の主要都市を侵略し、ついには核爆弾をロンドンへと落下させる。コブラと戦いたくとも為すすべのないロードブロックたちは、G.I.ジョー初代長官のジョーの助けを得ることにする。
評  去年公開予定を3D化へ展開のため1年先延ばし、ようやく公開となったわけだが、それが逆にハードルを高めてしまったのか、なんとも期待はずれ。一応魅せてくれたのは断崖絶壁での“本当のワイヤーアクション”だろうか。サミットのシーンで北朝鮮がいじめられてるのは笑えたけど、各国首脳が全員核兵器のボタンを持ってきてるのはおかしいだろう。それにイ・ビョンホンの立ち居地はブレまくり彼の魅力を半減している。また、強化を図ったつもりのブルース・ウィリスもほとんど活躍もなく、ましてや主役のチェニング・テイタムとハゲキャラが被ってしまっている。どうぜ被るならヅラ被れ!
2013.6.9記

タイトル 地獄でなぜ悪い
出 演 國村隼/堤真一/長谷川博己/星野源/二階堂ふみ/友近/坂口拓/板尾創路/ペ・ジョンミョン/尾上寛之/永岡佑/北村昭博/神楽坂恵/諏訪太朗/成海璃子/でんでん/岩井志麻子/水道橋博士/ミッキー・カーチス/江波杏子/石丸謙二郎/渡辺哲
監 督 園子温
ストーリー とある事情から、激しく対立する武藤と池上。そんな中、武藤は娘であるミツコの映画デビューを実現させるべく、自らプロデューサーとなってミツコ主演作の製作に乗り出すことに。あるきっかけで映画監督に間違えられた公次のもとで撮影が始まるが、困り果てた彼は映画マニアの平田に演出の代理を頼み込む。そこへライバルである武藤の娘だと知りつつもミツコのことが気になっている池上が絡んできたことで、思いも寄らぬ事件が起きてしまう。
評  オーー!!『愛のむきだし』の園子温が戻ってきた!最近、暗黒世界に突き落とされるような作品ばっかで“全力歯ギシリ”していたところだが、ここで一気に解放された。どんなに血まみれになろうと、死体が量産されようと、そのグロさを越えたパッションとファンタニズムさえあれば、地獄もちっとも悪かぁない!それに二階堂ふみちゃんのカメレオンぶりにも息を呑んだ。この子はまさに天性の女優だ。そういう意味じゃ、友近の演技はなんとも芸人臭く見えてしまった。この際、水谷千重子の格好でも良かったかも。
2014.5.11記

タイトル 四十九日のレシピ
出 演 永作博美/石橋蓮司/岡田将生/二階堂ふみ/原田泰造/淡路恵子
監 督 タナダユキ
ストーリー 熱田良平が急に妻の乙美を亡くして2週間が過ぎたころ、派手な身なりのイモが熱田家を訪問する。突然現われ、亡き妻から四十九日を無事に迎えるためのレシピを預かっていると言い彼女の存在に良平は目を白黒させる。そこへ夫の不倫で、離婚届を突き付けてきた娘の百合子が東京から戻って来る。
評  仏教では人が死んでから49日後にあの世に旅立つとされている。その間を7日間区切りで遺族が供養を行うことを「中陰法要」という。もっとも世間一般には、最初の「初七日」と最後の「四十九日」の方が有名だろう。あの世なんてものを信じない私は葬式も法要も残された者のために行うものだと思っている。亡き者への想いに区切りをつけるための儀式なのだ。この乙美さんのように皆んなに愛された人なら是非とも行うべきだろう。それに引き換え私の場合、振り返っても迷惑かけた人しか思い出せない。もしかしたらこれからもっと迷惑かける人を増やすかもしれない。いまから謝っときます。ごめんなさい。私の四十九日には悪口を肴に大いに飲んでかまいませんので。
2013.11.10記

タイトル 謝罪の王様
出 演 阿部サダヲ/井上真央/竹野内豊/岡田将生/尾野真千子/荒川良々/濱田岳/松本利夫/川口春奈/鈴木伸之/小松和重/笠原秀幸/美波/真飛聖/柄本時生/野間口徹/六角精児/中野英雄/白井晃/濱田マリ/嶋田久作/池田鉄洋/中村靖日/岩松了/小野武彦/津嘉山正種/高橋克実/松雪泰子
監 督 水田伸生
ストーリー 依頼者たちに代わって謝ることで、彼らが抱える多種多彩なトラブルを収束する東京謝罪センター所長、黒島譲。ヤクザの車と追突事故を起こし、法外な賠償金の支払いを迫られていた帰国子女・典子は、彼に助けられたのがきっかけでセンターのアシスタントとなる。二人は、セクハラで窮地に陥った下着メーカー社員の沼田、あるエキストラの起用で外交問題を起こしてしまった映画プロデューサー・和田など、さまざまな顧客に降り掛かる問題を謝罪で解決していく。
評  オムニバスっぽくしてるけど実は全部つながってるって、いまさらって気もするよ。クドカン!(いきなり本質けなして申し訳ありません)問題の部分だけ撮り直せばよかったんじゃない?(元も子もないこと言い出して申し訳ありません)大俳優、南部は出演映画で最大級の謝罪方法知ってたのに、なんでやらなかったの?(スルーしていいこと取り上げて申し訳ありません)同じ“大人計画”の一員なのに阿部サダヲが『あまちゃん』に出てなかったのは、この映画の宣伝になるとNHKが思ったからじゃないの?(いいかげんな憶測を言い出して申し訳ありません!!)
2013.9.29記

タイトル ジャックと天空の巨人
出 演 ニコラス・ホルト/エレノア・トムリンソン/スタンリー・トゥッチ/イアン・マクシェーン/ビル・ナイ/ユアン・マクレガー/エディ・マーサン/クリストファー・フェアバンク/サイモン・ロウ/ラルフ・ブラウン/ジョイ・マクブリン/リー・ボードマン/ベン・ダニエルズ
監 督 ブライアン・シンガー
ストーリー 何百年も前に、地球には巨人が存在しており、地上で生活していた。ある日、一人の青年が人間界と巨人界を隔てる扉を開けてしまい、巨人たちは地球を取り戻そうと人間を襲撃。王国を守るべく、ジャックは巨人を相手に戦うことを決意。果たして、300人の人間たちで100人の巨人の猛攻撃を抑え切れるのか。
評  童話の『ジャックの豆の木』もこんだけ本格的に創り上げられたら、大人だって大興奮です。“ジャイアント”だったら自然文明だけど、この巨人のグロさはむしろ闇文明の“リビング・デッド”。なかには水文明の“DJアフロ・スピーカー”なヤツもいた。おてんばな姫はまるで“プリンセス・プリン”だし、豆の木の絡まり具合はまさしく“ナチュラル・トラップ”だ。もうとにかく3D向けのCGの造形技術力はヤバスギル・スキルなのだ。展開にしても脇に控えた伏兵がいきなり飛び出す“S・トリガー”が炸裂。でも面白いかどうかはあなたの目で“ガチンコ・ジャッジ”してください。ところで、邦題つまり“偽りの名(コードネーム)”は『ジャックと天空の巨人[“天空の超人(エアリアル・ジャイアント)”?]』ですが、原題つまり“真実の名(トゥルー・ネーム)”は『ジャック・ザ・ジャイアント・スレイヤー』という。なるほど下手に攻撃したらこっちも負けるわな。
(すいません・・・。“デュエル・マスターズ”知らない人にとっては訳わかんない評になってしまいました。)
2013.3.24記

タイトル 受難
出 演 岩佐真悠子/淵上泰史/伊藤久美子/奥浜レイラ/内田亜希子/青柳文子/古舘寛治
監 督 吉田良子
ストーリー 修道院で育った、天涯孤独で純粋無垢な女性・フランチェス子。社会に出たばかりの彼女は、どうして男と女は恋に落ちるのか、なぜセックスするのかを深く考え悩んでは、もんもんとする毎日を送っていた。そんな折、彼女の性器に人面瘡ができてしまう。しかも、その人面瘡は事あるごとにフランチェス子を「おまえはダメな女だ!」と口汚くののしる意地の悪い性格。情け容赦ない言葉の数々に打ちのめされながらも、人面瘡人瘡に古賀さんという呼び名を付けて一緒に暮らしていく。
評  さすが、いい女は脱ぎ時を知ってるよね。それもエロがテーマの映画で当然のごとく脱いじゃうところに潔さを感じる。16歳でミスマガジンに選ばれ、グラビアからタレント、そして女優とお決まりコースを順調に歩み、ついには本作で日本映画プロフェッショナル大賞新進女優賞を獲得した岩佐真悠子。その生意気キャラが私は結構好きなので、これからが楽しみです。それにしてもこのコガさん、最初うらやましいと思っていたんだけど、自分がそこにいるということは、フランチェス子と男がそのときになったら、男の一物が俺の・・・・・。オエーッ!考えるだけでおぞましい!!!
2014.11.30記

タイトル 人類資金
出 演 佐藤浩市/香取慎吾/森山未來/観月ありさ/石橋蓮司/豊川悦司/寺島進/三浦誠己/岸部一徳/オダギリジョー/ユ・ジテ/ヴィンセント・ギャロ/仲代達矢
監 督 阪本順治
ストーリー 終戦後、ひそかに回収されたというM資金と呼ばれる旧日本軍の秘密資金。それをネタにした詐欺を行い続けてきた真舟は、石(せき)という青年から彼が所属する日本国際文化振興会なる財団の人間に会うよう迫られる。だが、財団のビルに足を踏み入れた瞬間、高遠が率いる防衛省秘密組織の一団に襲撃される。石の助けを借りて逃げ出した真舟は、そのまま本庄という男に引き合わされ、50億円の報酬と引き換えに某投資ファンドが管理する10兆円ものM資金の奪取を持ち掛けられる。
評  不景気になると誠しやかにささやかれる“M資金”。こんなのは完全なる都市伝説である。そんなお金があったら日本の借金が960兆円という途轍もない数字になってないわ!ところでギリシャは38兆円の負債で破綻したのに日本はなぜ破綻しないのか、ご存知か?日本の借金は、いわゆる「国債」という証券として発行される。この国債はもちろん海外でも買われるが、実はそのほとんどは日本国内の銀行はじめとした金融機関が買っているのだ。じゃあ、銀行はどこから資金が出るのか?もちろんそれは私たちの預金からである。つまり日本は国民から借金しているわけだ。なんとなくこの映画で言うところの「人類資金(Mankind)」そのもののような気がする。つまりは内輪でのやりとりだから借金が多くも潰れるわけないという理由だが、さすが政府としては減らさないわけにいかない。下手すると他国に狙われる。だから収入を増やそうとしているんですね。それも消費税値上げして借入元の国民から集めようと…。
2013.10.27記

タイトル スター・トレック イントゥ・ダークネス
出 演 クリス・パイン/ザカリー・クイント/ゾーイ・サルダナ/ベネディクト・カンバーバッチ/カール・アーバン/ブルース・グリーンウッド/ジョン・チョー/サイモン・ペッグ/ピーター・ウェラー/アリス・イヴ/アントン・イェルチン/ノエル・クラーク/ナズニーン・コントラクター/アマンダ・フォアマン/ディープ・ロイ/クリス・ヘムズワース/ジェニファー・モリソン/レナード・ニモイ/アイシャ・ハインズ/ジャック・ローファー/リー・レハーマン/スコット・ローレンス
監 督 J・J・エイブラムス
ストーリー 西暦2259年、カークが指揮するUSSエンタープライズは、未知の惑星の探索中に巨大な地殻変動に遭遇。彼は深刻なルール違反を犯してまで原住民と副長スポックを救おうと試みるが、地球に戻ると船長を解任されてしまう。ちょうど同じ頃、ロンドンの宇宙艦隊データ基地が何者かによって破壊される。
評  前作からパラレルワールド進行中の本作であるが、前シリーズ知ってる者からするとかなりズルい創り方をしてる。まず、スタトレ史上最強の悪役、カーンを登場させる辺りは常套だとしても、かつてカーンの登場した2作目でスポックが放射能を浴びて死んでしまったが、本作ではカークが被爆し絶命するいう“かぶせ”の展開。それがとんでもない方法で復活するのだが、だったら前作でのスポックでもできんだろ!って話です。(もっとも3作目で生き返ったが)それにしても、今回のカークは「船の責任はクルーではなく俺だ」と言っときながら、途中「自分は論理的じゃないから、船を守るのはスポックだ」と矛盾したことを言い出す。彼の性格上、それはありえるが、よくスポックが納得したと思った。
2016.11.6記

タイトル スティーブ・ジョブズ
出 演 アシュトン・カッチャー/ダーモット・マローニー/ルーカス・ハース/J・K・シモンズ/レスリー・アン・ウォーレン/ロン・エルダード/アナ・オライリー/ジョン・ゲッツ/ジェームズ・ウッズ/マシュー・モディーン
監 督 ジョシュア・マイケル・スターン
ストーリー 誰からも天才と認められるも、周囲との衝突が絶えないスティーブ・ジョブズ。既存の組織に所属するのに向いていないと悟った彼は、自分のような友人らと自宅ガレージをオフィスにしてアップルコンピュータ社を設立する。革新的な商品を次々と放ってはヒットさせ、たった4年で株式の上場に成功、IT界の寵児となるジョブズ。しかし、意見の相違がある社員は問答無用で解雇、創立時メンバーを冷遇するなど、独善的な言動を繰り返すように。その果てに、彼は自身の会社から追放されてしまう。
評  有名人の伝記ってのは、どうしてこう悪いところを晒さなきゃならんのでしょうね。もっとも一時期、私もコンピューター雑誌の『アスキー』をずっと定期購入していたのでスティーブ・ジョブズの“クズ”っぷりは知ってましたけど、ここまでジコチューを全面に出したら可哀想ですって。本作自体2011年10月に急死された事で創られたものなんでしょうけど、こんなダークなイメージで染めちゃったら浮かばれませんよ。この人の一番の功績はコンピューターを一般市民に広げたこと。そこんとこもっと出してあげましょうよ。アップル社に返り咲いて暫定CEOになっても報酬はたった1ドルしかもらわなかったこととか良いことあるでしょうよ。ただ、ウィルト・ディズニー・カンパニーの役員になったのは私としては汚点のように思えるので要らないです。
2014.12.14記

タイトル ストロベリーナイト
出 演 竹内結子/西島秀俊/大沢たかお/小出恵介/宇梶剛士/丸山隆平/津川雅彦/渡辺いっけい/遠藤憲一/高嶋政宏/生瀬勝久/武田鉄矢/染谷将太/金子ノブアキ/金子賢/鶴見辰吾/石橋蓮司/田中哲司/三浦友和
監 督 佐藤祐市
ストーリー 警視庁捜査一課の刑事として活躍する玲子が率いる姫川班は、管轄内で起きた4人の殺人事件を担当することになる。警察が合同特別捜査本部を設けて捜査に臨む中、犯人を名指しした匿名情報が寄せられるが、上層部からはすべてを黙殺しろとの命令が下る。玲子は単独で捜査を続け、その過程でマキタと出会う。
評  誉田哲也の小説「姫川怜子シリーズ」で、第一作目の『ストロベリーナイト』をタイトルにしてフジテレビでドラマされた。本作はその映画版で、小説の『インビジブルレイン』を原作としている。女刑事の強さと弱さを演ずる竹内結子がせつなさに感動するところなんだろうが、男の気持ちとしては西島秀俊のほうがせつなく思った。役者が非常に輝るのではあるが、どうして警察物の特別版って、こうも決まって警察内の不正を主題にするんだ?警察の威厳を掛けて隠蔽しているこのパターン、いいかげんもう飽きた。それより、ヤクザといえば、山口組が分裂して抗争が激化している現在としたら、警察ドラマもこっちに焦点を当てていこうぜ。
2016.5.1記

タイトル スノーピアサー
出 演 クリス・エヴァンス/ソン・ガンホ/ティルダ・スウィントン/ジェイミー・ベル/オクタヴィア・スペンサー/ユエン・ブレムナー/アリソン・ビル/コ・アソン/ジョン・ハート/エド・ハリス
監 督 ポン・ジュノ
ストーリー 地球温暖化を防ぐべく世界中で散布された薬品CW-7により、氷河期が引き起こされてしまった2031年の地球。生き残ったわずかな人類は1台の列車に乗り込み、深い雪に覆われた極寒の大地を行くあてもなく移動していた。車両前方で一部の富裕層が環境変化以前と変わらぬ優雅な暮らしを送る一方、後方に押し込められて奴隷のような扱いを受ける人々の怒りは爆発寸前に。そんな中、カーティスという男が立ち上がり、仲間と共に富裕層から列車を奪おうと反乱を起こす。
評  問題提起映画ばっかりでヒット作を飛ばす韓国の監督ポン・ジュノの初の海外進出映画です。ただの密室アクションスリラーだと思ったら、しっかりしたSF作品なのでちょっと焦りました。原作はフランスのグラフィックノベルの『Le Transperceneige』だそうですが、フランス語なので読めません。あまりネタバレできませんが、要は人々がいい感じで継続的に生きていくためにはどうしても人員調整が必要で、それを行っているのは“神”だという思想にネタにしています。これはその時代に知識的に理論的に説明できなかったことを“神の存在”を理由にしたことによるのでしょう。公明正大に一生懸命に生きても報われず、天災や戦争で大量に人が死んでいくことも“神のおぼしめし”とすると、人は少なからずも“納得”するようです。宗教なんていうのは、そこに付け込んだ詐欺なんです。昨今の“イスラム国”がその最悪なケースだと思いませんか。さて、その“神”とは実際なんなのか、本作最後で明かされることが真理なんでしょうね。
2014.10.26記

タイトル SPEC ~結(クローズ)~ 漸の篇
出 演 戸田恵梨香/加瀬亮/向井理/大島優子/竜雷太/有村架純/浅野ゆう子/神木隆之介/福田沙紀/城田優/田中哲司/安田顕/真野恵里菜/北村一輝/栗山千明/香椎由宇/遠藤憲一
監 督 堤幸彦
ストーリー ニノマエとの死闘に勝利した当麻と瀬文であったが、そのニノマエは人工的に創られたクローンだった。その裏で謎の組織は“シンプルプラン”実現を進める計画がなされていた。スペックホルダーでありながらその力にとりこまれそうになる自分と戦い続ける当麻と重症を負った瀬文を守るため、未詳の係長、野々村は単独で捜査にあたる。
評  人気シリーズ、ついに完結、その前編です。わざわざ2部作にしたのはてっきり前編で当麻の腕が切られたエピソードが描かれるだと思ったら、公開前にTVで特別編『SPEC零』でやっていました。じゃあ本作はというと、野々村係長の壮絶な刑事の生き様を見ることが出来ました。『SPEC』からのファンからするとかなりの物足りなさを感じると思います。しかし『ケイゾク』から知っている者からすると、これは非常に感慨深く思えました。また『SPEC』は以前より『ジョジョ』のパクリ部分が多いといわれてましたが、今回ついに“ジョジョ”が登場。香椎由宇さん、妊娠してるのに何してるんすか?それに大島優子ちゃん、砂山をぶっ壊す形相が鬼気迫ってるけどどうした?『ほこ×たて』打ち切りの腹いせでしょうか?まあ、いずれにせよ前編ですから深く観ず後編に期待しましょう。
2013.11.3記

タイトル SPEC ~結(クローズ)~ 爻の篇
出 演 戸田恵梨香/加瀬亮/向井理/大島優子/竜雷太/有村架純/浅野ゆう子/神木隆之介/福田沙紀/城田優/田中哲司/安田顕/真野恵里菜/北村一輝/栗山千明/香椎由宇/遠藤憲一
監 督 堤幸彦
ストーリー 野々村係長の死に任務を誓い、SPECホルダーを守り真相を追う当麻と瀬文。しかし、当麻は“シンプルプラン”と呼ばれる細菌に感染してしまった。しかし、それはただのインフルエンザだということが判明する。
評  終わっても、『ケイゾク』
2013.12.1記

タイトル スマーフ2 アイドル救出大作戦!
出 演 ニール・パトリック・ハリス/ブレンダン・グリーソン/ジェイマ・メイズ/ハンク・アザリア/ジェイコブ・トレンブレイ/ケイティ・ペリー(声)/ジョナサン・ウィンタース(声)/クリスティナ・リッチ(声)/ジョージ・ロペス(声)/アントン・イェルチン(声)/ジョン・オリヴァー(声)/フランク・ウェルカー(声)
監 督 ラージャ・ゴスネル
ストーリー リンゴ三つ分の大きさの青い妖精スマーフ。スマーフのパワーを手に入れることに執着する宿敵ガーガメルは、スマーフそっくりの白い妖精を作り出す。しかし、本物のスマーフにするにはスマーフの魔法が必要。そこでガーガメルは妖精の国のアイドル、スマーフェットを誘拐する。スマーフたちは“チーム青”を結成し、スマーフェットを救うべく“チーム白”に立ち向かう。
評  「俺さ、娘が悪いヤツに捕まった時、助けに行く父親ってやってみたいんだ」「やー皆んなぁ、翔平ちゃんが来る~!!!」「ちょ、ちょっと、いきなりハッカスみたいにおちゃらけないで。確かに日本語版で声をザキヤマさんがやってるけど。俺いつもなんて言ってる?」「『漫才している時の俺が本当の俺』」「違う・・・。それじゃない。俺、バニティみたいなキャラに思われるからやめて。俺が助けに行くから娘役やって」「おぅ」「スマーフェット、助けにきたぞ!」「きゃ~!パパァ、ありがと~、どんだけぇ~」「『どんだけぇ~』じゃないよ!娘役ってそういう意味じゃないよ!例えば『パパ、ほんとに助けに来てくれたの?』とか言っときゃいいんだよ!」「決まっているだろ。例えパパは本当のパパじゃないかも知れないが、お前を思う気持ちは本当のパパ以上さ」「お前、パパスマーフ役うまいなぁ!そういうの俺がやりたいの!俺さっきなんて言った?」「『漫才王に俺はなる』」「それじゃない!!」
2013.8.18記

タイトル スマイル、アゲイン
出 演 ジェラルド・バトラー/ジェシカ・ビール/ユマ・サーマン/キャサリン・ゼタ・ジョーンズ/デニス・クエイド/ノア・ロマックス/ジュディ・グリア/ジェームズ・タッパー/エイダン・ポッター
監 督 ガブリエレ・ムッチーノ
ストーリー ヨーロッパの一流クラブやFIFAワールドカップで活躍したサッカーの元スター選手、ジョージ・ドライヤーは、やり直そうとやって来たアメリカで元妻のステイシーが再婚を考えていることを知る。そんなある日、あることがきっかけで息子ルイスのサッカーチームでコーチを依頼されたジョージ。子どもたちの母親にモテモテのジョージだったが、ルイスとの関係がぎこちなくなってしまう。
評  「本日は元サッカー選手の皆さんに引退後にどう次の仕事につなげていくかお聞きしようと思います。中山さんはどうされてますか?」「サッカーに対するこの熱い魂、消えさすわけにいかない。だから子どもたちのコーチしたり試合の感覚を常に保つ必要ありますね。いつJリーグからお声かかるか分かりませんから。もっとも僕はもう“サカつく”の監督ですけどね」「北澤さんは?」「現実的にはサッカー解説者でしょうから、常にサッカー関係のニュースにはアンテナ張ってますよ。『シューイチ』続けるには常に勉強ですよ」「皆んなマジメだなぁ。そこまでしなくても昔スゴかったってだけで、けっこう女の人寄ってくるじゃない。そこからいろいろ仕事紹介してもらえるモンだよ。他のお楽しみもたまにあるしね」「武田さん、もう少し大人になった方が・・・」
2013.10.6記

