2007年

タイトル アース
出 演
監 督 アラステア・フォザーギル/マーク・リンフィールド
ストーリー 地球上の生命の神秘に迫るドキュメンタリー。氷の地から熱帯の森、深海で営まれる動物たちの命のドラマを、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団のフルオーケストラにのせて映し出す。
評  製作5年、撮影日数のべ4,500日、世界に数台しかない防振装置付で1秒間に2000コマも撮れるハイスピードカメラで全世界200箇所以上で撮ってきたという超大作。地球の神秘を伝えた『ディープ・ブルー』をつくった本作のスタッフとしては、それに加え地球環境の現状を伝えた『ホワイト・プラネット』に対抗したかったのだろう。充分なまでにその熱意は伝わってきた。弱肉強食に情けは無い。容赦なく子供におそいかかる肉食動物たちに改めて自然界の恐ろしさを痛感させられた。集団でゾウに襲い掛かるライオンの群れも圧巻であった。そんななか、自身は必死かもしれないけど、求愛ダンスするカタカケフウチョウが変にチャラく見えた。
2013.5.5記

タイトル アイ・アム・レジェンド
出 演 ウィル・スミス/サリー・リチャードソン/アリス・ブラガ/ダッシュ・ミホク
監 督 フランシス・ローレンス
ストーリー 2012年、人類が死滅してしまった地球でたった一人、有能な科学者のロバート・ネビルだけが生き残る。彼は究極の孤独と闘いながら愛犬サムとともに3年間の間、ほかの生存者の存在を信じて無線で交信を続け、人類再生の道を探ってきたが、彼に謎の敵が迫っていた。
評  不朽の名作SF『地球最後の男』の3度目の映画化との事。手垢の跡をCGで消そうとしてるけど、なんとなく一連のゾンビものと大して変わらない。大勢で家に押し寄せてくるシーンは、ウィル・スミスが出てるせいか『アイ,ロボット』にも見えた。彼の部屋にあったキース・ヘリングっぽい絵がHIVの比喩かと思えたので苦笑。でも“世界中にたった一人”の情況は「咳をしても一人(尾崎放哉)」という悲壮感より、シニカルな「屁をひっておかしくも無し一人者(種田山頭火)」って感じ。
2007.12.16記

タイトル 愛 サラン
出 演 チュ・ジンモ/パク・シヨン/チュ・ヒョン/キム・ミンジュン
監 督 クァク・キョンテク
ストーリー ただ平凡に、他の人々のように生きたかったチェ・イノ。「一生守ってやる!」という、初恋の彼女ミジュに向けた17歳の慎ましい誓いを守るために、悪辣な極道チグォンの首に刃物を突き刺した。−7年後、忘れられないその女は、手にすることが出来ない愛となって現れる。
評  韓国では200万人近く動員したヒット作だそうだが、なんかいまひとつ。「お互いがどんな境遇になっても貫けるのが愛!」と言いたいテーマはわかりますが、どうも響きませんでした。思った通りに進む展開で全体的に普通に見えてしまったせいか、悪役のキム・ミンジュンのイっちゃった鬼の形相だけが頭にこびりつきました。それにしても学校で悪さして立たされるとき、韓国じゃ鼻にチョーク差されるんですかね。
さて・・・「そもさん!」「せっぱ!」「“サラン”とは韓国語で“愛”という意味だから、このタイトルは愛愛”となってしまうのだが、此れ如何に?」「“チゲ”は韓国語で“鍋”という意味なのにチゲ鍋”というが如し」
2013.8.11記

タイトル 相棒 ‐劇場版‐ 絶体絶命!42.125q 東京ビッグシティマラソン
出 演 水谷豊/寺脇康文/鈴木砂羽/高樹沙耶/岸部一徳/川原和久/大谷亮介/山中崇史/六角精児/山西惇/神保悟志/小野了/片桐竜次/木村佳乃/西村雅彦/原田龍二/松下由樹/津川雅彦/本仮屋ユイカ/柏原崇/小野寺昭/岸谷五朗/平幹二朗/西田敏行
監 督 和泉聖治
ストーリー 都内で謎の連続殺人事件が発生、その現場には不可解な記号が残されており、さらに犯人のターゲットは3万人のランナーと15万人の大観衆でひしめき合っている大規模なマラソン大会会場へと向けられていた。警視庁特命係の杉下右京と亀山薫は未曾有の大惨事を回避するため、頭脳と正義感で捜査を開始する。
評  イラク情勢に緊張が高まっていた2004年4月8日、日本人3名が拘束された。犯行グループは自衛隊撤退を要求したが、後に4月15日に無事に解放された。4月14日にも2人拘束され、17日には解放された。しかし彼らに日本国が与えたのは、「そんな危険な所に自分で行ったんだから自業自得」という“自己責任”という冷酷なバッシングであった。さらにはその拘束事件自体ヤラセであるかのような“自作自演”説まで飛び出した。騒ぎ立てたのは『産経新聞』『週刊新潮』らのいわゆる親米派であったが、これが10月24日またも1人拘束され31日殺害シーンがネットに流されてから、その報道はピタリと止まった。果たしてこれはマスコミの一方的なプロパガンダによる現象ではなかった。時の首相、小泉は拘束された彼らや家族の思いを無視して「テロには屈しない」とわめき、国が責任を負うことを免れようしていた。右京さんの正論主義は時としてウザいが、事実を捻じ曲げようとするのは私も許せない。ただ、右京さんが使ってるチェス盤がガラス製なのは出来すぎのようだけど、この際許そう。
2011.4.24記

タイトル 蒼き狼 地果て海尽きるまで
出 演 反町隆史/菊川怜/若村麻由美/袴田吉彦/松山ケンイチ/Ara/野村祐人/平山祐介/池松壮亮/保坂尚希/榎木孝明/津川雅彦/松方弘樹
監 督 澤井信一郎
制 作 角川春樹
ストーリー 12世紀末のモンゴル。部族の長の息子として生まれ、彼らの始祖“蒼き狼”の生まれ変わりと言われたテムジン(後のチンギス・ハーン)は、大切に育てられた。ところが14歳で、父親が対立する部族に殺されると母親が敵から略奪された観であることを理由に、父の部下たちに見捨てられてしまう。そして彼は、自分には父の血が流れていない疑惑をもちながら、母と弟妹たちを守るため様々な困難と闘い、やがてモンゴル統一という壮大な夢に立ち向かっていく。
評  「チンギス・ハーンの映画見て来たんやけど、すごかったなぁ。何万人のエキストラつこうとるんやろ。隣のおっさん寝ておったけど、わては感動したなぁ」「おっさん寝ておったか。熟睡か?」「それはわからんが・・・。それより何でモンゴル建国800年記念を日本映画でやるんやろな」「口開いて寝てたか?そや、よだれ垂らしてたろ。そうか垂らしてたかぁ」「・・・松山ケンイチが“L”っぽいのがちょっと気になったがな」「まっ、まさかいびきかいてへんやろな!」「徳井!何に食い付いてんのや!おっさんはどうでもええやろ!」「でも、そんだけ退屈だったんやろ」
2007.3.4記

タイトル アクロス・ザ・ユニバース
出 演 エヴァン・レイチェル・ウッド/ジム・スタージャス/ジョー・アンダーソン/デイナ・ヒュークス/マーティン・ルーサー・マッコイ/T・V・カービオ/ジョー・コッカー/ボノ/エディ・イザード/サルマ・ハエック/ロバート・クロヘシー/ディラン・ベイカー/リンダ・エモンド/リン・コーエン/ビル・アーウィン/ハリー・レニックス/ローガン・マーシャル=グリーン
監 督 ジュリー・テイモア
ストーリー イギリスのリバプールに暮らすジュードは、まだ見ぬ父を捜しにアメリカへ。父の働くプリンストン大学へ出向いた彼は、そこで陽気な学生マックスと出会い、意気投合する。さらに、ジュードはマックスの妹ルーシーと知り合い、恋に落ちる。
評  ロック・ミュージカルが意外と多いことを知ったもんで、まあそのうちと思ったら、案の定ビートルズの曲ばっかりのミュージカル映画が出てきました。プチ・ビートルズファンの私としては期待をしていたのですが、彼らの歌詞をドラマ化すると、取るに足らない恋愛世迷言と偏執的な反戦メッセージしかないことに気付いてしまいました。やっぱり洋楽は味気なくなるので翻訳するのはよろしくないですね。それにジュードとかプルーデンスとかの名前が出てきただけで、何の歌が予想できちゃうのですが、まあその辺は「Let it be」ということで・・・。
2014.9.14記

タイトル あしたの私のつくり方
出 演 成海璃子/前田敦子/高岡蒼甫/近藤芳正/奥貫薫/田口トモロヲ/石原真理子/石原良純
監 督 市川準
ストーリー 学校では仲間はずれを恐れて目立たず、家では両親を気遣い良い子を演じる寿梨は、周りに合わせてしまう自分に違和感を感じていた。小・中学校で同級生だった日南子は、優等生からクラスで無視される存在に転落。ある出来事を思い出した寿梨は、疎遠になっていた日南子に架空の物語を携帯メールで送り始める。
評  まだ数ヶ月あるけど、今年ブレイクしたアイドル女優といえば、成海璃子と新垣結衣に決まりだね。元気キャラのガッキーに対称的な清楚なイメージの璃子ちゃん。その透明感のある瞳に14歳とは思えない凛とした女優の光が読み取れる。そのまま変わらず成長してくれよ。ここで描かれる多感な時期なのに空気を読んで周りに合わせることが常となり、可能性の夢を見ないまま自分の居場所を探してる今の少女たちを応援したくなった。子どもなのに自ら殻を固めてる状態なんだからストレス溜まるだろうな。でも、この寿梨の場合、両親が芸能界きってのウザいW石原だということもストレスの原因だわな。
2007.9.2記

タイトル 明日への遺言
出 演 藤田まこと/ロバート・レッサー/フレッド・マックイーン/リチャード・ニール/西村雅彦/蒼井優/田中好子/富司純子
監 督 小泉尭史
ストーリー 第二次世界大戦終了後、戦争末期に名古屋を空爆した米軍捕虜を処刑した責任を問われ、B級戦犯として裁判にかけられた岡田資中将。裁判で彼は「一般民衆への無差別爆撃の責任は誰が負うのか、命令により実行した部下の責任は誰が負うべきかなのか」と堂々と信念を主張し、戦勝国アメリカによる法廷を戦い抜く。
評  よく勘違いされるが、「A級戦犯」「B級戦犯」というのは罪の重さや被告とされた者の階級によって分けられているものではない「A級」は平和に関する件、「B級」は国際法通例に関する件であり、裁判所条例上の単なる分類である。だからA級戦犯だけ靖国神社に奉るのを反対する連中の考え方はおかしい。というより、そもそも東京裁判はじめ連合国が行った軍事法廷のほとんどは敗戦国に戦争責任を100%なすりつけるため行ったに他ならない。だから岡田中将が“法戦”として戦ったその生き様に深く感銘した。ただ、この映画、ちょっと抹香臭いのが気になる。
2008.8.10記

タイトル アメリカを売った男
出 演 クリス・クーパー/ライアン・フィリップ/ローラ・リニー/デニス・ヘイスバート/カロリン・ダヴァーナス/ゲイリー・コール/キャスリーン・クインラン/ブルース・デイヴィソン/トム・バーネット
監 督 ビリー・レイ
ストーリー 野心家の若きFBI訓練捜査官オニールは、ある日上司のバロウズに呼び出される。彼はFBIのナンバーワン特別捜査官、ロバート・ハンセンとともに新設される“情報管理部”で仕事をするよう指令を受ける。だが、実際の彼の任務はハンセンの行動を逐一上司に報告することだった。
評  元FBI職員ロバート・ハンセンは、85年から15年近く数々の機密情報を旧ソ連に情報を流しつづけたとして逮捕された。その機密情報には衛星や早期警戒システム、大規模攻撃に対する報復計画など、かなり重要なものも含まれていたそうだ。冷戦終結以来、インターネットはじめ情報公開がオープンになったため、スパイ合戦は下火と思っていたが、決して無くなったわけじゃない。人間の猜疑心が無くならないと同じなんだろう。ちなみに逮捕当時56歳のロバート・ハンセンはコンピュータに精通していたこともあり、スパイを現役でできたようだ。うー、いまだに課金が怖くてスマホのアプリのダウンロードも出来ないオイラはますます時代に取り残されていくのかな。
2015.8.9記

タイトル アメリカン・ギャングスター
出 演 デンゼル・ワシントン/ラッセル・クロー/キウェテル・イジョフォー/キューバ・グッディングJr/ジョシュ・ブローリン/テッド・レヴィン/マーマンド・アサンテ/ジョン・オーティン/ジョン・ホークス/カーラ・グギーノ
監 督 リドリー・スコット
ストーリー 1970年代の初頭のニューヨークで牛耳っているギャングのボスの運転手をしていたフランク・ルーカスは、ボスの亡き後、東南アジアの麻薬を密輸する計画を決行する。時に横暴ともいえる強引なやり方で財力をつけたフランクは、マフィアにも一目置かれる麻薬王として街に君臨する。
評  「伊達さん、どうだろこの映画」「う〜ん、リドリー・スコットは好きだけど、今回のはちょっとな・・・。麻薬の裏社会の実話なんだろうけど、どうも嘘臭い」「さすが同業者にはわかりますか」「誰が同業者だ!お前の相方だろ。もっともこの見た目だけでここに居ることは否めないがな」「でも、デンゼル・ワシントンやラッセル・クローと実力派の二人が出てるだけで話題になるんじゃないか」「そんなの単なるブランド志向だろ」「だけど俺らだって、今んとこ“M−1優勝者”ってことしかないじゃん」
2008.2.3記

タイトル 歩いても 歩いても
出 演 阿部寛/夏川結衣/YOU/高橋和也/田中祥平/寺島進/加藤治子/樹木希林/原田芳雄
監 督 是枝裕和
ストーリー 夏のある日、横山良多は妻のゆかりと息子のあつしとともに実家に帰省した。この日は、15年前に他界した兄の命日。しかし、失業していることを口に出せない良多にとって、両親との再会は苦痛でしかなかった。
評  夏の帰省時期に田舎では良くあるなんてことない風景。田舎暮ししている者からすると普通すぎて何がいいのか分からなかった。ただタイミングのめぐり合わせがよいのか悪いのか、この評を書こうとしている矢先に私の父親が死んだもんで、なんか変に邪険に扱えない気がしてきた。とはいえ、まさか私の父を原田芳雄さんにダブらせる訳にもいかないので、ここは普通でスルーさせていただきます。ところでその黄色い蝶は“モンキチョウ”で、“モンシロチョウ”とは別の種類ですよ。私は子供の頃、昆虫マニアだったので知ってます。(そういえば昆虫図鑑を買ってくれたの、父親だったっけ)
2015.3.22記

タイトル アルティメット・エージェント
出 演 ペットターイ・ウォンカムラオ/ノンヌット・ソンブーン/ジャクリン・アピタナーノン/トニー・ジャー
監 督 ペットターイ・ウォンカムラオ
ストーリー 世界的な武器商人が身を潜める音楽プロダクションに潜入した諜報員のカムラオは、マミー・ラオとして歌手デビューすることになるのだが・・・。
評  バイクが爆破し、マシンガンが乱射され、ミサイルがぶっ飛び、戦車がボートに落下し、大型クレーンがぶっ倒れると、前作以上にやりたい放題!ウェスタンやサムライも登場し、もう訳わかりません。(全部書いちゃったから見所無くなるって!)前作と違って今回は潜入捜査官なんですが、英語の題名は『BODY GUARD2』でした。なぜそうなのかは最後にわかるのだが、そんな予測されるタイトルってどうなんでしょう。(さっき散々っぱらネタバレしたくせに!)一応、今回もしっかりトニー・ジャーにカメオ出演してもらっています。それにしても、前作に引き続きぞんざいな扱いを受けた、と言ってエンドロールでキレまくってる『パタヤ・マニアック』に出てたこの俳優、誰?
2012.7.29記

タイトル 阿波DANCE
出 演 榮倉奈々/勝地涼/北条隆博/橋本淳/尾上寛之/岡田義徳/星野亜希/笑福亭松之助/高樹沙耶/高橋克実/久保晶
監 督 長江俊和
ストーリー ヒップホップクイーンの茜は、両親の離婚で東京から徳島の高校に転校してくる。ダンス部のドアをたたいた彼女は、そこで同じクラスのコージやユッキーらが阿波踊りに熱中する姿に絶句。最初は対立する彼らだが、やがてヒップホップと阿波踊りを融合させた“AWA DANCE”を生み出す。
評  「♪アラ エライヤッチャ エライヤッチャ ヨイヨイヨイヨイ ハゲの殿様 高橋克実 若いフリして阿波踊り 踊るアラフィー 観るアラフィー 体こたえて踊れば損々! アラ エライヤッチャ エライヤッチャ ヨイヨイヨイヨイ 『セブンティーン』モデルの榮倉奈々は 愛しツンデレ顔がフル 口を開けば「無理!」ばかり 女優になれば“星野亜紀” 振りはKABAちゃん ホーイホイホイ」
2009.8.9記

タイトル アンフェア the movie
出 演 篠原涼子/椎名桔平/成宮寛貴/阿部サダヲ/濱田マリ/加藤ローサ/向井地美音/加藤雅也/大杉漣/寺島進/江口洋介
監 督 小林義則
ストーリー 何者かが仕掛けた爆弾で自宅の駐車場に止めてあった雪平の車が爆発炎上、学校に向かおうとしていた娘の美央が巻き込まれ爆風で大怪我を負ってしまう。雪平は刑事をしているために払う犠牲が娘の美央に及ぶことを心配し、刑事を辞めようかとさえ思い始める。しかし、数時間後、警察病院がテロリストに占拠されてしまう。
評  めちゃくちゃ暗いのに美人で子持ちで検挙率ナンバー1の刑事、設定自体“アンフェア”。原作のタイトルは『推理小説』と実は地味なのにアクション派手で“アンフェア”。TVドラマの最終回では犯人が『ポートピア殺人事件』なみで“アンフェア”。そのまま引きずったのか、ビックリするくらい馴染みのキャラの裏切りで“アンフェア”。さすが完結編。・・・えっ!今年の秋に「2」が公開だって!?そこまで“アンフェア”!!!
2011.5.1記

タイトル イースタン・プロミス
出 演 ヴィゴ・モーテンセン/ナオミ・ワッツ/ヴァンサン・カッセル/アーミン・ミューラー=スタール/イエジー・スコリモフスキー/シニード・キューザック/ミナ・E・ミナ/サラ=ジャンヌ・ラブロッセ/ドナルド・サンプター/ジョセフ・アルティン
監 督 デヴィッド・クローネンバーグ
ストーリー ロンドンの病院で産婦人科医をしているアンナのもとに、ロシア人の少女が運び込まれる。しかし、出産の直後に少女は命を落とし、日記と赤ん坊が残された。そこに記された内容に危険を感じながらも、赤ん坊の家族を見つけ出そうとするアンナ。彼女はあるロシアン・レストランにたどり着き、ロシアン・マフィアに雇われているミステリアスな男ニコライに出会う。
評  ロシアのマフィアが拡大したのはペレストロイカ以降なんだそうだ。資本主義は善と悪を二分化し、社会主義は善悪ともに政府が担う構図と言うことなのだろうか。そして悲しいかな、いまやロシアのGNPの40%がこのマフィアの稼ぎだとも言われている。必要悪”という言葉は存在して欲しくないが、現実はかくも厳しい。ウィゴはこれでアカデミー賞主演男優賞ノミネートとなる。確かに『ロード・オブ・ザ・リング』のアラゴランよりも、頭を角刈りの方が男らしいかも。ただしターミネーターっぽく見えなくもないが・・・。
2008.12.21記

タイトル 1408号室
出 演 ジョン・キューザック/サミュエル・L・ジャクソン/メアリー・マコーマック/トニー・シャルーブ/ジャスミン・ジェシカ・アンソニー
監 督 ミカエル・ハフストローム
原 作 スティーヴン・キング
ストーリー 作家で、アメリカ各地の超常現象などをルポしていたマイクのもとに、一通の手紙が届いた。その内容はドルフィンホテルの1408号室には絶対に入ってはならないというもの。好奇心をかき立てられたマイクはホテルに出向き、入るのをやめさせようとする支配人のオリンを説得し、何とか1408号室に入る。
評  「いやー、やっと着いたなぁ。ホテル。なんかベルボーイ的な人いないかなぁ」「あっ、すいやせ〜ん、ようこそセンチュリ・・・えー・・・ロイヤル・・・ホテルへようこそ!」「覚えとけや!なんで自分のホテルの名前覚えてないの?」「すいやせ〜ん」「じゃあこの荷物」「お預かりします。じゃあチップを」「いきなり!?いきなりチップ必要なの?」「えー、実はここの1408号室、入った人が死んでしまうと言われてましてぇ。訳わかんない事が起こるそうなんです。だからお客様が逃げ出す前に頂こうと思いまして・・・」「言っちゃダメだろ、そういうこと。でも逆に気に入った!俺そういうの好きだから」「えっ!?でも怖いというより、志村けんの一人コントみたいですよ」「なんだそれ?どすっかなぁ。ま、いいや、早く荷物持ってきて」「ハーイ!」「痛ッ!!なんでキャリーバッグ転がして俺にぶつけんだよ!!ふざけんな!!」「すいやせん・・・」「チップ戻ってきたよ。やっぱこのホテルやめるわ」「では、隣のホテルをご紹介させて頂きます」「なんだよ?やけに手際いいな」「実は私は隣のホテルの者です」
2012.2.19記

タイトル イントゥ・ザ・ワイルド
出 演 エミール・ハーシュ/マーシャ・ゲイ・ハーデン/ウィリアム・ハート/ジェナ・マローン/キャサリン・キーナー/ヴィンス・ヴォーン/クリステン・スチュワート/ハル・ホルブルック/ブライアン・ディアカー/ザック・ガリフィアナキス
監 督 ショーン・ペン
ストーリー 大学を優秀な成績で卒業したクリスは車や財布を捨て、自由を手に入れるための放浪の旅に出る。労働とヒッチハイクを繰り返し、アメリカからアラスカへと北上。アラスカ山脈の人気のない荒野へと分け入り、捨てられたバスの車体を拠点にそこでの生活をはじめる。
評  「待てよ!村上」「止めるな!池田、俺は行くんだ」「いったいどういうことだよ!いきなり一人で宛ての無い旅に出るってよ」「俺はなぁ、この物や金をありがたがる社会に嫌気が差したんだ。俺はもっと人間が自然となれる場所を探しに行くんだ」「お前、ヌーディスト村は日本には無いぞ」「そういう意味じゃねぇよ!そんな俗っぽいものじゃなく、もっと純粋なものを見つけたいんだ」「そうか・・・。そこまで言うなら止めないよ。でも一つ聞いていいか」「なんだ?池田」「俺たちの友情は純粋なものじゃなかったのか」「池田ー!!」「村上ー!!」
2008.11.9記

タイトル インベージョン
出 演 ニコール・キッドマン/ダニエル・グレイグ/ジェレミー・ノーサム/ジャクソン・ボンド/ジェフリー・ライト/ヴェロニカ・カートライト
監 督 オリヴァー・ヒルシュビーケル
ストーリー ある日、米国でスペースシャトルの衝突事故が起き、国中が大騒ぎになる。そんな折、精神科医キャロルの元夫が、急に息子との面会を要求してくる。その突然の変化が気になった彼女は友人のベンにも相談し、息子を元夫に会わせることにする。
評  藤子F先生の短編『流血鬼』にちょっと似てます。(こっちの方がシニカルですが・・・)まあ、宇宙生物感染ものはたくさんありますのでパクリとまで言いませんが、いまさら感が否めませんでした。しかし、それをニコール・キッドマンの女優力が、十二分に魅せてくれました。“無表情”の顔に“表情”を感じさせる彼女に想定以上に感嘆です。もひとつ、ビックリしたのは今日びのハロウィンってスーパーマンとかの格好もアリなんだぁ。
2007.10.28記