タイトル ゼロ・グラビティ
出 演 サンドラ・ブロック/ジョージ・クルーニー
監 督 アルフォンソ・キュアロン
ストーリー 地表から600キロメートルも離れた宇宙で、ミッションを遂行していたメディカルエンジニアのライアン・ストーン博士とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー。すると、スペースシャトルが大破するという想定外の事故が発生し、二人は一本のロープでつながれたまま漆黒の無重力空間へと放り出される。地球に戻る交通手段であったスペースシャトルを失い、残された酸素も2時間分しかない絶望的な状況で、彼らは懸命に生還する方法を探っていく。
評  これはもう映像技術の完全勝利。少なくともアカデミー賞視覚効果賞受賞は確実、ややもすると作品賞も射程圏内だと思う。この衝撃は『マトリックス』以上である。しかし、ちょっと宇宙に詳しい人からすると、かなり無理あるようだ。例えば、ハッブル宇宙望遠鏡から国際宇宙ステーション(ISS)まで軌道半径の距離だけで160kmは離れていて、ハッブルは赤道付近、ISSはロシア付近を周回しているから実際はもっと遠い。いくら空気抵抗が無くてもとてもじゃないがあんなにピューって行ける距離じゃない。それから無重力に慣れた宇宙飛行士は地球に帰るとその重力に耐えられなくなるため、数日リハビリが必要なんだそうだ。だからライアンが地球に着いてあんなに簡単に立ち上がれるわけがない、とかなんとか。きっとこの映像の素晴らしさに比べたら、そんなの“宇宙のチリ”程度と思うかもしれない。いやいや、いまや“スペースデブリ(宇宙ごみ)”はけっこう深刻な国際問題になっているんですよ。
2013.12.15記

タイトル 草原の椅子
出 演 佐藤浩市/西村雅彦/吉瀬美智子/小池栄子/AKIRA(EXILE)/黒木華/貞光奏風/中村靖日/若村麻由美/井川比佐志
監 督 成島出
ストーリー バツイチサラリーマン遠間憲太郎は、50歳を過ぎて取引先の社長・富樫や骨董店オーナーの篠原貴志子と出会い、互いに友情を深めていく。そんな折、彼らは母親から虐待を受けて心に傷を負ってしまった幼い少年と出会い、その将来を案じる。やがて偶然見た写真に心を動かされた彼らは、世界最後の桃源郷と呼ばれるパキスタンのフンザへと旅立つ。
評  「ベテラン俳優が多く出てくるけど、そんな盛り上がり感じないよな。たぶん“映画スペース児童虐待スペースいたって普通”で検索されるよ」「おい!“いたって普通”って何だよ。パキスタンまでロケ行ってる大作だぞ」「でも、パキスタンの自然や民族の良さ語られても、治安が悪くてもしょっちゅう退避勧告されてるからね。きっと佐藤浩市のお父さん、三國連太郎さんも草葉の陰で泣いてるぞ。“草原”だけに」「面白くねーよ!それについこないだ死んだばっかりの人ネタにするな!」「それにしても栄子ちゃんはあいかわらずキレた役うまいね。あれは地?」「な訳ないでしょ!太田さんももうちょっと大人になったほうがいいよ。見て、普通に考えても他人の子を育てるの大変なのに、それを二人で責任持とうと決めたこの選択。すごいじゃない。もっともバツ1同士だから気が合ったかも知れないけど」「栄子ちゃん、それはちょっと・・・。こないだ山口もえに振られた田中が傷つくんでやめてあげて」「お前が傷口に塩塗ってんだよ!」
2013.4.28記

タイトル そこのみにて光輝く
出 演 綾野剛/池脇千鶴/菅田将暉/高橋和也/火野正平/伊佐山ひろ子/田村泰二郎/奥野瑛太/あがた森魚/猫田直/中村憲刀
監 督 呉美保
原 作 佐藤泰志
ストーリー 仕事を辞めて何もせずに生活していた達夫は、パチンコ屋で気が荒いもののフレンドリーな青年、拓児と出会う。拓児の住むバラックには、寝たきりの父親、かいがいしく世話をする母親、そして姉の千夏がいた。達夫と千夏は互いに思い合うようになり、ついに二人は結ばれる。ところがある日、達夫は千夏の衝撃的な事実を知る。
評  80年代に活躍した北海道出身の作家、佐藤泰志。数々の賞の候補になるも賞は取れず、自律神経失調症に悩まされながら、1990年に自宅近くの畑で自殺を遂げる。そのすべての作品は絶版となるが、最近再評価を受けるようになり、このように映画化のされるようになった。当時とは時代背景は異なるであろうが、昨今ではいわゆる“ワーキングプア”が増えていること、また介護問題が身近になってきていることが、このお話に現実を帯びてきているのではないだろうか。でも、脳梗塞で勃ちっぱなしになるのって、マジ怖いな。自分で処理できないからと言って、むしろ他に人にしてもらう方が私は嫌だ。もちろんそれが池脇千鶴さんでも。綾野剛だったら?・・・ちょっと考えるかも。
2016.8.14記

タイトル そして父になる
出 演 福山雅治/尾野真千子/真木よう子/リリー・フランキー/二宮慶多/横升/中村ゆり/高橋和也/田中哲司/井浦新/風吹ジュン/國村隼/夏八木勲
監 督 是枝裕和
ストーリー 申し分のない学歴や仕事、良き家庭を、自分の力で勝ち取ってきた良多。順風満帆な人生を歩んできたが、ある日、6年間大切に育ててきた息子が病院内で他人の子どもと取り違えられていたことが判明する。血縁か、これまで過ごしてきた時間かという葛藤の中で、それぞれの家族が苦悩する。
評  毎週日曜日の午前中、小学2年生の甥っ子とデュエル・マスターズで遊んでいる。弟の子供で、カードに書かれている能力をほとんど暗記している頭の良い子だ。しかしどうも学校の成績がいまいちらしい。私の弟は居酒屋で働いているので真夜中に帰ってくる。そのあと家で嫁さんと酒盛りするもんだから、朝起きられず甥っ子が学校を遅刻するのはしょっちゅうである。そんな甥っ子のためにカードに絡めた豆知識を教えてあげて、少しでも勉強に貢献してあげようとしている。そんなわけで、育ての親は実は俺だと高をくくっているのだが、弟が居酒屋に向かおうと階段を下りてくるとその足音を聞いて甥っ子はゲームの途中でも玄関に向かって「いってらっしゃい」と言いに行く。そのとき私は、やっぱり父にはなれないのだと、ちょっと寂しくなる・・・。
2013.9.29記

タイトル それでも夜は明ける
出 演 キウェテル・イジョフォー/マイケル・ファスベンダー/ベネディクト・カンバーバッチ/ポール・ダノ/ポール・ジアマッティ/ルピタ・ニョンゴ/サラ・ポールソン/ブラッド・ピット/アルフレ・ウッダード/クワヴェンジャネ・ウォレス/タラン・ハミルトンスクート・マクネイリー/ギャレット・ディラハント/ロブ・スタインバーグ
監 督 スティーヴ・マックィーン
ストーリー 1841年、奴隷制廃止以前のニューヨーク、家族と一緒に幸せに暮らしていた黒人音楽家ソロモンは、ある日突然拉致され、奴隷として南部の綿花農園に売られてしまう。狂信的な選民主義者エップスら白人たちの非道な仕打ちに虐げられながらも、彼は自身の尊厳を守り続ける。やがて12年の歳月が流れ、ソロモンは奴隷制度撤廃を唱えるカナダ人労働者バスと出会う。
評  昨年のアカデミー賞作品賞受賞作であります。黒人奴隷をテーマで、あの西部劇スターと同名ですが、監督はグレナダ系のバリバリの黒人となると、いかにもアカデミー賞をあげたくなく体裁でございますね。確かに観るとかなり悲惨な場面も見られ、思えばここまで黒人差別に直接向き合った作品はいままで無かった気もします。でもさ、これをアメリカの国が賞してるのは、過去を反省しているというより、なんつうか、オヤジが「俺は昔、ワルだったんだよ」って言ってるみたいな感じ?そんなとこがちょっと鼻についた。
2014.11.9記

タイトル ダイアナ
出 演 ナオミ・ワッツ/ナヴィーン・アンドリュース/ダグラス・ホッジ/ジェラルディン・ジェームズ/キャス・アンヴァー/ローレンス・ベルチャー/チャールズ・エドワーズ/ジュリエット・スティーヴンソン/ジョナサン・ケリガン/ハリー・ホランド
監 督 オリヴァー・ヒルシュビーゲル
ストーリー 1995年、ダイアナが夫のチャールズ皇太子と別居してからすでに3年の月日が過ぎようとしていた。ある日、彼女の良き友であり、治療師でもあるウーナの夫が倒れたと連絡が入り、ダイアナは急いで病院に駆け付ける。そこで彼女は、優秀な心臓外科医ハスナットと出会う。
評  先日の桜塚やっくんが交通事故で亡くなったニュースにはびっくりしたけど、1997年8月31日のダイアナさんの事故は衝撃的だった。当時インターネットを使い始めた頃だったので、事故をコラったウソ写真を本物だと思って周りの皆んなに見せびらかして恥かいたという理由が個人的にはあるが、まちがいなく彼女の死は世界を震撼させた。しかし、今この映画を観て思うことは彼女は完全に「自分」のために生きたんだということ。「公」のために存在する王室から早々に撤退したのは正解だっただろう。そして世界貢献に尽力している半ばに命を落とし伝説となった。ある意味良かった。もし生きていたらジコチューの彼女のことだから、デヴィ夫人みたいになってたかもしれないからね。
2013.10.20記

タイトル タイガーマスク
出 演 ウエンツ瑛士/夏菜/哀川翔/良知真次/勝信/宮地真緒/遠藤久美子/辻よしなり/ビッグ村上/金山一彦/温水洋一/平野綾/釈由美子
監 督 落合賢
ストーリー 特殊マスクを身に着け“タイガーマスク”となり、ブラックマネーが行き交う試合に出場する伊達直人。孤児院で育てられた彼は大切な友の命、そして非常に大切だった居場所を奪われ、復讐の獣と化して戦い続けることを心に決める。
評  2011年、巷では“伊達直人”を名乗る未明の者が、孤児院などにランドセルなどを送る運動が全国に広まった。そんななか、山ピーの『あしたのジョー』がスマッシュヒットし、これは機と本作の映画化が決まったそうだが、見事に企画倒れしズルズルと公開できなかったようだ。私もちょうどアニメをリアルタイムに見ていた世代なので、それなりにタイガーマスクには思い入れがあるけど、確かに、これはダメだ。原作のいいところ完全に殺しちゃってる。だいたいなんだよ、マスクかぶると全身スーツにかわる設定。どっかの特撮ヒーローというか、むしろ『スパイダーマン』のパクリのように思えてきた。それにバラエティのイメージ強いウェンツがシリアスに見えないもんな。だからかな、哀川翔さんの英語表記が“SHOW”AIKAWAになってます。
2014.7.13記

タイトル 体脂肪計タニタの社員食堂
出 演 優香/浜野謙太/草刈正雄/宮崎吐夢/小林きな子/草野イニ/渡会久美子/藤本静/壇蜜/駒木根隆介/酒向芳
監 督 李闘士男
ストーリー 剛腕で有名な社長・谷田卯之助率いる健康機器メーカーの株式会社タニタは、世界初の体脂肪計を開発したものの、2代目副社長・幸之助ら太りぎみな社員が多かった。そんな折、新商品発表会のプランを考えることになった幸之助は、社員がダイエットを敢行し、逐一発表するというプランを思い付く。肥満を克服した栄養士の菜々子を迎え、いざダイエット作戦が始まる。
評  昨年の健康診断で体脂肪率やら高脂血症やらいろいろ引っかかったんで半ば強制的に再検査に行くハメになった。病院でまた血を取られ同じ結果が出ると、医者は超音波検査をするよう言ってきた。その場は「ハイ」と言ったが、予約した日に行かなかった。ところが風邪をこじらし、やむなく病院にいくと案の定、検査しなかったことを詰め寄られてしまった。カルテを恨めしく思いながら、今回はちゃんと検査を受けた。すると問診で医者は暗い顔をして、重々しい口調でこう言い出した。「あの・・・CTスキャン受けてくれませんか?」何だ?何が見つかった?も、もしかして癌か!?「・・・実は超音波が届かなくて・・・脂肪が厚いからかな」・・・・・・。しばらく経ってから9000円も払ってCTスキャン受けて、結局なんともなかったとさ。(実話)
2013.5.26記

タイトル 大脱出
出 演 シルヴェスター・スタローン/アーノルド・シュワルツェネッガー/ジム・カヴィーゼル/カーティス・“50 Cent”・ジャクソン/ヴィニー・ジョーンズ/ヴィンセント・ドノフリオ/エイミー・ライアン
監 督 ミカエル・ハフストローム
ストーリー 陸から離れた海上に存在する、通称墓場と呼ばれるタンカー監獄。ある日、その監獄に、世界でもトップレベルののセキュリティーコンサルタントのブレスリンが身に覚えのない罪で投獄される。ブレスリンは、自らが設計に携わったこの監獄から脱出することを決意。しかし、囚人たちのボス、ロットマイヤーがブレスリンの前に立ちはだかる。
評  シルヴェスター・スタローンとアーノルド・シュワルツェネガー。私の世代からすると、これぞ真のドリームマッチである。確かに昔ほどのアクションを望むのは酷だろうけど、このスタローンの鍛え上げられた身体は完璧に今でも通用する。残念ながら永年の政治家生活や不倫問題でお疲れのシュワちゃんは現役復帰までにはまだリハビリが必要とは思われるが、そこは派手はマシンガンアクションなどで見せ場をつくってあり、製作者スタローンの愛を感じた。いずれにせよ、この二人は60歳後半であることに、「ちくしょう、俺もまだ頑張んなきゃダメなのかよ」と奮起させられちまうもんだからしょうがない。
2014.7.27記

タイトル 大統領の執事の涙
出 演 フォレスト・ウィテカー/オブラ・ウィンフリー/ジョン・キューザック/ジェーン・フォンダ/キューバ・グッティング・Jr/テレンス・ハワード/レニー・クラヴィッツ/ジェームズ・マースデン/デヴィッド・オイエロウォ/ヴァネッサ・レッドグレーヴ/アラン・リックマン/リーヴ・シュレイバー/ロビン・ウィリアムズ/クラレンス・ウィリアムズ三世/ヤヤ・アラフィア/ミンカ・ケリー/ネルサン・エリス/マライア・キャリー/アレックス・ペティファー
監 督 リー・ダニエルズ
ストーリー 綿花畑で働く奴隷の息子に生まれた黒人、セシル・ゲインズ。ホテルのボーイとなって懸命に働き、ホワイトハウスの執事へと抜てきされる。アイゼンハワー、ケネディ、ジョンソン、フォードなど、歴代の大統領に仕えながら、キューバ危機、ケネディ暗殺、ベトナム戦争といったアメリカの国家的大局を目の当たりにしてきたセシル。その一方で、白人の従者である父親を恥じる長男との衝突をはじめ、彼とその家族もさまざまな荒波にもまれる。
評  ずばり、黒人版『フォレスト・ガンプ』。もちろん、黒人差別のテーマがしっかり裏づいているので、それよりはしっかり伝わってくるものがあるが、そもそも浅いアメリカの歴史に興味ないのでそんな感動もなかった。とはいえ、最後にバラク・オバマの大統領就任が彼らにとっての大逆転劇だった気持ちはよく分かった。ところが、オバマ大統領の8年の任期を終え、選出されたのは白人至上主義のドナルド・トランプ。メキシコの不法移民が入ってこないように南部に壁を立てるといい、イスラム教徒すべてをテロリスト呼ばわりする男。オバマ大統領に対してはアメリカ国籍を疑問視する運動“バーサー”の主要人物であった。アメリカ黒人が“涙”する歴史はこれからまた始まるのかもしれない。
2016.11.13記

タイトル タイムスクープハンター 安土城 最後の1日
出 演 要潤/夏帆/杏/時任三郎/上島竜兵/小島聖/カンニング竹山/山中崇/嶋田久作/宇津井健
監 督 中尾浩之
ストーリー あらゆる時代にタイムワープし人々の生活を記録し続けている時空ジャーナリスト沢嶋は、「本能寺の変」直後の京都で右往左往する庶民に話を聞いていた。幻の茶器・楢柴を持つ商人を取材中、未来の武器を所有する山伏に襲撃され楢柴の行方がわからなくなってしまう。楢柴を追ってさまざまな時代を行き来した沢嶋は、焼失する直前の安土城にたどり着く。
評  「皆さんは歴史って好きですか?」♪タッター「僕は好きです。歴史上の人物ってロマンティックですよね。例えば織田信長。いわずと知れた日本の武将。彼は本当はもっとロマンティックで素敵な人だと思うんですよね」♪タタタタターン「『ねえ、織田信長。この前のこと怒ってる?』『何だよ?明智光秀、お前自分がやった事、忘れちまったのかよ』『そうだよね。本能寺に火をつけたら誰だって怒るよね。反省します』『何言ってんだよ。お前はお寺と一緒に俺のハートにも火をつけたんだからな。ちゃんと責任とってもらうからな』『了解でござる。でも、私たち二人がこうしているの見つかったら大変よね。要潤にスクープされたりして』『たわけ!あんな讃岐うどん食ってる奴なんか何でもねえよ』『あら?ヤキモチ』『ち、ちげぇよ!来るなら杏がいいなって』『もう!織田信長のイジワル!杏なんか歴女って言われてるけど“風雲児たち”で知った知識しかないから、どうせ江戸時代だけよ!』『江戸時代って何だ!?』」♪ピロリン「♪今夜お前と安土城、ジャパン!♪歴史上の人物は~みんなロマン、ロマン、ロマン、ロマンティック。お・わ・り」
2013.10.13記

タイトル 探偵はBARにいる2 ~ススキノ大交差点~
出 演 大泉洋/松田龍平/尾野真千子/ゴリ/渡部篤郎/田口トモロヲ/篠井英介/波岡一喜/近藤公園/筒井真理子/矢島健一/松重豊/マギー/池内万作/安藤玉恵/佐藤かよ/麻美ゆま/桝田徳寿/冨田佳輔/徳井優/片桐竜次
監 督 橋本一
ストーリー 探偵がよく行くショーパブの従業員で、友達でもあるオカマのマサコちゃんが殺害される。捜査が進まない中、「マサコちゃんは政界の闇に触れて殺された」といううわさを耳にした探偵のもとに、彼を尾行してきた女から事件究明の依頼が舞い込む。友達の死の真相を探るため、探偵と相棒の高田は、再び札幌ススキノを駆け巡る。
評  「私の店『スナック・カトリーヌ』へいらしゃいまっほー!あーら、ゴリさんったら、なんてオカマの役、お上手なのかしら。私も昔、漫才コンビ組んでたけど解散して、今じゃ女装のピン芸人。もしガレッジセール解散したら一緒にコンビになりたいわぁ~。こういうの“ゴリ夢中”っていうのかしら。えっ?“ゴリ押し”するなって?ハーイ、一丁目二丁目三丁目、フゥ~!ねぇ、この映画でさ、松田龍平君の乗ってるオンボロ車、面白いわよねぇ。あんな車じゃそのうち前の車に追突しちゃうわよ。でも私は龍平君にオカマ掘られた~い!ハーイ、一丁目二丁目三丁目、フゥ~!笑わない子はもうオゲンコォ!」
2013.5.19記

タイトル 小さなおうち
出 演 松たか子/黒木華/片岡孝太郎/吉岡秀隆/妻夫木聡/倍賞千恵子/橋爪功/吉行和子/室井滋/中嶋朋子/林家正蔵/ラサール石井/あき竹城/松金よね子/蛍雪次朗/市川福太郎/秋山聡/笹野高史/小林稔侍/夏川結衣/木村文乃/米倉斉加年
監 督 山田洋次
ストーリー 健史の親類であった、タキが残した大学ノート。それは晩年の彼女がつづっていた自叙伝であった。昭和11年、田舎から出てきた若き日のタキは、東京の外れに赤い三角屋根の小さくてモダンな屋敷を構える平井家のお手伝いさんとして働く。そこには、主人である雅樹と美しい年下の妻・時子、二人の間に生まれた男の子が暮らしていた。穏やかな彼らの生活を見つめていたタキだが、板倉という青年に時子の心が揺れていることに気付く。
評  直木賞受賞の中島京子の小説が原作。内容的には、戦時中の『家政婦は見た』って感じの作品である。本作は、山田監督がそれを『東京家族』同様に小津安二郎監督風に仕上げたように思える。そして、本作はベルリン国際映画祭で黒木華さんが日本人4人目の最優秀女優賞(銀熊賞)を受賞したことでも有名になった。私はTVドラマ『リーガル・ハイ』での緩急強いキャラで知ったが、顔立ちは素朴なのだが非常に存在感のある女優だと思った。どこにでもいそうだが、異彩を放つ素養は実は名前にあるかもしれない。それは彼女の名前、“くろきはな”じゃなく“くろきはる”なんですよ。知ってた?
2015.12.27記

タイトル チェイス!
出 演 アーミル・カーン/カトリーナ・カイフ/アビシェーク・バッチャン/ウダイ・チョープラ/タブレット・ベセル
監 督 ヴァジャイ・クリシュナ・アーチャールヤ
ストーリー 1990年、シカゴで、サーカスに人生をささげてきたサーヒルの父は、銀行から融資を断られて失意のまま拳銃自殺する。時は流れ、シカゴでは大胆不敵な金庫破りが次々と発生。警察も市民も戦々恐々とする中、黒いバイクに乗った犯人は、曲芸のような走りであっという間に姿を消す。
評 10 本作の原題は『Dhoom3』といって、シリーズ三作目にあたる。もっとも三作の共通点は警察官のジャイ・ディークシトと相棒のアリーが登場していることだけで、ストリーに関連性がないので単独でも大丈夫である。もっとも前作2作は日本じゃめったに観れないようだし。主演のアーミル・カーン(“アルミ缶”じゃないよ)は、俳優のほかプロデューサーも担っており、毎年一作創っては必ずヒットを飛ばし、インド一の天才と言われているそうだ。確かにこの映画は凄い。特にバイクアクションが凄過ぎます。ラストのエンドロールでメイキングも流れて、バイクごとワイヤーアクションしているのが分かったが、逆にかなり危険だとも思った。ミステリー要素もあり、兄弟愛もあり、留まらないインド映画の発展的な勢いに圧倒されっぱなしであった。きっとこれはインド経済の高成長によるものだと思うが、逆に中国のようにいきなり景気が悪くなったときのしっぺ返しは大丈夫だろうか。なにしろ「世界一の泥棒は銀行」なんだから。
2016.1.10記

タイトル チャイ・コイ
出 演 川島なお美/イ・テガン/飯田基祐
監 督 伊藤秀裕
原 作 岩井志麻子
ストーリー 仕事も恋もスムーズに進んでいるが、いいようのない孤独感に悩む小説家・麻衣子。一人でバンコクへとやって来た彼女は、ムエタイボクサーとして生きる韓国人青年ハヌルと知り合う。わざわざ負けようとして過酷な試合に出る彼の姿が心に引っ掛かり、麻衣子は街のガイドを依頼する。言葉が通じないなりに会話をし、徐々に心の距離を近づけ合う二人。ハヌルの部屋に寄った麻衣子は、強く湧き上がった欲情に駆られて彼と激しく絡み合い、味わったことのない充足感に浸る。
評  「いやいや、うれしいですよね。私の小説をこのお綺麗な川島なお美さん主演の映画になるなんて、ねぇ。この方、私より年上なんですよ。信じられます。かわいそうなことに昨年胆管ガンでなくなっちゃって…。やっぱりワインの飲みすぎなのかしらねぇ。私も好きね。ロマン・コンティとか、シャトー・マンコーとか、あれ?ちょっと違ったかしら。それはともかくこのお話、私がずっと付き合っていたベトナムの愛人とのことなんだけど、今思うともったいないことしたかしらね。でも18歳年下の韓国人のダンナもまだまだ元気なんで満足してるわ。知ってる?韓国男のザーメンって、辛いの。やはり唐辛子ばっか食べてるせいかしらね。それにすんごく優しくて、『有吉反省会』収録終わって帰ったら『スゴハセヨ(お疲れ様)』って言ってくれたの。ありがとう、って普通に過ごしたら、違くて『すごい汗よ』って言ってたんだって。なんでかなあ?って思ってたら、私、ヒョウの着ぐるみ、まだ脱いでなかったの。最近物忘れがはげしくなっちゃったわ」
2016.8.14記

タイトル ジャッジ!
出 演 妻夫木聡/北川景子/リリー・フランキー/鈴木京香/豊川悦司/荒川良々/玉山鉄二/玄里/田中要次/風間杜夫/でんでん/浜野謙太/伊藤歩/加瀬亮/木村祐一/あがた森魚/松本伊代/志賀廣太郎/柄本時生/福本清三/竹中直人
監 督 永井聡
ストーリー 大手広告代理店に入社して間もない太田喜一郎は、審査員として参加予定の世界一のテレビCMを決定する広告祭に向かう。夜ごと開催されるパーティーには同伴者がいなければならないことから、同じ職場の大田ひかりも妻として一緒に行くことに。さまざまな国から集結したクリエイターたちが自分の会社のCMをグランプリにしようと奔走する中、太田もひかりと共に奮闘する。
評  「ってかさ、ヒライさんの頃の広告屋ってマジ大変だったんしょ」「もうそりゃ、広告屋はクライアントの奴隷だったからね。どんな真夜中でも呼び出しがかかればすっ飛んで行かなきゃならなかったからね」「でも、今みたいにケータイなかったんでしょ。どうやって連絡くるんすか?」「もちろん会社にさ。あの頃はいっくらやっても仕事が追っつかなかったから、ずっと会社に泊まり込みだったんだよ」「それが今じゃ、電通事件のおかげで完全に残業規制が掛かっちゃいましたからね。でもこうやってみんなで居酒屋で飲めるんスからいいスよね。…あれ?ラ・テ局の細川さんからだ。もしもし」「おぅ、チャライか。これから大事なことを言う。いますぐそこにいる連中全員、銀座のキャバクラに集合だ」「ハイ!わかりました」「くぅー、さすがにパワハラまでは規制できないか。コジマ、お前自殺してみないか?」「ちょ、ちょっとそれシャレなりませんよ」
2017.3.5記

タイトル 2ガンズ
出 演 デンゼル・ワシントン/マーク・ウォールバーグ/ポーラ・パットン/ビル・パクストン/ジェームズ・マースデン/フレッド・ウォード/エドワード・ジェームズ・オルモス
監 督 バルタザール・コルマウクル
ストーリー メキシコの田舎で、マフィアの手先として働いているボビーとマイケル。その正体は潜入捜査中の麻薬取締官と海軍情報部将校だったが、お互いがそれをまったく知らずにいた。そんな中、二人は組織から4,000万ドルもの大金を強奪するものの、マイケルが裏切って持ち逃げしてしまう。エリート組への復帰と引き換えに大金強奪を命じられていたボビーだが、マイケルも上司の裏切りで金を失っていた。4,000万ドルを取り戻すべく、彼らは再び手を組むことになる。
評  「タイトルにちなみまして俺らが映画紹介いたします」「どうもビートルズです」「いきなり関係ないイメージつけんなや。この映画かて、せっかくのデンゼル・ワシントンの渋くてクールなイメージが『テッド』のマーク・ウォールバーグのせいでコメディに思えとるやろ」「そうか、でもマフェアや海軍やCIAや、なんだかんだ入り乱れてかなりハードやと思うぜ」「それがアカンて。観る方は訳わかんなくなってしもうとるて。俺らも漫才なのかロックなのか、果ては俺の嫁さん引っ張り出してダメ出しコントって、迷走しまくりやろ」「まあ、そうやけど、なんも考えずに気分をスカッとさせたい人にとっては・・・ちょうどええ!」「あー、そのネタもあったな」
2013.11.10記

タイトル 東京難民
出 演 中村蒼/大塚千弘/青柳翔/山本美月/中尾明慶/金井勇太/落合モトキ/田村三郎/岡村洋一/大谷ノブ彦/吹越満/福士誠治/津田寛治/小市漫太郎/金子ノブアキ/井上順
監 督 佐々部清
ストーリー 堕落した大学生活を送ってきた時枝修は、生活費を工面してくれた父親が借金を抱えて行方をくらまし、授業料未納によって大学を除籍される。家賃も払えずアパートを追い出された彼は、ネットカフェで宿泊しながら日払いのアルバイトで過ごしていた。さらにはホストクラブで働くはめになり、ついにはホームレスになってしまう。
評  2008年のリーマン・ショックを引きずりながら、政府は景気回復のため必死にもがいています。その方法の一つが安倍総理の名を冠した“アベノミクス”ですが、これは平たく言えば企業が動きやすくするため規制を緩める政策です。公益事業をとりやすくし、お金を借りやすくしました。この恩恵を真っ先に受けられるのは大企業であり、中小企業や一般国民は取り残される形になり、いわゆる「格差社会」というのがこの頃の流行語となっていました。長期的な展望を踏まえての政策なのででょうが、一時的な現象でも恩恵を受けない者には羨望となります。また、将来年金ももらえない恐れを抱える国民には、いくら消費税先送りしても、結局不安は残ります。しかし、そう考えてしまうのは“周りに流される自分”に気付かないからではないでしょうか。この時枝くんは過酷な人生を歩むことになりますが、全部周りのせいにして自分が“ダメ人間”であることに気付いていません。どんなにホストクラブ通いにはまっても最悪を免れた瑠衣と、堕ちるところまで堕ちた茜の違いもそこにあるような気がします。もらう時も使う時もその金の重さを感じながら、自分の分を知り自分の位置を固める努力をすれば、なんとか今の時代生きていけるんじゃないでしょうか。(でも、バブルの頃は良かったなぁ)
2016.8.14記

タイトル DOCUMENTARY of AKB48 NO FLOWER WITHOUT RAIN  少女たちは涙の後に何を見る?
出 演 AKB48(高橋みなみ/大島優子/篠田麻里子/渡辺麻友/板野友美/柏木由紀/小嶋陽菜/峯岸みなみ/梅田彩佳/島崎遥香/他)/SKE48(松田珠理奈/他)/HKT48(指原莉乃/他)/NMB48/JKT48(高城亜紀/他)/SNH48(宮澤佐江/他)/平嶋夏海/米沢瑠美/増田有香/光宗薫/前田敦子
監 督 高橋栄樹
ストーリー 2012年はAKB48にとってエポックな1年となった。現在は数少なくなった1期生として初期からグループを支え、センターに立ち続けた前田敦子が脱退を宣言したことから、総選挙は誰がトップを奪うのか大きな注目を浴びる。そして初の東京ドーム公演と前田の卒業公演が続き、また恋愛禁止条例なども話題になった。さらには、東京ドーム公演にてAKB48が組閣するという発表もされる。
評  「・・・みんな、もうちょっと前に来て。・・・今日、私はみなさんに、このHPの館長から、自分の代わりに皆さんに話すように言われてきました。『わたしは43歳の時にAKB48のファンになりました。こんな年齢でアイドルのファンになることを、あたしにとって、人生で初めての大きな決断でした』・・・ありがとう麻里子・・・『今日は皆さんの前で、2回目の大きな決断をさせてください』・・・大丈夫、優子言えるから・・『わたし、秘評館館長はAKB48のファンを卒業します!そして、ももいろクローバーZのファンになります!皆さんはわたしのことを嫌いだと思います。でもAKB48のことは嫌いにならないでください!』移り気フライグゲット」
(それにしても、みぃちゃん、やり過ぎだって!おかげでともちんの卒業発表が霞んじゃったじゃんか)
2013.2.3記

タイトル 図書館戦争
出 演 岡田准一/榮倉奈々/田中圭/福士蒼汰/西田尚美/橋本じゅん/鈴木一真/相島一之/嶋田久作/児玉清/栗山千明/石坂浩二
監 督 佐藤信介
原 作 有川浩
ストーリー メディアに対する取り締まりを正当化する法律“メディア良化法”が施行されてから30年がたった日本。読書の自由を守るための自衛組織“図書隊”の隊員にかつて助けてもらった笠原郁は、憧れの図書隊員になる。担当教官・堂上篤の厳しい指導を受け、女性で初めて図書特殊部隊に配属された郁。そんなある日、図書隊とメディア良化委員会の対決が避けられない出来事が起きる。
評  表現の自由が妨害される例は、歴史上いくらでもある。紀元前の秦の始皇帝の時代からヒトラーまで、自己の政治にそぐわないと思った本を焼却を命じた独裁者がいた。そして近年は偏執な人権保護を訴え、出版差し止めの圧力をかける団体が出てきた。。黒人差別さとして長い間、発行されなかった『ちびくろサンボ』がその代表だろう。そのほかにも手塚治虫の『ブラック・ジャック』には知覚障害者を扱ったもので一度単行本になったが差し替えられたものもある。そのくせ南京虐殺や従軍慰安婦など虚言を並べた本も多い。本の形態が紙から電信に変わりつつある今日、異常に膨大となる情報には確かに整理は必要だが、その基準は“現代のものさし”で測ってはいけない。本は過去から未来へつなぐための情報なのだから。
2013.4.28記

タイトル 共喰い
出 演 菅田将暉/篠原友希子/木下美咲/光石研/田中裕子
監 督 青山真治
ストーリー 昭和63年。高校生の遠馬は、父と父の愛人・琴子と暮らしている。実の母・仁子は家を出て、近くで魚屋を営んでいた。遠馬は父の暴力的な性交をしばしば目撃。自分が父の息子であり、血が流れていることに恐怖感を抱いていた。そんなある日、遠馬は幼なじみの千種とのセックスで、バイオレンスな行為に及ぼうとしてしまう。
評  本作はあの石原慎太郎にケンカを売った田中慎弥の芥川賞受賞作が原作である。骨のある気概はあるが、内容的はかなり引く。それは性的暴力を描いているからだ。人類が男と女で生活を始めた時から、その肉体的性質から男は狩りに女は家を守るスタイルとなった。それが性格の体質まで影響し、男がサディズムで女はマゾヒズムになったと推測される。やがて歴史はその性格体質に準じた男尊女卑の時代を経て、現代は男女平等の思想見地から一方的な暴虐は許されないものとなった。しかし太古より変わらぬ原始的なSEX行為のように、男が狩りに目覚めるような興奮をした時、本能が突出することもあるのではなかろうか。加藤浩次がまゆゆの顔を蹴ったときだって、きっとそうだったんだろう。良くも悪しくも現代ではDVも体罰もパワハラも、虐待とまでいかなくとも暴力を認めるわけにはいかない時代なのだ。
2013.10.27記

タイトル ドラえもん のび太のひみつ道具博物館(ミュージアム)
出演(声) 水田わさび/大原めぐみ/かかずゆみ/木村昴/関智一/千秋/三瓶由布子/愛河里花子/堀江由衣/千葉繁/向井理/松平健
監 督 寺本幸代
ストーリー ある日、昼寝中のドラえもんの鈴が盗まれるという事件が発生する。犯人は怪盗DXという正体不明の男。そこでのび太はシャーロック・ホームズセットを使い、未来にある「ひみつ道具博物館(ミュージアム)」に事件の手がかりがあると突き止め、みんなで未来へと行くことにする。しかし、博物館でも怪盗DXによってさまざまなひみつ道具が盗まれてしまう。
評  ひっさびさにドラえもんで泣いてしまった。ドラえもんとのび太の友情場面もそうだが、私は全体的にあふれる製作側のドラえもん愛に感動してしまった。ドラえもん映画の楽しみの一つはピンチの時に飛び出す秘密道具のチョイス。映画ではほとんどが過去に出てきた道具が登場するので、そのマッチングがマニアにはうれしいものだが、今回は怪盗DXとマスタード警部の“ほこ×たて対決”が特に面白かった。これは真のドラえもんマニアでなければできない。また、ゴンスケが再登場したり、マスコットで登場するパパンは『T・Pぼん』で登場するプヨヨンだったり、藤子F不二雄ファンにはもうたまらない。なかなかタイミングつかめないけど、そのうち絶対、川崎にある藤子・F・不二雄ミュージアムに行ってやる!
2013.3.10記

タイトル DORAGONBALL Z 神と神
出演(声) 野沢雅子/山寺宏一/森田成一/佐藤正治/鶴ひろみ/田中真弓/堀川りょう/古川登志夫/古谷徹/緑川光/草尾毅/八奈見乗児/皆口裕子/石塚運昇/塩谷浩三/伊藤美紀/龍田直樹/大友龍三郎/平野綾/千葉繁/山田栄子/玄田哲章/中川翔子
監 督 細田雅弘
ストーリー かつて地球を消滅させるほどの力を誇った魔人ブウとの壮絶な戦いから数年後。長い眠りから目覚めた破壊の神ビルスは、フリーザを倒したというサイヤ人の話を聞き、孫悟空の前に現われる。宇宙を管轄する界王の忠告に耳を傾けず久々の強敵に挑んだ悟空だったが、ビルスの強大な力に歯が立たず敗北を喫する。さらなる破壊を求め姿を消したビルスの暴走を止めるべく、悟空や仲間たちが立ち上がる。
評  興業収入60億円を突破し、昨年12月に公開し未だにロングラン上映を続ける『ONE PIECE FILM Z』。この大成功は、前作の『STRONG WORLD』で作者の尾田栄一郎が製作にガッツリとりくみ出た成功を踏まえ、計画的に本格化させたからであろう。この戦略でジャンプは『ナルト』や『ブリーチ』の映画化にも作者を参戦させ、ついには真打『ドラゴンボール』を17年ぶりに登場させたわけだ。成功させないわけにはいかないのだ。しかし、設定に無理がある。もちろんドラゴンボールの中期にあたる「Z」の回なので、前後の話に影響ないようにせざるを得ない脚本だからしょうがないのだろうけど。ほとんど意外性を感じない。もちろんファンにとってはたまらないだろうけど、ビンゴの景品が7個揃ったドラゴンボールって、ありがたみがまるっきりなくなっちゃったじゃんね。とはいえ、野沢雅子は改めて「神」だと思った。
2013.3.31記

タイトル TRICK -劇場版- ラストステージ
出 演 仲間由紀恵/阿部寛/生瀬勝久/野際陽子/東山紀之/北村一輝/水原希子/中村育二/石丸謙二郎/池田鉄洋/吉田鋼太郎/大島蓉子/瀬戸陽一郎/アベディーン・モハメッド/なすび/村上ショージ/肥後克広/寺門ジモン/上島竜兵/ゴルゴ松本/レッド吉田/小島よしお/下平さやか
監 督 堤幸彦
ストーリー 海外の秘境でレアアースを採掘するため、協力を依頼された天才物理学者・上田次郎。しかし、採掘権は獲得してあるものの、そこに住む部族が立ち退きを拒否。上田は自称天才マジシャン・山田奈緒子の力を借り、部族が信奉する呪術師のトリックを見破ろうとする。
評  “最終回”ということですが、いつ復活してもおかしくないエンディングだし「一応区切りつけましょうか」って感じがすんごくあります。この仲間、阿部の名コンビは再度見たいのでファンとしてはそれを願っている次第ですが、だとしても今回のムリヤリ感はちょっといただけない。まあ、TVシリーズで迷走したと思ってた奈緒子がシャーマンの末裔である設定を当てはめようとしてるキライが虚しかった。それに村上ショージとかダチョウ倶楽部とか懐かしギャグを用意したけど、けっこうメジャーじゃん。私的には気付くか気付かないくらいの小ネタがこのシリーズの良さだと思ってるのに。ところで昨年仲間由紀恵さんは14歳年上の田中哲司さんと結婚しましたが、以前、阿部寛さんが15歳年下の女性と結婚したのを「自分と同じなのに」と揶揄してたのはもしかしてマジだったんでしょうか。
2014.3.22記

タイトル 泥棒は幸せのはじまり
出 演 ジェイソン・ゴードン/メリッサ・マッカーシー/ジョン・ファヴロー/アマンダ・ピート/ティップ・“T・I”ハリス/ジェネシス・ロドリゲス/モリス・チェスナット/ジョン・チョー/ロバート・パトリック/エリック・ストーンストリート
監 督 セス・ゴードン
ストーリー コロラド州デンバーで、妻と2人の娘と共に幸せな日々を過ごすビジネスマンのサンディ。そんな彼の元に、身に覚えのないクレジットカードの高額請求が来てしまう。なんとサンディの個人情報が盗まれ、悪用されてしまったのだ。サンディは自分のIDに記録された数々の悪行のため、警察の事情聴取を受けるハメに。さらには、職場の上司から、問題を解決しなければ解雇すると言われる始末。こうしてサンディは、自分を陥れた女詐欺師ダイアナを捕まえるため、2000マイルも離れたフロリダへ向かうのだった。
評  暮れが近づくと犯罪が増えるのは、お歳暮だ、クリスマスだ、お正月の準備だとかでお金がかなり動くからだそうで、泥棒にとっても書き入れ時なようです。この映画のダイアナみたくフロリダついた瞬間見つかったり、そのあと逃げてもすぐに家バレちゃうような甘すぎる詐欺師だったらいいのでしょうが、最近は詐欺も巧妙で、最初お金を請求された後「それは詐欺だ。代わりに示談してあげる」という人が実はグルで詐欺師という劇場型も多くなったそうです。でも一番の悪質なのは、本当は借金返済なのに福祉だと言って消費税を上げて、国民の不満が溜まったと見たら投票率の少ない時期狙って解散総選挙して圧勝して、まだ支持率があるようにみせる連中じゃないですかね。
2014.12.21記

タイトル 謎解きはディナーのあとで
出 演 櫻井翔/北川景子/椎名桔平/中村雅俊/桜庭ななみ/要潤/黒谷友香/甲本雅裕/大倉孝二/伊東四朗/生瀬勝久/竹中直人/鹿賀丈史/宮沢りえ
監 督 土方政人
ストーリー 財閥の令嬢で新人刑事の宝生麗子と執事の影山は、久しぶりの休暇を楽しむためシンガポール行きの豪華客船に乗り込む。しかし、出航後ほどなくして船内で殺人事件が発生。乗員乗客3,000人を乗せた船が目的地に到着するまでの5日間に犯人を捕らえ、事件を解明しようとする麗子と影山だったが、次々と事件が発生してしまう。
評  『踊る大捜査線』『海猿』が終わってフジテレビ・ドラマ系映画も終わりと言われたが、見事に『ガリレオ』で盛り返した。是非ともここままの勢いに乗ってもらいたいところ。残念ながら地域的にフジテレビがタイムリーに見れないのは残念だが、個人的にはフジドラマ大好きである。それもミステリー系が修逸で、昨今でも『チームバチスタ』シリーズ、『鍵のかかった部屋』『ビブリア古書堂の事件手帖』等ベストセラーが並ぶ。本作も、シンプルな謎解きにワザトラな漫画的表現が大好きである。当たりの軽さが愛着を持てるフジドラマはまだまだ健在だろう。しかしながら、本作での桜井翔君もそうだが、ほとんどがジャニーズ頼みになって来ているのもお忘れなきよう。
2013.8.4記

タイトル 二流小説家 シリアリスト
出 演 上川隆也/片瀬那奈/平山あや/小池里奈/黒谷友香/賀来千香子/でんでん/高橋惠子/長嶋一茂/戸田恵子/中村嘉葎雄/佐々木すみ江/本田博太郎/伊武雅刀/武田真治
監 督 猪崎宣昭
ストーリー ある日、小説家としてぱっとしない赤羽一兵は、死刑が確定している連続殺人犯の呉井大悟から告白本の執筆を依頼される。彼はそのチャンスに飛び付き、呉井に面会に行くと、彼を主人公にした小説を書くという条件を提示される。赤羽は、ふに落ちないながらもOKし、3人の女性たちに取材をするのだが、行く先々で殺人事件が発生する。
評  海外のミステリーでありながら昨年「このミステリーがすごい」はじめ日本のミリテリー大賞で絶賛された作品が日本で映画化されました。なるほど、その評判どおりなかなか興味深い展開でした。しかしこの猟奇殺人があまりにもサイケで日本人向きじゃなく、殺人犯役の武田君はよく演じたと思えます。無理なキャラでも作っちゃえるのは『めちゃイケ!』で鍛えられたからでしょう。ところで真相がわかったとき、往年の海外ホラー映画を思い出しました。ねえ、ジェイソン。
2013.6.23記

タイトル 猫侍
出 演 北村一輝/蓮佛美沙子/浅利陽介/戸次重幸/洞口依子/温水洋一/津田寛治/横山めぐみ/深水元基/駒木根隆介/斎藤陽介/小野寺昭/寺脇康文
監 督 山口義高
ストーリー 江戸時代末期、かつて一流の剣の使い手と恐れられた斑目久太郎も、今やしがない浪人暮らし。ある日、彼の元に久しぶりに仕事の話が舞い込むが、何とそれは対立する一家の親分がかわいがっている猫を暗殺せよとの命令だった。久太郎はやむを得ず仕事を引き受けるが、踏み込んだ屋敷で彼を待っていたのは愛らしい白猫だった。
評  「Oh!これぞジャパニーズ侍ミャウ!普段は傘張りで身を立てるも士官を志し武芸に勤しみ忍ぶ姿、なんとも渋くてかっこいいミャウ。ミーのUSAのウェスタンも渋くてかっこいいミャウけど、ジャポンの侍の方が背筋はシャンと伸びてる凛々しさがあるミャウ。猫背のミーにはできないミャウけど。それにこの猫にやさしいところなんかもううれしくて、歌いたくなるミャウね。♪ミャウミャウミャミャミャウ、ネコネコレロレロネコレロネコレロミャウネコレロミャウ。ねーこが荒野を転がりまわってネコゴロネコゴロゴー」「Hey!それに見てよ。このキタムラさんの彫の深い顔立ち、まさにエキゾチック・ジャパン!!」ソウジャナイーヨー
2017.1.8記