タイトル ウディ・アレンの夢と犯罪
出 演 ユアン・マクレガー/コリン・ファレル/ヘイリー・アトウェル/サリー・ホーキンス/フィル・デイヴィス/ジョン・ベンフィールド/クレア・ヒギンズ/デヴィッド・ホロヴィッチ/ジェニファー・ハイアム
監 督 ウディ・アレン
ストーリー ビジネスの世界での成功を夢見る兄イアンと、酒とギャンブルを愛し、恋人共々それなりに充足した日々を送っている弟テリー。ある日、イアンとテリーは破格で売られていたいわくつきの小型クルーザーを共同で購入し、カサンドラズ・ドリーム号と名づける。
評  ニューヨーク出身の巨匠ウディ・アレンは、評価は高いが興行は悪いというレッテルに苛まれ、『さよなら、さよならハリウッド』で文字どおりハリウッドと決別。そして新天地をヨーロッパを舞台とした映画を送り出したのが、ロンドン三部作と呼ばれる『マッチポイント』『タロットカード殺人事件』と本作。『マッチポイント』はスカーレット・ヨハンソンの人気とともに話題になったが、他は鳴かず飛ばず。本作に至っては日本では劇場公開されなかった。この映画に出てくる船の名前“カサンドラズ・ドリーム”というけど、カサンドラってギリシャ神話に出てくる王女の名前で、彼女が悲劇の予言者だって知ってたのかな?
2015.9.13記

タイトル 噂のアゲメンに恋をした!
出 演 デイン・クック/ジェシカ・アルバ/ダン・フォグラー/ロニー・ロス/シャーラン・シモンズ/トロイ・ジェンティル/サーシャ・ピーターズ/コナー・プライス/ジョデル・ミカ・フェルランド/エリア・イングリッシュ
監 督 マーク・ヘルフリッチ
ストーリー 「彼とHすると、次に運命の人とめぐり会える」といううわさを立てられてしまった歯科医のチャーリー。おかげで、彼のもとには関係を求める美女が殺到する事態に。しかし、そんなチャーリーの前に魅力的なペンギン飼育係のキャムが現れ、彼は本気で惹かれ始める。
評  『ダーク・エンジェル』以来セクシー女優として頭角を現したジェシカ・アルバの定番的恋愛コメディです。むしろ同時期の『ファンタスティック4』の方に注目が集まってたので箸休め的な位置づけでしょうか。ちょうどこの頃のFHM誌で“世界一セクシーな女性”で第一位を獲得しており、映画もそんな彼女の人気だけで採用していると見られたのか、これからしばらく彼女はラズベリー賞最低主演女優賞のノミネート常連になってしまいます。ま、主演女優続けられるだけ立派です。それにしても“アゲメン”って何?皿うどんに入ってるヤツ?(それは“揚げ麺”)そりゃ“アゲチン”とはできなかったろうけど・・・。(でも、うらやましい。)
2016.2.14記

タイトル 88ミニッツ
出 演 アル・パチーノ/アリシア・ウィット/エイミー・ブレネマン/リーリー・ソビエスキー/ウィリアム・フォーサイス/デボラ・カーラ・アンガー/ベンジャミン・マッケンジー/ニール・マクドノー/リーア・ケアンズ/スティーブン・モイヤー
監 督 ジョン・アヴネット
ストーリー 異常犯罪分析医ジャック・グラムの証言を基に、女性を狙った猟奇殺人犯フォスターへの死刑が宣告される。9年後、死刑執行の日が近づくなか、フォスターの事件に酷似した連続殺人が発生。フォスターの事件に酷似した連続殺人が発生。フォスター無罪の可能性も浮かび上がり、さらに死刑執行日の朝にジャックの知人が新たな被害者となる。
評  「この事件はなんとなく『24』に似てますよね。ケータイ多用してますし、刑事の名前がジャック”ですし」「なるほろ。ところで皆さんは『金田一少年の事件簿』のタロット山荘殺人事件”を知っていますか?」「いや知らない」「私もハゲに同じ」「その中でタロットカードのハンギング”のカードは実は逆さ吊り”だったというのが事件解明の鍵になるんです」「それ、あんま関係なくね」「でも、探偵、意外に早く解決できそうですね」「いや、この私が33分持たせて見せます!」「六郎君、88分なんだけど・・・」
2009.1.18記

タイトル エイリアンズVS.プレデター2
出 演 スティーヴン・パスカル/レイコ・エイルスワース/ジョン・オーティス/デヴィッド・バードコー/ジョニー・ルイス/アリエル・ゲイド
監 督 コリン・ストラウス/グレッグ・ストラウス
ストーリー コロラド州のガニタン。人口5000人余りのこの小さな町で、エイリアンとプレデターの本能を合わせ持つプレデリアンと、対する最強のニュー・プレデターが火花を散らす。壮絶な戦いは住民をも巻き込んで、町はあっという間に破壊され尽くす。
評  「今回、プレデターにエイリアンが寄生した“プレデリアン”が登場するやんか。そんなん他に考えてみたんや」「ほう、どんなんや」「小倉優子にエイリアンが寄生して“小倉アン”」「あんこか!俺はつぶあんがえぇな。それよか今度は俺が考えた」「ほう、どんなんや」「ビリーズ・ブートキャンプをエイリアンがやって“ビリジアン”」「緑か!寄生やのうなっとるし。お前じゃダメだ。俺が考えた」「ほう、どんなんや」「アラバマ州の州都、モンゴメリーにエイリアンがやってきて“モンゴリアン”と“メリーアン”」「チョップ〜!キラー・カーンとアルフィーか!二匹もいらんわ!今度は俺が考えた」「ほう、どんなんや」「野菜をエイリアンが食って・・・」
2007.12.30記

タイトル エディット・ピアフ 〜愛の讃歌〜
出 演 マリオン・コティヤール/シルヴィー・テステュー/パスカル・グレゴリー/エマニュエル・セニエ/ジャン=ポール・ルーヴ/ジェラール・ドパルデュー/クロチルド・クロ/ジャン=ピエール・マルタンス/カトリーヌ・アレグレ/マルク・バルベ/カロリーヌ・シロル/マノン・シュヴァリエ/ポリーヌ・ビュルレ
監 督 オリヴィエ・ダアン
ストーリー 歌手を目指す母アネッタの娘エディットは、祖母が経営する娼館で娼婦のティティーヌらに育てられる。やがて母のように道で歌い始めたエディットは、名門キャバレーのオーナー、ルイ・ルプレに見出される。
評  フランスでもっとも愛されたシャンソン歌手、エディット・ピアフ。日本ではかつて、越路吹雪が『愛の讃歌』の日本版を歌いヒットし、美和明宏が彼女の生涯を描いた舞台を演じ有名になりました。最初同じ鳥の名前なので、美空ほばりのように不屈の精神で戦争の時代を生き抜いた女性なのかと思ってましたが、意外とめっちゃ明るく恋に一途な女性だったことがわかりました。彼女が『愛の讃歌』を捧げたマルセル・セルダンは、以前彼女にこう言ったそうです。「エディット、君は僕なんかより、ずっとすばらしい仕事をしているんだね。あの人たちを幸福にするのが君の仕事なんだ」この映画でマリアン・コティヤールはアカデミー賞主演女優賞を獲得し、今や引っ張りダコの女優となりました。果たしてマルセルはここまで予想したんでしょうか。
2010.8.22記

タイトル エバン・オールマイティ
出 演 スティーヴ・カレル/モーガン・フリーマン/ローレン・グレアム/ジョン・グッドマン/ワンダ・サイクス/ジョン・マイケル・ヒギンズ/モリー・シャノン/ジョニー・シモンズ/グレアム・フィリップス/ジミー・ベネット
監 督 トム・ジャドヤック
ストーリー “世界を変えよう”を公約に掲げてみごと下院議員に当選したエバン・バクスターはTVキャスターの仕事をやめ、一家でヴァージニア州の郊外へ引っ越してくる。そして早速ベテラン議員ロングから大役を任されるなど幸先の良いエバン。ところが公約を実現したいと神に祈った次の日から状況が一変。神がエバンの前に現れ、ノアの箱舟を作るよう告げられる。
評  旧約聖書正典『創世記』にノアの箱舟の伝説が描かれている。神は自らが創造した人間が悪行をおこなっていることに腹を立て、洪水を起こし滅ぼそうとした。しかし、神に従順で無垢な心を持ったノアは救おうと彼に箱舟を造るように命じた。どうやら神は、イエスマンしか認めない上司のようだ。ここに登場するモーガン・フリーマンの神は好感が持てる。「神はチャンスを与える」は名言です。『ブルース・オールマイティ』からのこのシリーズは続けてもらいたいですね。ところで、集まったのが野生の動物たちってことだけど、なんでアメリカに象とかライオンとかいるの?白熊やパンダまでいるぞ。
2008.9.21記

タイトル エリザベス ゴールデン・エイジ
出 演 ケイト・ブランシェット/ジェフリー・ラッシュ/クライヴ・オーウェン/サマンサ・モートン/アビー・コーニッシュ/ジョルディ・モリャ/リス・エヴァンス
監 督 シェカール・カプール
ストーリー 1585年、エリザベス1世はプロテスタントの女王としてイギリスを統治していた。だが、欧州全土をカトリックの国にしようと目論むスペイン国王フェリペ2世は彼女の失脚を画策する。そんな女王の前に、新世界から戻ったばかりの冒険家ローリー卿が現れる。
評  “処女王(VirginQueen)”と呼ばれたエリザベス女王。果たして彼女の羊水は腐っていたか?そんなことありえないことは当然に倖田來未は知っている。彼女は、聴いている人が限られる深夜のラジオで“迷信”を言っただけだ。医療の専門家でもない彼女の発言が、どうしてここまでバッシングされるんだ?無責任にヤジるだけの“便所の落書き・2ちゃんねる”の書き込みを世論として拡声したマスコミと。それに乗っかったさもしい妬み屋達のせいだ。お前ら、メアリー同様に極刑に処す!クーちゃん、君はエロかっこいい女の時代を築いた“偉大な女王(GreatLady)”だ。こんな逆境にめげずゴールデン・エイジに返り咲け!
2008.2.17記

タイトル オーシャンズ13
出 演 ジョージ・クルーニー/ブラッド・ピット/マット・デイモン/アンディ・ガルシア/ドン・チードル/バーニー・マック/エレン・バーキン/アル・パチーノ
監 督 スティーブン・ソダーバーグ
ストーリー ラスベガスの大ボス、ヨーロッパ一の大泥棒、ユーロポールの腕利き刑事というトリプル包囲網を潜り抜け、門外不出の名宝と引き換えに1億9000万ドルを手に入れたダニー、ラスティ、ライナスらチームの面々。彼らは因縁の地ラスベガスで再び大きな獲物を狙うことにする。
評  「チッチク、チッチッチ-、イチ、イチ、一番世界一、セクシー男だYO!ハーイ、男の色気を醸し出す、ジョージ・クルーニーYO!ハーイ、チッチクチッチ、チッチッチー。離れる女はいないのに、ジュリア・ロバーツ降板YO!ハーイ、いち、いち、一応言っとくけど、台本の都合だYO!、チッチク、ホントかな?チッチク、ホントかな?・・・チッチク、チッチチー、めちゃめちゃイケてるいい男、ブラッド・ピットだYO!ハーイ、うちに帰ればお父さん、アンジーのダンナだYO!ハーイ、チッチクチッチ、チッチチー、カネ、カネ、金は持ってるけど、小銭は稼ぐのYO!ハーイ、ちょくちょくかけてるケータイは、ソフトバンクかな?チッチク、ミルク代!チッチク、オムツ代!」
2007.8.12記

タイトル ALWAYS 続・三丁目の夕日
出 演 吉岡秀隆/堤真一/小雪/堀北真希/もたいまさこ/須賀建太/小日向文世/三浦友和/薬師丸ひろ子
監 督 山崎貴
制作年 2007年
ストーリー 昭和34年春。東京オリンピックが決まり、日本が高度成長時代に足を踏み入れることになる年。黙って去って行ったヒロミを思い続けながら、淳之介と暮らしていた茶川のもとに、川渕が再び淳之介を取り戻しにやってした。人並みの暮らしをさせることを条件に淳之介を預かった茶川は、安定した生活をするために、そしてヒロミに一人前の自分を見せるため、“芥川賞”の夢に向かって再び執筆を始める。
評  朝、映画館へ行ってビックリ!なんだこの人だかりは!!昨日の『金曜ロードショー』に触発されたのか、続編見たさに団塊の世代の皆さんが押しかけたのか。ホントはシンミリ観たかったんだけど、おかげで一気に冷めてしまった。落ち着いてみれば懐古趣味のオンパレードで、「あったあったネタ」ばっかし。明らかに前作の2番煎じで、今回は最後まで冷ややかに眺めてしまった。のっけのゴジラは虚を付かれたけど。ドラマ慣れしちゃった堀北真希ちゃんも朴訥さがなくなって、津軽弁が響いて来ないしなぁ・・・。
2007.11.4記

タイトル 大いなる陰謀
出 演 ロバート・レッド・フォード/メリル・ストリープ/トム・クルーズ/ピーター・バーグ/アンドリュー・ガーフィールド/マイケル・ペーニャ/デルク・ルーク
監 督 ロバート・レッド・フォード
ストーリー 未来の大統領と目される上院議員のアーヴィングは、テレビジャーナリストのロスに最新の戦略についての情報をリークする。そのころ、大学教授マレーの教え子は、兵士としてアフガニスタンの雪山でその戦略のひとつに携わっていた。
評  アメリカは、イラクやアフガ二スタンに比べると自国が優秀と思っているらしい。もしイラクが核を持てば、子供が拳銃を持っていると同じということか。これはアメリカの“大いなる横暴”ではないのか。マレー教授はトッドの抗弁に「残念ながらハートがない。経験が無い分“空論”だ」と言っていた。アメリカは本国が攻撃された経験が少ないため、9.11事件程度でヒステリックに狂乱した。現在進行中の大統領選じゃ民主党のヒラリーとオバマしか出てこないところを見ると、アメリカも共和党ブッシュのやったイラク戦争が失敗だったことを国民も気づいているってことだろう。
2008.4.20記

タイトル 男と女の不都合なセックス事情
出 演 マコーレー・カルキン/クノ・ベケール/エリザ・ドゥシュク/アレクシス・ジーナ/ジョアンナ・マイルズ/エリック・ライヴリー/ジェイミー・レイ・ニューマン/トレイシー・トムズ
監 督 マイルズ・ブランドマン
ストーリー マンネリ化したセックスライフと向き合う二組のカップル。ジェームスとヘザー、エリスとルネ。彼らは世界的に有名なセックス・セラピストから教えを仰ぎ、スワッピングという一つの解決策を提示される。一方にはスリルを与えもう一方には幻滅を味あわせる危険な橋を渡りながらも、彼らは次第に、自身の愛について答えを見出していく。
評  『ホーム・アローン』で世界的に有名な子役としてギネスに認定されるまでなったマコーレー・カルキン。彼のその後の人生は波乱に満ちている。高額になった彼のギャラを巡り両親が裁判で争いその渦中に巻き込まれ、また、マイケル・ジャクソンと親交があったため児童虐待の被害者に祭り上げられた。その心労のせいかマリファナに手を出し逮捕された。そんなわけでこんなスワッピングを奨励するようなパクリのパクリみたいな邦題つけられるような低俗映画しか出られなくなっってしまった。・・・とはいえ、昨年、重度のヘロイン中毒が判明し、残り数ヶ月の命なんだとか。あまり悪い事も言えなくなった。
2013.3.17記

タイトル 俺たちフィギュアスケーター
出 演 ウィル・フェレル/ジョン・ヘダー/ウィル・アーネット/エイミー・ポーラー/クレイグ・T・ネルソン/ジェナ・フィッシャー/ウィリアム・フィクトナー/ロマニー・マルコ/ニック・スウォードソン/ロブ・コードリー/ルシアナ・キャロ/ルーク・ウィルソン/キャサリン・タウン
監 督 ウィル・スペック
ストーリー マッチョで派手な演出を売りにしているフィギュアスケーターのマイケルズと、繊細なナルシストのマッケルロイは世界選手権で同点1位となり、表彰台で大乱闘を繰り広げてしまう。2人は男子シングル部門から永久追放の裁を受けるが、男子ペア部門での復活に望みをかけペアを組みスケートリンクに上がることなる。
評  浅田真央「わかりやす〜いギャグがいっぱいのドタバタ映画だけど、どうしてこう下ネタに走るのかしら」小塚崇彦「金正日までしっかり出して皮肉ったギャグは面白かったぜ」鈴木明子「3日目の順位に日本が7位に入ってたよね。選手名の“SUGURI”は村主章枝さんだとして“TOMITA”って誰?」安藤美姫「敵のウォルデンバーグ姉弟見てたら『キャンディ・キャンディ』のイライザとニールを思い出したわ」織田信成「マイケルが酔っ払ってアイスショーに出てるけど、あれはダメだよ。酒は失敗の元なんだから」高橋大輔「お前が言うと説得力あるな」織田「お主、それ以上申すと手打ちに致すゾ!」
2010.2.7記

タイトル 俺たちプロボウラー
出 演 ロス・パターソン/タラ・リード/クレイン・クロフォード/レイ・ワイズ/ロブ・ヒューベル/レイチェル・ハンター/ロビン・ライヴリー/ジョン・ディマジオ/ヴィンセント・パストーレ/サラ・アン・シュルツ/ロバート・キャラダイン/ヴィニー・ジョーンズ
監 督 トミー・リード
ストーリー 俳優志望のロスは、親友のマイクと共にピザ屋でバイトをしながら、俳優としてハリウッドで成功することを夢見ていたのだが、エージェントからも契約を打ち切られ、挙句にバイトもクビになってしまった。憂さ晴らしにマイクと二人でボウリング場で大はしゃぎしていた時に、ボウリング協会の関係者から腕を見込まれスカウトされる。
評  「日村ぁ、俺思うんだけどさ、ボウリングって下火だって言われてるけどけっこう皆んな好きじゃん」「だよな、中山秀さんとか柳葉さんとか、うまい人多いもんな」「一応、俺らもラサールさんの“芸能人ボウリング部”に入ってんじゃん。この映画みたいに少しは人気アップに貢献したいと思う訳よ」「じゃあ、ロスみたいに服の片袖とるか?」「パクってどうすんだよ。でもビジュアルは必要だな。そういえばライバルがジェリーだから、お前ジュリーの真似してボール持って構えろよ」「は?“ジェ”と“ジュ”が微妙に・・・まいっか。・・・こうか」「やっぱ声出さないとインパクトないか。よし今度は子供の頃の若乃花のマネでやってみて」「あどでぇ、ボクでぇ・・・ウギャ!!」「ワりぃ、あんまブサイクなんでムカついて顔にボールぶつけちった。おっと『P★League』始まる時間だ。俺帰るわ」「てんめぇ待て!設楽ぁ〜!!」
2012.7.15記

タイトル 俺は、君のためにこそ死ににいく
出 演 徳重聡/窪塚洋介/筒井道隆/岸惠子/前川泰之/中村友也/多部未華子/勝野洋/遠藤憲一/石橋蓮司/中越典子/桜井幸子/戸田菜穂/宮崎美子/寺田農/的場浩司/伊武雅刀
監 督 新城卓
制 作 石原慎太郎
ストーリー 太平洋戦争末期、富屋食堂を営む鳥濱トメは、知覧が特攻基地となったことを知った。トメに会いに来ては飛び立っていく特攻隊員たち。複雑な思いを胸に秘め、母親代わりとして慈愛の心で彼らを守り続けていく。・・・やがて終戦。しかし、それで全てが終わったわけではなかった。罪の意識を抱えた生き残った特攻隊員の試練をも、トメは目の当たりにすることになる。
評  俺の知っているのは石原慎太郎は『NOと言える日本人』。それから運輸大臣になって問題発言めちゃくちゃかましていたこと。さすが“太陽族”流行らしただけの気概のある人だと思っていた。でも、都知事続けてからちょっと見方が変わってきた。今回の選挙は、きっと身を引いた方がかっこよかったぜ。やはり権力を握ると人は変わるのか。しかし、特攻に散った若者たちの英霊をこれほど慈しむ、その心根には素直には感動した。彼らが守った“日本の国体”を果たして俺たちは受け継いでいるか。石原さん、あなたが今しなきゃならないのは“東京”に固執することか?
2007.5.13記

タイトル 母べえ
出 演 吉永小百合/浅野忠信/檀れい/志田未来/佐藤未来/中村梅之助/笹野高史/でんでん/神戸浩/近藤公園/茅島成美/松田洋治/吹越満/左時枝/小林稔侍/倍賞千恵子/戸田恵子/大滝秀治
監 督 山田洋次
ストーリー 世界情勢が緊張を帯びてきた昭和15年。ドイツ文学者の父・滋が、反戦を唱えたとして逮捕されてしまう。悲しみにくれる母・佳代と2人の娘だったが、父の教え子や親類、近所の人たちに支えられ、明るく力強く生きていこうとする。
評  『父へのレクイエム』という題名で応募した読売女性ヒューマン・ドキュメンタリー大賞で優秀賞を獲得した映画スクリプター、野上照代の小説が原作。彼女の父親は、新島繁というペンネームで活躍したドイツ文学者である。マルクスに信奉し、この映画でもあるように治安維持法違反で投獄されてしまう。治安維持法は当時のロシア革命に脅威を感じ制定された共産主義革命運動を取り締まる法律。この政府の姿勢が共産主義の中国との間に緊張を生み、支那事変へと発展していったわけだ。歴史というのは、思想のせめぎ合いみたいなもので、生まれてくるものはほとんど悲劇である。何でも受け入れされる母”の愛こそ世界平和につながるのではないだろうか。(話でかすぎるわ!)
2013.9.29記

タイトル 怪談
出 演 尾上菊之助/黒木瞳/井上真央/麻生久美子/木村多江/瀬戸朝香/津川雅彦/榎木孝明/六平直政/光石研/一龍斎貞水
監 督 中田秀夫
ストーリー 煙草売りの新吉は三味線の師匠、豊志賀の所に出入りするうちに、いつしか深い仲になる。しかし、二人の間に自分たちの知らない深い因果が隠されており、新吉の父親は20年前に豊志賀の父親を殺していた。年の差を超えた新吉と豊志賀の恋物語は、ふとした言い争いからほころび始める。
評  怪談話と申すは近来大きに廃(すた)りまして、余り寄席(せき)で致す者もございません。こたびは日本ホラーの第一人者、中田秀夫氏の監督の手腕にて“電劇”という試みを致するが、あにはからんや上出来という結果には成り申せなんだった。黒木瞳においては情念根深き女を演ずるも、御身の優しさが仇となり、微塵の恐怖も感じ得ません。さすれども、げに怖ろしきは女の怨念。歌舞伎界の雄、尾上菊之助は可のなく不可もない所でありましたが、市川海老蔵であれば、阿鼻叫喚の地獄絵図が垣間(かいま)見れたやも知れません。これにて一巻の終わりでございます。
2007.8.5記

タイトル 画家と庭師とカンパーニュ
出 演 ダニエル・オートゥイユ/ジャン=ピエール・ダルッサン/ファニー・コタンソン/エロディー・ナヴァール/アレクシア・バルリエ/ヒアム・アッバス
監 督 ジャン・ベッケル
ストーリー 都会での家族との生活に疲れ、生まれ故郷に戻ってきた画家のキャンバス。荒れ果てた庭の手入れに来てくれたのは、かつての幼なじみであるジャルダンだった。2人は自分たちの人生を語り合いながら、仕事に生きがいを見いだし、幸せで穏やかな日々を過ごす。
評  私は絵を見るのは結構好きだが、興味がない人の気持ちもわかる。子供のころからマンガばっかり読んでたときは絵がストーリーを描写するものだという感覚だったので、動かない一枚の絵にあまり興味がなかった。まさしくシャルダンの「何も感じない」の心境だった。ある日美術館で本物の油絵を見たとき、その絵の具の盛り上げ方だったり、離れてみれば一色なのに細かに濃淡が違う色を重ねていたり、その技術の宝庫に感動した。それから絵が好きになったのだが、良くないのはそれが人より優位になったと勘違いしてしまうことだ。あくまで価値観が変わっただけなのに。絵に関心のないシャルダンだが、草を刈る大鎌には目を光らせていた。このときキャンバスは彼の自分に対する感覚がわかったと思う。趣味が違う友人というのは、自分を客観視できるので非常に大切な存在なんだと思う。
2016.7.3記

タイトル 片腕マシンガール
出 演 八代みなせ/亜紗美/島津健太郎/穂花/西原信裕/川村亮介/秀平/石川ゆうや/菜葉菜/岸建太朗/岡本良史/デモ田中/木嶋のりこ/諏訪太朗
監 督 井口昇
ストーリー ヤクザの息子をリーダーとした不良グループのいじめにより、たった一人の弟を亡くした女子高生アミ。彼女は弟が遺した“殺したいやつ”ノートを基に復讐を誓うが、捕えられ拷問に合い、片腕を失ってしまう。何とか脱出したアミは、同じく息子を失った母親ミキとともに、復讐するための特訓を開始する。
評  “萌え系スプラッター”とでもいおうか、ある意味今風な斬新さに目は釘付けになってしまった。素人臭くて、グロくて、ドぎついけど笑えてしまうまさしくニュータイプ。この井口監督はAV監督を経てきているだけあって、おっぴらにはできないものほど観たくなる心理をよく知っているようだ。こんなキワモノキライじゃないです。あの宮藤官九郎の劇団大人計画の俳優をやっているのも納得できる。それはさておき、最近「艦隊これくしょん」なる萌え系少女が大日本帝国海軍の艦艇を模したゲームが流行っているそうで、イメージがなんか似ている。きっと最近の感性は、硬派なのか軟派なのかわからないのが、良いのだろうな。『スペース・コブラ』の世代としては時代を感じますよ。
2014.2.16記

タイトル カティンの森
出 演 マヤ・オスタシェフスカ/アルトゥル・ジミイェフスキ/マヤ・コモロフスカ/ヴワディスワフ・コヴァルスキ/アンジェイ・ヒラ/ダヌタ・ステンカ/ヤン・エングレルト/アグニェシュカ・グリンスカ/マグダレナ・チェレツカ/パヴェウ・マワシンスキ/アグニェシュカ・カヴョルスカ/アントニ・パヴリツキ/クリスティナ・ザフファトヴィチ
監 督 アンジェイ・ワイダ
ストーリー 1939年、ポーランドはドイツ軍とソ連軍に侵攻され、すべてのポーランド軍将校はソ連の捕虜となった。アンジェイ大尉は、彼の行方を探していた妻アンナと娘の目前で、東部へ連行されていく。アンナは夫の両親のもとに戻るが、義父はドイツに逮捕され収容所で病死し、残された家族はアンジェイの帰還を待ち続ける。
評  「“カティンの森事件”というのは、第二次世界大戦中、ソ連軍が約2万2千人のポーランドの将校や聖職者らを森の中で虐殺した事件だそうです。当時、ポーランドは独ソの対立の渦中にあり、お互いから侵略されていました。1943年にドイツ軍が遺体が埋められているのを発見しこの事件が発覚したのですが、大戦が終わると、なぜかこの事件はナチスドイツは起こした事件とされてしまったのです。それは大戦後、ポーランドはソ連の庇護を受けていたので、ソ連を非難する事件は公にできなかったからです。まるで、自分らが今まで研究してきたことを否定されるのを恐れて、新たな発見をした者の研究を『改竄だ』『捏造だ』とあげつらう理研のようです。STAP細胞はあります!どうかSTAP現象が論文の体裁上の不備によって否定されるのではなく、科学的な実証、反証を経て研究が進んでいくことを心から願っています。」「話がSTAP細胞並みに変化しましたね」
2014.5.4記

タイトル 仮面ライダー THE NEXT
出 演 黄川田将也/高野八誠/加藤和樹/石田未来/森絵梨佳/益子梨恵/六角慎司/未來貴子/嶋田久作/斎藤洋介/田口トモロヲ/納谷悟朗
監 督 田崎竜太
ストーリー 奇怪な連続殺人事件の現場に、失踪中の人気アイドルChiharuの曲が流れているといううわさが立つ。本郷猛は、彼の受け持つ生徒でChiharuの友人・琴美とともに、Chiharuの兄・風見志郎を訪れる。しかし、その志郎はショッカーの改造人間・仮面ライダーV3だった。
評  X「いきなり“PG-12指定”かよ!」アマゾン「キー!これヒーロー映画か?ほとんどホラーじゃん」ストロンガー「そうだよな。チェーンソーまで振り回して、まるでレザーフェイスだぜ」スカイライダー「しかしバイクまでワイヤーで吊るのは、やり過ぎじゃね?」スーパー1「それより敵なのに金色のライダーの方がかっこよく見えるぞ」ブラック「ところで前作の命がけで守った彼女は?」ブラックRX「ていうか、続編って感じ、全くしない」ライダーマン「わわっ、何で皆んなライダーなんだ?さては誰かナノロボット撒き散らしたろ!」
2010.8.15記

タイトル カラヴァッジョ 天才画家の光と影
出 演 アレッシオ・ボーニ/エレナ・ソフィア・リッチ/ジョルディ・モリャ/パオロ・ブリグリア/ベンヤミン・サドラー/クレール・ケーム/マリア・エレナ・ヴァンドーネ/マウリツィオ・ドナドーニ/シモーネ・コロンバリ/セイラ・フェルバーバウム/ルベン・リジーロ
監 督 アンジェロ・ロンゴーニ
ストーリー ミラノからローマへ出たカラヴァッジョ。画家のマリオ・ミンニーティの協力で工房に入り、次第に成功を収めていく。しかし、教皇に献上する絵のモデルに町の娘のレナを使ったことから非難を浴び、レナに対しても危害が及んでしまう。逆上したカラヴァッジョはレナに傷を負わせた相手を刺してしまう。
評  ミケランジェロ・メリージ・カラヴァッジョ。同じミケランジェロなので彫刻の方で有名なミケランジェロとカブりがちだが、カラヴァッジョは彼より1世紀後に活躍した。それもわずか15年という短い画暦で“17世紀イタリアを代表する画家”として評価される天才画家だった。しかし数々の犯罪を繰り返し、ついには殺人までも犯してしまう。皮肉なことにそんな彼の罪が重なるにつれ、描く作品が円熟していったと言われる。彼の描くのは宗教画なのだが、異様にリアルなのだ。そのコントラストが強いその画法は後の芸術家に多くの模範となったのだ。それにしても彼の絵の多くに幼い男の子がエロティズムに描かれているのを見ると、乳首を少年で隠した写真程度は大したことないと思った。こないだ発売中止が決定した葛西智美の写真集が悔やまれる。
2013.3.24記

タイトル 華麗なるアリバイ
出 演 ミュウ=ミュウ/ランベール・ウィルソン/ヴァレリア・ブルーニ・テデスキ/ピエール・アルディティ/アンヌ・コンシニ/マチュー・ドゥミ/カテリーナ・ムリーノ/モーリス・ベニシュー/エマニュエル・リヴァ/セリーヌ・サレット/アガト・ボニゼール/ダニー・ブリヤン
監 督 パスカル・ボニゼール
ストーリー 上院議員のアンリとその妻は、週末には田舎にある屋敷に客たちを招いてもてなしていた。ある週末、精神分析医のピエールとその妻が招待されてやって来る。だが、同時にピエールの愛人エステルも姿を現す。
評  「フランス映画だけどこれもアガサ・クリスティの『ホロー荘の殺人』なんですね。やっぱり有名な方の作品は世界に認められるですね。私も真央と世界を回ってたんで実感しました。それにこの奥さんの気持ちなんとなく分かるなあ。私の場合、親ですけど、こう妹が世間に注目されるようになると『自分は愛されていない』と思っちゃうんでしょうね。嫉妬ですよね。さすがに殺意まで持ちませんでしたけど、私の場合グレちゃいましたね(笑)。やっぱり固執しちゃだめですね。今はバラエティにも呼んでもらえてますし。氷を降りたからですかね、今んとこ、スベッてないですからね。え、今のは減点ですか?」
2015.3.1記

タイトル 歓喜の歌
出 演 小林薫/安田成美/伊藤淳史/由紀さおり/浅田美代子/田中哲司/藤田弓子/根岸季衣/光石研/筒井道隆/笹野高史/塩見三省/渡辺美佐子/斎藤洋介/片桐はいり/でんでん/安田祥子/リリー・フランキー/立川志の輔/立川談志
監 督 松岡錠司
ストーリー 文化会館で働く飯塚主任は、似た名前の2つのコーラスグループを聞き違え、大晦日のコンサートホールをダブルブッキングしてしまう。双方に掛け合うものの、どちらも一歩も譲らず大問題に発展。“事なかれ主義”で生きてきた飯塚だったが、2つのグループの板ばさみとなってしまい途方に暮れる。(立川志の輔:創作落語『歓喜の歌』より)
評  「えー、もうすぐ大晦日でございますね。大晦日には『第九』を聞きながら年越しそばを食べるのが私の年中行事でございまして、もちろんそのソバはペヤング焼きソバ”でございます。さて、日本で年末になると決まって聞こえてくる『第九』でございますが、その理由は実は意外に世知辛いものだったんですな。第九”が年末に演奏されるようになったのは戦後からでございまして、貧しかったオーケストラが餅代稼ぎで始めたものだったそうでございます。その選曲の理由は、この曲がコーラスが加わるため大人数になりますし、その友達が客になることもある訳でございます。またコーラスにアマチュアを混ぜてコストダウンも図れた訳でございますな。でも他にもコーラスがある曲があるのになぜ第九”なのか?と思いますですよね。それは『歓喜の歌』という別名が戦後の日本に勇気を与えたからだったようございます。やがて時代が下り、デジタル社会になりまして、ソニーはこの第九”が入る長さということで、CDを74分にしたそうでございます。なんとも建設的”な話ですな。ダイク”なだけに・・・う〜む、この程度のオチだと談志師匠が草葉の陰で怒ってるかもしれませんね」
2012.12.23記

タイトル 監督・ばんざい!
出 演 ビートたけし/江守徹/岸本加世子/鈴木杏/吉行和子/宝田明/藤田弓子/内田有紀/木村佳乃/松坂慶子/大杉漣/寺島進/六平直政/渡辺哲/井手らっきょ/モロ師岡/菅田俊/石橋保/蝶野正洋/天山広吉/伊武雅刀(声)
監 督 北野武
ストーリー 映画監督のキタノは、最も得意なギャング映画を「二度と撮らない!」と宣言してしまった。とはいえ、ヒット作を世に送り出したい一心で、様々なタイプの映画に挑戦するが、どれもハプニングで中断してしまう。追い詰められた監督は、ついに閃き1本の映画にとりかかることにした。が、そのとき地球には人類史上かつてない大異変が起きようとしていた。
評  「えー、この度は松本人志さんの初監督作品ということで・・・えっ!たけしさん!?あー下手こいた〜・・・♪アソレソレソレソレ、監督を、間違えた!でもそんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!ハイ、オッパッピー。チントンシャンテントン、チントンシャンテントン。たけし流、シュールレアリズム、だけどもだっけど、笑いのセンスがもう古い!でもそんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!ハイ、オッパッピー。チントンシャンテントン、チントンシャンテントン。ハリポタが、昭和の映画に出ていたら、“小津の魔法使い”でもそんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!ハイ、オッパッピー。チントンシャンテントン、チントンシャンテントン。空手道場の、額の字を、斜めに読んだら人名が!でもそんなの関係ねぇ!そんなの関係ねぇ!・・・・・・」
2007.6.10記

タイトル カンフー・パンダ
出演(声) ジャック・ブラック/ダスティン・ホフマン/アンジェリーナ・ジョリー/ジャッキー・チェン/ルーシー・リュー/イアン・マクシェーン/セス・ローゲン/デヴィッド・クロス
監 督 マーク・オズボーン/ジョン・スティーブンソン
ストーリー 中国の桃源郷“平和の谷”が極悪非道なタイ・ランに襲われる。そこに彼に対抗する勇者を選ぶことになり、選考試合ではマスター・モンキーらカンフーの達人たちがその技を競い合う。だが彼らをさしおいて選出されたのは、体は大きいが小心者のパンダのポーだった。
評  仕事場でお隣の女性に「ポーに似てる」と言われました。「人のお腹だけ見て決め付けんじゃねぇよ!」と思いましたが、きっと声優が決まったときジャック・ブラックも同じ事思ったんじゃないでしょうか。さて、さすが『シュレック』のドリームワークス、笑わせ所を心得てます。ジャッキーチェンの往年のカンフー映画知ってると、マスターファイブの拳法に納得しますね。ところで、ここって一応平和な町だそうだけど、タイ・ランもそうだし、ポーも明らかにお父さんの子供じゃないし、捨て子が多くね?
2008.8.3記

タイトル 消えた天使
出 演 リチャード・ギア/クレア・デインズ/アヴリル・ラヴィーン/ケイディー・ストリックランド/レイ・ワイズ/ラッセル・サムズ/マット・シュルツ/クリスティーナ・シスコ/ドウェイン・バーンズ/エド・アッカーマン/フレンチ・スチュワート
監 督 アンドリュー・ラウ
ストーリー 性犯罪登録者の監視を続けてきた公共安全局のベテラン調査官バベッジは、後任の新人調査官アリソンを指導するが、アリソンはバベッジの手荒な調査方法に反発を覚えるようになる。そんな中、10代の少女の失踪事件が起き、バベッジは性犯罪登録者のしわざだと確信する。
評  最近の事件を見ていて思うのだが、罪を犯した者たちは“犯罪”をどう捉えてるか疑問になってきた。それは“犯罪”を「法」に反することか、「道徳」に反することか、どちらなのかということである。前者と捉えた場合、その罪は一過性で何らかのペナルティを受ければ放免されるというイメージがある。後者の場合、その犯罪者には一生つきまとい、また親族・関係者にまで及ぶものだというイメージがある。殺人やレイプは明らかに後者の“犯罪”だ。よくレイプを「犬に噛まれたと思えばいい」という無神経な表現を使う者がいる。確かにこの犯罪者は犬畜生にも劣る奴ではあるが、人である以上、被害者への償いは死ぬまで行わせるべきだ。
2010.11.7記

タイトル キサラギ
出 演 小栗旬/ユースケ・サンタマリア/小出恵介/塚地武雅/香川照之/酒井香奈子
監 督 佐藤祐市
ストーリー 売れないグラビアアイドル如月ミキが自殺して1年、彼女のファンサイトの常連である5人の男が追悼会に集まる。家元、オダ・ユージ、スネーク、安男、イチゴ娘の5人は、思い出話で大いに盛り上がるはずだったが、「彼女は殺された」という言葉を引き金に、事態は思わぬ展開を見せ始める。
評  君は“芳賀ゆい”というアイドルを知っているか?実は彼女は実在しない。かつて『伊集院光のオールナイトニッポン』で架空のアイドルを考える企画があり、リスナーによって理想系アイドルが完成する。やがてCDデビューを果たし、写真集発売、握手会、コンサートが開催されるまでに至る。人物は毎回違うが、ファンにとっては同じ“芳賀ゆい”だった。そして、なんと伊集院光との密会がフライデーされ、芸能界を去って行った。アイドルとは“偶像”輝くときは一瞬でいいのだ。ファンの心に永遠に刻まれのだから。そういう意味で、この作品はアイドルヲタクの私の胸にガッツリくい込んだ。ところで、小出恵介くん。元カノのサエコちゃんが、別れて早々に結婚って。どうやら君はアイドル難の相があるようだね。
2007.8.12記

タイトル 奇術師フーディーニ 〜妖しき幻想〜
出 演 ガイ・ピアース/キャサリン・ゼタ=ジョーンズ/ティモシー・スポール/シアーシャ・ローナン/ラルフ・ライアック
監 督 ジリアン・アームストロング
ストーリー 偉大な奇術師フーディーニは、他界している母の‘最期の言葉’を言い当てた者に高額の賞金を与えると宣言する。これを聞きつけた、いかさま霊能者のメアリーは、娘のベンジーと共謀し‘最期の言葉’をあらゆる手段を使って入手しようとする。しかし、フーディーニにはシュガーというマネージャーが付きっきりで、なかなか計画がうまくいかない。
評  ハリー・フーディーニは、「脱出王」という異名を持つ19世紀に活躍した奇術師。ハンガリー人であるが、アメリカでもっとも有名な奇術師である。恥ずかしながら彼を知らなかった私としてはいまいち入り込めなかったのが正直なところだが、ちょっと興味は沸いた。調べると、シャーロック・ホームズの作者、コナン・ドイルをトリックで騙したというエピソードもあるようだ。予想通り初代の引田天功の日テレの『木曜スペシャル』は彼の脱出劇をヒントにしたものだった。最近の日本人奇術師はDaigoや前田知洋のような口先や手先使ったこじんまりしたのが多いけど、セロみたいな大掛かりなことする奇術師も出てきて欲しい。・・・え、セロって日本人とフランス人のハーフなの!?騙された!!
2013.5.26記

タイトル 奇跡のシンフォニー
出 演 フレディ・ハイモア/ケリー・ラッセル/ジョナサン・リス=マイヤーズ/テレンス・ハワード/ロビン・ウィリアムズ/ウィリアム・サドラー/レオン・トマス三世/ジャマイア・シモーヌ・ナッシュ/マリアン・セルデス/ミケルティ・ウィリアムソン
監 督 カーステン・シェリダン
ストーリー 孤児院で育ったエヴァンには豊かな音楽の才能が備わっていた。ある晩、エヴァンは不思議な音を追い、施設からマンハッタンへと導かれる。さまざまな出会いにより、エヴァンの音楽の才能は開花。同じころ、離ればなれとなっていた両親も、それぞれの思いを胸にニューヨークへと赴いていた。
評  「♪こんな、すぐに楽器が弾ける?疑う思いが止まらない。今もこんな疑問でいるのに言葉にできない。
 離れ離れのヒビで罪重なり、過ぎ去った日々3人歩いた軌跡”
 彼らの出会いがもし筋書きならば?脚本ならば?家族巡り合えた、それって奇跡”?
 音楽で導かれあって、みなし子が指揮者にまでなって、いくつものツッコミドコを笑ってたくて
 “演出”や(Ah)“ドラマチック”じゃまだ足りないけど、せめて言わせて『出来すぎです!』と」
2009.2.22記

タイトル ギャング・オブ・ブルックリン
出 演 アレック・ボールドウィン/フレディ・プリンゼ・Jr/スコット・カーン/ジェリー・フェレーラ/ミーナ・スヴァーリ/モニカ・キーナ/ティボー・フェルドマン/クリス・カルドヴィーノ
監 督 マイケル・コレント
ストーリー ニューヨーク・ブルックリンで生まれ育ったマイケルとボビーとカーマインの親友3人組。ある日、チンピラの道を突き進んでいたカーマインがマフィアの抗争に巻き込まれた。カーマインを助けるため、マイケルとボビーは動き出す。
評  悪の道に足を染めていく友だちを救おうとする友情物語なんだけど、この結末はどうもスカッとしませんね。どっぷりのギャング映画じゃないんだから、ここは全員ハッピーエンドにしようよ。もっとも、耳をハムカッターは想像したら背筋が凍ったけど。それにしても『バック・トゥ・ザ・フューチャー』やら『グリンチ』やら、監督が映画好きなのは分かったけど、はっきりいってジャマ。でもキャベツ人形は懐かしかったかな。
2015.7.5記

タイトル キューブ[■RED]
出 演 ルイス・オマール/サンティ・ミラン/フェデリコ・ルッピ/アレホ・サウラス/エレーナ・バレステロス
監 督 ルイス・ピエドライータ
ストーリー 「フェルマー」と名乗る者から‘知識の交換会’と称する会合に招待された4人の数学者。彼らはモバイルから送られる難問パズルを解くよう強制されるが…。制限時間内に問題を解かなければ、四方の壁が迫り、いずれは圧殺されてしまう謎の部屋に閉じ込められた数学者4人が、生き残りを懸けた壮絶な知能戦を繰り広げていく。
評  『CUBE』の類似作であることは承知していたが、“ゴルドバッハの予想”を持ち出してくる以上、多少はアカデミックになると思っていたのだが、見事に期待はずれ。これだけの数学者を集めておいて、出てくる問題が「頭の体操」レベルってのは情けない。それに「0」と「1」の問題で麻雀牌を使って解いていたけど、普通、麻雀牌136枚、花牌や赤牌入れたとしても144枚だから“169”には足りないはずなんだけど・・・。
2010.11.21記

タイトル キング・コーン 世界を作る魔法の一粒
出 演 イアン・チーニー/カート・エリス
監 督 アーロン・ウールフ
ストーリー 大学の親友同士イアンとカートは、自分たちの食生活を見直すべく国内最大のトウモロコシ生産地アイオワ州に移り住み、農業を始める。二人はトウモロコシ栽培を通じて、補助金制度、化学肥料、遺伝子組み換えなどアメリカの現代農業の実情を目の当たりに。さらに収穫したトウモロコシの行方を追って、二人はアメリカ横断の旅に出る。
評  アメリカでもっとも生産量の多い食物トウモロコシから、アメリカの食料問題を考えるドキュメンタリー。内容としては大量生産するトウモロコシがほとんど飼料として使われ脂肪だらけの牛が生産されたり、トウモロコシのでんぷんから人口甘味料も作られたり、それを食べて肥満になる国民への健康被害への警告ということだろう。アメリカのお菓子が異常に甘かった理由も分かった。米食、パン食の日本には関係ないと思っていたが、ちょっと気になる情報もあった。飼料の一部を燃料にせざるを得なくなるほど生産が過剰になることがあること。アメリカでも農業に政府助成金を払っているということ。この映画は8年前に話だが、もしかして現在アメリカではこの事態は大きくなっていて、トウモロコシの大量輸出しなければならなくなっているのではないだろうか。TTPの真意のひとつもここにあるのではないだろうか。やばいぞ、日本!いつまでも妖怪ピントコーンに取り憑かれてる場合じゃないぞ!
2016.1.3記

タイトル キングダム 見えざる敵
出 演 ジェイミー・フォックス/クリス・クーパー/ジェニファー・ガーナー/ジェイソン・ベイトマン/アシュラフ・バルフム/アリ・スリマン
監 督 ピーター・バーグ
ストーリー 父母参観日に出席中のFBI捜査官ロナルドの元に、サウジアラビアで自爆テロ事件が発生したと知らせが入る。彼は法医学調査官のジャネットや、爆発物専門家のグラントらとともに事件の調査を開始する。FBIの捜査を拒むサウジ政府との交渉は難航するが、彼らは一計を案じ、厳戒態勢のサウジへ乗り込む。
評  アルカイダとは、オサマ・ビンラディンが1980年代に創設したイスラム過激派組織。イスラム原理主義に立ち、世界にネットワークを広げ、アメリカに対し聖戦(ジハード)を決行している。もともと、ビンラディンはアメリカに友好的であった。しかし、湾岸戦争の時、イスラム教の聖地サウジのメッカを肌をさらした女性兵士で穢(けが)したことで敵対することになってしまった。これはイスラム教を無視したアメリカの傲慢によるものだ。世界一の石油消費国アメリカは、CO削減の京都議定書も拒否している。ほーら、世界調和の阻害になっている“見えざる敵”が見えてきたぞ。
2007.10.14記

タイトル クローズZERO
出 演 小栗旬/やべきょうすけ/黒木メイサ/桐谷健太/高橋努/鈴之助/遠藤要/上地雄輔/大東俊介/小柳友/渡辺大/深水元基/伊崎右典/伊崎央登/松重豊/塩見三省/遠藤憲一/岸谷五朗/高岡蒼甫/山田孝之
監 督 三池崇史
ストーリー 偏差値最低、品性最悪の不良学生が集まる鈴蘭高校では、多数の派閥が覇権をめぐって勢力争いを繰り広げていた。現在の最大勢力は、3年の芹沢多摩雄率いる“芹沢軍団”だった。そこへ、鈴蘭制覇を本気で狙う滝谷源治が転入、鈴蘭OBで早秋一家矢崎組のチンピラ片桐と友人になり、勢力を拡大する。
評  原作は少年チャンピオンの『クローズ』なのだが、作者・高橋ヒロシが連載中から映画化を頑なに拒み続けていたところ、完全オリジナルストーリーという条件でついに実現した。主人公・滝谷源治はマンガに登場しない人物であるが、脇に控える連中が実際のマンガに繋がっていくので、ファンも納得いくだろう。無頼になりがちの不良映画だが、そこはなんでも万人向けにソツなく創り上げる三池監督。男臭さをガッツリ残しつつスタイリッシュな特殊映像込みのアクションで魅せる。観て損はしないですが、後は個人の好き嫌いとなるでしょう。マンガでは女はまるっきり登場しないので、黒木メイサの存在が光る。赤西仁はこのときの彼女のダンスにやられたのかも。
2012.4.1記