タイトル 脳男
出 演 生田斗真/松雪泰子/江口洋介/二階堂ふみ/太田莉菜/大和田健介/染谷将太/光石研/甲本雅裕/小澤征悦/石橋蓮司/夏八木勲
監 督 瀧本智行
ストーリー 残忍な手口の無差別連続爆破事件を追う刑事の茶屋は犯人の居所を突き止めるが、身柄を確保できたのは身元不明の鈴木一郎だけ。共犯者と見なされた一郎は犯行が常軌を逸したものだったため、精神鑑定を受けることに。担当となった精神科医・鷲谷真梨子は感情を表さない一郎に興味を持ち、彼の過去を調べ始める。
評  「そりゃもちろん、どんな相手だって倒しますよ。なんたって自分は“百獣の王”ですからね。例えばライオンが襲ってきたらまず右腕をかませるんですよ。その時右腕にギュッと力をいれて牙を抜けなくするんです。そうしたらこっちもんです。おもいっきり弱点の鼻に左ストレートをかましてやればもうダウンですよ。えっ?“脳男”ですか。あの感情が全く無い殺人ロボットのように育てられた男ですか。痛みも全然感じないというのはやっかいですね。でも大丈夫ですよ。ます「俺とSEXしたいか?」って聞くんですよ。話によると松雪泰子さんに同じこと聞かれたときわざと動揺を装ったそうじゃないですか。たぶん男の自分が言ったらビビると思うんですよ。そのスキに脚払いして押さえ込めばいいんですよ。・・・えー!“脳男”の正体は生田斗真!?じょうだんじゃないですよ!ジャニーズに勝てるわけ無いじゃないですか!さっきのカットでお願いしますよ。中居さんに申し訳立たなくなりますよ」
2013.2.10記

タイトル her 世界でひとつの彼女
出 演 ホアキン・フェニックス/エイミー・アダムス/ルーニー・マーラ/オリヴィア・ワイルド/スカーレット・ヨハンソン/クリス・ブラット/マット・レッシャー/ボーシャ・ダブルティ
監 督 スパイク・ジョーンズ
ストーリー 近未来のロサンゼルスで、セオドアは相手に代わって思いのたけを手紙にしたためる代筆ライターをしていた。長きにわたり共に生活してきた妻キャサリンと別れ、悲嘆に暮れていた彼はある日、人工知能型OSサマンサと出会う。次第にセオドアは声だけで実態のない彼女の魅力のとりこになる。
評  一昨年前に“リア充”なる言葉が流行った時、ちょっとした恐怖を覚えた。この言葉の意味は、現実社会(リアル)に充実しているという意味だが、逆に捉えると仮想社会だったら充実している人が多いということにならないだろうか。かつて『ときめきメモリアル』なんて恋愛ゲームが流行った。藤崎詩織がどんなに手強くとも攻略法さえ分かればオトせた。何度も試行錯誤を重ねさえすれば勝てるから、自分が優位に立れるからゲームは面白いと思える。しかし、この映画の人口知能型OSの欠点は普通の人間と同様に“成長”していることだ。セオドアは成長できず離婚することになったのだから、サマンサとも続くわけがないのである。こんなOS相手するくらいなら、リアルな彼女作ったほうがいいと誰もが気付くだろう。だいたいヒキコモリに恋愛なんて分不相応なんだよ!(・・・と自分にも言い聞かす)
2015.1.18記

タイトル PARKER
出 演 ジェイソン・ステイサム/ジェニファー・ロペス/マイケル・チクリス/ボビー・カナヴェイル/ニック・ノルティ/ウェンデル・ピアース/クリフトン・コリンズ・JR/パティ・ルポーン/カルロス・カラスコ/エマ・ブース/ダニエル・バーンハード/キップ・ギルマン
監 督 テイラー・ハックフォード
ストーリー 一匹おおかみで名うての強盗パーカーは、仕事でメランダー率いる犯罪グループと手を組む。彼らはオハイオ・ステートフェアの売り上げ金150万ドルの強奪に成功するが、次の仕事を断ったパーカーはメランダー一味に殺されそうになる。瀕死の状態だったが運良く命だけは助かった彼は復讐を胸に誓う。
評  「おい、きん坊、お前〝都都逸(どどいつ)”やってんだって?・・・うん、俳句は五七五で短歌は五七五七七。都都逸はね、七七七五のリズムで言うんだよ。最近は有名人をお題でやってるんだけど、ハリウッドスターでも出来るよ。・・・へえ、じゃあお前、ジェイソン・ステイサムで作ってみろ。・・・わかった『数々アクションこなしちゃいるが、見た目のイメージ『ダイハード』』・・・なるほど結局ブルース・ウィリスとカブっちゃうということだな。次はジェニファー・ロペス。・・・『四十と思えぬ見事なボディ、またも狙うか慰謝料詐欺』・・・子供がそんなこと言うんじゃない!この映画の中でのジェネロペでやってごらん。・・・『たぶん使いようあるんだけれど、今じゃお飾り“パーカーフード”』・・・冗談言っちゃいけない」
2013.4.14記

タイトル パーシー・ジャクソンとオリンポスの神々:魔の海
出 演 ローガン・ラーマン/アレクサンドラ・ダダリオ/ブランドン・T・ジャクソン/ネイサン・フィリオン/ジェイク・アベル/ダグラス・スミス/スタンリー・トゥッチ/レヴェン・ランビン/アンソニー・ヘッド/ロバート・ネッパー/ロバート・メイレット/リチャード・イヤーウッド/グレイ・デイモン
監 督 トール・フロイデンタール
ストーリー ギリシャ神話でも知られる海の神ポセイドンと人間の母の間に生まれた、ハーフゴッドのパーシー。謎のクリーチャーに襲われた彼は、それをきっかけに人間界と神々の世界の境目にあった結界が破られ、ハーフゴッドの世界を守るタレイラの木が枯れようとしているのを知る。また、その裏にはポセイドンらによって封印された神々の父クロノスの復活が関与していた。彼の邪悪なパワーを食い止め、世界を救うべく、パーシーと仲間たちはその鍵となる黄金の毛皮を探し求める冒険に出発する。
評  個人的はポスト『ハリポタ』と期待していたシリーズだけど、元ネタがギリシャ神話なもんだから、やっぱりラスボスはクロノスになっちゃうのか。これじゃ『タイタンの戦い』と同じじゃんね。前回ゼウスとハデスのことを書きましたが、今回はパーシーの父親、ポセイドンの話。ある土地の支配権を巡りポセイドンとアテナが争った時、裁定でその土地の民に喜ばれる物を送った者が支配権を持つことになった。ポセイドンは三叉の矛で地を突き塩水の泉を湧かせ、アテナはオリーブの木を創り、勝者はアテナとなった。腹を立てたポセイドンはその土地に洪水を起こしたそうだ。ギリシャ神話の神々はどいつもこいつもロクなもんじゃない。
2013.11.3記

タイトル バイロケーション
出 演 水川あさみ/千賀健永/高田翔/滝藤賢一/浅利陽介/酒井若菜/豊原功補
監 督 安里麻里
ストーリー 結婚後も画家を夢見て、キャンバスに向かう日々を送る高村忍。ある日、スーパーでニセ札使用の容疑を掛けられたことから、見た目はうり二つだが全然違う別人格の“バイロケーション”(通称バイロケ)と呼ばれるもう一人の自分が存在することを知る。さらに、バイロケはオリジナルよりも攻撃的だった。
評  「こないださ、俺、電車のここ座ってたらお前どこ座ってた?」「俺?俺、お前の隣のここだよ」「なんでだよ!並びで座ったら双子って気づかれんじゃねぇかよ」「まあ、そうだけどな」「何、双子チャンス与えてんだよ」「“双子”チャンスって何だよ!」「『あれ、双子だよ』って簡単に気づかせるチャンスのことだよ」「知らねぇーよ!」「よく二人で電車乗ってさ、『あ、双子だ。プップップ』って笑われることあるよな」「うん、あるな」「だったら、なんで分かりやすい隣座るんだよ」「そりゃお前の隣しか空いてなかったし、俺だって座りたいんだよ。そうだ!バイロケーションのフリすれば・・・」「バイ・・・?なんだそりゃ?ドッペル・ゲンガーと違うのか?」「微妙に違うけど、その説明より要は他人のフリすればいいんだよ」「他人のフリ?」「・・・すいません。隣失礼します」「・・・なんか、似てますね」「って!アンビリーバボーだわ!お前、双子似てるより他人似てる方が笑っちゃうだろ!水川あさみと麻生久美子並んでたら笑わないか」「なるほど、三倉茉奈と三倉佳奈が並んだら笑うもんな」「それは完璧な双子だからだよ!」
2016.2.28記

タイトル 箱入り息子の恋
出 演 星野源/夏帆/平泉成/森山良子/穂のか/柳俊太郎/竹内郁子/古舘寛治/大杉漣/黒木瞳
監 督 市井昌秀
ストーリー 市役所に務める35歳の健太郎はこれまで女性と付き合った経験もなく、いまだに実家で両親と暮らしている。父も母も息子を気遣い、親同士が子どもに代わって相手と対面する「代理見合い」への出席を決める。そこで今井夫妻と知り合った健太郎の両親は、目が不自由な彼らの娘奈穂子のことを知る。
評  インストロメンタルバンド“SAKEROCK”のリーダー、星野源主演の映画ですが、正直この人のミュージシャンとしての顔は見たことありません。むしろNHKのコント『LIFE!』の印象が強い。前に『タモリ倶楽部』に出たときは、企画のせいもあるがそのエロさに引いた記憶もある。そんなヤツにあのあどけなさの残る夏帆ちゃんがけっこうギリギリなHシーンに挑むところにドキドキしてしまった。とはいえ、この一途と言おうかストイックと言おうか、この健太郎くんの恋愛一直線は大好きです。それにしてもこいつのケガの回復力すげぇな。実は私、昨年12月にアキレス腱を切ってしまい、いまだにギプスをはめており、自分の治りの遅さにイライラしておりました。おかげさまで松葉杖生活も一ヶ月を過ぎたのですが、あ、そうそう、先日「吉野家」に入ったとき店員さんの応対が優しくて思わず泣きそうになりました。
2015.2.15記

タイトル パシフィック・リム
出 演 チャーリー・ハナム/イドリス・エルバ/菊地凛子/チャーリー・デイ/ロブ・カジンスキー/マックス・マーティーニ/芦田愛菜/ロン・パールマン/バーン・ゴーマン/クリフトン・コリンズ・Jr/ディエゴ・クラテンホフ
監 督 ギレルモ・デル・トロ
ストーリー 2013年、突然未知の巨大生命体が太平洋の深海から現われる。それは世界各国の都市を次々と破壊して回り、瞬く間に人類は破滅寸前へと追い込まれてしまう。人類は一致団結して科学や軍事のテクノロジーを結集し、生命体に対抗可能な人型巨大兵器イェーガーの開発に成功する。パイロットとして選ばれた精鋭たちはイェーガーに乗り込んで生命体に立ち向かっていくが、その底知れぬパワーに苦戦を強いられていく。
評  「これだな、芦田愛菜ちゃんが9歳でハリウッド・デヴューしたことで話題の映画は。でも、セイラさん・・・いや菊地凛子さんの子供の頃って事でちょっとだけじゃないか。それよりなんなんだ!?怪獣といえば円谷プロだし、シンクロとか本部の様子とかエヴァンゲリオンそっくりだし・・・。ロケットパンチ?マジンガーZか!なんだ、日本の特撮やアニメの影響がモロじゃないか!ところで僕のガンダムはないのか?出てくるロボットはモビルスーツに似てなくもないが・・・。ん?チャックが父親に手を上げられたことないというのは『ぶったね、父親にも殴られたことないのに』のくだりじゃないのか!なんと!!吹き替え版のガイズラー博士の声は本家アムロの古谷徹さん!?おまけに杉田智和さん、林原めぐみさん、三ツ矢雄二さん、千葉繁さん、アニメファンには感涙ものじゃないか!えーと、ハンニバル・チャウの声は・・・ケンドー・コバヤシさん!!いつもお世話になっております!!!」
2013.8.11記

タイトル はじまりのみち
出 演 加瀬亮/田中裕子/ユースケ・サンタマリア/濱田岳/斉木しげる/光石研/濱田マリ/山下リオ/藤村聖子/松岡茉優/相楽樹/樋田慶子/大杉漣/宮崎あおい
監 督 原恵一
ストーリー 戦時中、監督作『陸軍』が戦意高揚映画でないと軍部からマークされてしまった木下恵介は、次回作の製作が中止となってしまう。そんな状況にうんざりした彼は松竹に辞表を出し、脳溢血で倒れた母たまが治療を行っている浜松へと向かう。戦況はますます悪化し山間地へと疎開すると決めた恵介は、体の不自由な母をリヤカーに乗せ17時間に及ぶ山越えをする。
評  戦後の日本映画を築いた映画監督、木下惠介の生誕100年プロジェクトとして製作された作品。黒澤明も市川崑も戦争へ行った経験はないが、この木下は1940年に赤紙を受け、中国各地を転戦した。翌年、事故で負傷し日本に送還された。1943年に『花咲く港』で監督デビューし、1944年にこの映画でもキーになる『陸軍』が製作される。そもそもこの映画は“大東亜戦争3周年記念”として陸軍省から依頼されたもので、まさに“国策映画”として創られるべきであった。それなのに、与謝野晶子がのごとく戦地へ出向く息子を憂う母親を田中絹代に演じさせてしまった。これが元で仕事を干されることになるが、それは戦地を知っている木下の素直な感情だったかもしれない。ただ、彼のような映画監督がいたことで、日本は、映画をプロパガンダに使ったナチスにまで堕ちなったんだと思いたい。ところで、この木下さんの実家の静岡県浜松の方言って、語尾に「ずら」とか「だに」とか付けるんですね。そのうち“妖怪”が出てくるんじゃないかと思ったずら。
2016.8.7記

タイトル バスジャック
出 演 遠藤章造/石橋杏奈/藤原光博/清水一希/鈴木つかさ/村田充/堀まゆみ/ほんこん
監 督 深沢佳文
ストーリー 肺に怪しい影があることが発覚し、勤め先をリストラされ、さらに原因がわからない歯痛に襲われ、人生どん詰まり状態の小宮。ふと故郷である高知行きのバスを見つけ、その運転手と話しながら黒い物体を拾い上げてみると、それは拳銃であった。拳銃を目にした運転手は小宮をバスジャック犯と思い込み、自殺願望を持った女やけんかばかりしている夫婦といった客を乗せたままま高知に向けてバスを走らせてしまう。
評  昨年末の『ガキ使』の特番『絶対に笑ってはいけない大脱獄24時』で「amazonDVD人気ランキング40805位。DVD買い取り最高価格31円」と紹介され、松本人志に「逆に見となったわ」と言わせた本作。それが効果覿面(てきめん)で、翌1月には216位まで順位を昇りつめ、価格は3000円代へと跳ね上がった。味がいまいちのラーメン屋が“日本一まずいラーメン屋”の看板を掲げて、食べたらそれほどでもなかったので客が増えた、ってパターンである。本作に至っても、『ガキ使』では遠藤の芝居のクサさをバカにしていたが、有名どころはいないにせよ、周りの方々の演技でそこそこのほのぼの感は伝わった。ただ、ウッちゃんの『LIFE!』に出たせいか、芸人の映画に機用されちゃう石橋杏奈ちゃんがちょっと心配。ホリプロスカウトキャラバンのグランプリだったんだけどね。
2015.5.24記

タイトル バトルフロント
出 演 ジェイソン・ステイサム/ジェームズ・フランコ/ウィノナ・ライダー/ケイト・ボスワース/ラシェル・ルフェーブル/フランコ・グリロ/クランシー・ブラウン/イザベラ・ヴィドヴィッチ/マーカス・へスター/オマー・ベンソン・ミラー/チャック・ジトー/ブルイット・テイラー・ヴィンス/リンズ・エドワーズ
監 督 ゲイリー・フレダー
ストーリー まな娘マディのためにも、犯罪や暴力とは無縁の生活を送ろうと決意した元麻薬潜入捜査官フィル。亡くなった妻の故郷である田舎町に移り住んだ彼らだったが、町を支配する麻薬密売人ゲイターが近づく。あるたくらみを実現させるために二人を利用しようと、ずる賢い手段を次々と繰り出していくゲイター。マディの身に危険が迫ったことで怒りを抑え切れなくなったフィルは、単身でゲイターと仲間たちを倒そうとする。
評  スタローンが脚本、総指揮を務めた作品。本当は自分が主役を張る予定だったが、『エクスペンタブルズ』の撮影中に、ステイサムに脚本を見せたら、ぜひとも自分がやりたいと5回にわたりアプローチをかけたそうだ。根負けしたスタローンは彼に主演を譲ったわけだが、正直もうスタローンは『エクスペンタブルズ』でも殿堂入りして、司令官役にでも収まってもいいよね。かといって、本作で電球に仕掛けた発火装置は秀逸なんだけど、どうして普通に暗くなってもこいつら電気つけなかったんだ?と思えるわけで、脚本もいまいちでした。しかしながら、50歳でも現役のカズさん見てると同年代が頑張ってる姿は誇らしいよね。、やっぱ70歳のスタローンも現役のままの方がいいのかな。
2017.3.5記

タイトル 華魂 HANA-DAMA
出 演 桜木梨奈/島村舞花/浅田駿/中村映里子/泊帝/安部智凛/飯島大介/諏訪太朗/不二稿京
監 督 佐藤寿保
ストーリー 同じクラスの彩たちからいじめられているものの、毅然とした態度を取り続ける転校生の青沼瑞希。その姿に興味を持った桐絵は彼女に話し掛け、心を通わせるように。やがて、学校をサボってばかりいる柴内も加わり、彩や生徒に劣情を向ける教師たちに抵抗しようと誓い合う。だが、瑞希は彩たちにリンチされ、柴内と桐絵は教師に暴行を受け、さらに桐絵はレイプまでされてしまう。復讐の念を抱きながら街をさまよう瑞希に、不気味な花・華魂が憑依する。
評  この映画は捉まえ方が非常に難しい。単に、いじめで鬱積した女子高生の復讐劇と捕らえてしまうと、味気ないものに見えてしまいかねない。収集受けられなくなったようなB級的描写がそうも感じさせるだろう。しかし、私にはそれが意図的とも思えた。きちんと整理整頓、理路整然としたことよりもグッチャグチャの方が実は面白く興味もたれるものである。物事が整然とせず混沌とした状態のことを“カオス”というが、これは宇宙が生成する以前の原古の状態をさすギリシャ語であるが、それは「大きく口を開けた」という意味だそうだが、その中にはすでに万物の胚珠が混じり合っていたともいうそうだ。なんとなく“華魂”が連想され、引いては女性器まで連想してしまった。なるほどエロスは必要不可欠だったのか。いずれにせよ、本作は四部作の初回だそうで、これからの展開を期待していきたい。
2016.4.3記

タイトル ハンガー・ゲーム2
出 演 ジェニファー・ローレンス/ジョシュ・ハッチャーソン/リアム・ヘムズワース/ウディ・ハレルソン/エリザベス・バンクス/レニー・クラヴィッツ/フィリップ・シーモア・ホフマン/ジェフリー・ライト/スタンリー・トゥッチ/ドナルド・サザーランド/ウィロウ・シールズ/サム・クラフリン/リン・コーエン/ジェナ・マローン/アマンダ・プラマー/メタ・ゴールディング/ブルーノ・ガン/アラン・リッチソン/ステファニー・リー・シュルント
監 督 フランシス・ローレンス
ストーリー 12の地区より12歳から18歳までの男女一組を選出し、最後の1人になるまで戦わせる独裁国家パネムが実施する「ハンガー・ゲーム」。男女ペアで勝者となったカットニスとピータは、凱旋ツアーで各地区を回る中で、自分たちを反国家の象徴として捉える民衆の思い、静かに広がっている革命への動きを感じる。同様に国民の変化を悟ったスノー大統領は、カットニス抹殺をひそかな目的にした歴代勝者結集の新ゲームを開催させる。
評  だからぁ、シリーズ半ばの予告編的位置づけなのにこんなに時間をとるんじゃない!本編の“バトル・ロワイヤル”に行くまで1時間もかかっちゃってんじゃないか。引っ張りすぎるとダレちゃうのは『トライライト・サーガ』でもあった失敗なんだから覚えときなさい。それなのに、なんでも次回作はPART1、2に分けるって?完全に『トワイライト・サーガ』と同じ轍を踏む気だな。っつうか、これって『トゥルーマン・ショー』とか『ライアーゲーム』とか、いいとこ取りしているだけのようにも思えてきた。せっかく1作目は面白かったのに・・・先行き不安。
2014.5.11記

タイトル ハングオーバー!!! 最後の反省会
出 演 ブラッドリー・クーパー/エド・ヘルムズ/ザック・ガリフィナーキス/ケン・チョン/ヘザー・グレアム/ジェフリー・タンバー/ジャスティン・バーサ/ジョン・グッドマン/メリッサ・マッカーシー/マイク・エップス/サーシャ・バレス/ジェイミー・チャン/ソンドラ・カリー/ジリアン・ヴィグマン/オリヴァー・クーパー/オスカー・トーレ
監 督 トッド・フィリップス
ストーリー 何かとトラブルを引き起こしてばかりのアラン。そんな彼の父親が心労を募らせて急死したのを機に、フィル、ステュ、ダグはアランの施設収容を決行することに。だが、施設へと向かう途中でギャングに4人が誘拐されてしまう。困惑するフィルたちに、ギャングのボスはアランがメル友として親交のあるアジア系ギャングのチャウが盗んだ金塊を取り戻すよう命じる。
評  人気作はシリーズ化され三部作となるのがセオリー。これに習った3作目のようだが、いままでのパターンを嫌ったのか、彼らは二日酔いしません。もしかしたら彼らが酔っ払う前提がバチェラー・パーティなのだが、残る独身者アランが問題児なのでいきなり結婚から始まるよりこのパターンの方がおもしろいと思ったかもしれない。でもやっぱ「俺、何やらかしたんだろ?」が観たかったかな。ラストにどうしてステュがあーなったのか、気になる。ところでマーシャルがかけてた趣味の悪いメガネのブランドは“ガゼル”だと思います。なぜ知ってるのかというと、20年前イキってた私も同じデザインのをかけてましたから。
2014.1.12記