タイトル クローズド・ノート
出 演 沢尻エリカ/伊勢谷友介/竹内結子/永作博美/板谷由夏/田中哲司/サエコ/黄川田将也/中村嘉葎雄
監 督 行定勲
ストーリー 女子大生の香恵は引越しの際、前の住人が忘れていった1冊のノートを見つける。ある日、香恵は画家の石恵に恋するが、相談相手のハナは留学中で連絡もままならない。もやもやした気持ちを紛らわすように香恵はノートを開くが、挟まれていた写真にノートの持ち主の伊吹がいた。
評  困ったことにエリカ様の舞台挨拶ならぬ“ブータレ挨拶”で話題になってしまいました。女優はイメージを売る商売だから、あーいう場所で仏頂面はプロとしてはあるまじきことです。でも、彼女はまだ21歳だし、上手に感情を殺せるほど人間ができてるとも思えません。周りの偉いスタッフが事前に察して叱ってあげるべきだったんです。エリカ様、バッシングなんかに負けないでください。こんなにすばらしい演技のできる君なら大丈夫。“確り”と復活を遂げてください。
2007.10.7記

タイトル クロサギ
出 演 山下智久/堀北真希/加藤浩次/市川由衣/大地真央/竹中直人/飯島直子/笑福亭鶴瓶/哀川翔/山崎努
監 督 石井康晴
ストーリー 詐欺師に騙されて一家心中した家族の中で、一人生き残った黒埼。詐欺師を束ねる黒幕の桂木から情報をもらい、詐欺を企む石垣を新たなターゲットとして追うことになる。背後に陰謀が潜んでいることも知らず石垣を追う黒崎だが、銀座のホステス、さくらに聞いた重大な事件の裏側に驚愕する。
評  RRR・・・ガチャ「もしもし・・・」「どうも、イマイです。あの・・・単なるアイドルドラマの延長だと思ったら、意外に山ピーが陰のある演技でビックリしたんです。どうしてなんですか」「いや、そりゃ彼も役者としてがんばってるんですよ」「やっぱり、NEWSの活動休止とか元カノのゴマキの引退とか・・・」チン!・・・RRR・・・ガチャ「何ですか?」「イマイです。でも山ピーのあの情けないサラリーマンの役作りはどう見ても“只野仁”じゃないんですか?おかしいですよね。日テレのドラマでテレ朝って」「関係ないです!」ガチャン!・・・RRR・・・ガチャ「アンタ!しつこいよ」「えー・・・ところでTVの時から彼が食べてる“鴨南蛮そば”のカップ麺って、どこにも売っていないんです。・・・これって詐欺ですよね?」「そんな訳ないでしょ!!」
2008.3.9記

タイトル クワイエットルームへようこそ
出 演 内田有紀/宮藤官九郎/蒼井優/りょう/中村優子/高橋真唯/馬渕英俚可/筒井真理子/宍戸美和公/平岩紙/塚本晋也/平田満/徳井優/峯村リエ/伊勢志摩/庵野秀明/河井克夫/俵万智/しりあがり寿/川勝正幸/しまおまほ/妻夫木聡/大竹しのぶ
監 督 松尾スズキ
ストーリー 仕事も恋愛も微妙な28歳のフリーライター明日香は、ある日、目が覚めると見知らぬ部屋にいた。そこは“クワイエットルーム”と呼ばれる隔離された閉鎖病棟で、ナースから薬物とアルコールの過剰摂取により運び込まれたと説明される。さまざまな問題を抱えた患者たちと出会う中、彼女は自身を見つめ直してゆく。
評  松尾スズキが書いた小説を自身で監督、脚本を手掛けたものであるが、この小説が芥川賞候補だったというのにはちょっと驚いた。映画見る限りではなんとなく『17歳のカルテ』や『ベロニカは死ぬことににした』をパクった感じがしたからだ。もっとも宮藤官九郎しかり、劇団『大人計画』の脚本は「そういえば昔あったよな」的なものが出てくる。『あまちゃん』もそうだった。世代としてはニヤッとしてもいいところだが、どうも素直に笑いたくない気もあるのだ。さて問題。この映画の中にブレイク前のハリセンボンがいます。ど〜こだ。(箕輪はるかはすぐわかるけど、近藤春菜は難しいかもよ)
2014.5.18記

タイトル ゲゲゲの鬼太郎
出 演 ウエンツ瑛士/井上真央/田中麗奈/大泉洋/利重剛/橋本さとし/YOU/間寛平/室井滋/西田敏行
監 督 本木克英
原 作 水木しげる
ストーリー 妖怪世界で父親の目玉おやじや妖怪仲間たちに囲まれて暮らす鬼太郎のもとに、ある日、妖怪ポストに投函された手紙が届く。助けを求めたのは小学生の健太。彼の暮らしている団地では、テーマパーク建設のための工事が始まって以来、不気味な妖怪たちが出現し、住民を恐怖と混乱に陥れているという。
評  「誰もが知っている漫画も実写化すると何かヘンよね」「そぉーねぇ、ほとんどノリが戦隊物みたくなってるもんね」「でもキャスティングはステキに、はまってると思わない?」「そうそう、特に猫娘の田中麗奈!ほとんどメイクしていないじゃない!!」「寛平さんのこなきじじいもピッタリすぎるぅ〜」「ねぇ、ところでKABA.ちゃん。この映画はどうして私たちなの」「さあ?・・・あっ、もしかして私たちを“妖怪”だと思っているんじゃないの!」「ヒッド〜い。どんだけぇ〜!!
2007.4.29記

タイトル ゴーストライダー
出 演 ニコラス・ケイジ/エヴァ・メンデス/サム・エリオット/ピーター・ファンダ/ドナル・ローグ/ウェス・ベントリー
監 督 マーク・スティーブン・ジョンソン
ストーリー 危険なバイクショーで有名なジョニーには秘密があった。17歳の時、病気の父を救う為、悪魔メフィストと取引し魂を売っていたのだ。30歳になったときジョニーが、最愛の女性ロクサーヌと再会したときメフィストがまた現れる。メフィストは、自分に逆らい新しい地獄を作ろうとする魔界の反逆者ブラックハートを捕らえる使命をジョニーに言い渡す。メフィストにより魔界の力を得たジョニーはゴーストライダーに返信する。
評  『スパイダーマン』も5月で終わっちゃうので、マーベルは次なる刺客を放ってきた。これがまた超カッケー!!男の子はやっぱりスカルのようなダークなものに惹かれてしまうのだ。(エヴァ・メンデスの胸元にもネ)ぜひとも『デアデビル』や『ハルク』や『ヘルボーイ』みたく1回こっきりにならないことを願う。ところであの革ジャンの燃えない素材らしいが何だろう?
2007.3.4記

タイトル GOAL!2 STEP2 ヨーロッパ・チャンピオンへの挑戦
出 演 クノ・ベッカー/アレッサンドロ・ニヴォラ/スティーヴン・ディレイン/アンナ・フリエル/レオノア・バレラ/ルトガー・ハウアー
監 督 ジャウム・コレット=セラ
ストーリー ニューカッスル・ユナイテッドでの実績を確かなものにし、婚約者ロズとの結婚準備も順調なサンディ。そんな彼のもとに、元チームメイトのガバンも所属するレアル・マドリードへの移籍話が舞い込む。悩んだ末、サンディはスペインへ向かう。
評  前作に引き続き今回もダメ。言うのもバカらしいがストーリーがチグハグで、特にあの母親の言い訳で納得できる奴いるんだろうか?そうか!このシリーズは結局この路線ということなのか。ジダン、ロナウド、ロナウジーニョと名選手出演させて、かっこいいプレーを魅せるだけってことね。ラストは主役よりベッカムがおいしいとこ持ってってるし。だけど、今回は選手よりランボルギーニ・スパイダー・コンバーチブルの方が目立ってるぞ。
2008.4.27.記

タイトル ゴーン・ベイビー・ゴーン
出 演 ケイシー・アフレック/ミシェル・モナハン/モーガン・フリーマン/エド・ハリス/ジョン・アシュトン/エイミー・ライアン/エイミー・マディガン/タイタス・ウェリヴァー/マイケル・ケネス・ウィリアムズ/エディ・ガテギ/マーク・マーゴリス/マデリーン・オブライエン/スレイン
監 督 ベン・アフレック
ストーリー パトリックとアンジーは、ボストンで私立探偵として働く幼なじみのカップル。ある日、4歳の少女アマンダが誘拐される事件が発生し、その3日後、警察の捜査に限界を感じたアマンダの叔母夫婦が、街の裏側に精通するパトリックたちのもとに捜索依頼に現われる。誘拐事件では自分たちの出る幕はないと、あまり気の進まないまま2人はアマンダの行方を調べ始める。
評  それでは、この映画の感想について、ペンネーム“悩める一児のママだ”さんからのお便りをご紹介します。
「久々に観た映画だったのですが、その見事な鬱な展開っぷりに、ずっと引きずりまくっていました。他人に『浅はかだ』なんだと言われようが、どんなに世間が高い評価でも鬱ENDな映画は耐えられません。特に子供がアレな目に遭う内容は・・・地雷過ぎます・・・。劇中、男の子にアレした性犯罪者に自分が銃口向けられたとしたら、ためらいなく撃つと思いました。(葛藤もしないと思う)主人公の最後の判断に1ミリも共感できませんでした。それどころか腹が立ちました!私としては、今後ベン・アフレック監督/製作の映画は避けといた方がいいのかな、と思っています」
・・・ということなんですが、そうですね、私も2作目の『ザ・タウン』を観た時、同じような嫌悪感ありましたね。今回ご紹介いただいて私も観たわけですが、どうやらベン・アフレックは“法の矛盾”とか“社会構造の軋み”とか世の中のままなら無いことを描きたかったような気がします。でも、ママさんからしたら確かにこれはキツいかもしれませんね。代わりに邦画はどうですか。掘北真希ちゃんの『百夜行』とか。おっと、追い込んじゃダメですね。ごめんなさい。ハイ、続いてのお便りは・・・。
2013.2.17記

タイトル 恋するマドリ
出 演 新垣結衣/松田龍平/菊地凛子/中西学/ピエール瀧/江口のりこ/矢部太郎/廣田朋菜/マリエ/KABA.ちゃん/世良公則
監 督 大九明子
ストーリー 姉とのケンカが原因で一人暮らしをすることになった美大生のユイだったが、期待と不安がいっぱいの初めての一人暮らしは好調なスタートとはいかなかった。そんなユイに、元の部屋の新しい住人アツコや、バイト先で知り合った物静かなタカシらとの出会いが訪れる。
評  「ポッキーのCMで人気を博した“ガッキー”こと新垣結衣。今回、初主演という大役を任された“匠”・・・もとい、アイドルの挑戦が始まります!いつもは物憂げな面持ちながらも、時に放つ気丈な性格と明るい笑顔。そのまま等身大の役どころに見守ってあげたくなる佇まいを感じます。なんともありがちな大人になりたての頃の淡い恋愛ドラマ。しかし、その雰囲気は、ぬくもりと洗練された印象を与え、思わず“ニッコリ”したくなります。折りしも『バベル』でアカデミー賞ノミネートで話題になった菊池凛子さんが話題を集めてくれました。しかし、なんということでしょう!タイトルに“マドリ”とありますが、結局、引越しして住まいが変わっただけの意味でしかありません。果たしてガッキーのファン以外の方にはこの映画、どう映るのでしょうか」
2009.9.6記

タイトル 恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム
出 演 シャー・ルク・カーン・ディービカー・バードゥコーン
監 督 ファラー・カーン
ストーリー 1970年代のボンベイ(現ムンバイ)で、端役の青年オームはスター女優のシャンティに思いを寄せる。実は、極秘で結婚していた彼女はお腹に子どもまで宿していたが、プロデューサーの夫に疎外されていた。ある日、シャンティがいる場所のセットで火災が発生。オームはシャンティを助けようとして炎の中に飛び込んでいく。
評  いまどきのミュージカル映画と言ったらインド映画を外すことが出来ません。本作はインドで2007年の興行収入トップ。おなじみのシャー・ルク・カーンが出ていてますし、あいかわらずの歌って踊ってのモブ・シーンの連続ですが、いつものようにテンションが上がって飽きずに3時間も観れちゃうところが素晴らしいです。火事のシーンなんかは、こんななかで話が出来るわけないくらい燃えてたりしますが、この大げさぶりもある意味ボリウッドならです。しかし、社会経済的にもBRICsの成長が目覚しくインドも勢いに乗ってるのでしょうが、いつまでも続くでしょうか。「盛者必衰の理をあらはす」インドは釈迦発祥の地なので、例え死んでもまた生き返ると思ってるかもしれませんが、私的には輪廻転生の思想は信じちゃいません。
2014.9.7記

タイトル 恋空
出 演 新垣結衣/三浦春馬/小出恵介/波瑠/中村蒼/臼田あさ美/高橋ジョージ/浅野ゆうこ
監 督 今井夏木
ストーリー ごく普通の高校生・美嘉は、ふとしたキッカケで長身でイケメンのヒロと付き合うことになる。しかし、激流が飲み込んでいくかのごとく、想像を超える悲劇が次々と美嘉とヒロに襲いかかる。そんな辛い状況が逆にふたりを強く結びつけていったが、なぜかヒロは突然、美嘉に別れを告げる。ヒロへの想いを断ち切るように美嘉は自分に思いを寄せる大学生・優と交際を始める。優のやさしさに美嘉はしばしの心の安らぎを得ていたが、そこに思いもよらない知らせが届く。
評  「ちょっと悪そうな男に振り回されて、そのくせ限りなく優しい彼氏に守られながらも、真実の愛に目覚める」って有閑マダムが好きそうなストーリーです。流行りのケータイ小説なので、ノンフィクションかも知れませんが、過大に脚色されていますね。女性にとって重大な事件が、あまりに軽く描き過ぎてる気がして気に入らない!しかし、ガッキーの笑顔がこの怒りを静めてくれました。君の事は『ドラゴン桜』の時から注目してました。今年輝いたナンバー1アイドルの君に永遠の幸あれ!
2007.11.11記

タイトル 告発のとき
出 演 トミーリー・ジョーンズ/シャーリーズ・セロン/スーザン・サランドン/ジョナサン・タッカー/ジェームズ・フランコ/フランシス・フィッシャー/ジョシュ・ブローリン/ジェイソン・パトリック/ジェイク・マクラフリン/メカッド・ブルックス/ヴィクター・ウルフ
監 督 ポール・ハギス
ストーリー 退役軍人のハンク・ディアフィールドは、イラクから帰還してくるはずの息子マイクが脱走したという知らせを受ける。息子を探すために現地へ向かい、地元警察のサンダース刑事と捜索を開始。真実が明るみに出るとともに、ハンクは知らなかった息子の素顔を知ることになる。
評  今や缶コーヒーのおじさん宇宙人で有名なトミーリー・ジョーンズ。その鬼気迫る執念深い父親像に飽きることなく観入ってしまった。(・・・飽きなかったのは途中幾度か出てくるトップレスの女性のおかげでは決してない)チェストの角でズボンのしわを伸ばす姿に染み出る中高年の侘びしさを感じた。いまさらだけど、イラクの戦争は、仮想敵国がなければ存続できないアメリカのエゴだけの戦争だ。だから、兵士は正気では努まらないのだろう。いずれにせよ、アメリカだからこその映画であり、日本ではありえない。特に国旗のくだりは。
2008.8.10記

タイトル 五重塔
出 演 ガッツ石松/飯田香織/小倉一郎/久遠さやか/時任歩/津田禎/竹内夕己美/竹脇無我
監 督 秋原正俊
原 作 幸田露伴
ストーリー 理想の陶芸の地を求めて青森県五所川原市にたどり着いた片岡十兵衛。彼はそこで大学を卒業して東京から戻ってきた娘の有衣と二人暮らししていた。ある日、五重塔の陶器を作るプランを熊谷常光院の住職老円上人より聞きつけ、発注を受ける。
評 10 秋原監督文学シリーズ、幸田露伴は引き出し持ってなかったので不安だったけど、思いもよらない感動に出会えました。ガッツ石松の無骨な風貌に“じょっぱり”の職人気質(カタギ)を見ました。見慣れた五所川原の風景なんだけど、何かにほだされ心ポカポカです。津軽金山焼の内に秘めた力強さも出てます。ところで、元モー娘の2代目リーダー、かおりんへ。この度、同じハロプロのメンバーが残念なことになりましたね。普通の女の子としての今後の幸せを私も祈っています。彼女に神のご加護を・・・。
2007.4.1記

タイトル コレラの時代の愛
出 演 ハビエル・バルデム/ジョヴァンナ・メッツォジョルノ/ベンジャミン・ブラット/カタリーナ・サンディノ・モレノ/ヘクター・エリゾンド/リーヴ・シュレイバー/アナ・クラウディア・タランコン/フェルナンダ・モンテネグロ/マルセラ・マール/ウナクス・ウガルデ/ローラ・ハリング/ジョン・レグイザモ
監 督 マイク・ニューウェル
ストーリー 1897年、コロンビア。郵便局員のフロレンティーノは配達先の令嬢フェルミナと恋に落ちる。しかし、身分の違いから引き離され、フェルミナは医師のフベニルと結婚。フロレンティーノは何年でも彼女を待ち続けると心に誓う。
評  陳腐なタイトルだと思ったら原作タイトルを直訳したもので、設定そのまんまでした。10代に恋した憧れの人と70代で結ばれるというお話で、有閑マダムの方々はこんなの“純愛”と褒めそやすんでしょうね。私からすると単なるエロ話でしかありませんでした。彼女がチンポの感想をまともに言ったり、「腰から上が精神愛、腰から下が肉体愛」なんて浮気を正当化したり、こういうのを厚顔無恥というんでしょうか。もっともそれはそれでゴシップ楽しむ下衆の体で眺めると面白かったりしますが、さすがに・・・老人のSEX見たくなかったですね。
2013.4.14記

タイトル サーフズ・アップ
出演(声) シャイア・ラブーフ/ジェフ・ブリッジス/ジェームズ・ウッズ/ズーイー・デシャネル/ジョン・ヘダー/ディードリック・ベーダー/マリオ・カントーネ
監 督 アッシュ・ブラノン/クリス・バック
ストーリー 新人サーファーのコディは“サーフィン・ワールドカップ”で優勝すれば、欲しかった称賛と尊敬を手にすることができると信じていた。しかし老いぼれサーファーのギークと出会ったことにより、コディは必ずしも試合で優勝した者だけがチャンピオンとは限らないことに気づかされる。
評  イワトビペンギンは英語でも“rockhopper pengin”と言うそうなので、サーフィンできるほど身のこなしがいいというのは納得します。が、暑いハワイでも普通で過ごしているのは「?」な所です。CGアニメ業界が鎬(しのぎ)を削る今シーズン。差別化をはかろうとする気持ちはわかるけど、レポート映像風の演出はうそ臭すぎる気がする。だいだい、ライディング中の映像がベストショットで映ってるってことは、カメラマンの方がスゴイ!って事になるじゃんか。
2007.12.30記

タイトル 最高の人生の見つけ方
出 演 ジャック・ニコルソン/モーガン・フリーマン/ショーン・ヘイズ/ビヴァリー・トッド/ロブ・モロー/アルフォンソ・フリーマン/ロイナ・キング
監 督 ロブ・ライナー
ストーリー 中仕事に人生をささげた大富豪エドワードと、家族のために地道に働いてきたカーターは、入院先の病室で知りあった。共に余命は6か月。やりたいことをすべてやり尽くそうと決意し、無謀にも病院を脱出。“やりたいことリスト”を手に、さまざまなことに挑戦する。
評  〔私が死ぬまでにはしたいこと〕
○行政書士試験合格
○中田英寿みたいに旅行で世界を何周もする。
○セカンドカーとして、ランドローバー・ディスカバリーを買う。
○伊東美咲のような容姿で、眞鍋かをりのような性格で、鳴海璃子のような雰囲気の女性を恋人にする。
○宝くじ当てて、仕事をしないで、映画と漫画三昧の生活を送る。                    ・・・・・・無理か。
2009.5.31記

タイトル サイドカーに犬
出 演 竹内結子/古田新太/松本花奈/谷山毅/ミムラ/鈴木砂羽/トミーズ雅/山本浩司/寺田農/松永京子/川村陽介/中山弟吾朗/白鳥あかね/岡田幸樹/須貝菜々子/矢野吉彦/温水洋一/伊勢谷友介/樹木希林/椎名桔平
監 督 根岸吉太郎
ストーリー 不動産会社勤務の薫は、ある日、有給休暇をとって釣堀に出かける。彼女は少女にエサをつけてあげながら、20年前の刺激的な夏休みを思い出していた。母の家出後、ヨーコという若く美しい女性が夕飯を作りに現れる。型破りだが温かい心を持つ彼女に、小4の薫はすっかり魅了されるのだった。
評  この映画で竹内結子の演技がかなり評価され、話題になった。ちょうどこの頃、中村獅童と別居していた頃なので、愛人の役というのは非常に皮肉なのだが、これが女優を大きく成長させたのかもしれない。勧善懲悪が真理だと純粋培養された子供にとってはコーラの味も罪悪感の種となる。しかし大人になるということは、清濁合わせて飲み干せるようになりながら、しっかり自分の中でその違いを見極められるようになることだとも思える。おっ、今週入社してくる新入社員に語れそうなネタだぞ、これは。
2014.3.30記

タイトル 西遊記
出 演 香取慎吾/深津絵里/内村光良/伊藤敦史/鹿賀丈史/岸谷五朗/水川あさみ/大倉孝二/多部未華子/谷原章介/小林稔侍
監 督 澤田鎌作
制 作 亀山千広
ストーリー 旅の途中で草木の枯れた砂漠の町に立ち寄った三蔵法師一行は王宮に招かれ、魔法で醜い亀にされてしまった王様と王妃様を目の当たりにする。金角大王と銀角大王の恐ろしい兄弟妖怪がこの国の緑とすべての財宝を奪い、王様たちに妖術をかけて去って行った歴史を聞いた一行は、王女玲美の懇願を受け、金角銀角を倒す旅に出る。
評  「オッス、オラ悟空!『西遊記』だからってオラが出てくるのは安直だども許してくれ。フジテレビには恩があるんだ。でも、オラはどっちかつうとやっぱ堺正章さんの時の方が好きだな。ここまで過剰演出だと、ムチャが多すぎる。だいたいあの高い山を短時間で何回行ったり来たりしてるんだ?オラがスーパーサイヤ人になっても無理だ。三蔵法師は、夏目雅子さんも、牧瀬里穂さんも、深津絵里さんもいいけど、やっぱ今回チョイ役の倖田來未さんがいいなぁ。ん・・・悟飯、今のはチチには内緒だぞ」
2007.7.15記

タイトル さくらん
出 演 土屋アンナ/椎名桔平/成宮寛貴/木村佳乃/菅野美穂/長瀬正敏/美波/安藤政信/遠藤憲一/小泉今日子/石橋蓮司/夏木マリ/市川左團次
監 督 蜷川実花
原 作 安野モヨコ
ストーリー 8歳で吉原遊郭の玉菊屋に連れてこられた少女・きよ葉は何度も脱走を図るがあえなく失敗。気位が高く、絶世の美しさと知性を兼ね備えた完璧な高級花魁・粧ひは、そんなきよ葉に花魁としての生き方を教える。やがて17歳になったきよ葉は、玉菊屋にやって来た青年・惣次郎と恋に落ちる。
評  オーーーー!!菅野美穂と木村佳乃の濡れ場に「ドッキューン!!」ギリッギリで乳首は見えないど、あんなに乳房を揉みしだかれた画は完全にAVの域。当時は稲垣吾郎も伊勢谷友介もビックリだったに違いない。でも男として満足できるのはそれだけ。むしろ内容的に女性向けとしか思えない。自由奔放の女性の象徴の土屋アンナ、安野モヨコ、蜷川実花の三位一体攻撃は女性人気もけっこうかっさらったかも。いずれにせよ、ストーリーよりビジュアルだけしか印象残らない。
2008.12.7記

タイトル ザ・シューター
出 演 ウェズリー・スナイプス/レナ・ヘディ/チャールズ・ダンス/ラルフ・ブラウン/ヴェリザール・ビネヴ/ジェマ・ジョーンズ/ジョン・スタンディング/イライザ・ベネット
監 督 ジョセフ・ラスナック
ストーリー CIAの名狙撃手だったジェームズ。今では一線を退いていた彼のもとにある日、かつての上司から依頼が舞い込む。それは、以前に国が取り逃がし、現在イギリスに拘置されているテロリストを仕留めることだった。そして、ジェームズはみごと狙撃に成功するが、思わぬミスが生じたうえ怪我も負ったため、身を隠したアジトで少女エミリーに出会う。
評  「夜道を一人歩いて帰る。何の気なしに入ったビデオ屋で『ザ・シューター』というタイトルのDVD借りて家で観る。最初に出てくる『CONTRACTOR』という原題。絶対にこっちの方がかっこええ・・・。別にウィズリー・スナイプスが悪いやない。せやけど殺し屋と子供のこの設定。なぜか『LEON』のパクリに見えてしまう・・・。偽パスポートを作るために変装する。アゴヒゲだけ?・・・。?高飛びするため変装する。口ひげとサングラスって、シャネルズの頃の今テレビに出ちゃいけない人、そっくりやろ!・・・。延滞料金払うのもったいないから、夜道を一人歩いて返す・・・」
2011.12.4記

タイトル ザ・シューター/極大射程
出 演 マーク・ウォールバーグ/マイケル・ベーニャ/ダニー・クローヴァー/ケイト・マーラ/イライアス・コティーズ/ローナ・ミトラネッド・ビーティ/ラデ・シェルベッジア/ジャスティン・ルイス/テイト・ドノヴァン/レイン・ギャリソン/ブライアン・マーキンソン
監 督 アントワーン・フークア
ストーリー 元海兵隊のスナイパー、ボブ・リー・スワガーは一線を退き、広大な自然が広がる山奥で隠遁生活を送っていた。しかし、退役したアイザック・ジョンソン大佐が彼のもとを訪問し、大統領暗殺計画が発覚したため、ボブの力を借りたいと言う。ところが、それは巧妙に仕組まれた罠だった。
評  ド直球のスナイパー映画です。そこそこの裏がありますが、非常に分かりやすいストーリーで、とにかくメクラ滅法に打ちまくる銃撃戦にストレス解消にはもってこいの作品でしょう。・・・って、ホントはこの程度の感想で終わっても良い感じなんですが、実は銃マニアにとっては垂涎物なんだとか。登場するライフルは、狙撃用でもUSMCのM40A3、ベレッタのM82A1MとM82A1、チェイタックのM-200、レミントンのMODEL700PSS、クーイーのMODEL600、歩兵突撃用がAKバリアントのM4A1、ヘッケラー&コッホのG36CとG36KVです。他にも拳銃やショットガンも多数登場します。やばい、調べてたらその銃のフォルムのかっこよさに自分もはまりそうになってきた。
2013.9.8記

タイトル ザ・ムーン
出 演 バズ・オルドリン/アラン・ビーン/ジーン・サーナン/マイク・コリンズ/チャーリー・デューク/ジム・ラヴェル/エドガー・ミッチェル/ハリソン・シュミット/デイヴ・スコット/ジョン・ヤング
監 督 デヴィッド・シントン
ストーリー アメリカ合衆国が宇宙計画でソビエト連邦に後れを取っていた1960年代。ケネディ大統領の強い意志のもと、人類初の月面着陸を目指してアポロ計画が発動。全世界が注目する中、1972年までに9機のロケットが月へと飛び立ち、12人が月面を歩く結果となったが、そんな当時の状況をアポロ計画に参加した宇宙飛行士たちが振り返る。
サンダンス映画祭のワールド・フィルム部門観客賞をはじめ、世界各国の映画祭で賞に輝いたドキュメンタリー
評  本作ではアメリカのアポロ計画について紹介しているので、ライバルであるソ連のソユーズ計画をザッと紹介しよう。
物理学者コンスタンチン・ツィオルコフスキーのロケット飛行理論はやがてミサイル研究に活用されたが、ソ連は1957年10月4日世界初の人工衛星スプートニク1号の打ち上げに成功。焦るアメリカに追い討ちをかけるがごとく1961年4月12日有人宇宙飛行に挑戦。ユーリ・ガガーリンを乗せたボストーク1号は1時間半をかけて地球を1周した。「地球は青かった」これでアメリカ・ケネディ大統領はアポロ計画に乗り出すのだが、フレシチョフ書記長のソ連はそんなアメリカを横目に見つつ着々と宇宙ステーション建設計画を進めていた。そして1967年4月23日“宇宙船ソユーズ1号”が打ち上げられたが、失敗に終わる。そのためソ連の宇宙計画はしばらく停滞を余儀なくされたが、アメリカの人類月面着陸などの派手なパーフォマンスより宇宙において長期滞在したときの人体の影響の研究が重要で、ソユーズは改良され幾度も打ち上げられた。後に1990年は秋山豊寛さん、2009年は野口聡一さん、そして今年古川聡さんが宇宙に飛びたったのもソユーズである。
2011.8.14記

タイトル 3時10分、決断のとき
出 演 ラッセル・クロウ/クリスチャン・ベイル/ローガン・ラーマン/ベン・フォスター/ピーター・フォンダ/ヴィネッサ・ショウ/アラン・テュディック/グレッチェン・モル/ダラス・ロバーツ/レニー・ロフティン/ルース・レインズ/ケヴィン・デュランド/ベン・ペトリー/リオ・アレクサンダー
監 督 ジェームズ・マンゴールド
ストーリー 地主からの嫌がらせで、馬小屋に火を放たれたダン・エヴァンス一家。営んでいる牧場の生活は苦しくなる一方で、ダンと家族の溝は深まっていた。そんな折、卑劣な悪事を繰り返すベン・ウェイドが逮捕され、3日後の3時10分発の汽車でユマの刑務所へ連行されることに。危険な道をたどるウェイドの護送を、ダンは男の誇りに懸けて引き受ける。
評  ラッセル・クロウとクリスチャンベールのバリッバリに男臭ぇ西部劇です。2007年のアカデミー賞ノミネートにもなりました。でも、なんでいまどき西部劇?日本アカデミー賞で『ALWAYS続三丁目の夕日』がとったように、アメリカでも「昔は良かった病」にかかっているんでしょうか。そうなんでしょうね。これもそうだけどリメイクだらけだし。さて、今日は1日映画館回って6本観た。(自己新記録)おかげでこのコメント書いている今、AM3時10分。今こそ決断のときだ!・・・寝る。
2009.11.15記

タイトル サンシャイン2057
出 演 キリアン・マーフィ/真田広之/ミシェル・ヨー/クリス・エヴァンス/ローズ・バーン/トロイ・ギャリティ/ベネディクト・ウォン/クリフ・カーティス/マーク・ストロング
監 督 ダニーボイル
ストーリー 50年後の近未来、太陽の消滅により地球も滅亡の危機にさらされていた。人類最後の望みを託されたのは、宇宙船イカロス2号に搭乗した船長や物理学者のキャパら男女8人のエリートたち。彼らは可能な限り太陽に接近し、太陽を再生させるという究極の任務に挑もうとしていた。そんな彼らが途中見つけたものは、任務に失敗したイカロス1号だった。
評  『2001年宇宙の旅』と『エイリアン』と『アルマゲドン』を足して3で割ったみたいな作品。おかげで見所が散漫してしまって面白くない。せっかくの想像力豊かな光の映像美もくすんでしまう。真田広之があっさり死んじゃうのは『ラストラムライ』のイメージだろうか。それにピンバッカーが狂った理由は結局わからなかった。“イカロス”とはギリシャ神話に出てくる人物。ロウで鳥の羽を固めて空を飛び、調子コイて太陽に向かっていき、ロウが溶けて墜落死した。だからきっと、元凶は宇宙船の名前だな。
2008.3.30記

タイトル 彩恋 SAI-REN
出 演 関めぐみ/貫地谷しほり/徳永えり/細山田隆人/小林且弥/松川尚瑠輝/市川春樹/木村公一/今村佳代/夕日ちづる/橘ゆかり/高杉亘/奥貫薫/温水洋一/国分佐智子/きたろう
監 督 飯塚健
ストーリー ナツ、ココ、マリネは、いつも一緒にツルんでいる仲良しトリオ。遠距離恋愛中の彼にフラれたナツは、その直後に妊娠していることに気づく。一方、ココの母親とマリネの父親が、偶然の出会いから恋に落ちる。周囲が恋の季節に華やぐ中、彼女たち18歳の乙女心はさまざまに揺れ動く。
評  いつからなんだろう、聖夜が“性夜”に変わったのは。昔は家でツリーを飾って、バタークリームのケーキ食べてお腹いっぱいにして、お菓子の詰まった赤い靴をもらうような家族のものだったのに、今では彼女のために高額なプレゼント買ったり高級ホテルのスウィート予約したり、恋人たちのためのものになってしまった。そもそもはキリストの誕生日なんだから宗教が違う人は無視していい行事なのに・・・なんてことボヤキ出したら完全にオヤジだし、自分の孤独をさらけだしてるようなのでやめよう。ところで、貫地谷しほりさん、母親役の奥貫薫さんより老けて見えるよ。『スウィングガールズ』のときはかわいかったのにね。
2011.12.25記

タイトル シークレット・サンシャイン
出 演 チョン・ドヨン/ソン・ガンホ/チョ・ヨンジン/キム・ヨンジェ/ソン・ジョンヨプ/ソン・ミリム/キム・ミヒャン/イ・ユンヒ/キム・ジョンス/キム・ミギョン
監 督 イ・チャンドン
ストーリー シネは事故で亡くなった夫の故郷で再出発するため、息子とソウルからミリャンに引っ越して来る。車が途中で故障しレッカー車を呼ぶと、自動車修理工場を営むジョンチャンが現れる。彼の好意でシネは無事にピアノ教室も開き、順調に新生活を送っていたが、ある日息子が誘拐される。
評  「罪を憎んで人を憎まず」ということわざがある。これは『孔叢子』刑論にある孔子の言葉からの故事成語であるが、実は聖書のヨハネ福音書にも似た記述がある。罪を犯すにはそれなりの事情があるわけで、人そのものに罪があるわけではない。とでも言いたげな博愛精神だが、私はそんなの理解できない。罪を犯したのが人であるなら憎むべきはやはり人だ。どんな事情があっても、他人に咎(とが)をかけたら同等の被害を受けるべきだ。金を盗んだら同額返す。人をバカし心を傷つけたら同様な名誉毀損を受ける。人を殺したら死刑を受ける。「目には目を、歯には歯を」こそ人が欲する感情の最たるものなのに、それを許せ、と言う。もちろん復讐すれば、その者に復讐するものが現れ、負の連鎖がとまらない理屈も分かる。だったら“我慢すること”を教示しろ!自己の感情を麻痺させる教えなんか、ごまかし以外のなにものでもないだろが!「♪みんなウソ、ウソよ、ウソよ、ウソなのよ〜」
2013.12.1記

タイトル 幸せになるための恋のレシピ
出 演 オドレイ・トトゥ/ギョーム・カネ/ロラン・ストーケル/フランソワーズ・ベルタン/アラン・サッシュ/フィルミーヌ・リシャール
監 督 クロード・ベリ
ストーリー 画家を目指す女性カミーユは、ひょんなことから貴族出身のフィルベールの家に同居することになる。彼の同居人でコックのフランクは毎日違う女性を連れこみ騒いで、カムーユと対立してばかり。そんななか、カミーユはフランクの祖母が養護施設に預けられていることを知り、同じ家に引き取ろうと主張する。そして4人の奇妙な共同性が始まった。
評  フランスのベストセラー作家、アンナ・ガヴァルダの作品が原作である。普通の生活の中で起こるちょっとした出来事にいろんな振り動かされる女心に共感するフランス女性に支持されているようです。本作では、そんな等身大の女性をオドレイ・トトゥが演じてくれました。かかわる人々がお互いをちょっとずつ成長させているところに温かみを感じるでしょう。でも、こんなのって、わりかし深夜番組で見ません?(『テラスハウス』とか『あいのり』とか)男にはちょっと淡すぎますね。それにしてもなんすか、この邦題。「レシピ」って、フランクがコックだってこと以外どこにかかってるんすか?原作の小説の翻訳本のタイトルは『恋するよりも素敵なこと−パリ七区のお伽噺−』というそうで、絶対こっちの方がいい。(ってか、下のキャサリン・ゼタジョーンズの『幸せのレシピ』からパクったろ!)
2016.1.3記

タイトル 幸せのレシピ
出 演 キャサリン・ゼタ・ジョーンズ/アーロン・エッカート/アビゲイル・ブレスリン/パトリシア・クラークソン/ボブ・バラバン/ブライアン・F・オバーン
監 督 スコット・ヒックス
ストーリー マンハッタンの高級レストランで料理長を務めるケイトは、ある日、姉を交通事故で失い、残された姪のゾーイを引き取ることにした。一方、仕事場には、ケイトとは正反対の性格の陽気な副料理長ニックが新たに雇われる。
評  【材料】自分の事しか考えない女性・・・1名 身寄りがなくなった少女・・・1名 陽気な男・・・1名
【作り方】@女性と少女を合わせる。最初はうまく混ざらないが「店の厨房に連れて行く」などの調味料で整える。A男性を加える。これも最初分離するが、少女がうまく乳化してくれる。B「学校からの注意」や「シェフ就任のオファー」など味にアクセントをつける。C最後に少々強火で一気に煮込む。女性のプライドが溶けかけた頃で完成。 非常にありきたりの家庭料理です。
なお、『レミーのおいしいレストラン』も材料を変えるだけで同じレシピで作れます。
2007.9.30記

タイトル ジェイン・オースティンの読書会
出 演 キャシー・ベイカー/マリア・ベロ/エミリー・ブラント/エイミー・ブレネマン/ヒュー・ダンシー/マギー・グレイス/リン・レッドグレーヴ/ジミー・スミッツ/マーク・ブルカス/ケヴィン・ゼガーズ/グウェンドリン・ヨー/パリサ・フィッツ=ヘンリー
監 督 ロビン・スウィコ−ド
ストーリー 最愛の犬を亡くしたブリーダーのジョスリンを元気づけるために、親友のバーナデットが提案したのは“人生の解毒剤”といって愛読するジェイン・オースティンの小説を論じる読書会。恋に踏み込めない独身主義のジョスリン、夫との価値観の違いに悩むプルーディなど、実は会のメンバーたちは複雑な悩みを抱えていた。
評  ジェーン・オースティンは18世紀から19世紀にかけて活躍したイングランドの女流作家。女性の生き方に皮肉や愛情を込めた作品に現代でも愛読者は多い。『高慢と偏見』はキーラ・ナイトレイの(『プライドと偏見』)で、『エマ』はグゥイネス・パルトロウの(『Emma』)といくつか映画化もされている。また、『ユー・ガット・メール』や『ブリジット・ジョーンズの日記』にも出てきた記憶がある。どれも男性からすると異質な感覚で観れたと思う。しかしながら、2世紀も前の作品が現代でもこれだけ共感者が多いというのは、ある意味女性の悩みと言おうか、ジレンマと言おうか、内に秘めている思いはいつの時代も同じということかもしれない。困ったことにその女性の気持ちを人類の創世記以来いまだに男は理解できないままでいるということが、この世の悲劇なんだろうか。
2016.6.26記

タイトル ジェシー・ジェームズの暗殺
出 演 ブラッド・ピット/ケイシー・アフレック/サム・シェパード/メアリー=ルイーズ・パーカー/ジェレミー・レナー/ポール・シュナイダー/ゾーイ・デシャネル/サム・ロックウェル/ギャレット・ディラハント/アリソン・エリオット/マイケル・パークス/テッド・レヴィン/カイリン・シー/マイケル・コープマン/パット・ヒーリー
監 督 アンドリュー・ドミニク
ストーリー 悪名高きアウトローとして数々の犯罪に手を染め、法をあざけり、自分自身のルールで生きてきたジェシー・ジェームズ。理想に燃える野心家の若者ロバート・フォードは、そんなジェシーの仲間になれたことを心から喜んでいたが、思わぬ事態が彼らを待ち受ける。
評  “アウトロー”という響きにちょっと憧れてた時期があった。いかにも「独立独歩の自由人」って感じがしたからだ。でも最近“無法者”というのは社会悪だと認識してきた。世の中がちょっとずつ理解してくると、他に合わすべき波長みたいなものもわかって来る。それさえしたがっていれば、他人の迷惑をかけずに、自分の行きたい方向に行けるようになってくることを知った。これが“秩序”かもしれない。足さえ止めなけりゃ人は成長するんだから、急ぐこともないと思えてきた。やっぱ歳をとったんだろうか。まあ、どうせ同じだから歴史に名の残したきゃ、はみだしても良いんじゃないか。もっとも殺された後、加害者にその殺され方を劇で上演されるかもしれないけど。
2009.11.22記

タイトル 自虐の詩
出 演 中谷美紀/阿部寛/遠藤憲一/カルーセル麻紀/ミスターちん/金子憲史/蛭子能収/島田洋八/松尾スズキ/岡珠希/丸岡知恵/Mr.オクレ/佐田真由美/アジャ・コング/斉木しげる/竜雷太/名取裕子/西田敏行/業田良家
監 督 堤幸彦
原 作 業田良家
ストーリー 子どものころから不運続きの幸江は、乱暴者で酒飲み、仕事もせずギャンブルに明け暮れるダメ亭主イサオに健気に尽くしていた。見かねた隣人に別離を勧められ、パート先の店主にしつこく言い寄られようとも、イサオと一緒にいることが何よりも幸せ。そんなある日、刑務所帰りの父親が幸江の前に現れる。
評  業田良家をナメんじゃないよ。この人のマンガ、特に4コマは同じようなことの繰り返しが多いけど人間の根底に流れる機微みたいなものはもっと深いんだって。『ヨシイエ童話』『機械仕掛けの愛』とか読んで勉強しなさい。もっともこの『自虐の詩』は立ち読みで看破したものだけど。ところでここでも頻繁に出てくる“卓袱台返し”。誰もが『巨人の星』の星一徹を思い出すだろうが、実はアニメの中では2回しか行っていないそうである。それより私としては寺内貫太郎の方を思い出します。え?古くてわかんない?なんだと!!ガンガラガッチャーン!!
2015.3.22記

タイトル シッコ
出 演 マイケル・ムーア
監 督 マイケル・ムーア
ストーリー ドキュメンタリー監督マイケル・ムーアの次なる標的は、アメリカの医療システム。4700万人の無保険者だけではなく、保険料を支払っている数百人にもマイナスの影響を及ぼすその実態を明らかにする。カナダ、イギリス、フランスを訪れ、国民全員が無料医療の恩恵を受ける国の事情を見つめながら、アメリカの混乱した医療制度を浮き彫りにしていく。
評  これはアメリカの医療事情のドキュメンタリーであるが、むしろ日本が心配になった。確かにアメリカと違って皆保険制だとはいえ、カナダやイギリスのように個人負担が0円ではない。それは日本も医療費の全体金額がアメリカ並みに高いからだ。医者が請求し放題のシステム。癒着べったりの製薬会社から実験的に配られる新薬。世界一高いアメリカからの輸入製剤。理由を挙げたらきりがない。おまけに管理する社会保険庁では職員が保険料を横領する始末。結局はモラルの欠如なんだよ!人の命で、金をむさぼる守銭奴どもめ!おまえらこそが生きてる資格がないんじゃ!!
2007.11.4記

タイトル シャッフル
出 演 サンドラ・ブロック/ジュリアン・マクマホン/ニア・ロング/ケイト・ネリガン/アンバー・ヴァレッタ/ピーター・ストーメア/シャイアン・マクルーア/コートニー・テイラー・バーネス/マット・ムーア
監 督 メナン・ヤポ
ストーリー 二人の娘に恵まれ、郊外の一軒家で暮らすリンダのもとに出張中の夫が交通事故で亡くなったという訃報が届く。突然のことに動揺した彼女は母親に手伝いに来てもらい、どうにか平静を保とうとする。だが、翌日彼女が目を覚ますと、死んだはずの夫がキッチンにいた。
評  設定が実に面白い。この現象の具体的な説明は無かったが、私は意識がタイムスリップした”という勝手な解釈をした。それにサンドラ・ブロックの妙演がすばらしい。でも、劇場で観てると頭の整理が追いつかなくなってしまった。そこで家に戻ってから、リンダの真似して一週間のスケジュールを書き出してみた。すると重大なミスを発見してしまった。火曜日にケガした娘が、木曜日に何ともないことになっている!この手の話は、こういう詰めの甘さが評価を落としちゃうんだよね。
2009.3.29記

タイトル ジャンパー
出 演 ヘイデン・クルステンセン/サミュエル・L・ジャクソン/ダイアン・レイン/ジェイミー・ベル/レイチェル・ビルソン/トム・ハルス/マイケル・ルーカー
監 督 ダグ・リーマン
ストーリー ミシガン州の高校生デヴィッドは、自分にテレポート能力があることを発見。母が家を出て以来、人が変わった父との生活にうんざりしていたデヴィッドはニューヨークへと向かい、瞬間移動した銀行の金庫室で大金をせしめる。そんな彼を謎の男ローランドがつけ狙っていた。
評  「ロンドンのビッグベン、エジプトのスフィンクス、ローマのコロセウムと、まるで世界名所めぐりだな。突拍子なさすぎて全然興味わかねぇな」「でも、“渋谷”ってどういうことだ?」「ベンツのカブリオレはイカしてたぜ」「それ、せっかくの日本ロケの意味なくね」「日本の興行収入狙ったのかな?」「日本の興行収入狙ったんだよ」「言ってなかったけど、実は俺、“テレポーテーション”できるんだ」「マジかよ!ハンパねぇ!」「今すぐお前の行きたいところ連れてってやるよ」「忍びねぇな」「かまわんよ」「じゃあ、とりあえず・・・」「わかってるって、インドだろ」「俺は、サイババじゃねぇ!」
2008.3.9記

タイトル シューテム・アップ
出 演 クライヴ・オーウェン/ポール・ジアマッティ/モニカ・ベルッチ/スティーヴン・マクハティ/グレッグ・ブリック/ダニエル・パイロン/トニー・マンチ/ラモーナ・プリングル/ジュリアン・リッチングス
監 督 マイケル・デイヴィス
ストーリー ある晩、バス停に座っていたスミスの前を大きなお腹の妊婦が慌てて通り過ぎる。その後を車で追ってきた人相の悪い男の様子が気になり、彼が2人を追いかけて廃虚に入ると男は妊婦にナイフをかざしていた。スミスはとっさに彼女を救うが、男の仲間たちが次々となだれ込んでくる。
評  とにかくぶっ放していればいいという今までのガンアクションの常識を覆してくれた。あれやこれやと新たな銃の撃ち方や使い道を駆使するところが面白い。オーウェンの無骨さとニンジンの取り合わせが逆にクールに見せる。銃本意の映画であるけれど、実は銃使用の規制を訴えているところも臭う。けっこうな拘りは見えるが、そのせいか話は強引。赤子連れてるから母乳風俗を探せ!って、どこでも粉ミルク売ってるじゃん。ところで冒頭で「中年でポニーテ−ルが嫌い」って言ってたけど、セガールのこと?
2010.6.13記