タイトル 蜩の記
出 演 役所広司/岡田准一/堀北真希/原田美枝子/青木崇高/寺島しのぶ/三船史郎/井川比佐志/串田和美/吉田晴登/小市慢太郎/中野澪/綱島郷太郎/大寶智子/川上麻衣子/石丸謙二郎/矢島健一/渡辺哲
監 督 小泉堯史
原 作 葉室麟
ストーリー 7年前に前例のない事件を起こした戸田秋谷は、藩の歴史をまとめる家譜の編さんを命じられていた。3年後に決められた切腹までの監視役の命を受けた檀野庄三郎は、秋谷一家と共に生活するうち、家譜作りに励む秋谷に胸を打たれる。秋谷の人格者ぶりを知り、事件の真相を探り始めた庄三郎は、やがて藩政を大きく揺るがしかねない秘密を知る。
評  こういうのを観ると、やはり日本の武士道のすばらしさに感動する。義のために己を捨てる覚悟こそ、まさに日本人たる清冽さなのだと、改めて肝に命じた次第である。この作品の原作者である葉室麟さんは現代の時代小説の一人者で、まさに藤沢周平の後継者ともいうべき作家である。これまで幾度と無く直木賞の候補に挙がり、5回目にしてようやく本作で受賞。まさに武士のごとく耐え忍んでの賞の獲得であった。ところが、このときに芥川賞を受賞した田中信弥が本気か冗談かわからない不機嫌な態度をとった記者会見をし、世間に注目されてしまい、彼の影は非常に薄くなってしまった。この辺の気持ちは、昨年、又吉直樹と羽田圭介がテレビに出まくってるのを端から観てた東山彰良さんも感じたのではなかろうか。
2016.6.12記

タイトル 陽だまりの彼女
出 演 松本潤/上野樹里/玉山鉄二/大倉孝二/谷村美月/菅田将暉/北村匠海/小籔千豊/西田尚美/とよた真帆/木内みどり/塩見三省/夏木マリ
監 督 三木孝浩
ストーリー 取引相手を訪ねた新人営業マンの浩介は、そこで同じ中学校に通っていた幼なじみの真緒と10年ぶりの再会を果たす。学年有数のバカとして名をはせ、何かといじめられていた彼女が、当時の姿から想像がつかないほど魅力的な女性になったことに驚く浩介。再会に運命めいたもの感じた二人は惹かれ合うようになり、結婚を決意するまでに。だが、真緒は誰にも知られてはならない、とんでもない秘密を持っていた。
評  くまモン「ただのお涙頂戴のラブストーリーかと思ったら、こんなラストが待っていたんだぁ」バリィさん「なんてったって“女子が男子に読んで欲しい恋愛小説№1”やけん」にしこくん「意外にマツジュンもファンタジーに合ってますね」ふなっしー「もうすてきなっしー!!これは現代の『人魚姫』なっしー!!」ちっちゃいおっさん「アホか!そんなネタバレに近い事ゆうたらアカンやろ!!」にゃんまげ「でも上野樹里ちゃんのハッチャ具合って、ふなっしーに似てるよね」メロン熊「お前が出てきたら余計ネタバレなんだよ!」(えびす麻呂「ぼく・・・舞台になってる湘南代表なんだけど、こんな有名キャラばっかりじゃ、出ていけないよ・・・」)
2013.10.20記

タイトル ビフォア・ミッドナイト
出 演 イーサン・ホーク/ジュリー・デルピー/シーマス・デイビー=フィッツパトリック/ジェニファー・プライアー/シャーロット・プライアー/ウォルター・ラサリー/ゼニア・カロゲロプールー/アリアーヌ・ラベド/ヤニ・パパドプロ/アティナ・レイチェル・ツァンガリ/パノス・コロニス
監 督 リチャード・リンクレイター
ストーリー パリ在住の小説家ジェシーと環境運動家のセリーヌは、双子の娘を伴いギリシャでバカンスを過ごすことにする。同時にシカゴでジェシーの前妻と暮らす息子ハンクも呼び寄せる。彼らは共に海辺の町で夏休みを過ごした後、ジェシーはハンクを空港まで見送る。
評  『恋人までの距離(ディスタンス)(原題:Before Sunrise)』『ビフォア・サンセット』に続き、演者を同じにしてリアルタイムで9年後の二人を描いた三作目であります。今回では夫婦となって双子の子供まで持った二人でありますが、相も変わらずくっちゃべってばっかです。場面展開はあれど大したストーリー展開もなく、会話だけでよくもこんなに興味引かせるのかと感心させられます。やはり、夫婦のみならず人はお互いを理解するにはコミュニケーションが必要なんだと思います。私には到底成しえない領域です。ところで、また9年後へ続くのでしょうか?すでに、夜明け(サンライズ)→夜更け(サンセット)→深夜(ミッドナイト)と、もう丸一日終わっちゃったしね。
2017.3.5記

タイトル ひまわりと子犬の7日間
出 演 堺雅人/中谷美紀/でんでん/若林正恭/吉行和子/夏八木勲/檀れい/小林稔侍/左時枝/草村礼子/近藤里沙/藤本哉汰
監 督 平松恵美子
ストーリー 妻に先立たれ、シングルファーザーとして二人の子どもを育てている保健所職員の彰司は、命懸けでわが子を守ろうとする母犬と出会う。その犬は、老夫婦のもとで大切にされていたが、夫婦が去り、孤独な中で子犬を生んで育てていた。彰司は犬の母子を守ろうと決意し、母犬に「ひまわり」と名付ける。
評  環境省の報告によると保健所における2011年度の犬の殺処分数は約44,000匹で、うち子犬は約7,000匹だそうだ。一応毎年少しずつ減ってきているそうだが、かなりの数である。この映画でも紹介されているように、この犬たちは“ドリームボックス”と呼ばれる密閉庫で炭酸ガスによる窒息死させられるわけで、保健所職員の方々の気持ちを考えると非常に心潰れる思いもする。法律的にもペットや家畜は“物”として扱われ“命”と見なされていない。“人”と一緒にできない理由もあるだろうし、そこは節度を守る必要はある。せめてもの救いは持ち主に返されたり他の方にもらわれたりする犬の数は約34,000匹で、これは徐々に増えていることだ。ちなみに猫については、殺処分が約130,000匹、返却譲渡数は約13,000匹だそうだ。犬と猫それぞれに対する人の情の深さの違いがこんなことでもわかる。
2014.3.30記

タイトル 100回泣くこと
出 演 大倉忠義/桐谷美玲/ともさかりえ/忍成修吾/村上淳/波瑠/宮崎美子/大杉漣
監 督 廣木隆一
制作年 2013年
ストーリー 4年前に起こしたバイク事故で記憶の一部を喪失した藤井は、友人の結婚式で出会った佳美と交際をスタートさせる。交際間もなくプロポーズした藤井に、佳美は1年間は結婚の練習をしようと提案。そんな幸せ絶頂の最中、佳美を病魔が襲う。実は、佳美が練習期間と言い出したのには理由があった。
評  ウェーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン、エーン。桐谷美玲ちゃんは可愛いけど、全然感動できなかった。100回泣いたから許して。
2013.6.30記

タイトル ビューティフル・クリーチャーズ 光と闇に選ばれし者
出 演 オールデン・エアエンライク/アリス・イングラート/ジェレミー・アイアンズ/ヴァイオラ・デイヴィス/エミー・ロッサム/トーマス・マン/エマ・トンプソン/アイリーン・アトキンス/マーゴ・マーティンデイル/ゾーイ・ドゥイッチ/レイチェル・ブロズナハン/カイル・ガルナー/プルイット・テイラー・ヴィンス/ティファニー・ブーン
監 督 リチャード・ラグラヴェネー
ストーリー 戦場にたたずむ謎めいた女性のもとへ向かうも、それを果たせずに絶命する夢を毎晩のように見る17歳のイーサン。そんな夢に悩まされる中、彼が通う高校にレナという少女が転校してくる。ミステリアスな美貌に心奪われるイーサンだったが、彼女は自身では制御できない強大な魔力を持つ魔法使い「キャスター」だと知る。さらに彼女には、光と闇に分かれてにらみ合うキャスター二大勢力のどちらかに属することが決められる16歳の誕生日が迫っていた。
評  アメリカでベストセラーになったカミ・ガルシア&マーガレット・ストールによるヤングアダルト小説を映画化したものだそうですが、要は『トワイライト』の吸血鬼を魔法使いに変えただけの作品です。テイストがダサい上に、余計なイチャイチャがせっかくのファンタジー感を台無しにしてるようにしか思えません。しかしながら、ちょっとストーリーの展開は結構考えられてるように思われます。人を救うためにダークサイドに堕ち、ダークサイトに堕ちたがためにその人を殺す。完全にネタバレしてしまいましたが、これこんな形で作られたのはもったいなくてしょうがないです。ティム・バートン辺りがリメイクしてくれないかな。(タイトルからデュエマネタ期待した?ごめんなさいね。辞めちゃいました。)
2016.9.25記

タイトル フィギュアなあなた
出 演 柄本佑/佐々木心音/竹中直人/風間ルミ/桜木梨奈/伊藤洋三郎/間宮夕貴/壇蜜
監 督 石井隆
ストーリー リストラされてヤケ酒をあおり、その果てにチンピラとトラブルを起こした孤独な青年。おびただしい数のマネキン人形が廃棄されている歌舞伎町の廃虚ビルへと逃げ込んだ彼は、そこで人間の少女のような肉体をしたセーラー服姿のフィギュアを見つける。胸をもみしだき、下着を脱がせるなどして、フィギュアと甘い時間を過ごしていたが、ビル内で犯罪行為を働くヤクザたちの姿を目撃。彼らに追い詰められ、青年は死を覚悟するが、突如としてフィギュアが動き出してヤクザを次々と蹴散らしていく。
評  一時前までのオタクは、現実の女性よりフィギュアやアニメの美少女に陶酔しているように見られ、世間から忌み嫌われていたものだが、最近は不思議と理解されている感じがある。オタクには多くの種類があるので、それを一色単にされなくなったのはいいが、異常者を容認するのはよろしくない。こんなクズ男はもっと堕とし入れて欲しかった。石井隆監督もなんだってこんな美少女ヒーロー物みたいにしちゃったかな。せっかくの奇跡のボディ、佐々木心音を脱がしたのにもったいない。異常はアンダーグランドにあるから淫靡に思えるものなのに。ただ、九蓮宝燈をツモって死ぬってのはちょっと憧れるな。
2013.8.25記

タイトル フィルス
出 演 ジェームズ・マカヴォイ/ジェイミー・ベル/ジョアンヌ・フロガット/イモージェン・プーツ/エディ・マーサン/ジム・ブロードベント/イーモン・エリオット/シャーリー・ヘンダーソン/ナターシャ・オキーフ/ポリアンナ・マッキントッシュ/マーティン・コムストン/ショーナ・マクドナルド/デヴィッド・ソウル/ケイト・ディッキー/ジョイ・マカヴォイ
監 督 ジョン・S・ベアード
ストーリー スコットランド警察の刑事、ブルース・ロバートソン。優秀な頭脳を誇り、活力あふれる彼だったが、その裏ではアルコールとドラッグの依存症に陥り、売春や不倫に手を出し、残業の不正申告を欠かさないという、刑事の風上にも置けない人物だった。そんな中、日本人の留学生が殺されるという事件が発生。目撃者ゼロという、この難事件を解決すれば出世コースに乗れると張り切るブルースだが、捜査を進めれば進めるほど自身の問題アリな過去も噴出するようになり、精神的に追い詰められていく。
評  イギリス発のクライム・コメディ。パンクで悪道なんでもありの卑劣な刑事が墜ちていくというストーリーだが、『バッド・ルーテナント』と違い、思いっきり笑い飛ばせる分、好感度が高い。これはきっとダメダメ男の日々を反面教師に、自分はこうじゃないと高見にいられるからだろう。なんでも東京都台東区で開催されている「したまちコメディ映画祭in台東」に特別招待作品として、イギリスよりも先に公開されたそうだ。それが冒頭でいきなり日本人が殺されるちゃうんだから、かなりシャレがきつい。でも、狂気はいつも正気とは紙一重なもので、どっちに転ぶかなんてわからない。チョコレートのフライと聞くと気持ち悪いと思うだろうが、ブルースが言ってたようにスコットランドではマーズバーと呼ばれる揚げチョコバーが名物だそうだから。
2016.4.24記

タイトル 風俗行ったら人生変わったwww
出 演 満島真之介/佐々木希/松坂桃李/穂のか/谷村美月/金田哲/佐藤二朗/中村倫也/滝藤賢一/山田聡/駒木根隆介/阿部進之介/山田真歩
監 督 飯塚健
ストーリー 29歳の童貞男・遼太郎は、自分を変えるため初めて風俗店へ行くが、緊張のあまり過呼吸になってしまう。そこで介抱してくれた風俗嬢かよに心を奪われた遼太郎は、彼女と親しくなるにつれ、なぜ風俗で働くのか疑問を抱く。やがて遼太郎はインターネットで知り合った仲間たちの応援を得て、風俗嬢として働くかよを何とかしようと立ち上がる。
評  佐々木希、ついに脱ぐか!?・・・って、このタイトル見たら誰だって思うから詐欺同然だし、後半ほとんど『電車男』だし、本来ならダメ映画に認定するところだけど、困ったことに俺、この遼太郎にバイアス感じてしまいました。情けないと思いながらも、けっこう自分も似た道を通った気がしてならず、非常に憎めなくなく思えてなりませんでした。実はこの満島真之介くんはあの満島ひかりさんの弟だそうで、なんとも愛いヤツだと思えました。しかし、つい先日まだ25歳なのにひかりさんのマネージャーと結婚したもんで、一気に嫌なヤツになりました。
2015.2.8記

タイトル 42 ~世界を変えた男~
出 演 チャドウィック・ボーズマン/ハリソン・フォード/ニコール・ベハーリー/クリストファー・メローニ/アンドレ・ホランド/ルーカス・ブラック/ハミッシュ・リンクレイター/ライアン・メリマン
監 督 ブライアン・ヘルゲランド
ストーリー 1947年。ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーを務めるブランチ・リッキーは、黒人青年ジャッキー・ロビンソンと契約、彼をメジャーリーグ史上初の黒人メジャーリーガーとして迎える。だが、白人以外には門戸を開かなかったメジャーリーグにとって彼の存在は異端なものでしかなく、チームの選手たちはもちろん、マスコミや民衆からも糾弾される。そんな状況ながらも、背番号「42」を誇るようにプレーするジャッキーの姿は次第に人々の気持ちを変えていく。
評  本作の最後に紹介しているように多くのメジャーリーグでは毎年4月15日に背番号「42」をつけてプレーする。この日はジャッキー・ロビンソンがメジャーデビューを果たした日で、この番号は全てのメジャーリーグにおいての永久欠番となっている。彼が活躍したのは1947年から1956年の10年間であり、キング牧師の差別撤廃運動による公民憲法が認められたのが1964年である。いかにスポーツなどの文化活動が政府活動より人種差別を超えたものなのかというのが分かる。先日レッドソックスの上原浩治が〝世界一の抑え投手”になり、メジャーでは日本人選手は主力になっている。ここに至るには野茂英雄はじめ先人の努力があった。さあ、マー君、道は開けてる。迷わず飛び込め!
2013.11.10記

タイトル 47RONIN
出 演 キアヌ・リーヴス/真田広之/浅野忠信/菊地凛子/柴咲コウ/赤西仁/田中泯/ケイリー=ヒロユキ・タガワ
監 督 カール・リンシュ
ストーリー 大石率いるサムライたちは、吉良とミステリアスな女ミヅキのたくらみによって主君を殺され、自然が豊かな赤穂の領地を追われてしまう。さらなる謀略を企てる吉良の野望を阻止し、主君の敵を討つべく集まった47人の浪士たちは、はぐれ者の混血青年カイと手を組むことに。わずかな人数の彼らは、明らかに戦力差のある敵の軍勢の戦いに命を賭して身を投じる。
評  「♪暦の上ではディセンバー でもハートはサバイバー 師走は忙しい お株取られてジェラシー だから虚しい 人気は無いらしい 果てしなくキャスト 貪欲 貪欲 ハリウッド増出日本人 あてどなくラララ 暗躍 暗躍 キアヌ・リーブス一緒じゃ居たたまれない 暦の上ではディセンバー でもハートはサバイバー 赤西仁は元メンバー KATTUNからエスケイパー 駆け落ちの恋なんて聖(コウキ)も笑うわ A!K!O!浪士!赤穂RO!RO!RO!SHI!芝居からTVドラマに棲息 絶命危惧無し年末時代劇 マンネリ でも変えない 期間限定仇討ち集団 だけど改正 大胆構成 定石崩壊年末時代劇 You are大石蔵之助!! You are吉良上野助!! 果てしなくラララ 貪欲 貪欲 歯止めない幻想日本絵巻 見た目にはラララ ファンタジー ファンタジー ほとんど『ロード・オブ・ザ・リング』だから 暦の上ではディセンバー でもハートはサバイバー イメージ壊したアレンジャー ただよう気分はロンリー あっけにとられてひとり笑うわ」「ありがとうございました。“GMT47”の皆さんでした」「いいえ“AKO47”です」
2013.12.8記

タイトル 武士の献立
出 演 上戸彩/高良健吾/余貴美子/西田敏行/夏川結衣/成海璃子/柄本佑/緒形直人/鹿賀丈史/ふせえり/宮川一朗太/猪野学/海老瀬はな/浜野謙太/笹野高史
監 督 朝原雄三
ストーリー 春は人並み外れた料理の才能と味覚を持っていたが、勝ち気過ぎてたった1年で婚家から離縁を言い渡される。加賀藩で料理方を務める舟木伝内に料理の腕を見込まれた彼女は、彼のたっての願いで伝内の息子安信のもとへ嫁ぐことに。だが、包丁侍の家に生まれた跡取り息子の夫は料理が大の苦手だった。
評  川越達也「料理はやはり思いやりを伝えるものですね。こんな厳格な武士でもおいしいものを食べれば笑顔になる。そのためには料理人もスマイルになる必要があると思いますよ。僕もスマイルに自信ありますけど、やっぱ上戸彩さんには負けるかな」鎧塚俊彦「でも、彼女の演じた奥さんの内助の功ってけっこう大切なものですよ。僕の場合、奥さんのワインの知識はかなり貢献してくれてるしね」桝谷周一郎「いやー、川島なお美さんと違って、うちの奥さんは料理は全然ダメだし見た目もあんなですからねぇ。まあコントルノ(副菜)くらいになりますかね」坂井宏行「おっ、鹿賀さんが仕切りだすと『料理の鉄人』思い出すね。懐かしいねぇ・・・ん、もしかして加賀藩と掛かってるんじゃ・・・」栗原心平「ってか、せっかく無形文化遺産に“和食”が選ばれた、ってのになんで和食の料理人がいないの?」
2013.12.15記

タイトル ふたつの名前をもつ少年
出 演 アンジェイ・トカチ/カミル・トカチ/エリザベス・デューダ/イタイ・ティラン/ズビグニエフ・ザマホフスキ/ジャネット・ハイン/ルカツ・ガイジス/ライナー・ボック
監 督 ペペ・ダンカート
ストーリー 8歳の少年スルリックは、ポーランドのユダヤ人強制居住区から脱走。森へと逃げ込むものの寒さと飢えに襲われてしまう彼だが、ヤンチック夫人に助けられる。聡明で愛嬌のあるスルリックに魅了された夫人は、彼にポーランド人孤児のユレクだと名乗るように諭し、架空の身の上話を頭にたたき込む。夫人のもとを離れ、農村を回りながら寝床と食べ物を求めるスルリック。やがて心優しい一家と出会って安息を得るが、ユダヤ人であることがばれてしまう。
評  「今回はEXILEの『Tⅰ Amo』のメロディに載せて歌います。タイトルは『そんなわけない』」 「♪こないだ俺のうちに~、手のない少年が~」「♪仕事をさせてほしい、と」「♪突然やってきたよ」「♪そんなわけない、いやあるのかな」「♪あの人種のわけない。いや、やっぱりそうかな」「♪こんなところにいるわけないよな。でも夢じゃないよな」「♪ありえなくもないのかな」「♪そんなわけない~」「♪あれはユダヤ人、あれはユダヤ人」「♪豚は食わないけど、盗んだ鶏を食う」「♪あれはユダヤ人、あれはユダヤ人」「♪チンコの割礼跡は見せられない」「♪だ~けど、かくまうのが、人の道なんだろう~」・・・「♪それにしても、“ふたつの名前”だからって」「♪俺たちなのは安直だろう」
2016.10.2記

タイトル 舟を編む
出 演 松田龍平/宮崎あおい/オダギリジョー/黒木華/渡辺美佐子/池脇千鶴/鶴見辰吾/野祥平/又吉直樹/波岡一喜/森岡龍/斎藤嘉樹/麻生久美子/伊佐山ひろ子/八千草薫/小林薫/加藤剛
監 督 石井裕也
原 作 三浦しをん
ストーリー 玄武書房に勤務する馬締光也は職場の営業部では変人扱いされていたが、言葉に対する並外れた感性を見込まれ辞書編集部に配属される。新しい辞書「大渡海」の編さんに従事するのは、現代語に強いチャラ男・西岡正志など個性の強いメンツばかり。仲間と共に20数万語に及ぶ言葉の海と格闘するある日、馬締は下宿の大家の孫娘・林香具矢に一目ぼれする。
評  ちょっと前にも書いたが、最近“大丈夫”が遠慮や拒否の意味を持った使い方されているのにちょっと抵抗がある。自分が年を取ったと思いたくはないのだが、もともとの意味と反対の意味で表現されていることに納得できないからだ。しかし言葉の誤用は意外と多く、例えば“ニヤける”は“うす笑いをする”ではなく“なよなよしている”が本来の意味だ。こんな誤用が時を経てその意味が定着してしまうことがあるのも事実である。例えば“かわいい”は古語の“顔映(は)ゆし”から転じてきているのだが、“顔映ゆし”は本当は“顔を向けていられないほど不憫だ、気の毒だ”という意味である。これが後に小動物のような不憫で弱々しいものに手を伸ばしてあげたいという気持ちを含むようになり、“かわいい”は“愛らしい”という意味に転じていった。そして元々の“不憫だ”の意味は“かわいそう”という言葉となっていく。つまり“かわいい”と“かわいそう”は同じ言葉なのだ。なにしろこの二つの言葉の共通点は上から目線であるということ。どうだ女子ども!もうお前らに“かわいい”なんて言わせねぇーぞ!(あれ?でも「お前」は元々尊敬語だったよな・・・)
2013.4.14記

タイトル プリズナーズ
出 演 ヒュー・ジャックマン/ジェイク・ギレンホール/ヴィオラ・デイヴィス/マリア・ベロ/テレンス・ハワード/メリッサ・レオ/ポール・ダノ/ディラン・ミネット/ゾーイ・ソウル/エリン・ゲラシモヴィッチ/ウェイン・デュヴァル/レン・キャリオー/デヴィッド・ダストマルチャン/カイラ・ドリュー・シモンズ
監 督 ドゥニ・ヴィルヌーヴ
ストーリー 家族と過ごす感謝祭の日、平穏な田舎町で幼い少女が失踪する。手掛かりは微々たるもので、警察らの捜査は難航。父親は、証拠不十分で釈放された容疑者の証言に犯人であると確信し、自らがわが子を救出するためにある策を考えつく。
評  1963年5月1日、埼玉県狭山市で高校1年生(16歳)の少女が誘拐され強姦され殺害された。世に言う“狭山事件”である。ネットの噂によると『となりのトトロ』はこの事件をベースにしているとも言われている。場所は同じ埼玉県、時の5月はサツキとメイに符合し、もともと1人の少女の設定を2人にした訳だがサツキ12歳メイ4歳、足すと16歳。狭山事件で被害者のお姉さんは必死に妹を探し、死体発見後には錯乱状態で「猫のお化けを見た。でかい狸にあった」と言ったという。狭山事件自体は犯人が部落出身者のため差別問題を引き起こし話題になり、左翼体質の宮崎駿が興味ない訳がない。ましてや『千と千尋の神隠し』を「小学生の少女が性風俗産業で働かされる話なんです」と自ら言っちゃう男です。我が子のためなら法を犯しても救いたいと思うのは人の親。なのにこんなセカンドレイプのようなアニメを家族で楽しんで観てるというのはどうなんでしょうね。あくまで都市伝説ですが・・・。
2015.1.18記