タイトル JUNO(ジュノ)
出 演 エレン・ペイジ/マイケル・セラ/ジェニファー・ガーナー/ジェイソン・ベイトマン/オリヴィア・サールビー/J・K・シモンズ/アリソン・ジャネイ/レイン・ウィルソン/アイリーン・ペッド/ダニエル・クラーク/ヴァレリー・ティアン/エミリー・パーキンス
監 督 ジェイソン・ライトマン
ストーリー パンクとホラーが好きなクールな女子高生ジュノは、親友ブリーカーとの興味本位にセックスをして妊娠してしまう。中絶を思いとどまったジュノは友だちのリアに協力してもらい、養子を希望している夫婦を探すことに。理想的な夫婦を見つけ、会いに行ったジュノだった。
評  私の世代だと“女子学生”の妊娠というとすぐに浅井雪乃を思い出す。『3年B組金八先生』で杉田かおるが演じた役だ。こっちは中学生だから、この映画より重いのは当然だろうが、それにしてもこのジュノは軽すぎる。これはアメリカのお国柄なのか、時代のせいなのか。「興味でSEXしちゃうのは仕方ない」と納得してしまう親の理解もある意味感心してしまった。それにしても不思議に思うのは、ティーンエイジ同士のSEXはどうして“淫行”にならないのだろうか?単なる興味本位だから不純異性交遊に違いないが、犯罪ではない。これが年が離れちゃうといくらお互いが愛し合っても犯罪になる。やっぱおかしいと思うよね、狩野英孝さん。
2017.2.19記

タイトル シュレック3
出演(声) マイク・マイヤーズ/エディ・マーフィ/キャメロン・ディアス/アントニオ・バンデラス/ジャスティン・ティンバーレイク/ルパート・エヴェレット
監 督 クラス・ミラー
ストーリー 遠い遠い国のフィオナ姫と結婚した怪物シュレックに、病に倒れた王様から王位を継ぐように言い渡される。王位には興味のないシュレックは、ドンキーや長靴をはいた猫とともに、もう一人の王位継承権を持つアーサーを探す旅に出る。その間、チャーミング王子とおとぎ話の悪役たちは王国乗っ取り計画を企てていた。
評  「いらっしゃいませ〜、ど〜ぞ〜ご覧くださ〜い。やっぱり“ベビーシュレック”、気になっちゃう感じですか。ウフフフ・・・『さすが〜』って感じですゥー。みんなカワイイって言ってくれてる〜。けっこうゲップとかする所も、こうママ目線とかで見てあげちゃうと、“和み”だったりするのねぇー。チョーヤバぁーい。ヤバクな〜い?拍手ものだよねェ〜。ところでお客様、“眠り姫”はどうですかぁ〜。カワイクないですか、カワイイですよね!敵と対決するとき、寝っころがって足払い!って『ありえな〜い』とか言われちゃうけど、逆にアニメと割り切れば“自然体”みたいなー。もっ回観る?かしこまりー。ありがとございましたー。」
2007.7.1記

タイトル シルク
出 演 マイケル・ピット/キーラ・ナイトレイ/役所広司/芦名星/中谷美紀/アルフレッド・モリナ/國村隼/本郷奏多/ケネス・ウェルシュ
監 督 フランソワ・ジラール
ストーリー 1860年代のフランス。蚕の疫病が発生したため、軍人のエルヴェは美しい妻エレーヌを残して、日本へと旅立つ。幕末の日本に到着したエルヴェは蚕業者の原が連れていた。絹”のように白い肌の少女と出会う。以来、エルヴェは少女が頭から離れなくなってしまう。
評  外国映画なのに、史実に忠実に山形の情景をこれほどまでにきれいに描いてくれたことは非常にうれしい。時代的に「反乱」というのはきっと戊辰戦争のことでしょう。礼を尽くすも残酷性を秘めた武士の精神。透き通るほど繊細で、まさしく絹(シルク)のような日本女性のしとやかな肌。それを包む全体のトーンがただただ心地よい。手紙の文面にちょっと違和感を覚えたらラストで納得。逆に女の深さを感じた。ところで、バルダビューのビリヤードテクニックはざーとらし過ぎ。
2008.1.20記

タイトル 真・女立喰師列伝
出 演 ひし美ゆり子/水野美紀/安藤麻吹/藤田陽子/小倉優子/佐伯日菜子
監 督 押井守/辻本貴則/神山健治/湯浅弘章/神谷誠
ストーリー カメラマンの坂崎は伝説の女立喰師“鼈甲飴の有理”を探し求め、縁日の雑踏をはいかいしていた。彼女は高度成長期の伝説のゴト師であり、巧みな話術と背中の金魚の入れ墨を武器に、縁日の飴屋店主に賭けを挑んだという。ある情報を得て一軒の日本家屋を訪ねた坂崎は、ついに彼女と対面する。『鼈甲飴の有理』・・・世界的クリエーター押井守監督が原作・総監修を努める実写オムニバス
評  「“女”とは何か」という命題を掲げれば、「男ではない」という反証を掲げて済む時代になくなってしまった。ニューハーフ、いわゆるオカマなる人種が、ここぞとばかりにカミングアウトしテレビで露出し、外見や性格、性器の有無などでは証明できなくなった。これは「“男”とは何か」の命題も不明確化してしまっている。そもそも地球上に最初に誕生した生命に男女の区別がなくなった訳で、いまでもかたつむりなどの有肺類は雄雌同体である。また、人の性染色体を見ると♀はXXの形体であり、♂は一本取れてXYの形体をなしている。これは進化の過程において♂は♀から分岐したものと仮定できるだろう。男からは理解不能な「女」とは、この世において主たる位置に存在し、より高度な叡智を備えていると看做したほうが理解できるのではないだろうか。・・・疲れましたか?では一息入れますか。ワイルドハウンドコーヒーでもどうぞ。
2009.5.31記

タイトル スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師
出 演 ジョニー・デップ/ヘレナ・ボナム=カーター/アラン・リックマン/ティモシー・スポール/サシャ・バロン・コーエン
監 督 ティム・バートン
ストーリー 19世紀のイギリス。無実の罪で投獄され、その首謀者に妻も娘も奪われた男が、名前も姿も変え、ロンドンのフリート街へ戻ってくる。15年ぶりに理髪店を再会した彼は、理髪師スウィーニー・トッドとして腕を振るい始めるが、彼は目に狂気を宿らせながら、かつて自分を陥れた男への復讐に燃えていた。
評 10 お正月からバカスカTVCM流してた割りに、かなりハード。子どもには見せられません。でも、このティム・バートンワールド、わて、ホンマ好っきゃなー!専属タレント(と言っても過言じゃない)ジョニー・デップとヘレナ・ボナム=カーターが『コープス・ブライト』をそのまんま映像化したナイスコンビネーション。設定はミュージカル仕立ての『岩窟王』と言ったところか。ダークな情景に鮮烈に輝く紅い血に興奮を覚えている自分が恐い。・・・とは言え、観終わったときに手で喉元を押さえていた。
2008.1.20記

タイトル 図鑑に載ってない虫
出 演 伊勢谷友介/松尾スズキ/菊地凛子/岩松了/ふせえり/水野美紀/松重豊/笹野高史/三谷昇/渡辺裕之/高橋恵子/森下能幸/志賀勝/村松利史/片桐はいり/嶋田久作/つぐみ/園子温/山崎一/田中哲司/マメ山田/佐々木すみ江/新屋英子
監 督 三木聡
ストーリー 月刊「黒い本」の美人編集長から仮死体験ができるという謎の“死にモドキ”を探し、死後の世界をルポするよう依頼されたルポライターの“俺”。締切りに間に合わなければ半殺しにすると言われた彼は、アル中のオルゴール職人エンドーを相棒にしぶしぶ旅に出る。
評  「けっこう面白い映画だったよな」「どこがだよ!訳わかんないことばっかじゃんか。リカちゃん人形で人魚って、動物虐待だろ!サロンパス吸うくらいなら吸うな!SM用品を一般ごみで捨てること自体、分別じゃねぇだろ!リストカット跡でわさび擦ったら沁みるだろ!塩辛こぼしてニコラスケイジ?どう見てもブルース・ウィリスだろ!マッパ男の走馬灯なんかいらねぇよ!じいさんくすぐる仕事って時給いくらだよ?挿絵のヌード訳わかんねぇ。韓国へのトンネルって密入国だろ!電動チュッパチャプス懐かしいけど、最後に真っ青になった遠藤ってアバターかよ!!だいだい8月の話なのになんで今頃なんだよ!」「おいおい、まとめてツッコミ入れるパターンは俺らのネタのパターンだけど、俺のボケは?」「まあまあ、冒頭のエレキバンの発想から俺らなんだろうから・・・」
2010.11.28記

タイトル スキヤキ・ウェスタン ジャンゴ
出 演 伊藤英明/佐藤浩市/伊勢谷友介/安藤政信/堺雅人/小栗旬/田中要次/石橋貴明/木村佳乃/内田流果/石橋蓮司/塩見三省/松重豊/香川照之/桃井かおり/クエンティン・タランティーノ
監 督 三池崇史
ストーリー とある山奥の寒村、源義経率いる源氏ギャングと平清盛率いる平家ギャングが、村に言い伝えられるお宝をめぐって血なまぐさい抗争を繰り広げていた。そこへ、心に傷を負った流れ者のスゴ腕ガンマンが現れる。彼がどちらの用心棒につくのかそれぞれの思わくがぶつかり合う中、源平の戦いは、さらに激化してゆく。
評  タランティーノのカメオの声 所業無意味の響きあり
木村佳乃の花の色 伊勢谷の求愛に“断り”をあらわす
驕れる香川照之も久しからず 『ロード・オブ・ザ・リング』のゴラムのごとし
猛き石橋貴明も遂に滅びぬ ひとへに往年『みなさんのおかげです』のストロベリーに同じ
2009.1.25記

タイトル スターダスト
出 演 クレア・デインズ/チャーリー・コックス/シエナ・ミラー/リッキー・ジャーヴェイス/ルパート・エヴェレット/ミシェル・ファイファー/ロバート・デ・ニーロ
監 督 マシュー・ボーン
ストーリー イギリスの外れにあるウォール村の青年トリスタンは、村一番の美女トリスタンに恋をしていた。ある夜、村にある壁の向こうに落ちた流れ星を目にした彼は、それを愛の証としてヴィクトリアにプレゼントすることを決意する。壁の外に広がる魔法の国ストームホールドへと足を踏み入れる。
評  松雪泰子「最近こういう冒険ファンタジー物が多いわね」北川景子「きっと『ハリポタ』や『ロード・オブ・ザ・リング』の成功のせいです。これからまだまだ出てくるみたいですよ」魚住りえ「でもロバート・デ・ニーロの女装は見たくなかったなぁ」ミムラ「えー、魚住さんて年下好きじゃなかったでしたっけ」柴咲コウ「永遠の“若さ”と“美貌”を得るため、他人の心臓食べようって発想、いかにも女の性だわ」梨花「そんなことないよ〜。私は年老いても私を好きでいてくれる彼がいたら、そんな思わないわ」沢尻エリカ「そんな奴いるわけないし」竹内結子「またアンタは!態度つつしみなさい!」中谷美紀「いや〜、浮気性のダンナ見て実は共感してるんじゃないの?」・・・山口もえ「ホント、うちの事務所は名前の通り“スター”と“ダスト”が一緒にいるんだわ」
2007.10.28記

タイトル 素敵な夜、ボクにください
出 演 吹石一恵/キム・スンウ/占部房子/関めぐみ/枝元萌/飛坂光輝/八戸亮/金守珍/三津谷葉子/岡本麗/山田辰夫/木野花
監 督 中原俊
ストーリー 売れない女優のいづみは、韓国のトップスターと一夜の恋に落ちる。しかし、彼はジンイルというスターのそっくりさんで、スターの恋人として有名になることを企んでいたいづみは激怒。幼なじみらが「カーリングで五輪に出て有名になれば」と提案すると、いづみは本気でチームを結成する。
評  いつのまにか女優としていい位置に収まっている吹石サンですが、この演技はいかがなものでしょうか。青森が舞台ですが津軽弁がまるっきりできてません。それに青森の女性がこんなに尻軽だと思われるのも心外です。マジでそのぶっとい眉毛で氷上をスウィーピングしてやろかと思いました。明らかに当時の韓流ブームにトリノオリンピックから行儀人口が増えたカーリング人気に乗っかった作品です。そんなことより、今年こそチーム青森がんばれ!
2010.2.7記

タイトル スパイダーマン3
出 演 トビー・マグワイア/キルスティン・ダンスト/ジェームズ・フランコ/トーマス・ヘイデン・チャーチ/トファー・グレイス/ブライス・ダラス・ハワード
監 督 サム・ライミ
ストーリー 市民から賛辞を浴び続けるスパイダーマン。ある日突然、謎の黒い液状生命体がピーターにとりつき、新たなパワーを持つ黒いスパイダーマンとなる。そんな時かつて暴漢に襲われて亡くなったベンおじさん殺害の真犯人、フリント・マルコが刑務所から脱獄。その情報を知らされ激しい怒りに燃えるピーターは、メイおばさんの制止の言葉も聴かず犯人の行方を追う。マルコは逃走中の事故で怪人サンドマンとなる。
評  仏教では人の生命の状態を“十界”という10段階に分けています。悪い方から「地獄」「餓鬼」「畜生」・・・とあって、6番目の「天界」という所まで普通に人々でも体験します。そして仏道に入ると次の段階に進めます。(これを“解脱”という) しかし、7番目の「声聞」8番目の「縁覚」は一部の悟りを得るも、それに満足し利他の実践に欠け、利己の心に陥ってしまうという境遇です。まさに今回のピーターはこの境遇にいます。というか、この映画自体がそうなっています。調子乗ってCG使いすぎて、アクション通り越してトムジェリ並みのドタバタ系アニメになってしまいました。残念ながら10番目の「仏界」まで至るのはムリでした。ったく、いままでの感動を返せ!!
2007.5.6記

タイトル スピーシーズ4 新種覚醒
出 演 ヘレナ・マットソン/ベン・クロス/ドミニク・キーティング/マルコ・バクーシ/マーリーン・ファヴェーラ/ミーガン・フェイ
監 督 ニック・ライオン
ストーリー 叔父トムと田舎町で暮らすミランダは、容姿端麗、頭脳明晰な大学講師だった。そんなある日、体に異変を感じて病院へと運ばれた彼女は、突如奇怪な怪物と化し、医師や看護士らを惨殺してしまう。トムによって助け出された彼女は、自分が人間とエイリアンのDNAを融合させたハイブリッド生命体であることを知らされる。
評  「んー、さすがにここまで来ると無残ですね。エログロも度を過ぎちゃって、負の連鎖が起きちゃったというか、いやもう、こじつけだらけで話がメチャクチャですよね。まあ、今回のポイントは“ハイブリッド”だそうなんだそうなんですけど、プリウスが有名なっちゃったからですかね、これの意味“エコ”だと勘違いしてしまいましたよね。もっともこの映画からだと“エロ”とも勘違いしそうですけど。でも、今回はグラマラスボイン、ほとんど見れないんですよ。そりゃ僕はモデルなんでいつもはクールにイキがってますけどね、一応健全な成年男子ですからね、残念至極ですよ。それより“ハイブリット”ってのは“混合種”って意味なんですよ。ぶっちゃけ、実は僕もイギルス人と群馬県民のハイブリッドなんですけどね」
2010.11.14記

タイトル スモーキン・エース 暗殺者がいっぱい
出 演 ライアン・レイノルズ/レイ・リオッタ/アリシア・キーズ/アンディ・ガルシア/ジェレミー・ピヴェン/ベン・アフレック/ピーター・バーグ/タラジ・ヘンソン/クリス・パイン/マーティン・ヘンダーソン/ジェイソン・ベイトマン
監 督 ジョー・カーナハン
ストーリー FBI捜査官のメスナーとカラザーズは、大物ギャングに命を狙われる人気マジシャン、エースを司法取引のため逮捕することになった。そんな中、女殺し屋のサイクスら、賞金目当てにエースを狙う暗殺者達が世界中から集まり始める。
評  「・・・もしもし俺だ。実は命を狙われている。そうだ、例の映画の秘密を知ってしまったんだ。あー、その通りだ。矢継ぎ早に繰り出される銃撃戦。サブタイトル通り、暗殺者が多い。多すぎるんだ。おかげで何にも印象に残らない。ラストの真相も無理ありすぎとも思える。そうだ、この映画はまるっきり面白くな・・・」BANG!
2008.7.6記

タイトル 300(スリーハンドレッド)
出 演 ジェラルド・バトラー/レナ・ヘディ/デヴィッド・ウェンハム/ドミニク・ウェスト/ミヒャエル・ファスベンダー/ヴィンセント・リーガン
監 督 ザック・スナイダー
ストーリー 紀元前480年、スパルタ王レオニダスは、ペルシアの大王クセルクセスから服従の証を立てるよう迫られる。そこで、レオニダス王が取った選択肢は一つ。ペルシアからの使者を葬り去り、わずか300人の精鋭たちとともにパルシアの大群に立ち向かうことだった。
評  『トロイ』の時も思ったけど、やっぱりギリシャの精神は日本に似通っている。ここに描かれているのは明らかに侍魂(サムライ・スピリット)そのもの。でも、紀元前にあるわけない火薬を魔術”と言ってみたり、ヨーロッパにいるわけない象を“怪物”と言ってみたり、完全にバーチャルの世界になってしまった。凝ったつもりだろうけど、コントラストを強めたアルカイックな映像は、TVゲームさながらでまるっきりリアルティがない。飛び散る血吹雪にキモさ感じさせない画は子供を狂わすんじゃい!
2007.6.3記

タイトル スルース 【探偵】
出 演 マイケル・ケイン/ジュード・ロウ
監 督 ケネス・ブラナー
ストーリー ロンドン郊外の邸宅に住むベストセラー推理小説家ワイクの元に、彼の妻の愛人ティンドルがやって来る。「奥さんとの離婚に合意してほしい」と言うティンドルに、ワイクはあることを提案。それは、ワイクが所有する高価なネックレスをティンドルに盗み出してほしいというものだった。
評  「アー、もしもし、平子さん?アンタの奥さんのみゆきさん、アンタにもう興味ないみたいだぜ。やっぱ俺みたいな若い男じゃないとな。この際、別れてくれねェか?」「ハイ、そう致しますと、こちら、私の妻に横恋慕された貴方様からの私と妻との別離の督促のお電話ということでよろしかったでしょうか?」「ハ・・・ハイ・・・」「では失礼ですが貴方様のお名前を教えていただけますか」「あ・・・酒井です・・・」「酒井様ですね。どうしました。力を抜いていきましょう。お互い悪徳ということでやっているわけじゃないですから。ではそちらのご請求は私ども夫婦の離婚だけでよろしかったでしょうか。ほかに当面の生活資金等などはご必要ですか?」「えっと・・・できれば・・・」「そうしましたら酒井様の口座に100万を後日お振り込ませていただきます。しかしですね。当方としましては手切れ金ということでこれから申し上げる口座に至急お振込みをお願いします。なお今回キャンペーン期間中ということで500万円のところをたった300万円とさせていただきますので、近くのATMでですね・・・」プチ!「チッ、切りやがった。おい、みゆき、あの男ダメだわ」
2009.12.6記

タイトル ゼア・ウィル・ビー・ブラッド
出 演 ダニエル・デイ=ルイス/ポール・ダノ/ケヴィン・J・オコナー/キアラン・ハインズ/ディロン・フレイジャー/バリー・デル・シャーマン/コリーン・フォイ/ポール・F・トンプキン/スデヴィッド・ウィリス/デヴィッド・ウォーショフスキー
監 督 ポール・トーマス・アンダーソン
ストーリー 石油ブームに沸く20世紀初頭のカリフォルニア。鉱山労働者のプレインビューは、石油が沸く源泉があるという情報を耳にする。息子とともに石油採掘事業に乗り出したプレインビューは、異様なまでの欲望で富と権力を手にしていく。
評  1971年、オイルショックがあった頃、石油はあと30年で枯渇すると言われていた。現在なんともないのは当時の話はデマだったのか?実は原油発掘業は飛躍的な発展をとげ、原油確認埋蔵量は30年前の2倍近くなっているのだ。おかげで今は資源枯渇よりCO排出の方が環境問題になってしまった。ちなみに原油生産高世界一はロシアである。昨年初頭、北京オリンピックによる原油供給増に投資家が投機し原油高となった。そこにロシアは国益のため、なんと原油採掘を制限しやがった!まさに火に油を注いだのである。8月に日本でガソリンが180円/Lまで高騰したのはそのせいだ。プレインビューの人生同様、日本経済も油に振り回されているのだ。
2009.3.8記

タイトル ゼロ時間の謎
出 演 メルヴィル・プポー/キアラ・マストロ/ヤンニローラ・スメット/ダニエル・ダリュー/アレサンドラ・マルティネス/フランソワ・モレル/クレマン・トマ/ジャック・セレ/ザヴィエ・ティアム/エルヴェ・ピエール
監 督 パスカル・トマ
原 作 アガサ・クリスティー
ストーリー テニスプレーヤーのギヨームは、若く美しい新妻キャロリーヌを連れて、海辺にある叔母カミーラの別荘に出かける。毎夏の恒例だったが、今年はなぜか前妻のオードもやって来ることに。案の定、新妻と前妻の間には張り詰めた空気が流れる。さらにそこへ、昔からオードに恋焦がれていた親戚のトマ、キャロリーヌの友人でジゴロのフレッドまで現われ、事態は莫大な遺産相続権も絡んで混迷の様相を深めていく。
評  原作はアガサ・クリスティの『ゼロ時間へ』。この“ゼロ時間”とは「事件は、偶然や必然の出来事がからみ合い起こるもので、そのある日、ある時刻、ある場所で起こる沸点」と彼女は定義した。回りくどいこと言ってるけど、要は“因果応報”ってことだろう。最近よく聞く「なんとなく殺しちゃった」的な事件は、確かにミステリーには不向きかも知れない。よくできているミステリーというのは、誰もが納得しうるロジックが積み上がっていて理屈が通っている。でも、バタイユ警視が「♪ホームズ、メグレ、ミス・マープル、ポアロ、コロンボ」って口ずさんでるけど、コロンボだけアメリカ人じゃん。
2009.10.11記

タイトル 潜水服は蝶の夢を見る
出 演 マチュー・アマルリック/エマニュエル・セニエ/マリ=ジョゼ・クローズ/アンヌ・コンシニ/パトリック・シェネ/ニエル・アレストリュプ/オラン・ロペス・ヘルメンディア/ジャン=ピエール・カッセル/イザック・ド・バンコレ/エマ・ドゥ・コーヌ
監 督 ジュリアン・シュナーベル
ストーリー 昏睡状態から目覚めたものの、左目のまぶた以外を動かすことができない『ELLE』誌編集長ジャン=ドミニク・ボビー。意識ははっきりしているにもかかわらず言葉を発することができない彼に、言語療法士のアンリエットはまばたきでコミニュケーションを取る方法を教える。
評  かなり過激な意見を言わせてもらいます。“尊厳殺人権”なるものが必要だと思います。私が彼のような状況になったら、とっとと殺してもらいたい。どうせ、金持ちだったボビーだから、いいもの食っててドロドロ血のせいで脳血管が詰まったに違いない。だから自業自得なんだよ。でも、私ら貧乏人は植物状態でも変に生き残ったら家族がかわいそうだ。私は、ボビーより言語療法士の努力に胸が熱くなった。そりゃ、彼女らは“生きる”ことに価値を見出しているだろうし、それを無下に否定はできない。でも“死”で残り、繋がっていく心にも価値はあるのんじゃないか。って思うんだけど・・・。
2008.4.13記

タイトル SAW4
出 演 トビン・ベル/スコット・パターソン/ベッツィ・ラッセル/コスタス・マンディロア/リリク・ベント/アシーナ・カーカニス
監 督 ダーレン・リン・バウンズマン
ストーリー ジグソウと弟子のアマンダが死に、ホフマン刑事はジグソウ最後のゲーム現場でパズルを解こうとし必死になっていた。そのころ、ジグソウにかかわり唯一生き残ったSWATのリグス指揮官が、新たなゲームに強制参加され、90分以内に罠をクリアしなければ旧友の命はないと告げられる。
評  ん〜もう!!ジグソウが死んだから終わりだと思ったじゃないか。前作の評でレクイエムのつもりで『いとしのエリー』の替え歌やったのにメチャ都合ワリィ!(単に“SAW3”と“so sweet”を掛けたかっただけだったが・・・)確かに残酷性は増してるけど、今回は密室じゃないし、前作までのアキレスと亀の競走みたいな時間的な切迫感がないから、なんとも緊張感が薄い。もしかして慣れちゃったのか?冒頭の人体解剖を見ても何とも思えなくなった自分自身が怖い。継続できる可能性はあるけど、もういいよ。
2008.7.13記