タイトル ブルー・ジャスミン
出 演 ケイト・ブランシェット/アレック・ボールドウィン/ルイス・C・K/ボビー・カナヴェイル/アンドリュー・ダイス・クレイ/サリー・ホーキンス/ピーター・サースガード/マイケル・スタールバーグ/マックス・カセラ/オールデン・エアエンライク
監 督 ウディ・アレン
ストーリー ジャスミンは夫ハルとニューヨークでぜいたくな生活を送っていたが、全てを失い、サンフランシスコに暮らす妹ジンジャーのアパートに身を寄せる。過去のセレブ生活にとらわれ、神経をすり減らしていたジャスミンだったが、ある日お金持ちの男性ドワイトと出会い、自分の身の上についてうそをついてしまう。
評  「『ブルームーン』って、ロレンツ・ハート作詞でリチャード・ロジャーズ作曲だったよね。たしかザ・マーセルズがドゥー・ワップにして有名になった曲よね。悠河ちゃん」「紫吹さん、そんな悠長なこと言ってる場合じゃないですよ。これってお嬢様生活ゆえに男の実態がわかってない悲哀な女性のお話なんですよ。男って浮気性のくせにいつまでも過去にこだわってる。それを知らないで男を信じたら大変なんですよ」「そうですよね、それとお金目当ての男もいますしね。お金なくなったらお終いって感じで」「?。ごめん、はるひちゃんの言ってる意味、わかんない」「そうよ、恋愛ってお互い好きだからするものよ。そりゃ彼がなんか欲しいとか、どっか行きたいって言ったらお金出してあげるけど。ま、大した額じゃないし。そんなんで終わる恋愛なんてないわ」「やば、二人ともまだバリバリのセレブだった・・・」
2015.9.13記

タイトル プレーンズ
出演(声) デイン・クック/ステイシー・キーチ/ブラッド・ギャレット/テリー・ハッチャー/ヴァル・キルマー/ダニー・マン/セドリック・ジ・エンターテイナー/ロジャー・クレイグ・スミス/ガブリエル・イグレシアス/カルロス・アラズラキ/ジュリア・ルイス=ドレイファス/ジョン・クリーズ/プリヤンカー・・チョープラ/アンソニー・エドワーズ/シンバッド
監 督 クレイ・ホール
ストーリー 農薬散布機のダスティは世界で一番速いレーサーになることを夢見ているが、レース用飛行機でない上に、高いところが大の苦手で低空飛行しかできなかった。しかし、最速のレーサーになりたい気持ちを抑えられないダスティは、仲間や伝説の元海軍飛行教官の協力により、念願の世界一周レースへの出場を果たす。最新鋭機に交じって奮闘するダスティの前に、世界最高峰のヒマラヤ山脈が姿を現わす。
評  『カーズ』の人気に乗って、今度は飛行機が登場。二匹目のドジョウ狙いなのは間違いない。既に夏に「2」も決まっているようだが、次は『シップズ』か?んで次は『トレインズ』いや、これは『機関車トーマス』や『チャギントン』が黙ってないか。とはいえ、このスピード感や予想外のアクシデントはそこそこ面白い。残念ながら飛行機の機種は車の車種ほどメジャーじゃないので、各国代表という形でキャラを立たせているようで苦労も忍ばれる。よくアメリカ映画では日本客を意識して日本に絡んだことを盛り込むが“さくら”という機が出てくるのもそのためだろう。もしかして軍用機も出てくるのにオスプレイが出てこないのもそのため?
2013.12.29記

タイトル フローズン・グラウンド
出 演 ニコラス・ケイジ/ジョン・キューザックマン/ヴァネッサ・アン・ハジェンズ/ディーン・ノリス/ジーア・マンティーニャ/オルガ・ヴァレンティーナ/マイケル・マグレイディ/ブラッド・ウィリアム・ヘンケ/キャサリン・ラ・ナサ/ラダ・ミッチェル/カーティス・“50Cent”・ジャクソン
監 督 スコット・ウォーカー
ストーリー 1983年冬のアラスカ、モーテルの一室で拘束され半狂乱になっている娼婦が保護された。彼女はボブ・ハンセンという男に危うく殺害されそうになったと主張するが、模範的市民のボブを警察は疑おうともしない。同じ頃、身元がわからない少女の惨殺体が発見され、事件の担当となった巡査部長ジャック・ハルコムは、ハンセンが一連の事件の犯人ではないかと疑う。
評  「こちらの映画は12年間に24人以上もの女性を拉致監禁し殺害したロバート・ハンセンの実話を元に創られたものです。終始重苦しい雰囲気に包まれ、私自身つぶされそうな思いでした。桜井キャスターお返しします」「桐谷キャスター、ありがとうございました。いやあ、さすがにこのような事件となりますと僕たち男性には非常にコメントしづらいところがありますね。女性として板谷キャスターはどう思われますか?」「・・・同じ女性としてはやはり心苦しいですね。最後に実際の被害者の顔写真が次々出てくるところは息が詰まりました」「なるほど、でも、ある意味こんな映画でも淡々とこなせる可もなく不可もないニコラス・ケイジは重宝な印象も持たれるかもしれません。では山岸キャスターはどう思われますか。・・・あれ?山岸キャスターがいない・・・。も、もしかして!」「村尾キャスター、彼女はこないだ結婚で辞めたばっかりですよ」
2015.10.4記

タイトル ペコロスの母に会いに行く
出 演 岩松亮/赤木春恵/原田貴和子/加瀬亮/竹中直人/大和田健介/松本若菜/原田知世/宇崎竜童/温水洋一/穂積隆信/渋谷天外/春風ひとみ/根岸季衣/長峰奈央/太門正明/佐々木すみ江/正司照枝/島かおり/今井ゆうぞう/長内美那子/志茂田景樹
監 督 森崎東
ストーリー 長崎で生まれ育った団塊世代のサラリーマン、ゆういち。ちいさな玉ねぎ「ペコロス」のようなハゲ頭を光らせながら、漫画を描いたり、音楽活動をしながら、彼は父さとるの死を契機に認知症を発症した母みつえの面倒を見ていた。迷子になったり、汚れたままの下着をタンスにしまったりするようになった彼女を、ゆういちは断腸の思いで介護施設に預けることに。苦労した少女時代や夫との生活といった過去へと意識がさかのぼっている母の様子を見て、彼の胸にある思いが去来する。
評  「ボク、ドラえもんです。耳がなくてペコロスみたいに頭ツルツルだけど猫型ロボットなんです。ずっとダメな人生を歩んでいるのび太くんを助けるために未来から来たんです。何かあったら、このポケットの中の秘密道具で・・・、何これ?わっ、うんちのついたパンツだ!なんでこんなもの入れてたんだろ?でも、このおばあちゃんも子供の世話になりながら頑張ってますね。へえ、88歳で映画初主演となったんでギネスにも載ったんですか。すごいですね。女優・・・、私もたしか・・・、そんなわけないか、ボク未来から来た猫型ロボットだもんね。でも、なんで私も彼女みたいに車いすに乗ってるんだろ?」「のぶ代、今はドラえもんだった頃の記憶なんだな」
2016.9.4記

タイトル ペタル ダンス
出 演 宮崎あおい/忽那汐里/安藤サクラ/吹石一恵/風間俊介/後藤まりこ/韓英恵/安藤政信
監 督 石川寛
ストーリー 大学からの友人である、ジンコと素子。ある日、同じく大学時代の友人で、一人だけ地元で暮らしているミキの妙なうわさを耳にする。それは、彼女が自分から海に飛び込んでおぼれたものの、助かったというものだった。ジンコたちは休みを合わせ、うわさの真相とミキの様子を確かめようと、彼女のいる町へと向かうことにする。ジンコが勤め先の図書館で出会った原木も運転手として加わり、一泊二日のスケジュールで三人は車で旅をする。
評  「あのさ、市井、一緒に矢口のとこ行かない?」「何?いきなり」「ほら、いま次々レギュラー降ろされちゃって落ち込んでじゃないかな、思ってさ。もっとも自殺するタイプじゃないけど」「でも、圭ちゃん、結婚したばっかでしょ。離婚したばっかの矢口にはイヤミじゃない?」「そうかもしれないけどさ、うちらモー娘時代の同期じゃん。顔見せるだけも力づけることになるんじゃない?」「まあね、どうせ行ってもそんな核心に触れるようなこと、普通女子は言わないしね。原因は矢口の自業自得だし、離婚なんて時間立てば笑い話になるだろうし」「さすが、経験者はわかってるね」「だから、普通女子はそんな核心をつくこと、言わないんだって!」
2013.6.23記

タイトル ホビット 竜に奪われた王国
出 演 イアン・マッケラン/マーティン・フリーマン/リチャード・アーミティッジ/ベネディクト・カンパーバッチ/オーランド・ブルーム/エヴァンジェリン・リリー/リー・ベイス/ルーク・エヴァンス/スティーヴン・フライ/ケン・ストット/ジェームス・ネスビット/ミカエル・バーシュブラント/シルヴェスター・マッコイ/エイダン・ターナー/ディーン・オゴーマン/グレアム・マクタヴィッシュ/アダム・ブラウン/ピーター・ハンブルトン/ジョン・カレン/マーク・ハドロウ/ジェド・プロフィー/ウィリアム・キルシャー/スティーヴン・ハンター/ジョン・ベル/マヌー・ベネット/ローレンス・マコール/ピーター・ジャクソン
監 督 ピーター・ジャクソン
ストーリー ホビット族の青年ビルボ・バギンズは、魔法使いのガンダルフや屈強なドワーフの一行と共に、たった一頭で一国を滅亡に導くと伝えられる邪悪な竜スマウグに奪われたドワーフの王国を奪取すべく旅に出る。竜の潜む山を目指す道中、巨大なクモの大群や凶暴なオークたちが一行の行く手を阻むように次々と立ちはだかる。
評  映画館で映画を観なくなって残念だと思ったのは、3Dで観れなくなったことです。本作で思い知らされました。こんだけビジュアル重視のアクションは3Dの記憶ある者からすると楽しさが半減している気がしました。蜘蛛の巣の場面も、川での脱出劇も宝の洞窟での対決も「映画館で観たかった」と後悔の念だけ募りました。しかし、ついに登場、エルフのレゴラス。やっぱ彼が居なきゃ『ロード・オブ・ザ・リング』じゃないすよね。とりあえず3部作の2作目なので我慢しますが、最終作は絶対映画館で観ようと思います。それにしても最後に出てくるドラゴンって、こいつキングギドラだよね。
2014.10.26記

タイトル ポリス・ストーリー レジェンド
出 演 ジャッキー・チェン/リウ・イエ/ジン・ティエン/クーリー・ナザー/リュウ・ハイロン/シュウ・シャオオー/ユー・ログァン
監 督 ディン・シェン
ストーリー 古参刑事ジョンは、一人娘ミャオに呼び出され、クリスマス時期の北京の繁華街へとやって来る。彼は指定のウー・バーに到着するが、そこは怪しげな雰囲気のナイトクラブだった。父娘は半年ぶりに対面し、ミャオはクラブの経営者で彼女よりかなり年長のウーを恋人だと紹介する。
評  拝啓、ジャッキー・チェン様、『ライジング・ドラゴン』でアクション引退を宣言を最後とおっしゃっていたはずなのに、どうして翌年にこの映画に出られたのですか。たしかに長い時間監禁されてる場面が多いですが、あなたはしっかりアクションされておりました。きっと何らかの事情か、切れないしがらみがあったのでしょう。タイトルは『ポリス・ストーリー』ですが、かつてのシリーズと全然つながりがないことからもお察します。でも大丈夫です。あなたはとても還暦を過ぎには見えないほどキレのある動きをなさっておりますし、存在だけで十分に絵になっていらっしゃいます。そうです。あなたはすでにレジェンドとなっておられるのです。これからまだまだ多くの映画へ出演されご活躍されることと思いますが、どうぞお体はご自愛ください。私も影ながらずっと応援させていただきます。敬具
2016.5.1記

タイトル ホワイトハウス・ダウン
出 演 チャニング・テイタム/ジェイミー・フォックス/マギー・ギレンホール/ジェイソン・クラーク/リチャード・ジェンキンス/ジェームズ・ウッズ/ジョーイ・キング
監 督 ローランド・エメリッヒ
ストーリー 大統領ジェームズ・ソイヤーを警護するシークレットサービスを目指すも、不採用となってしまった議会警察官のジョン・ケイル。不採用だったことで幼い娘を悲しませたくないと、気晴らしも兼ねて彼女を連れてホワイトハウスの見学ツアーに参加する。だが、そこへ謎の武装グループが乗り込み、瞬く間にホワイトハウスを制圧した上に大統領とケイルの娘らを人質にして籠城。未曽有の事態に全世界が混乱する中、ケイルは武装グループに挑む。
評  さすがディザスター・ムービーのスペシャリスト、ローランド・エメリッヒ。かつて『インディペンス・デイ』でぶっ壊したホワイトハウスをまたも襲撃です。大迫力の爆破に圧倒されつつ、よくも練りこまれた展開に感嘆しきりでした。事前にホワイトハウス内の説明がちょこちょこなされていて、これが伏線になっていく様は見事です。でも、ジョン・F・ケネディとマリリン・モンローが密会に使った極秘トンネルは本当にあるんでしょうか?それより主役のジョンや大統領を差し置いてこの娘エミリーの八面六臂な活躍には歓喜します。こんなにすごいもんで『エンド・オブ・ホワイトハウス』が当て馬に見えてしまいました。
2013.8.18記

タイトル マーリー2 世界一おバカな犬のはじまりの物語
出 演 トラヴィス・ターナー/ドネリー・ローズ/チェラー・ホースダル/グレイソン・ラッセル/ジェフ・グスタフソン
監 督 マイケル・ダミアン
ストーリー 子犬のマーリーを夏の間だけ預かることになった少年ボディは、仕事で忙しい母のもとを離れ、祖父の家で夏休みを過ごすことに。ある日、子犬の競技会が開催されると知ったボディはマーリーを出場させることにするが、やんちゃすぎるマーリーに振り回されてばかりだった。
評  前作とのつながりは犬が〝マーリー”だってことだけ。キャストのランクは落ちるし、笑いはコントレベルまでぶっ飛ぶし、おまけに動物ものでありがちの“しゃべっちゃうパターン”だし。これだけ前作のトーンを完全無視したのを「2」として欲しくありませんね。監督と脚本家にあの電気首輪付けてやりたくなりました。ところで、ドッグショウの競技の中で、ペチャンコになったビニールのトンネルを自分のオナラで拡大して通っちゃう場面があったけど、犬の嗅覚は人の1億倍だっていうのに平気なものなの?
2014.4.20記

タイトル マイティ・ソー ダ-ク・ワールド
出 演 クリス・ヘムズワース/ナタリー・ポートマン/トム・ヒドルストン/アンソニー・ホプキンス/ステラン・スカルスガルド/イドリス・エルバ/クリストファー・エクルストン/アドウェール・アキノエ=アグバエ/カット・デニングス/レイ・スティーヴンソン/ザカリー・リーヴァイ/浅野忠信/ジェイミー・アレクサンダー/レネ・ルッソ/ベニチオ・デル・トロ/クリス・エヴァンス
監 督 アラン・テイラー
ストーリー アベンジャーズの一員として、ソーがニューヨークで激闘を繰り広げてから1年。ロンドンで謎の重力異常が起き、その調査を天文物理学者ジェーンが行うことに。しかし、その過程で地球の存亡を左右するダークエルフのパワーを宿してしまう。愛する彼女を救うすべを探ろうと、ソーは彼女を連れて神々の世界アスガルドへと向かうが、それが家族や故郷にも危機をもたらしてしまう。窮地に陥った彼は、血のつながらない弟ロキに助けを求める。
評  「なんだ!これは!?設定は大きいくせに戦いのスケールが小さい!そのうえ女とイチャイチャして、本当に地球を救う気があるのか!ソー!お前はもっと熱かったはずだ!もっと熱くなれよ!熱い血燃やしてけよ!人間熱くなった時が本当の自分に出会えるんだ!!だからこそもっと熱くなれよおォォォ!!・・・え、人間じゃない?神なの?神なのに肉体戦なの?そんなことはどうでもいい。ボクは圭にも言ったんだ。もっと強くなれって、それがお前の力になるんだって!そして彼は世界に羽ばたいた。だから今回、浅野さんが顔出してるだけで休んでるのが悔しい。この一休は絶対無二の一休なり!さっきから何言ってるか分かんないって?考えるな!考えろ!!僕が偉そうに話していることは全て、これまで僕ができなかったことなんだから」
2015.1.4記

タイトル マイ・リトル・ヒーロー
出 演 キム・レウォン/チ・デハン/イ・ソンミン/チョ・アン/イ・グァンス
監 督 キム・ソンフン
ストーリー かつては将来を期待されていた、三流音楽監督のユ・イルハン。ある日、イルハンは国家的事業であるミュージカル「朝鮮の王」のオーディションを受けることに。ブラインドテストで子役とチームを結成することになり、イルハンのパートナーには魅力的な歌声のヨングァンが選ばれる。しかし、ヨングァンはダンスが苦手で、役柄にふさわしくないルックスだった。
評  「これは不真面目な大人が一所懸命な子供にほだられて真面目になっていくという分かりやすいお決まりパターンですね。いかにも韓国映画って感じがします。でも、主演を努める子がフィリピンとのハーフってのは、いままでに無いパターンだから人気はあったようですね。でも、これくらいの演技だったらボクも大人だましてやることくらい簡単にできますよ」「あんたなぁ、ちょっとかわいくてチヤホヤされてるからって、そな簡単に本性出したらあかんやろ」「ふん、余計なアドバイスはいらないよ。だいたい君とはランドセルメーカーのCMでライバル同士だから話しかけないでくれよ」「嫌なやっちゃなぁ・・・」「心くん、エヴァちゃん、そろそろ時間ですよ」「ハーイ!」
2015.11.15記

タイトル 「また、必ず会おう」と誰もが言った
出 演 佐野岳/イッセー尾形/杉田かおる/嶋田久作/塚本晋也/徳井優/水木薫/戸田昌宏/唯野未歩子/瀧澤翼/古村比呂/角替和枝/国広富之
監 督 古厩智之
ストーリー ひょんなことから東京へ一人旅に出ることになった高校生の和也は、初めての東京で財布を紛失し途方に暮れる。そんな彼は、自分に話し掛けてきてくれた女性やトラック運転手・柳下など見知らぬ人たちに助けてもらう。柳下のトラックに同乗して共に旅する途中、母親と別々に生活している少年と知り合った和也は、柳下に代わって少年を母親のところに送ろうとする。
評  「『♪僕らならできるって 思いながら闘って 新しい未来をイメージすればいい あの虹を渡って まだ見ぬその先へ 自分を信じて 始まったばかりさ』・・・イッセー尾形いいねぇ。あ、旅?うん、旅もいいよ。もちろんいろんな人に出会えるってのもあるけど、その出会った人たちのさ、いろんな生き方に触れた時に『俺ってどんだけ小っちぇえんだ』って感じるんだよね。でもそれに気付いた時って自分が大きくなってる証拠なんだよね。俺も515日かけて28カ国廻ったから。彼の場合は東京から九州・・・。いやいや距離じゃない。距離じゃないって!『♪無理して我慢して生きてても 明日はやってくるけど笑えない 誰かと比べる必要なんてない キミはキミのままでいいんだよ』」
2013.9.29記

タイトル マッハ!無限大
出 演 トニー・ジャー/RZA/ジージャー・ヤーニン/ラータ・ポーガム/ペットターイ・ウォンカムラオ/マレセ・クランプ
監 督 プラッチャヤー・ピンゲーオ
ストーリー 古式ムエタイ兵士の子孫であるカームは、象のコーンと一緒にタイの小さな村で暮らしていた。ある日、突然現れた動物密輸入組織のボス・スチャートと手下たちによって誘拐されたコーンを取り戻すため、カームはバンコクに向かう。だが、彼が屋敷に侵入したときにはすでにスチャートは息絶えており、カームに殺人の疑いが掛かる。
評  タイのアクション俳優といったら、やっぱトニー・ジャー!CGなし、ワイヤーなし、スタントなし、早回しなしのうたい文句の『マッハ!!!!!!!』も、続いての『トムヤンクン』もムエタイが最強格闘技であることを知らしめた。タイのジャッキー・チェンと呼び声高まり、『マッハ弐』『マッハ参』と続いていく。このタイ・アクション映画も波に乗ったのがジージャー・ヤーニン。『チョコレート・ファイター』にみる小柄な女性とは思えないアクションにド胆抜かされた。そんな二大スターが本作でついに共演。原題は『トムヤンクン2』の意味らしいが、邦題はどうしても「マッハ」にこだわりたいか。それはさておき、今回はCGあり、ワイヤーあり、スタントあり、早回しあり、と開き直りながらも、でもムエタイはすげぇーんだ!と見せつけてきました。まだまだタイ・アクション映画に衰えを感じえませんでした。でも、トニー・ジャーは『ワイルド・スピード SKY MISSION』に出てたように海外進出してしまいました。えー、ジージャー、君も!?海外進出者のほうがメジャーって、日本のサッカー選手みたいじゃん。
2016.7.31記

タイトル 真夏の方程式
出 演 福山雅治/吉高由里子/北村一輝/杏/風吹ジュン/前田吟/山崎光/田中哲司/塩見三省/白竜/西田尚美
監 督 西谷弘
ストーリー きれいな海に面した玻璃ヶ浦で計画されている、海底鉱物資源の開発。その説明会に招待された物理学者・湯川学は、緑岩荘という旅館を滞在先に選ぶ。そして、そこで夏休みを過ごす旅館を営む川畑夫婦のおい、恭平と知り合う。次の朝、堤防下の岩場で緑岩荘に宿泊していたもう一人の客・塚原の変死体が発見される。図らずも事件に直面した湯川は、旅館廃業を考えていたという川畑夫婦や、夫婦の娘で環境保護活動に奔走する成実らと塚原の思わぬ因縁を知る。
評 10 物理学や数学のような理系の学問は、無機質なもので自然や人間の感情と正反対にあるものと思われがちである。この東野圭吾のガリレオシリーズは、そんな誤解を払拭させてくれるところが大好きである。特に本作では湯川博士は仮説を実証し真実を導いてもそれを公開せず、関わる者だけに伝える単なるメッセンジャーとなったその立ち振舞いに猛烈に感動した。一見無軌道に見える世の中の森羅万象は実は一定の法則に基づく軌道に乗っている。“美しい”と思われる矩形が黄金比率で表せたり、特定の者への突出した感情もデルタ関数で表せるのだ。ところで、恭平くんと一緒にペットボトルロケットの実験でまとめていたデータは放物線軌道であるが、これはケプラー軌道の一種である。実はこの法則を発見したヨハネス・ケプラーは女性の魅力を数値で評価する理論を見出したことでも有名である。しかし、最高点と評価した女性と結婚するも、結婚後に最低点だとわかったそうだ。実に面白い。
2013.6.30記