タイトル 象の背中
出 演 役所広司/今井美樹/塩谷瞬/南沢奈央/井川遥/高橋克実/白井晃/小市慢太郎/久遠さやか/益岡徹/手塚理美/笹野高史/伊武雅刀/岸部一徳
監 督 井坂聡
原 作 秋元康
ストーリー これまで何不自由なく暮らしてきた48歳の中堅不動産会社部長・藤山幸弘は、人生の円熟期を迎えようとしていた。ある日突然、医師に肺ガンで余命半年と宣告されてしまう。これまでの人生を振り返った藤山は延命治療を選択せず、今までに出会った大切な人たちと直接会って、自分なりの別れを告げることを決意する。
評  あのAKB48のプロデューサー秋元康が産経新聞に連載していた小説を映画化。がん告知をされた男が自分が関わりあった人に会いに行くとは、いかにも賛否両論ありそうな設定。意地悪いヤツなら同情を買いにいくのか!と言いかねないだろう。秋元はこんな物議醸し出しそうなことを敢えてやって注目を集めるの得意だからな。誰よりも予定調和なのだ。ったく、おニャン子の高井麻巳子と結婚したときからイケ好かなかったんだよな。でも一応、大人なトーンなのでそんな悪いわけでもなく、下手に噛み付くとガキさらけ出して損しそうなので止める。でもイライラする。ん?塩谷瞬!お前代わりに土下座しろ!蹴飛ばしてやるから。
2012.5.27記

タイトル そして、私たちは愛に帰る
出 演 バーキ・ダヴラク/トゥンジェル・クルティズ/ヌルギュル・イェシルチャイ/ハンナ・シグラ/ヌルセル・キョセ/パトリシア・ジオクロースカ
監 督 ファティ・アキン
制作年 2007年
ストーリー 一人暮らしの老人アリは、トルコ人娼婦のイェテルと一緒に暮らし始める。彼女はアリの息子ネジャットに、娼婦になった理由やトルコに残した一人娘のことを話すが、ある日アリとの口論の末、死んでしまう。トルコへ渡ったネジャットは、イェテルの娘を捜すことにする。
評  ブレーメン、ハンブルク、イスタンブールと各地でのロケのせいで予算が無いため画像が粗いんだと思ったら、この映画はドイツ、トルコ、イタリアの合作なんだそうです。けっこうメインと思われる人物があっけなく死んでしまうんで、話がよくわかりませんでした。たぶん死んだ人によって遺された者たちもつながっていく、みたいなテーマなんでしょうか。それよりもこのオヤジみたいに年取ってからのスケベは見苦しいですよね。え?最近の私の評もそういうのが多い?すいません。自省します。「そして、私も煩悩に帰る」
2013.11.24記

タイトル その土曜日、7時58分
出 演 フィリップ・シーモア・ホフマン/イーサン・ホーク/マリサ・トメイ/アルバート・フィニー/ブライアン・F・オバーン/ローズマリー・ハリス/マイケル・シャノン/エイミー・ライアン/サラ・リヴィングストン/アレクサ・パラディノ
監 督 シドニー・ルメット
制作年 2007年
ストーリー 一見誰もがうらやむ優雅な暮らしをしていたニューヨークの会計士アンディは、離婚した元妻のもとにいる娘の養育費もまともに払えない弟ハンクを誘い、実の両親が営む宝石店へ強盗に入ることに。しかし計画決行の土曜日、7時58分。事態は最悪な方向へと突き進んでしまう。
評  「まもなく、7時58分ちょうどをお知らせします」Pi,Pi,Pi「バン!ガッシャーン!!」
「まもなく、2007年ミスタースキン・ヌードシーンBEST1に選ばれたマリサ・トメイをお知らせします」Pi,Pi,PI「おかわりは?」
「まもなく、ヤク中なのにメタボリック体系なのはなぜ?をお知らせします」Pi,Pi,Pi「俺のパーツを積み上げてもバラバラだ」
「まもなく、こんなにこじれてしまう理由をお知らせします」Pi,Pi,Pi「結局、金だろ!」
2009.3.1記

タイトル それでもボクはやってない
出 演 加瀬亮/瀬戸朝香/山本耕史/もたいまさこ/田中哲司/三石研/尾美としのり/鈴木蘭々/田口浩正/本田博太郎/小日向文世/役所広司
監 督 周防正行
ストーリー 就職活動中の金子徹平は、会社面接に向かう満員電車で痴漢に間違えられて、現行犯逮捕されてしまった。警察署での取調べで容疑を否認し無実を主張するが、担当刑事に自白を迫られ、留置場に拘留されてしまう。さらに検察庁での担当検事の取調べでも無実の主張は認められず、ついに徹平は起訴されてしまう。
評  日本の司法の暗部を見れた。日本では裁判は犯罪者が裁かれるものという認識がいまだ強い。今回、痴漢裁判の有罪率が99.9%と紹介されているが、他の刑事事件の事例も有罪率が高いと思う。弁護士の絶対数が少ない日本では“正義”はどこまで守れるのか。現実問題として自衛は不可能だ。膨大な時間と費用をかけるくらいなら、略式裁判で認めるか、民事の段階で示談することが“大人の判断”である。たぶん私もこの状況に置かれたらこの判断をとる。自分の意としない嫌疑をかけられることは人生の中で誰もが経験することなんだ。きっとその傷一生かかえて生きていくんだ。この金子君を羨望の目で眺めながら・・・。
2007.1.21記

タイトル ダージリン急行
出 演 オーウェン・ウィルソン/エイドリアン・ブロディ/ジェイソン・シュワルツマン/アンジェリカ・ヒューストン/アマラ・カラン/カミーラ・ラザフォード/ウォレス・ウォロダースキー/イルファン・カーン/ビル・マーレイ/ナタリー・ポートマン
監 督 ウェス・アンダーソン
ストーリー 父の死をきっかけに別々の道を歩みはじめ、それぞれの人生で悩み迷っていたホイットマン家の3兄弟、フランシス、ピーター、ジャック。あるとき、事故で九死に一生を得たフランシスは、兄弟のきずなを取り戻すため、弟たちをインド旅行に誘う。
評  兄弟の母親探しのロードムービー。個性的な兄弟が自分勝手にやり合うという、眺めて観る分にゃ面白い設定なんだけど、途中は何かダルい。まあ、兄弟ってのは気心知れてるので、こんなグダグダをスルーするのもある意味リアルなんだけど、映画なんだからもうちょっと盛り上がりが欲しかった。まあ、インド情緒の味付けは、インド入門にはちょうどいいかもしれません。それにしてもキャスティング、もうちょっと考えたら?この三兄弟、全然似てないよ。複雑な家庭なの?
2014.7.13記

タイトル ダイアリー・オブ・ザ・デッド
出 演 ミシェル・モーガン/ジョシュ・クローズ/ショーン・ロバーツ/エイミー・ラロンド/ジョー・ディニコル/スコット・ウェントワース/フィリップ・リッチョ/クリス・ヴァイオレット/タチアナ・マズラニー/アラン・ヴァン・スプラング/ジョージ・A・ロメロ
監 督 ジョージ・A・ロメロ
ストーリー ジェイソンは、ペンシルバニアの山中で夜中に仲間たちと卒業制作のホラー映画を撮影していた。そこで各地で死者がよみがえっているというニュースをラジオで聞きつけた彼らは、急遽、寮へと駆けつける。そして恋人デブラを無事に発見したジェイソンは、仲間たちとトレーラーで一路家路を目指す。
評  A・ロメロの作り出した“ゾンビ”はいわゆる“忍び寄る恐怖”というもので、本作ではそのゾンビの出現を最小限に抑える試みをしている。そしてその出現を煽る手法としてラジオのニュース報道が使った。作戦としては面白いが“見えない恐怖”は日本ホラーの足元に及ばない。しかしこのニュースの声を務めた人たちが豪華!ウェス・クレイヴン、スティーヴン・キング、サイモン・ペッグ、ギレルモ・デル・トロ、クエンティン・タランティーノ。みんなA・ロメロのゾンビに魅せられて人たちだ。いくら今は光を放っていなくとも過去の栄光のおかげで支えてくれる人がいる。こういうのを“腐っても鯛”、いや、“腐ってもゾンビ”とでも言おうか。
2013.4.7記

タイトル 大日本人
出 演 松本人志/竹内力/UA/神木隆之介/板尾創路
監 督 松本人志
ストーリー ひっそりと平凡に暮らす大佐藤は、6代目大日本人として防衛庁から不定期に依頼される仕事で生計を立てていた。しかし以前とは違い、大日本人に対する世間の目は厳しく、活躍の場も次第に減っていた。そんなある日、いつものように防衛庁の命を受けた大佐藤は、電変場に向かいある儀式を行う。
評  うわっ、ビックリするほど面白くない。『シネマ坊主2』のあとがきで書いていたから、松ちゃんが映画を創っていたのは知っていたけど、実はコントだったとは!こんなの調子コイてカンヌに持ってくなよ。そりゃ、確かにダウンタウン流のギャグセンスは伝わりにくい。彼らは、かつて客をぶん殴ってまでも、自分らの笑いを理解してもらおうとした。そしてその暴力的な勢いで今日の地位を築いてきた。映画の世界まで自分の色に染めるには、先の道は険しいな。でも、最初の敵として、出オチに最適な海原はるか師匠を起用したことが個人的に好きです。
2007.6.3記

タイトル ダイハード4.0
出 演 ブルース・ウイリス/ジャスティン・ロング/マギーQ/ティモシー・オリファント/ジェフリー・ライト/メアリー・エリザベス・ウィンステッド
監 督 レン・ワイズマン
ストーリー デジタルによって制御されている全米の都市機能の壊滅を狙う謎のサイバーテロ組織が動き出し、システムがテロによって攻撃されようとしていた。アメリカ政府ですら機能不全に陥ってしまう緊急事態のなか、これまで幾度となく危機を救ってきた元刑事のジョン・マクレーンが再び事件解決に乗り出す。
評 10 ウルース・ウイリスの本領復活!50歳過ぎてこの体力信じられない。前作が最悪だったからその埋め合わせなのか「これでもか」とばかりの衝撃映像の連続。特に車のきりもみ旋回落下の様は必見です。ところでこの“アナログVSデジタル”の構図に「いまさら」という気にもなったが、あのキーボード付きのケータイを見たとき正直「時代に取り残された」と思った。でも負け惜しみでないが、全米のシステムを一箇所で操作できる環境にある社会って、やっぱ問題じゃないか。確かに今やデジタルが世界を凌駕しているけど、結局アナログが人を動かすんだよね。ブルース・ウィルスに似ているうちの会社のM課長をふと思い出した。
2007.6.24記

タイトル TAXi4
出 演 サミー・ナセリ/フレデリック・ディファンタール/ベルナール・ファルシー/エマ・シューベルイ=ヴィークルンド/エドュアルド・モンモート/ジャン=クリストフ・ブヴェ
監 督 ジェラール・クラヴジック
脚 本 リュック・ベッソン
ストーリー それぞれの息子が地元の少年サッカーチームで一緒に練習に励むなど、穏やかな日々を送るスピード狂のタクシー運転手ダニエルとドジな刑事エミリアン。そんな中、17か国から指名手配される凶悪犯“ベルギーの怪物”を護送する任務が、マルセイユ警察に舞い込む。しかし、またもエミリアンの失敗で犯人に逃げられてしまう。
評  いやいや、ここまできたらパターン変わらない方が、ドリフみたいで安心して笑えます。このまま『釣りバカ日誌』みたく定期的に続けてくれないかしら。エミリアンのドジっぷりよりマルセイユ警部がキレまくったときがこのシリーズの肝ですね。欲を言えば、せっかく今回から登場した二人の子どもにももっと活躍させて欲しかったなぁ。あと、実際のタイトルが「T4Xi」って出てたけど、これはやっぱ、無理あるね。
2007.8.26記

タイトル 楽しき人生
出 演 ジョン・ジヒョン/キム・ユンソク/チャン・グンソク/キム・サンホ/キム・ホジョン/コ・アソン
監 督 イ・ジュニク
ストーリー 20年前に解散したロックバンド“活火山”のメンバーたちはすっかり中年オヤジとなり、無為な毎日を過ごしていた。そして、バンドのリーダーだったサンウの葬儀を機に、彼らはバンドの再結成を決意する。
評  もう韓流ブームも終焉したというところで、2010年に『美男(イケメン)ですね』のチャン・グンソクがスマッシュ・ブレーク。その人気はペ・ヨンジュンをも超えたとまで言われた。しかし、顔だけの男は長くは続かず今では下火となった。そんな彼のこういう過去作をいまさら観るのも機を逸したというか、「あ、居たんだ」って感じでした。でもまあ、韓国でも日本同様のバンドブームはあったようで、こういうオッサンバンドの頑張る姿は微笑ましいです。とはいえ、ギヨンはミック・ジャガーというより渡辺いっけいだし、ヒョクスはジョン・ボーナムというより斉藤暁に似てるよね。んで、ソンウクは、ってぇと・・・やっぱ“隣のおじさん”かな。
2015.2.8記

タイトル たみおのしあわせ
出 演 オダギリジョー/原田芳雄/麻生久美子/小林薫/冨士眞奈美/川辺久造/横山通乃/藤井びん/本間しげる/光石研/田中哲司/伊勢志摩/江口のりこ/原田貴和子/石田えり/大竹しのぶ/忌野清志郎
監 督 岩松了
ストーリー 父と暮らす民男は、女性との付き合いが得意ではない青年。そんな彼が父・伸男の上司の紹介で見合いをし、見合い相手の瞳と結婚を前提にした交際を始める。優柔不断で何事も成り行きまかせの民男は無事に挙式の日を迎えるが、彼は本当の幸せを結婚に見いだすことができるのか。
評  監督の岩松了さんといえば『時効警察』の課長さんを思い出すところで、オダギリジョーと麻生久美子が出てるところから、その『時効警察』の仲間内で創った映画なんだろうと思われる。そういう意味じゃ変な主張的なものは見えないけど、不思議な違和感が漂っていた。たぶんそれは昭和のおじさんから見た平成の現代を映したんでしょうね。しかしながらケータイが普及し始めた頃には異様と思われていた誰しもがケータイいじってる光景も今じゃ当たり前になっていて、変わったのはガラケーからスマホになったことくらいだ。ますます昭和が遠くなっている気がする。後半で『卒業』と『フィールド・オブ・ドリームス』のパロみたいのムリヤリ詰め込んだのは、そんな憂いを嘆きたかったのかな。でも今や故人の原田芳雄さんと忌野清志郎さんの絡みはうれしかったですよ。
2014.12.21記

タイトル 団塊ボーイズ
出 演 ジョン・トラヴォルタ/ティム・アレン/マーティン・ローレンス/ウィリアム・H・メイシー/マリサ・トメイ/ジル・ヘネシー/レイ・リオッタ/ケヴィン・デュランド/M・C・ゲイニー/ドミニク・ジェーンズ/ピーター・フォンダ/スティーヴン・トボロウスキー/ジョン・C・マッギンレー/ジェイソン・スクラー/ランディ・スクラー
監 督 ウォルト・ベッカー
ストーリー 実業家のウディ、歯科医のダグ、執筆業に励むボビー、パソコンのスペシャリストのダドリー。閑静な住宅街に暮らす彼らは、実は人生に煮詰まっている状態だった。そこで、彼らは日常を忘れ、愛車のハーレー・ダビッドソンで旅に出る。
評  “団塊の世代”というのは日本の戦後のベビーブームで生まれた人たちのことだから、ハリウッド映画で使うのは間違ってるんだけど、要は60歳前後の青春時代を忘れられない男どもって事なんでしょう。ハーレー乗ってるところは明らかに『イージー・ライダー』から来てるもので、ピーター・フォンダもカメオ出演しています。ラストに「時計は捨てろ」というのは、それの名台詞ですが、実は彼らはしっかり冒頭でケータイ捨ててるのでしっかり踏襲していました。『サタディナイト・フィーバー』知ってる世代だと、トラヴォルタがダンス指導をしているところもちょっと笑えます。やっぱ、男っていつまでも過去を引きずってる生き物なんでしょうね。
2012.2.26記

タイトル チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
出 演 トム・ハンクス/ジュリア・ロバーツ/フィリップ・シーモア・ホフマン/エイミー・アダムズ
監 督 マイク・ニコルズ
ストーリー 酒と女が大好きだが信念もある下院議員チャーリーは、反共産主義者で大富豪の恋人ジョアンヌにパキスタンに行くことを薦められる。現地に赴いたチャーリーはソ連軍の侵略から逃げる大量のアフガニスタンの難民たちの姿にショックを受け、ソ連軍と戦うゲリラたちに武器を密輸を始める。
評  「さぁー、皆さぁん!今日はですねぇ、チャールズ・ウィルソンさんをご紹介します。この人物、皆さぁん!期待してくださぁーい。それではこちらをご覧くださぁい。どうです?いい男でしょ。もちろん女性もほっときませんよぉ。彼はテキサス出身の下院議員なんですが、なかなかのキレ者なんです。なんと!アフガンの悲劇に感化し秘密裏にソ連の侵攻に対抗して軍事支援を行ったんです。スゴイですよね。その方法はなんと人脈のみ!なんです。近年まれに見る政治家の鑑ぃ!今、逆にアメリカがアラブ民族を苦しめていることは忘れてくださぁい。ホントはこれこそ“人間万事塞翁が馬”ですけどね。さて、最後に気になるその彼が引き出した裏金の金額ですが、驚かないでください。最初500万ドルだった支援額を、なんと10億ドルまで引き上げたんです。もっと詳しい情報は、金曜日の折込チラシをご覧くださぁい!」
2008.5.18記

タイトル 茶々 天涯の貴妃(おんな)
出 演 和央ようか/寺島しのぶ/富田靖子/高島礼子/谷村美月/余貴美子/原田美枝子/中村獅童/渡部篤郎/松方弘樹
監 督 橋本一
ストーリー 父・浅井長政が信長の手で滅ぼされ、母のお市の方も自害してしまい、豊臣秀吉にとらわれた茶々。2人の妹を嫁がせ1人残った茶々に、秀吉の世継ぎを産むようにとの命が下される。復讐を胸に秘め側室に入る茶々だったが、秀吉の人柄に触れ殺意が消える。しかし、平和な日々もつかの間、茶々の運命は激動の度合いを深めていく。
評  「♪おもちゃのチャチャチャ、日本チャチャチャ、勝俣州和、元はCHA−CHA」
観終わって家で、茶々の家系図を描いてみた。たどってみるとどうやら豊臣家の悲劇は浅井長政の怨念らしい。小谷城で豊臣に苦しめられたことをずっと根に持っていたということか。いずれにせよ、翻弄された女性には辛い時代だったんだろう。前田利家の回顧録『国祖遺言』によると豊臣秀吉は右手が6本指だそうだ。やはり、戦国武将は皆んな只者ではない。
「♪I wanna dance do you like CHA,CHA,CHA」(by石井明美)
2007.12.30記

タイトル チャプター27
出 演 ジャレット・トレー/リンジー・ローハン/ジュダ・フリードランダー
監 督 J・P・シェファー
ストーリー 1980年12月6日、ニューヨークを訪れたマーク・デヴィッド・チョップマンは、ジョン・レノンが住むダコタハウスに向かう。レノンのファンであり『ライ麦畑でつかまえて』を愛読する彼の目的は、レノンを殺害すること。ニューヨークに来てから3日目の朝、チョップマンは「今日が実行の日だ」と確信する。
評  もしも君が、ほんとにこの映画の感想を聞きたいんならだな、まず、僕がどれだけジョン・レノンを知っているかとか、いつから知ったのかとか、語れるだけファンなのかとか、そういった《デーヴィッド・カパーフィールド》式のくだらないことから聞きたがるかも知れないけどさ、実を言うと僕はそんなことしゃべりたくないんだ。第一、そういったことは僕には退屈だし、第二にジョン・レノンはそんなに出ていないんだ。そういうこと言ってんじゃないんだ。僕が、何が嫌いって、自分のことしか考えない奴ぐらい嫌いなものはないんだ。僕の前じゃ、マークのことは口に出さないでくれ。
2008.2.24記

タイトル 沈黙のステルス
出 演 スティーヴン・セガール/スティーヴ・トゥーサント/アンガス・マッキネス/シエラ・ペイトン/アルキ・デヴィッド/ティム・ウッドワード/マーク・ベイズリー/ヴィンチェンツォ・ニコリ/ケイティー・ジョーンズ/バート・サイドルズ
監 督 ミヒャエル・ケウシュ
ストーリー カリフォルニアで訓練中の米軍のステルス戦闘機が、機体ごと盗まれるという事件が発生。莫大な費用をかけた最新兵器がテロリストの手に渡るのを防ぐため、並外れた戦闘能力を持つジョンがその奪回に当たることになり、ジャニック大尉とともに戦闘機に乗り込む。
評  '07年に本作と『沈黙の激突』『沈黙の報復』を続けて“オヤジの映画祭”として公開してました。3本連続とは、なんと精力的なオヤジだと思われるでしょうが、観れば気づきます。セガールは要所にしか出てません。ですが、こういう軍事物はハリウッドのお得意分野なので無難な仕上がりになってます。しかし、根本的にステルス戦闘機の性能を誤解してます。この機はレーダーに映らなくなるのであって、実物が見えなくなるわけではありません。おまけにまた細菌テロ。こればっか。
2010.8.1記

タイトル 沈黙の報復
出 演 スティーヴン・セガール/エディ・グリフィン/カーク・B・R・ウォーラー/リーズル・カーステンス/カルメン・セラーノ/ジェイド・ヨーカー/ダニー・トレホ
監 督 ドン・E・ファンルロイ
ストーリー サイモンの1人息子で、潜入捜査官をしているマックスが、何者かの凶弾に倒れてしまう。怒りに燃えるサイモンは、息子を殺害した犯人を探し出すことを決意。復しゅう心だけが原動力となっているサイモンは、単身でギャングが集まる危険なエリアに踏み込む。
評  のっけからサスペンス調で始まり、銃撃戦やら、カーチェイスやら、爆破やら、パクリとまで言わないがどっかの映画のいいとこだけ集めて上手い具合にまとめたって感じ。でもそれ言っちゃったらセガールの映画全部に当てはまっちゃうけどね。しかし全体的に地味。おまけに演出かも知れないけど暗闇ばっかで映像が暗い。液晶テレビで観てる者の身にもなってくれよ。まあ“沈黙”と名づけるシリーズはこれが最後だそうだから、これくらいにしときましょ。・・・『沈黙の逆襲』?たった2年で復活かい!
2010.8.1記

タイトル 憑神
出 演 妻夫木聡/夏木マリ/佐々木蔵之介/鈴木砂羽/森迫永依/笛木優子/佐藤隆太/赤井英和/上田耕一/鈴木ヒロミツ/本田大輔/徳井優/大石吾朗/石橋蓮司/香川照之/江口洋介/西田敏行
監 督 降旗康男
ストーリー うだつのあがらない下級武士の別所彦四郎は、ささやかな出世を願って神様に懇願するが、祈る稲荷を間違えたために貧乏神・疫病神・死神という3人の災いの神に取り憑かれてしまう。社会や家からのけ者扱いされて日々を過ごしてきた彦四郎だったが、突然の災難に見舞われたことによって、次第に自分の人生の意義について目覚めていく。
評  「幕末ちょっと前の江戸の経済は世界一だったそうだよ。そうなると出世に固執したり至福を肥やしたりする武士も多かったんだろうね。まさに90年後期の今と同じに思えないか」「ふん、武士の時代が一生安泰だと思っていた時代だったんだろう。今の好景気だっていつまで続くか分からない。そんときゃ僕ら銀行マンだって簡単に弾かれるんだ。金融の神も福の神だけじゃないはずだ。そう思わないか、渡真利」「確かにな。お前だったら貧乏神でも疫病神でも仲間に付けるかもな」「当たり前だ。でもそれで損をしてもそれだけじゃ終わらないぜ。やられたらやり返す。倍返しだ!!」「直樹君、でも死神に憑かれて死んじゃったらダメだからね」「決まってるだろぉ〜。花ちゃん残して死ぬわけないだろぉ〜」「鬼の半沢もカミさんには形無しか」
2013.9.1記