タイトル マラヴィータ
出 演 ロバート・デ・ニーロ/ミシェル・ファイファー/トミー・リー・ジョーンズ/ダイアナ・アグロン/ジョン・デレオ/ジミー・パルンボ/ドメニク・ランバルドッツィ/ヴィンセント・パストーレ/スタン・カープ/ジョン・フレダ
監 督 リュック・ベッソン
ストーリー フランスのノルマンディー地方の田舎町に引っ越してきたアメリカ人のブレイク一家。主人のフレッド・ブレイクは元マフィアで、FBIの証人保護プログラムを適用されているため、一家は世界中を転々としながら暮らしている。そんなある日、フレッドに恨みを持つマフィアのドンが彼らの居場所を特定し、殺し屋軍団を送り込む。
評  マーティン・スコセッシが製作総指揮、リュック・ベッソンが監督、んで、ロバート・デ・ニーロ、ミシェル・ファイファー出演と、こんだけ豪華すぎるキャスト陣で面白くないわけがない。実際面白かったので文句言う気はないが、なんとなく上手にまとめました、って感じもある。リュック・ベッソンならもっとマニアックなとこ突いてこれそうなのになぁ。『グッドフェローズ』の試写会の場面があるし、マーティン・スコセッシに気を使ったのだろうか。それでも出来れば続編を創って欲しい。そん時はパパにあの数学男をボコボコにしてもらいたいね。
2013.11.24記

タイトル マン・オブ・スティール
出 演 ヘンリー・カヴィル/エイミー・アダムス/マイケル・シャノン/ケヴィン・コスナー/ダイアン・レイン/ローレンス・フィッシュバーン/アンチュ・トラウェ/アイェレット・ゾラー/クリストファー・メローニ/ラッセル・クロウ/ハリー・J・レニックス/リチャード・シフ/ディラン・スプレイベリー/クーパー・ティンバーライン
監 督 ザック・スナイダー
ストーリー ジョー・エルは、滅びる寸前の惑星クリプトンから生まれたばかりの息子を宇宙船に乗せて地球へと送り出す。その後クラークは、偶然宇宙船を発見した父と母に大事に育てられる。そして成長した彼は、クリプトン星の生き残りのゾッド将軍と対峙することになる。
評  『ダークナイト』に引き続きクリストファー・ノーランのシリアス系アメコミヒーロー第2弾。今回は監督業を別の人に預け、自分は製作側に回ってますが、このどっぷり真っ暗な重量感、『バットマン・ビギンズ』と変わりありません。スーパーマンはまさに正義のヒーローの代名詞だった分、かなり違和感思えました。でもって後半はその反動か、おっそろしいほどのド迫力映像が飛び出します。ってかスケールでかすぎて、こりゃヒーロー物というよりディザスタームービーです。スーパーマンとゾット将軍の戦いに至ってはほとんど後期の『ドラゴンボール』です。この急展開に完全に置いてけぼりをくらわされてしまいました。素直にすごいと言いたくないし、どうせ続編もあって盛り返していくんでしょうから、ここはバットマンの時と同様、低評価から始めさせていただきます。
2013.9.1記

タイトル マンデラ 自由への長い道
出 演 イドリス・エルバ/ナオミ・ハリス/トニー・キゴロギ/リアード・ムーサ/リンディウェ・マチキザ/ジス・ドゥ・ヴィリエ/ファナ・モコエナ
監 督 ジャスティン・チャドウィック
ストーリー 人種隔離政策アパルトヘイトによって、白人たちが優位に立ち、黒人たちが迫害されていた、南アフリカ共和国。弁護士として働いていたネルソン・マンデラは、そんな差別や偏見が当然のように存在している状況に疑問と怒りを感じられずにはいられなかった。その思いを強くするあまり、彼は反アパルトヘイトを訴えた政治活動に身を投じていくが、それと同時に当局から目を付けられるように。活動は熱を帯び、ついには国家反逆罪で逮捕され、終身刑という重い判決を下されてしまう。
評  2013年12月南アフリカ共和国の人種差別政策アパルト・ヘイトをぶち壊した英雄、ネルソン・マンデラが亡くなった。製作国の南アフリカでの公開は11月であり、かなり運命的な映画だと思える。実際、この映画ほど彼の人生の壮絶さを思い知ったのはなかった。しかし、光には影があるように人には裏というものがある。これほど国民に尊敬されるマンデラであるが、実は家族に疎まれていた。なにしろ彼には3人も奥さんがいて、彼の名声を利用して金儲けする人たちが大勢いて大変だったんだとか。きっと遺産相続でも大変だったろう。そして語られていないのは、後年の彼は“ボケ”ていたということ。こればっかりは「死んでよかった」と思う家族に私は非難できない。
2015.3.29記

タイトル ミケランジェル・プロジェクト
出 演 ジョージ・クルーニー/マット・デイモン/ビル・マーレイ/ジョン・グッドマン/ジャン・デュジャルダン/ボブ・バラバン/ヒュー・ボネヴィル/ケイト・ブランシェット/ディミトリー・レオニダス/ユストゥス・フォン・ドナーニー/ウド・クロシュヴァルト/ミヒャエル・ブランドナー/サム・ヘイゼルダイン/マイルス・ジャップ/アレクサンドル・デスプラ/ディアミッド・マルタ/セルジュ・アザナヴィシウス/アウレリア・ポワリエ/グラント・ヘスロヴ/クリスチャン・ロドスカ/マイケル・ダルトン/ジェームズ・ペイトン
監 督 ジョージ・クルーニー
ストーリー ナチス・ドイツ総統アドルフ・ヒトラーの命を受け、ドイツ軍は侵攻した欧州各国の美術品を略奪。それに強い危機感を抱くハーバード大学付属美術館の館長ストークスはルーズベルト大統領を説得し、美術品や歴史的建造物を保護する部隊モニュメンツ・メンを結成する。中世美術に精通したグレンジャーや建築家キャンベルなどのメンバーを集め、ヨーロッパ各地を奔走。だが、劣勢を強いられて自暴自棄になったナチスや、妨害しようとするソ連軍が彼らの前に立ちはだかる。
評  ■ヒトラーと絵画〔後編〕
『アドルフの画集』の評で「世紀末芸術の排斥」がヒトラーの美術品破壊の理由のひとつとしたが、そのほかに売って外貨を稼ぐ理由と、元々画家だった彼であるから好きな絵画収集も当然理由のひとつであった。彼にはオーストリアのリンツに巨大な美術館を建設する野望もあったくらいだ。それに加え、ナチスのナンバー2、ヘルマン・ゲーリングも武術好きでヒトラーと収集を張り合うようになる。実はこのゲーリングはナチスが排斥していた世紀末芸術にも理解を示しており、こっそり隠し持っていたという。二人に感化されたのかナチス幹部の間ではますます美術品収集が過熱となり、ユダヤ人収集家のみならず、博物館、美術館、修道院、教会などあらゆる所から略奪し、推定65万点ともいわれている。そうなるとますますこの「モニュメンツ・メン」の活躍が歴史の奥に埋もれていたのが残念で、ジョージ・クルーニー監督、よくぞ掘り起こしてくれた、と思うところである。たぶんこれが言いたかったかと思われるこのセリフが染みた。
「我々が戦っているのは文化や生き方を守るためだ。家々を焼き多くの人々を殺してもいつかはやがて人の数は増える。だが、文化や歴史を破壊してしまったら、すべては無となり後にはただ灰が舞うだけだ」
2016.7.3記

タイトル めぐり逢わせのお弁当
出 演 イルファン・カーン/ニムラト・カウル/ナワーズッディーン・シッディーキー
監 督 リテーシュ・バトラ
ストーリー インドの大都会ムンバイでは、ダッバーワーラーと呼ばれる弁当配達人たちがランチタイムに弁当をオフィスに届けて回る。ある日、主婦のイラが心を込めて作った弁当が誤ってサージャンのもとに届く。イラは料理を通じて夫の愛を取り戻したいと願い、妻に先立たれたサージャンは久々の手料理の味に心動かされる。
評  カンヌ国際映画祭の批評家週間観客賞はじめインド内外から数々の賞をもらい高い評価を得ました。歌って踊ってのインド映画のイメージを破って、耽々としたヒューマンドラマになんかキュンとします。しかし、世界を驚かしたのは、このインド特有のお弁当を運ぶ仕事「ダッバーワーラー」ではないでしょうか。起源は、インドがイギリスの植民地だった頃、勤務先のイギリス式の食事がまずかったこと、それに加えヒンドゥー教、イスラム教にかかる禁忌食材があったため、多くの人が自宅のお弁当を用意したことから、これを商売にしようとしたものだそうです。「なら、インド料理を提供するケータリングは?」と思いますが、そこはカースト制度という階級問題で、他の位の人が作ったものを食べたがらないそうです。しかしながら、最近は日本にもいろいろなインド料理も広まっているようで、ビリヤニ(カレー炊き込みご飯)やチャパティ・パニール(チーズの焼きパン)パコラ(ヒヨコ豆粉使った揚げ物)、サモサ(インドの春巻き)・・・あの『スタンリーのお弁当』にも出てきた段重ねのステンレス弁当箱に各種のカレーも入れて食べるのは魅力的ですね。早いとこ胆石の手術をせねば。
2016.1.17記

タイトル 百瀬、こっちを向いて
出 演 早見あかり/竹内太郎/石橋杏奈/工藤阿須加/ひろみ(第2PK)/西田尚美/中村優子/きたろう/向井理/西牟田恵/ダンディ坂野/与座よしあき/巨勢竜也/大田愛翔/井上稀翔/内藤トモヤ/岸田タツヤ/小川慧
監 督 耶雲哉治
ストーリー 高校入学以降、パッとしない毎日を過ごしている相原ノボル。ある日、何かと懇意にしてもらっている先輩の宮崎瞬に呼び出され、自分の隣のクラスの生徒である百瀬陽を紹介された上に奇妙な提案をされる。それは瞬が校内で抜群の人気を誇る神林徹子という恋人がいるにもかかわらず百瀬とも付き合っているといううわさを払拭するため、彼女とノボルが期間限定で恋人同士を装うというものだった。
評  元ももクロの青メンバー、早見あかりちゃんが、あれよあれよでブレークしちゃってました。これは彼女の初主演映画ですが、仲間内じゃツンデレだけど家に帰ると苦労人といういかにもお茶の間受けしそうな役でした。二重まぶたの印象の強い彼女なので、美人なんだけど闇を抱えてそうな雰囲気がなんとも魅力的なんでしょうね。彼女がももクロ卒業するとき、ももクロが紅白歌合戦を出場して、彼女が審査員席にいることを6人で誓っていたそうですが、一昨年ももクロが紅白からの卒業宣言で叶わなくなりました。でも、百田が今NHKの朝ドラ『べっぴんさん』に出演してますし、玉井も演技に定評あるし、そのうち彼女らとのドラマ共演とかあることをファンとして願います。
2017.3.5記

タイトル もらとりあむタマ子
出 演 前田敦子/康すおん/鈴木慶一/中村久美/富田靖子/奈良木未羽/萩原利映/吉田亮/細江祐子/藤村聖子/伊藤沙莉/林和義/服部竜三郎
監 督 山下敦弘
ストーリー 東京の大学を卒業した23歳のタマ子は、父親がスポーツ用品店を営む甲府に戻って来る。彼女は特に就職活動をするわけでもなく、ほぼ毎日惰眠をむさぼり、ぐうたらな日々を送っていた。父親に仕事を探せとせっつかれても聞く耳も持たず、たまに起きているときはマンガやゲームに没頭していた。
評  “AKB絶対エース”と呼ばれ脱退しながらも、最近はCM以外でほとんどお目に出来ない前田敦子ちゃん。本作は脱退後初の単独主演映画なのであるが、等身大といおうか、要は普通。せっかく鳴り物入りで女優デビューを果たしたんだから、もっと派手な方がいいような気もするが、ある意味彼女らしい。AKBの頃から決して彼女はスター性を持っていたわけでないが、ほっとけないと思わせる魅力でファンをひきつけ、彼らに支えられてセンターにいた。「AKB」という後ろ盾が無くなったが、彼女は実力を身につけるため、また一から積み上げている最中である。いわゆる“人気”は薄れたかもしれないが、多分彼女は観る者への感謝を忘れない貴重な女優になると思う。
2014.10.26記

タイトル モンスターズ・ユニバーシティ
出演(声) ビリー・クリスタル/ジョン・グッドマン/スティーヴ・ブシェミ/チャーリー・デイ/ジョエル・マーレイ/ヘレン・ミレン/アルフレッド・モリナ/デイヴ・フォーリー/ショーン・P・ヘイズ/ピーター・ソーン/ネイサン・フィリオン/ボビー・モナハン/ジュリア・スウィーニー/オーブリー・プラザ/タイラー・ラビーン/ジョン・クラシンスキー/ボニー・ハント/ベス・ベアーズ/ジョン・ラッツェンバーガー
監 督 ダン・スカンロン
ストーリー 人間の子どもたちを怖がらせ、その悲鳴をエネルギー源として用いるモンスターの世界。そこに暮らすモンスター青年マイクは、明朗活発でポジティブな思考の持ち主だったが、仲間よりも体が小さくてルックスもかわいいことに劣等感を抱いていた。これでは子どもたちを絶叫させる“恐がらせ屋”にはなれないと、世界中のモンスターが憧れを抱く名門大学「モンスターズ・ユニバーシティ」に入学。期待に胸を膨らませる彼だが、そこにはサリーを筆頭に大きくて姿が恐ろしい“恐がらせ屋”のエリート候補生があふれていた。
評  「おい、鬼太郎!なにやら最近ワシに似た外国の妖怪が人気のようじゃのう。でも、緑色で全然怖がられていないようじゃ」「大丈夫ですよ、似てても父さんは充分怖いですから。それよりこういう妖怪の大学ってあったらいいですね。いつも退治している妖怪たちも人間達を怖がらすだけで危害を与えなくなるかもしれないですね」「ビビビ・・・鬼太郎、なに優等生ぶったこと言ってんだよぉ。そんなことしたら、主題歌の歌詞変えなきゃいけなくなるだろ。『♪お化けにゃ学校もぉ~、試験もなんにもない』ってなってんだからさぁ」「キー!ネズミ男!お前は単純に勉強したくないだけだろ!!」「わわわ、ねこ娘、やめてくれ~」
2013.7.7記

タイトル 許されざる者
出 演 渡辺謙/柄本明/柳楽優弥/忽那汐里/小池栄子/近藤芳正/國村隼/滝藤賢一/小澤征悦/三浦貴大/佐藤浩市
監 督 李相日
ストーリー 1880年、開拓が進む江戸幕府崩壊後の北海道。人里離れた土地で子どもたちとひっそりと暮らす釜田十兵衛だが、その正体は徳川幕府の命を受けて志士たちを惨殺して回った刺客であった。幕末の京都で人斬りとして名をとどろかせるも、幕府崩壊を機に各地を転々と流れ歩くようになり、五稜郭を舞台にした箱館戦争終結を境に新政府の追手をかわして失踪。それから10年あまり、十兵衛に刀を捨てさせる決意をさせた妻には先立たれ、経済的に困窮する日々を送っていた。
評  クリント・イーストウッドの『許されざる者』の日本版のリメイクである。無法者達を浪人に、ネイティブ・アメリカンをアイヌ民族に代え、完全に日本の設定なのであるが、見事なまでに本作に忠実で、むしろ元作の良さを浮き彫りにしてくれた。イーストウッドのを見た時は、ただの復讐劇のようでさっぱり訳分からず、かなりの低評価をしてしまった。たぶん改めて観たら、当時と評価がだいぶ違うことになるだろう。今度は私が“許されざる者”になる。渡辺謙は『硫黄島からの手紙』でイーストウッドとタッグを組んでいる。たぶんそのとき彼の心情を深く読み取り、表現することができたんだろう。これこそ“真の翻訳”だとも思った。
2013.9.15記

タイトル LIFE!/ライフ
出 演 ベン・スティラー/クリステン・ウィグ/アダム・スコット/キャスリン・ハーン/シャーリーン・マクレーン/ショーン・ペン/パットン・オズワルド/アドリアン・マルティネス/ポール・フィッツジェラルド/グレイス・レックス/ジョーイ・スロトニック/ゲイリー・ウィルメス/エイミー・スティラー/マーカス・アントゥーリ/カイ・レノックス
監 督 ベン・スティラー
ストーリー 雑誌『LIFE』の写真管理部で働くウォルター・ミティは、思いを寄せる女性と会話もできない臆病者。唯一の特技は妄想することだった。ある日、『LIFE』表紙に使用する写真のネガが見当たらない気付いたウォルターはカメラマンを捜す旅へ出る。ニューヨークからグリーンランド、アイスランド、ヒマラヤへと奇想天外な旅がウォルターの人生を変えていく。
評  「おはようございます。おはようございます。私、NHK勤続40年ゼネラルエグゼクティブプレミアムディレクターのミツヤカンジです。今回、私がスーパーアドバイザーを務めるNHKの『LIFE!』と同じタイトルの映画を拝見させていただいたのですが、ちょっとマズいですね。主人公が非常に妄想癖があるという設定なのでしょうが、場面切り替えが唐突過ぎます。これでは視聴者が戸惑います。そうですねぇ。画面脇に「妄想中」のテロップでもあったらいかがでしょうか。とは言いましても、今回久々に監督も務めたベンのスティラー氏のスケールの大きな挑戦には感服いたしますね。ジムのキャリー氏を超えたのではないでしょうか。非常に面白かったです。しかしながら、あのよく映画に出てくる“のびる人形”ですが、ちょっとマズいですね。あれほどの耐久性があるのでしょうか。子供に誤解を与える過度の表現はよろしくないですね。確かに『コメディだから』というご意見もあるでしょうが、やはり公正性に欠ける表現はよろしくないですね。NHKなんで!」
2014.10.26記

タイトル ラストスタンド
出 演 アーノルド・シュワルツェネッガー/フォレスト・ウィッテカー/ジョニー・ノックスヴィル/エドゥアルド・ノリエガ/ロドリゴ・サントロ/ジェイミー・アレクサンダー/ルイス・ガスマン/ピーター・ストーメア/ザック・ギルフォード/ジェネシス・ロドリゲス
監 督 キム・ジウン
ストーリー 極悪犯コルテスを極秘で護送する車が、彼の仲間たちに襲撃される事件が発生。時速400キロメートルという圧倒的スピードとパワーを誇る車を駆り、コルテスらはメキシコ国境へ向けて爆走する。FBIはパトカーやヘリコプターを駆使し総力を挙げてコルテスを足止めしようとするが、最新鋭の銃火器を備えた彼らに太刀打ちできず、追跡隊は壊滅状態。コルテスたちの進路となっている小さな田舎町で保安官を務めるオーウェンズは、町にある武器をかき集め、住人らと共に迎撃の準備を整える。
評  「アーノルド・シュワルツェネッガー、ついに復活ですね。『エクスペンタブルズ』でも出てたけど、カリフォルニア州知事引退後、初の単独主演映画ですもんね。私も宮崎県知事引退した時、芸人に戻るのかと言われましたけど、おかげさまで今衆議院議員ですから。やっぱ政治って簡単に足抜けできませんね。それにしてもシュワちゃん、観れば相当なお年のようですが相当鍛えてますね。私も負けてられませんよ。でも私は知事になる前に離婚しましたけど、シュワちゃんは辞めてから離婚したんだそうで。それも任期中の浮気が原因だとか。いやぁー、あの体ですから、アクションスター当時からブイブイ言わせてたんじゃないですか。“アリナミンV”のCMもやってましたし。えっ?『でも、16歳の子との淫行はしなかった』・・・ちょっと、議事堂の周り走ってきます」
2013.4.28記

タイトル ラストベガス
出 演 マイケル・ダグラス/ロバート・デ・ニーロ/モーガン・フリーマン/ケヴィン・クライン/メアリー・スティーンバージェン/ジェリー・フェレーラ/ロマニー・マルコ/ロジャー・バート/ジョアンヌ・グリーソン/マイケル・イーリー/ブレ・ブレア
監 督 ジョン・タートルトーブ
ストーリー 58年来の親友同士であるビリーとパディ、アーチーとサム。彼らの中で唯一独身のビリーが年下の恋人と結婚することになり、仲間たちがラスベガスに集結する。独身最後のバカ騒ぎとばかりにアーチーらが盛り上がる中、パディだけがしかめ面をしていた。
評  往年のスター4人が集結する映画といえば、クリント・イーストウッド、トミー・リー・ジョーンズ、ドナルド・サザーランド、ジェームズ・ガーナーの『スペース・カウボーイ』を思い出すところだが、一癖あるチョイ悪オヤジが集結するとこうなるんですね。でも、せっかくだからもっとハッチャケて欲しかった。一番強面のデ・ニーロが一番おとなしい役ってのは分からなくもないが、ケヴィン・クラインが絶倫男ってのはどうも納得できない。もっとも、SEX依存症のマイケル・ダグラスも、浮気性で47歳年下の義孫との熱愛まで噂されるモーガン・フリーマンは、とてもじゃないが生々しくてダメか。それにしてもウォッカのレッドブル割りは興味あるけど、さすがに怖い。
2015.8.16記

タイトル ラッシュ/プライドと友情
出 演 クリス・ヘムズワース/ダニエル・ブリュール/アリヴィア・ワイルド/アレクサンドラ・マリア・ララ/ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ/クリスチャン・マッケイ/デヴィッド・コールダー/ナタリー・ドーマー/スティーヴン・マンガン/アリスター・ペトリ/ジュリアン・リンド=タット/コリン・スティントン
監 督 ロン・ハワード
ストーリー 性格もレーススタイルも相反するF1レーサー、ニキ・ラウダとジェームス・ハントが激しい首位争いを繰り広げていた1976年。ランキング1位だったラウダはドイツ大会で大事故に遭遇し、深いけがを負う。復活は無理だと思われたがわずか6週間でレースに復帰し、日本の富士スピードウェイでのシリーズ最後のレースに臨む。
評  70年代に互いに鎬(しのぎ)を削りあったF1レーサー、ニキ・ラウダとジェームズ・ハントの伝記的な映画なのであるが、まあ、公開時のアオリ文句がすごかった。「あなたの生涯の1本を塗り替える映画がついに誕生!」ってハードル上げまくったくせに、フタ開けたらなんじゃこりゃ!?こいつらレースしているか、セックスしているかだけじゃんか!男の友情よりも男の恥部が目立ってしょうがなかった。でも、70年代当時は日本でもF1人気が高まりつつあった頃で、小学館雑誌の付録のマンガで“日本一速い男”星野一義が描いてあったことを思い出した。でも、俺はその頃スーパーカー消しゴム集めに熱中してたもんな。
2014.10.26記

タイトル リーガル・マインド ~裏切りの法廷~
出 演 ケイト・ベッキンセイル/ジェームズ・クロムウェル/アナ・アニシモーワ/クランシー・ブラウン/ニック・ノルティ/マーク・ペルグリノ/デヴィッド・ライオンズ/テイ・ディグス/デイル・ディッキー/ブレンダン・セクストン三世/イザイア・ワシントン/デボラ・ヴァン・フォルケンバーグ/ジェイ・トーマス/キャシー・カーリン・ライアン/ブラッド・グリーンクイスト/ジョセフ・ライラ・テイラー/ニッキー・ミショー/マイケル・ハイアット/オマー・レイヴァ
監 督 カレン・モンクリーフ
ストーリー 仕事のストレスからアルコール依存症に陥り、娘の養育権とキャリアを手放すことになった女性弁護士ケイト。深い溝ができてしまった娘との関係を修復するためにもと更生に励む中、殺人事件で有罪判決を下された女性レイシーの弁護を依頼される。彼女と接見してえん罪の可能性を感じた彼女は、事件の真相を追い掛けることに。調査を進めるうちに数々の偽証が明らかになって裁判は好転していくが、最終弁論の日に思いも寄らなかった事実が浮かび上がる。
評  「ねぇ、彦さん、私思うんだけどこの弁護士、周りの評判気にし過ぎだと思うの。誰だって失敗するし、それを自分の成長につなげればいいのに引きずってさ」「そうだね」「そう!世の中の人ってイメージを固定したがるものなのよ。このベッキンセイルだって『アンダーグランドン』のヴァンパイアのイメージ払拭に必死よね」「そうだね」「私、、離婚専門の弁護士だから夫婦どっちの言い分も分かるけど、やっぱり弁護士は自分の依頼人だけのこと考えればいいのよ」「そうだね」「それで家庭疎かにするかもしれないけど・・・。そこ行くと私は理解してくれる素敵なダンナがいてうれしいわ♡」「そうだね」ジャー!「ねぇ!聞いてる?ずっと料理に熱中してるようだけど」「まあまあ、ほらチャーハンできたから食べな」「う、う、うまいっしー!!」
2015.10.25記

タイトル リアル ~完全なる首長竜の日~
出 演 佐藤健/綾瀬はるか/中谷美紀/オダギリジョー/染谷将太/堀部圭亮/松重豊/小泉今日子
監 督 黒沢清
ストーリー 自殺未遂が原因で1年も眠り続ける幼なじみである恋人・淳美を救い出すため、浩市は昏睡状態の患者と意思の疎通が可能となる先端医療・センシングを受けることに。センシングを繰り返し淳美の潜在意識に接触していくうちに、浩市は不思議な光景を見始めることになる。現実と仮想の境界が崩壊していく中、浩市は淳美と幼少時代を過ごした島へと足を運ぶ。
評  「いらっしゃいませ。あ、『大木家のたのしい旅行 新婚地獄篇』の時のお客様ですね」「こないだはどうも。地獄巡り、楽しかったよ。またどっか“リアル”なとこ紹介してよ」「そうですねぇ。こちらの“人の意識の中を見ようツアー”はどうですか?」「え?それこそ“リアル”じゃないだろ」「それがですね、大乗仏教では個人の存在は、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚の五感と意識、それと二つの無意識で成り立ってるそうなんです。この“無意識”がけっこう人気スポットなんですよ。でも、実はこの諸識は主観であり、客観的な存在でないため、やがては消えていくんですね。色即是空・・・」「なんだよ!やっぱり“リアル”じゃないじゃないか!」「でも、R(リアル)OMOI(重い)ですよ」「何それ?」「“MORIO”のアナグラムです」
2013.6.2記

タイトル 利休にたずねよ
出 演 市川海老蔵/中谷美紀/伊勢谷友介/大森南朋/成海璃子/福士誠治/袴田吉彦/黒谷友香/市川團十郎/檀れい/大谷直子/柄本明/伊武雅刀/中村嘉葎雄
監 督 田中光敏
ストーリー 3,000もの兵に取り囲まれ、雨嵐の雷鳴が辺り一帯に響き渡る中、豊臣秀吉の命によって切腹しようとする茶人・千利休の姿があった。ついに覚悟を決めて刃を腹に突き立てようとする彼に、利休夫人の宗恩は「自分以外の思い人がいたのではないか?」という、かねてから夫に抱いていた疑念をぶつける。その言葉を受けた利休は、10代から今日に至るまでの波瀾万丈な道のりを思い出していく。
評  利休の求めた「美」とは何だろう?一寸の狂いもない精緻な形式か、はたまた“わび・さび”に見られる不完全に宿る哀愁か。いずれにせよ、決して自己主張の強いものでない。目立たず出しゃばらず、それでいて存在感がある、それこそ“日本の美”だとも考えられる。今年、“富士山”が世界文化遺産に指定され、つい先日“和食”が世界無形文化遺産に指定された。まさに日本の美が世界に認められたと言って過言ではないだろう。しかし、利休の求めた「美」は少し違う気がする。人の心を読み、人の心を操る“おもてなし”に命をかけた。家族も自身も不幸に貶めてもその信念を曲げない執念こそが、彼にとっての「美」だった。この男の心根に謙虚なんてものはない、と思った。さて、88歳が米寿というように、108歳を“茶寿”という。これは「茶」は“十、十、八十八”と分解されて足すと108となるからであるが、108といえば煩悩の数である。すなわち「茶」の道は煩悩の極みとは言えないだろうか。
2013.12.8記

タイトル リディック:ギャラクシーバトル
出 演 ヴィン・ディーゼル/カール・アーバン/ジョルディ・モリャ/マット・ネイブル/ケイティー・サッコフ/デイヴ・バウティスタ/ボキーム・ウッドバイン/ノーラン・ジェラード・ファンク/ラオール・トゥルヒージョ/コンラッド・プラ/ノア・ダンビー/アンドレアス・アペルギス
監 督 デヴィッド・トゥーヒー
ストーリー ネクロモンガー族の最高位に就くも、司令官ヴァーコの策略によって見知らぬ惑星に置き去りにされたリディック。灼熱の大地がどこまでも広がり、凶暴な水棲エイリアンが牙をむく、この星からの脱出を決意した彼は無人のシェルターで発見した非常用無線を発信。それに釣られてお尋ね者である自分を捕らえようと惑星に降り立った賞金稼ぎたちの宇宙船を奪おうとする。
評  『ピッチブラック』のスピンオフ『リディック』の続編。果たしてこれをシリーズ三作目と言っていいかどうかが疑問だが、少なくともいままでのようなミステリー要素はなくなってしまった。CG懲りすぎちゃってヴァン・ディーゼルのアクションが凄いのかどうかもわからなくなってしまってる。ただ、最初の未知の怪物との対決はちょっと見入ったが、これって『トリコ』じゃん!ってか、それ以外、敵役のハンターたちの場面多すぎて、ヴァン・ディーゼル、さてはお前、実はそんな出てねぇだろ!今年最初に『ピッチブラック』の評を載せましたけど、困ったことに予想通りの結果になってしまいました。
2015.11.8記

タイトル リベンジ・マッチ
出 演 シルベスター・スタローン/ロバート・デ・ニーロ/ケヴィン・ハート/アラン・アーキン/キム・ベイシンガー/ジョン・バーンサル/アンソニー・アンダーソン/ジョーイ・“ココ”・ディアス/LL・クール・J/デイン・ローデス/チェーン・ソネン/マイケル・バッファー
監 督 ピーター・シーガル
ストーリー 1980年代初頭のピッツバーグ。お互いにすさまじい対抗心をむき出しにし、チャンピオンを目指して連戦連勝を重ねてきたボクサーのヘンリー・“レイザー”・シャープとビリー・“ザ・キッド”・マクドネン。ついに決勝戦を迎えることになった二人だが、試合前夜にヘンリーが突然の引退を表明してしまう。多くの謎を残した上に、決着もつかないまま30年が経過。プロモーターのダンテ・スレート・Jrは、彼らに再びリングに上がって雌雄を決するファイナルマッチをオファーする。
評  スタローンは謙虚だと思う。2010年は往年のアクションスターを集めて『エクスペンダブルズ』を創った。そして、本作では『ロッキー』の自分と『レイジング・ブル』のデ・ニーロがボクシングをすることで話題性を狙った。いずれも年老いた自分だけじゃ人を喜ばせられないと思ったからだろう。宗教家やセラピストがよく「本当に強い者は、自分の弱さを知っている者だ」なんてことを言う。頑固に他人の意見を聞き入れない人の自信を揺らがすために効果的な言葉として使ってる節があるが、これは歳を重ねた者には結構響いてくる。私は先日アキレス腱を切ってしまった。久しぶりにスノボを始めて無理をした、とかウソ吹きたい所だが、実際は普通の平たい床で足をひねっただけだ。お医者さんが言うには、加齢により腱の水分が減っていて日常的なちょっとした衝撃で切れる人もいるんだそうだ。歳を重ねると知らぬ間に体は弱っているものなのだ。でもこの映画を観てると「まだまだ行けるぜ!」っていうスタローンの雄叫びが聞こえてくるようだった。ハイハイ頑張りますよー。
2015.2.22記

タイトル リンカーンを殺した男
出 演 ビリー・キャンベル/ジェシー・ジョンソン/ジェラルディン・ヒューズ/グレアム・ベッケル/ショーン・パイフロム/トム・ハンクス
監 督 エイドリアン・モート
ストーリー ハリウッドのヒットメーカー、トニー・スコットが遺した衝撃作。1865年4月14日。南北戦争の終結が迫る中、リンカーン大統領が暗殺される。この劇的かつ謎に満ちた歴史的事件の真相を、トム・ハンクスがナビゲーターを務め、犯人の視点から解き明かすドキュメンタリー。
評  エイブラハム・リンカーンが暗殺された真相(?)は『シビルガン/楽園をください』で書きましたけど、本作はそれを詳細に説明してくれるのか、と思いきや、単に事実を耽々と紹介しているだけでした。まあ、本作自体がテレビドラマなので、あまり信憑性の無いものは創れなかったんでしょう。ちなみにプロデューサーの1人だったトニー・スコット(『トップガン』監督)が企画中に亡くなり、彼の追悼作品と銘打たれました。タイミングの問題だろうけど、暗殺の作品で追悼って・・・ちょっとモラルが・・・。ところで最近の教科書では原語の発音に近くするという理由で“リンカン”と記載されているそうです。日本では“リンカーン”を殺したのは教科書出版業者ってことですかね?
2015.7.19記

タイトル ルパン三世VS名探偵コナン the movie
出演(声) 栗田貫一/高山みなみ/小林清志/浪川大輔/沢城みゆき/山寺宏一/山崎和佳奈/小山力也/林原めぐみ/山口勝平/内野聖陽/夏菜
監 督 亀垣一
ストーリー 米花町の銀行に保管されているチェリーサファイアを強奪したルパン三世。銭形警部らの追跡を巻いたルパンは、謎の男アラン・スミシーと電話で連絡。同じ頃、超人気アイドルのエミリオが美人マネージャーのクラウディアを伴い来日。その際、コナンはエミリオのボディーガードをしている人物が、ルパン一味の次元大介だと見破る。そんな中、エミリオに脅迫状が届く。
評  ルパン三世アニメ45周年、名探偵コナンアニメ化20周年、合わせて日本テレビ開局60周年、読売テレビ開局55周年と、製作会社のトムス・エンタテインメントのアニメ製作50周年を記念して製作された。よくもまあうまい具合に揃ったって感じである。金田一少年派の私としてはコナン君よりルパンが観たかった次第だが、テイストはコナン寄りだったので残念である。またこの二者の対決は5年前にTVの『金曜ロードショー』で既に行われていて、本作はそれにかなりリンクしていて分からないところが多々あった。でも次元とコナン君のかけあいは面白かった。たぶん5年後またやるだろうけど、ルパンは50周年だから、もしかしたらスタジオジブリで製作するんじゃないかも?
2013.12.8記

タイトル REDリターンズ
出 演 ブルース・ウィリス/ジョン・マルコヴィッチ/ヘレン・ミレン/メアリー=ルイーズ・パーカー/アンソニー・ホプキンス/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/イ・ビョンホン
監 督 ディーン・パリソット
ストーリー 恋人サラと一緒に生活し、諜報活動から縁遠い毎日を過ごしていた元CIAのフランク。しかし、かつての仲間マーヴィンが関わった小型核爆弾をめぐる冷戦時代の極秘計画が原因となったトラブルが持ち上がる。解決の手掛かりを追い求め、フランクはサラ、マーヴィンと共にヨーロッパへと足を運ぶ。
評 10 前作より破壊力パワーアップ。「年寄りナメんな」健在です。特にヘレン・ミレンの動じなさには感服。それにやはり怪優、アンソニー・ホプキンスの立ち回りが見事です。とはいえ、今回は若いモンも大活躍で、イ・ビョンホンは韓国人なのにブルース・リーばりのアクションを魅せてくれます。もっとも『GIジョー』でブルース・ウィリスと共演していたので、そこのところは新鮮味はないです。ところでラストの爆破、あれはあれで問題ないか?死の灰を降らせたような気がするのだが。
2013.12.1記

タイトル ローン・サバイバー
出 演 マーク・ウォールバーグ/テイラー・キッチュ/エミール・ハーシュ/ベン・フォスター/エリック・バナ/アリ・スリマン/アレクサンダー・ルドウィク/ジェリー・フェレーラ/ユセフ・アザミ/サミー・シーク/ローハン・チャンド
監 督 ピーター・バーグ
ストーリー 2005年6月、アフガニスタンの山岳地帯である特殊任務に就いていた4人のネイビーシールズは200人を超えるタリバン兵の待ち伏せに遭い、猛攻撃を浴びてしまう。それは世界最強の戦闘能力を持つ精鋭部隊といえども、死に等しい絶望的な状況だった。そんな想像を絶する極限状況の中、一人の兵士が生き延び奇跡的に生還する。
評  アフガニスタン紛争でアメリカ軍ネイビーシールズが行った「レッド・ウィング作戦」。隊員19名も戦死したというネイビーシールズ創設以来最悪の作戦を基にした映画だが、これ『エネミーライン』じゃん。岩場を転がりまくるところは痛々しさを感じるけど、違う部分で悲壮感を高めるべきでは?でもイスラム教のいかなる代償を伴おうとも敵から逃れる者を守り抜くという「パシュトゥーンの掟」には感心した。最近“イスラム国”の名称が“IS(Islamic State)”と変えられた。イスラム教も嫌いな宗教であるが、敬虔な信者のためには良いことだと思う。
2015.4.12記

タイトル ローン・レンジャー
出 演 ジョニー・デップ/アーミー・ハマー/トム・ウィルキンソン/ウィリアム・フィクトナー/バリー・ペッパー/ヘレナ・ボナム=カーター/ジェームズ・バッジ・デール/ルース・ウィルソン/ブライアント・プリンス/メイソン・クック/JD・カラム/ハリー・トレッダウェイ/ジェームズ・フレイン/ホアキン・コシオ/デイモン・ヘリマン/マット・オリアリー
監 督 ゴア・ヴァービンスキー
ストーリー 幼い頃に遭遇した悲しい事件への復讐をもくろむ悪霊ハンターのトントは、そのスピリチュアルな力で死の一歩手前の男、ジョンを救う。正義感の強いジョンは、目的を達成するためならどんな手段も用いるトントと衝突するも、愛する者を奪われたことで豹変。マスクを装着し“ローン・レンジャー”と名乗り、トントと一緒に巨悪に挑む。
評  「映画がヒットするか、占うんですか?そりゃ『パイレーツ・オブ・カリビアン』スタッフがシリーズの合間に創った作品ですからヒットはするでしょう。やはりジョニー・デップは強いですよ。ヴァネッサ・パラディと別れたり、片目が見えないことをカミングアウトするなど最近私生活では負のことが多いですが、彼の場合はそれを正に変える星をもっていますからね。過去の苦労を“点”だけじゃなく、いろいろな苦労を繋いで“線”にできる人が成功しますよ。それにこれは何度も映画化されヒットした作品のリメイクですし、所々に昔の映画へのオマージュも見られます。往年の西部映画もですが、私は『バック・トゥ・ザ・フューチャー3』に気づきました。これ占いじゃないですね。でも映画も占いも心のマッサージですから許してください。他に聞きたいことありますか?」「なぜマスクを?」
2013.8.4記

タイトル ワールド・ウォーZ
出 演 ブラッド・ピット/ミレイユ・イーノス/ジェームズ・バッジ・デール/ダニエラ・ケルテス/デヴィッド・モース/ルディ・ボーケン/ファナ・モコエナ/アビゲイル・ハーグローヴ/スターリング・ジェリンズ/ファブリツィオ・ザカリー・グイド
監 督 マーク・フォースター
ストーリー 元国連捜査官のジェリーと家族の乗った車が、渋滞にはまっていた。すると、前方で爆発音が聞こえ、トレーラーが無数の車をはじき飛ばしてクラッシュし、パニック状態の群衆が通りになだれ込んでくる。そのただならぬ状態から家族を守ろうと、妻子を連れて逃げるジェリー。やがて、彼は人間を凶暴化させる未知のウイルスが猛スピードかつ世界的規模で感染拡大しているのを知る。そんな中、元国連職員の技能と知識を買われたジェリーは、各国を回ってウイルスの感染原因を突き止めるよう依頼される。
評  あんれま、“Z”って“ゾンビ”のことだったんですか。もうゾンビ映画は限界で、学校の部活動で創られてるような代物になっちゃったのに、まだメジャーでやりますか。創始者のA・ロメロも未だに頑張ってるけど、骨董品みたいな感覚でしか観れていないじゃないですか。いくら最新CG技術で斬新な映像見せたって、いくらブラピひっぱり出したって、もういいです。それに、このジェリーはこんな危機的状況でこんなに世界中飛び回れるって、どんだけのコネがあるんだって!しかしながらこの映画はA・ロメロの呪縛を逃れた感もあって、ゾンビが全速力で走ります。ここに少しばかりの希望がないわけではありません。話が違いますが、いまや“Z”の決め台詞といえばももクロですが、これって水木一郎さんから感染したのでしょうか?
2013.8.11記

タイトル ワイルド・スピード EURO MISSION
出 演 ヴィン・ディーゼル/ポール・ウォーカー/ドウェイン・ジョンソン/ジョーダナ・ブリュースター/ミシェル・ロドリゲス/タイリース・ギブソン/サン・カン/ガル・ギャドット/クリス・“リュダクリス”・ブリッジス/ルーク・エヴァンス/エルサ・パタキ/ジーナ・カラーノ
監 督 ジャスティン・リン
ストーリー リオデジャネイロの犯罪王から100億円を、まんまと奪い取ったドミニク。その後、逃亡し続けていたドミニクだったが、世界中で犯罪行為に手を染める巨大犯罪組織を追うFBI特別捜査官ホブスに協力を依頼される。ホブスの話によると、その犯罪組織に関わっているのは、ドミニクの死んだはずの元恋人レティだった。
評  ぐあああ!こいつはやられた!なんなんだ!このド迫力、戦車は飛び出すし飛行機を引きずり落とすし、もうカーアクションの域を越えてしまいました。あの“フリップカー(“ひっくり返す車”の意)”は本当に作ったもので、ぶっ飛んでるパトカーのアクションは本物でCGではないそうだ。それを知ったせいか、いままで本シリーズを低評価でしか見れなかった私の気持ちまでもひっくり返されてしまった。実は本作の後に『ワイルド・スピード×3TOKYO DRAFT』に続き、ラストの人物が次回作「7」へ繋がるんだそうで、嫌が応にも期待させられます。ところで、調べたら戦車って最高でも時速80Kmくらいだそうで、たとえ高速道路の対向車線だとしても、あんなに普通車が逃げられないもんかね。追い越した車も潰されてるのは納得いかない。
2013.7.7記

タイトル 私の男
出 演 浅野忠信/二階堂ふみ/モロ師岡/河合青葉/山田望叶/三浦誠己/三浦貴大/広岡由里子/安藤玉恵/吉村実子/竹原ピストル/太賀/相楽樹/康すおん/吉本菜穂子/松山愛里/奥瀬繁/高良健吾/藤竜也
監 督 熊切和嘉
原 作 桜庭一樹
ストーリー 奥尻島に猛威を振るった津波によって孤児となった10歳の花は遠い親戚だという腐野淳悟に引き取られ、互いに寄り添うように暮らす。花が高校生になったころ、二人を見守ってきた地元の名士で遠縁でもある大塩は、二人のゆがんだ関係を察知し、淳悟から離れるよう花を説得。やがて厳寒の海で大塩の遺体が発見され、淳悟と花は逃げるように紋別の町を去る。
評  二階堂ふみ、おそるべしっ!『ヒミズ』でヴェネツィア国際映画賞でマルチェロ・マストロヤンニ賞(要は新人賞)を獲得し注目されてから、留まることを知らず女優の才のを発揮し続けている。この映画では養子であるが父親と近親相姦する娘を演じ、『渇き』では表では優等生ながら、裏で児童売春クラブを経営する女子高生を演じ、今公開中の『オオカミ少女と黒王子』では恋愛経験のない純な少女を演じる。まだ、21歳にして清濁を兼ね備えたベテラン女優の風格である。また、空耳アワーが大好きだとタモリ倶楽部に出演したり、50年代ファッション着こなしたり、本当に何歳かわからなくなる。それでいながら、今では『ぐるナイ』のゴチメンバーだというから、果たして彼女は何を目指しているのだろう。好きなタイプじゃないけど目が放せないんだよな。
2016.6.12記

タイトル 藁の楯
出 演 大沢たかお/松嶋菜々子/岸谷五朗/伊武雅刀/永山絢斗/余貴美子/藤原竜也/山崎努
監 督 三池崇史
ストーリー 少女が惨殺される事件が起き、殺人事件の懲役を終えたばかりの清丸が指名手配される。清丸を殺せば10億円の謝礼を支払うという新聞広告が出され、身の危険を感じた清丸は福岡県警に自ら出頭。清丸の命が狙われるという状況下、警視庁警備部のSP銘苅と白岩は凶悪犯を移送することになる。
評  よく「人権」が金科玉条であるがごとく掲げ、主張する声を聞く。どんな極悪人であろうが死刑を反対する者がその例だ。全ての人間に“権利”があるわけではない。誰しもが機会としての“権利”は与えられるが、成果を平等とする“権利”はないのだ。例えば身障者が仕事をする権利は当然にあるが、その仕事量が違うのに給料を同じにしろという権利は無い。だから人を殺すなど人間社会においてその秩序を破壊する者に権利を与えるべきではない。しかし誰しもが完全ではない。事情もあろう、感情もあろう、だからこそ人には“許容”があるのだ。この話の原作者は『ビー・バップ・ハイスクール』の原作者・木内一裕である。以前の不良からの視点とは180度反対で、不良を客観視している様に“大人”を感じた。
2013.4.28記