タイトル つぐない
出 演 キーラ・ナイトレイ/ジェームズ・マカヴォイ/ロモーラ・ガライ/シアーシャ・ローナン/ブレンダ・ブレシン/ヴァネッサ・レッドグレーヴ/パトリック・ケネディ/ベネディクト・カンバーバッチ/ジュノー・テンプル
監 督 ジョー・ライト
ストーリー 1930年代、戦火が忍び寄るイギリス。政府官僚の長女セシーリアは、兄弟のように育てられた使用人の息子、ロビーと思いを通わせ合うようになる。しかし、小説家を目指す多感な妹プライオニーのついたうそが、ロビーに無実の罪を着せ、刑務所送りにしてしまう。
評  キーラ・ナイトレイの美しさが、ヘビースモーカーなキャラで、私としては魅力が半減してしまったことが残念でしょうがない。確かに他人の人生を大きく狂わせた意味ではブライオニーは罪を犯したわけだが、果たしてこれは償ったことになるのだろうか。“つぐない”を“許してもらう”だと思っているなら、結局自己満足に過ぎない。ラストで「二人のために・・・」と告白してるけど、結局自分のワールドの中での話でしょ。“罪”を死ぬまで背負って、沈黙のまま生きていくことも“つぐない”だと思うけど。
2008.6.15記

タイトル 椿三十郎
出 演 織田裕二/豊川悦司/松山ケンイチ/鈴木杏/村川絵梨/佐々木蔵之介/風間杜夫/西岡徳馬/小林稔侍/中村玉緒/藤田まこと
監 督 森田芳光
製 作 角川春樹
ストーリー とある社殿の中で井坂伊織をはじめ、9人の若侍たちが上役である次席家老黒藤らの汚職について密談していると、椿三十郎という浪人が現れる。密談を盗み聞きしていた三十郎は陰謀の黒幕を見抜き、室戸半兵衛率いる悪者の手先から若侍たちを逃がす。
評  「織田さん、映画良かったですねぇ」「ひゃひゃひゃひゃひゃ!よぉし!見たかコノヤロー!」「見所はやっぱり殺陣ですか。でも、まだ若いせいか、松山ケンイチの斬りかかる時のタメがちょっと弱かったかなと・・・」「おーい!何やってんだよ。タァメ!」「なんとなくですが、彼のアセッたときの裏返った声はオカマっぽいですね」「さぁー、皆さん。大変おまたせ致しました。ゲイの登場です」「そこまで言ってませんよ。でも織田さんは、さすがに非常に速い立ち回りでしたね」「モーリス・グリーンが速え〜んだ!」「いや、その方関係ないですが・・・。最後に皆さんに一言どうぞ」「大阪世界陸上、人類最速の男たちを生で見れる、フゥゥウ〜ン!地球に生まれて良かった〜!」「・・・まだ、興奮が抜けてなかったんですね」
2007.12.2記

タイトル 釣りバカ日誌18 ハマちゃんスーさん瀬戸の約束
出 演 西田敏行/三國連太郎/浅田美代子/檀れい/谷啓/星由里子/高嶋政伸/加藤武/小野武彦/鶴田忍/中村梅雀/村野武範/益岡徹/中本賢/平山あや/笹野高史/奈良岡朋子/持丸加賀/小沢昭一/石田靖/梅垣義明/佐藤正宏/伊藤正之/増田英彦/安田大サーカス/桂小金治
監 督 朝原雄三
ストーリー 鈴木建設の創業以来、長年務めてきた社長の座を退任し会長職に就任することになった“スーさん”こと鈴木一之助。しかし就任早々、謎の失踪を遂げてしまったスーさん。鈴木建設の重役たちが大騒ぎする中、スーさんの奥さんに頼まれた“ハマちゃん”こと浜崎伝助は、わずかな手がかりを元に、岡山県へと旅立つ。
評  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「いや、言わなくてもわかるよ。鈴木建設の開発工事に反対する住民活動にハマちゃんが反対する話は『3』でもうやってるって言うんだろ。仕方ないんだって。『釣りバカ』はとっくの前からマンネリ化してるし、ネタ切れなるもの当然なんだから。変われることはスーさんを会長に就任させることや鯉太郎が大きくなることくらいなんだって。でも、変わらないそれを喜んでるファンもいるんだからいいじゃん。でも、今回、経営に関しては真っ正直で信念にガンコ一徹スーさんのダークサイドがちょっと見れるのは貴重だよ。いや、大丈夫!言わなくてもわかるから!」
2016.1.31記

タイトル デイ・アフター 首都水没
出 演 ロバート・カーライル/ジェサリン・ギルシグ/トム・コートネイ/ジョアンヌ・ウォーリー/デヴィッド・スーシェ/マーティン・ボール/ナイジェル・プランナー/ポピー・ミラー/ピップ・トレンス/ピーター・ワイト/デヴィッド・ヘイマン
監 督 トニー・ミッチェル
ストーリー 晴れ渡った秋の日。 ロンドンは平穏そのものだった。しかしその頃スコットランドではハリケーン並みの大嵐が海岸地帯と襲っていた。エンジニアリング会社の社長ロブはテムズバリアの点検のため事業主任で別れた妻であるサムに呼び出される。同じ頃、ロブの父親で、天才エンジニアであるレナードはバリアの構造的な欠点を警告しようと最高司令部に必死に連絡を取っていた。
評  イギリス発、本格ディザスタームービー3時間!さすが『007』や『ハリー・ポッター』で慣らしたCG技術はハンパない。しかし、話の展開に面白味ないんで途中から飽きてきた。それにこの邦題!『デイ・アフター・トゥモロー』とかぶるじゃないか。ところでこれに出てくる“テムズバリア”って何?調べてみると、ロンドンを流れるテムズ川は流れが緩やかで、潮の満ち干きで海水が流れ込むことがあり、強風が吹くとロンドンは洪水に見舞われたそうだ。その緊急の時に河を堰きとめてしまうために造ったでっかい水門が“テムズバリア”だそうだ。これ先に知ってたら少しは面白さあったかも。
2010.9.19記

タイトル ディスタービア
出 演 シャイア・ラブーフ/キャリー=アン・モス/デヴィッド・モース/サラ・ローマー/アーロン・ヨー/ホセ・パブロ・カンティージョ/マット・クレイヴン/ヴィオラ・デイヴィス
監 督 D・J・カルーソー
ストーリー 交通事故で父親を亡くしたケールは自分を見失い、学校で教師を殴り3ヶ月の自宅軟禁処分を受ける。時間を持て余した彼は、退屈しのぎに近所の覗き見を開始。彼の親友のロニーと、隣に引越してきたアシェリーも巻き込んで3人は次第にスパイ活動に熱中していく。
評  日本の軽犯罪法第1条23号によると「正当な理由がなくて人の住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服をつけないでいるような場所をひそかに覗き見た」場合、6ヶ月以下の懲役又は50万円以下の罰金、常習の場合1年以下の懲役又は100万円以下の罰金となる。じゃあ下着はOKかと言うとそこはしっかり条例でダメとなっている。フェチには厳しいだろうけど、私は興味ないから関係ない。だって見るだけじゃ・・・(ヤバ!)・・・ところで田代まさしがまた復活しつつあるとか・・・。
2009.5.31記

タイトル デス・プルーフ inグラインドハウス
出 演 カート・ラッセル/ロザリオ・ドーソン/ローズ・マッゴーワン/シドニー・タミーア・ポワチエ/ゾーイ・ベル/マイケル・パークス/メアリー・エリザベス・ウィンステッド/ヴァネッサ・フェルリト/ジョーダン・ラッド/トレイシー・トムズ/マーリー・シェルトン/ジェームズ・パークス/クエンティン・タランティーノ
監 督 クエンティン・タランティーノ
ストーリー スゴ腕スタントマンのマイクは、愛車“デス・プルーフ”に乗り、美女をナンパしては死のドライブに誘っていた。ある日マイクは、テネシー州で豪快なスタントライドを楽しむ3人の女性たちに目をつける。いきなり車をぶつけ、しつこく追い回すマイクにキレたゾーイたちは、決死の猛反撃に挑む。
評  『プラネットテラー』に続き、グラインドハウス2本立て目は、とことんタランティーノの自己満足の世界。意味無く延々続くガールズトークはウザいったらありゃしない。(本当の女子の会話と変わらないかも知れないが・・・)おまけにこのケバさ。悪いがここに出てくる女どもは皆んな嫌い!だから耐死仕様の車でひき殺したい気持ちが分からなくはない。ところで車のボンネットにしがみついてたゾーイ・ベルは、『キルビル』でユマ・サーマンの本当のスタントウーマンだった。こわいな、余計なこと言ったら、俺もかかと落とし食らわれそうだ。
2009.8.2記

タイトル デス・リベンジ
出 演 ジェイソン・ステイサム/リーリー・ソビエスキー/レイ・リオッタ/ロン・パールマン/ジョン・リス=デイヴィス/マシュー・リラード/バート・レイノルズ/ウィル・サンダーソン/クレア・フォーラニ/ブライアン・ホワイト/クリスタナ・ローケン/コリン・フォード
監 督 ウーヴェ・ボル
ストーリー 愛する家族に囲まれながら畑仕事に勤しむ農夫、ファーマー。だが、そんな彼のささやかな日常はある日を境にもろくも崩れ去る。秩序を持たないはずの辺境の怪物たちが突如として軍勢を組み各地の村々で虐殺を始めたのだ!この混乱の中、無念にも子供を殺され、妻を誘われてしまったファーマーは復讐を決意する。
評  ジェイソン・ステイサムもついにファンタジー世界に登場。ただしこれはTVゲームが原作のものだから、世界観を知っていないと、いきなり魔法使われたり、唐突に森の住人が出てきたりするもんだから、追いてこられなくなってしまう。これはマイクロソフトの『ダンジョン・シージ』が原作で、この映画自体がマイクロソフトが出資者なので、明らかに宣伝目的の映画なのである。金がかかってるだけあってCGの見応えはあるんだが、冷めた目でしか見れなくなってしまった。案の定、その年のラジー賞にごっそりノミネートされ、めでたく監督賞獲得したそうだ。「2」もあるそうだがリベンジできるか?私は観る気ないけど。
2012.9.30記

タイトル 鉄板英雄伝説
出 演 カル・ペン/アダム・キャンベル/ジェイマ・メイズ/フォーン・チェンバース/ジェニファー・クーリッジ/クリスピン・グローヴァー/トニー・コックス/ダレル・ハモンド/カーメン・エレクトラ/フレッド・ウィラード/デヴィッド・キャラダイン/タッド・ヒルゲンブリンク/ジム・ピドック/グレゴリー・ジュバラ/エクトル・ヒメネス/ケヴィン・マクドナルド/カット・ウィリアムズ/ジャレブ・ドープレイズ/クリスタ・フラナガン/リンジー・クラフト
監 督 ジェイソン・フリードバーグ/アーロン・セルツァー
ストーリー 孤児のルーシー、エドワード、スーザン、ピーターは、ウィリー・ウォンカのチョコレート工場に閉じ込められる。抜け道になっている洋服ダンスを発見するが、そこは白いアバズレ魔女が権力を握るグナルニア国だった。
評  “サムい”“スベる”とか、芸人用語が一般化している昨今「確実にウケるネタ」を“鉄板”というのも世間ではかなり浸透してきたようだ。ただ邦画タイトルをつけた時点では、まだ新しい言葉だったので良かったのだろうが、これだけ言葉が定着してくると逆に内容に対するハードルが高くなってしまった。『ハリー・ポッター』や『チャーリーとチョコレート工場』、『ナルニア国物語』、『パイレーツ・オブ・カリビアン』なんかはメジャーだからいいけど『ナチョ・リブレ』や『ボラット』はわからない人が多いのでは?でもこんなパロディ映画を見るのは私みたいな映画好きばかりだろうから、そういう意味じゃ“鉄板”なのかもしれない。
2013.2.24記

タイトル 鉄板スポ−ツ伝説
出 演 デヴィッド・ケックナー/カール・ウェザース/メロラ・ハーディン/マシュー・ローレンス/ブルック・ネヴィン/ニック・サーシー/ジョージ・バック/ノーリーン・デウルフ/ジェシー・ガルシア/ジャッキー・ロング
監 督 トム・ブラディ
ストーリー 様々なスポーツのコーチを務めながら、いずれも最悪コーチのレッテルを貼られ、現在は一線から退いているランボー・フィールズ。そんな彼はある日、元同僚ワイズマンの誘いを受けて、現場への復帰を果たすことに。しかし、コーチを引き受けた大学アメフトチームは取り柄のない弱小チームだった。
評  パロディというのはある意味瞬発力であり、そのとき面白いものを即時に繰り出すのが醍醐味。しかし映画は意外と長く残るものなので、こういうふうに風化してしまったものをいまさら観るのは逆に忍びない。ジダンの頭突き事件なんて完全に忘れてたもんなぁ。『フィールド・オブ・ドリームス』は名作だからかろうじて大丈夫かもしれないけど『シービスケット』や『ドッジボール』、『ベッカムに恋して』って覚えている人いるだろうか?でも『タイタンズを忘れない』のパロで白人が差別されているのは意外に良かった。それにしてもいくらカメオ出演だとしても出る映画考えた方がいいよ、デニス・ロッドマン。
2013.2.24記

タイトル テラビシアにかける橋
出 演 ジョシュ・マッチャーソン/アンナソフィア・ロブ/ズーイー・デシャネル/ロバート・パトリック/ベイリー・マディソン/ケイト・バトラー/デヴォン・ウッド/エマ・フェントン/グレイス・ブラニガンレイサム・ゲインズ/ジュディ・マッキントッシュ
監 督 ガボア・クスポ
ストーリー 女兄弟ばかりの貧しい家族で育った小学5年生のジェスと、引越ししてきたばかりの個性的な少女レスリー。学校を牛耳るいじめっ子のターゲットにされたばかりの2人はやがて親友同士となり、近所の森に美しい空想上の王国“テラビシア”を作る。
評  「♪君と夏の終わり 将来の夢 大きな希望 忘れない 10年後の8月 また出会えるのを信じて 君が最後まで 心から“ありがとう” 叫んだこと知ってたよ 涙こらえて 笑顔でさよなら せつないよね 最高の思い出を・・・」
子供の想像力のたくましさに改めてうらやましく思う。そういや、私も秘密基地つくって遊んだ記憶があったな。マンガやお菓子を持ち込んで日がな一日潜んでいた。もっとも、律儀に目覚まし時計を持ち込んでいたところが私らしいけど。
2008.3.23記

タイトル 伝染歌
出 演 松田龍平/伊勢谷友介/阿部寛/木村佳乃/大島優子/秋元才加/小嶋陽菜/前田敦子/堀部圭亮/小山田サユリ/遊人/矢島健一/矢柴俊博/AKB48
監 督 原田眞人
ストーリー 女子高生の自殺現場に居合わせたあんずは、彼女が死の間際に口ずさんでいた不気味な歌が気になり、その謎を追い始める。そのころ、三流風俗雑誌の編集部員の陸は、歌えば死ぬという“伝染歌”のうわさを耳にする。ありふれた都市伝説にも思えるうわさであったが、その謎を追い始めた陸はあんずと出会う。
評  山本彩「なんやかんや言うても、アイドルはやっぱホラー映画からやね」渡辺美優紀「えー、でもこんなに“SEX”なんて言葉、アイドルが言っていいの?私言うたら余計エロい目で見られるわ」市川美織「みおりん、言えなぁい。だって、私はフレッシュ・レモンになりたいの!」白間美瑠「あなた、そればっかりやね」上西恵「それにしても、皆さん歌詞見ないでこの歌、歌えますよね。普通怖くて覚えられないんじゃない?」井尻晏菜「でも、こんなAKBの初期メンの皆さんが一堂に会したら目移りして恐怖どころやないとちゃうの?」矢倉楓花「あなたの場合、すっぴんが恐怖やけどね」吉田朱里「でも、私は怖いわぁ、前田さんはすぐに死んじゃうし、こじはるさんの死に方は壮絶やし・・・」梅田彩香「それはそれで楽しかったけどね」藤江れいな「あんた、卒業決まっちゃうと発言過激だね」
2016.3.6記

タイトル 東京少女
出 演 夏帆/佐野和真/福永マリカ/秋本奈緒美/近藤芳正
監 督 小中和哉
ストーリー 16歳の未歩は、ある日突然母に再婚相手を紹介され動揺する。未歩がレストランから逃げ出した直後に地震が起き、彼女は携帯電話を落としてしまう。消えてしまった携帯の行方を探すため電話した彼女とつながったのは、明治時代に生きる夏目漱石の門下生で小説家志望の宮田だった。
評  元々はTBS系のBSでオムニバスで放送されていたドラマの『東京少女』シリーズから派生した映画です。このドラマシリーズでは、宮崎あおい、多部未華子、北乃きい、桐谷美玲、大政絢、水沢エレナ、桜庭みなみらも出演し、おおよそ若手女優の登竜門だったそうです。そして映画へ進出し本作は堀北真希ちゃんの『東京少年』と同時に公開されました。主役の夏帆ちゃんは個人的に好みじゃないですが、未だにその童顔を保ち、たまに眉間にしわ寄せる表情は魅力的です。ところで、本作のようにケータイで過去と話せることがとできると思いますか?実は出来るんです。ケータイは短い電波を何本ものアンテナをリレーして伝わるもので、聞こえる声は実際はコンマ数秒遅れて届いてるんです。だからケータイは過去と話しているというわけで、あながちこの話ウソではないんです。でも、明治時代にはアンテナがないって?あ、そっか。
2015.5.3記

タイトル 東京少年
出 演 堀北真希/石田卓也/草村礼子/平田満
監 督 平野俊一
ストーリー 9歳のころに交通事故で両親を亡くし、祖母と暮らすみなとには同い年の男の子でナイトという文通相手がいた。彼女は一度も会ったことのない彼に、アルバイト先で知り合った浪人生シュウへの恋心を打ち明ける。やがて2人は初デートの日を迎えるが、その途中でみなとは意識を失ってしまう。
評  『ケータイ刑事 銭形舞』をチョイ見していた時は、堀北真希ちゃんがまさかこの子がこんなに大成するとは思ってもいなかった。亀梨くんと山Pでヒットを狙ったであろう『野ブタ。をプロデュース』では確かにこの二人より成長が見え、『ALWAYS三丁目の夕日』で輝いていた。まさに優等生然とした女優として一つ一つ積み上げてきたように思える。このまま頑張ってもらいたいところだが、この子悪役したことはあれどまだガッツリとしたヨゴレ役をしたことがない。それしちゃったらさらなる成長もありうるだろうが蒼井優とカブりそうで、このままでいて欲しい気もする。でもこの子、不思議な影も持っててハートは強いそうだ。私の勝手な想像だが、子供のとき「ほりきたまき」って言われて、いじめられた気がするんだよね。
2015.5.3記

タイトル 東京タワー オカンとボクと、時々、オトン
出 演 オダギリジョー/樹木希林/内田也哉子/松たか子/小林薫
監 督 松岡錠司
原 作 リリー・フランキー
ストーリー 1960年代、3歳のボクは遊び人のオトンを捨てたオカンに連れられ、小倉から筑豊のオカンの実家に戻ってきた。オカンは女でひとつでボクを育てた。オカンの作る美味しいご飯を食べて、ボクは成長した。15歳になって、ボクはこの町を出て行きたくなった。大分の美術高校に入学し、東京の美大をなんとか卒業するが、仕事もせずに、仕送りしてもらい、更に借金を重ねていた。そんな中、オカンがガンに侵されていることが分かった。
評  たまには孝養に尽くしてみようかと、母親を映画に誘ってみた。いい年のオッサンが還暦過ぎの母親連れてる姿は、物語まんまで“恥ずい”通り越して“イタい”んじゃないかとも思えたけど、たまにゃいいでしょ。さすが、昨年のベストセラー、そしてTVドラマ化されただけあって母親の職場の人も「泣けるから必ずハンカチ持っていくように」とアドバイスしてくれたそうだ。ところが、劇場でポロポロ泣いてる方は、実は私であった!!母いわく「親だったら当たり前だからねぇ。吉永さゆりのミコとマコ(『愛と死を見つめて』)の方が良かったよ」とのこと。オカン、あんたも強いわ。
2007.4.15記

タイトル 遠くの空に消えた
出 演 神木隆之介/大後寿々花/ささの友間/小日向文世/鈴木砂羽/伊藤歩/長塚圭史/田中哲司/柏原崇/チャン・チェン/石橋蓮司/大竹しのぶ/三浦友和/笹野鈴々音/六角慎司/森下能幸/三浦誠己/中野英樹/山中崇/棚橋ナッツ/岡田ひかり/神楽坂恵/加藤みづき/横山あきお/大口広司/中島ひろ子/でんでん/高橋真唯/キタキマユ/戸田昌宏/峯村リエ/山崎一/ラッキィ池田
監 督 行定勲
ストーリー 亮介は、父親の都合で広大な大地の広がるのどかな町に転校してくる。彼の父親はここに空港を建設するために、推進派のリーダーとして送り込まれたのだ。亮介と空港建設反対派の青年にかわいがられている悪ガキの公平は犬猿の仲だったが、ある晩、偶然二人は出会う。
評  今や引く手あまたでまさに“神ってる”若手俳優の神木隆之介くん。若手と言ってもこんな昔っからの天才子役ぶりを発揮していたのは記憶にある。坂上忍や内山信二のように子役は調子に乗って一旦つぶれるものだが、彼は誠実に実力派俳優の階段を上っているようだ。ところで、本作では「蜂は体の構造的に、本当は空を飛ぶことができない」という話が出てきているが、これは本当に科学的に謎とされていたことなんだそうだ。飛行機は翼を流線形にすることで上下の空気の流れを変え浮力を生み出す構造としている。しかし浮くためにはとんでもないスピードが要求される。鳥は翼で空気を抱え込み上に上がり、下げるときに空気を逃がす構造をしている。しかし浮くためにはとんでもない筋力が要求される。だからどっちも持たない蜂が飛べる理由がわからなかったのだ。しかし近年の研究でわかってきたことは、蜂のように小さな生物からすると空気は、かなり粘度の高いものであることが分かってきた。つまり、蜂にとって空気はネバネバしたもので、その体にまとわりつく性質を利用して飛んでいることらしい。謎は解けたけど小日向さんの「飛ぼうと思ったから飛べる」説も嫌いじゃないな。
2017.2.26記

タイトル ドラえもん のび太の新魔界大冒険 〜7人の魔法使い〜
出演(声) 水田わさび/大原めぐみ/かかずゆみ/木村昴/関智一/千秋/相武紗季/久本雅美/河本準一
監 督 寺本幸代
ストーリー のび太は「もしもボックス」で現実の世界を魔法の世界に変えてしまうが、仲間たちの中でのび太だけ魔法が使えない。そんなある日、魔法を研究する満月牧師と娘の美夜子に出会い、魔界星が地球侵略を企てていることを教えられる。2人は現実世界に戻ろうとするが、「もしもボックス」を捨てられて帰れなくなってしまう。
評  新声優陣による映画ドラえもんの第2弾もリメイク版。オリジナル版をかつて映画館で観ていたのでスルーしていたが、今回DVDで観ていろいろマイナーチェンジしていることに気付いた。元の作品で登場しなかった美夜子の母親が登場し、その美夜子は猫に変えられてしまうはずだったが、最初ネズミに変えられてしまっている。また、姿が見えなくなってしまう道具が、以前は石ころ帽子だったものがモーテン星に変えられた。たぶんこれはタケコプターを頭につけたとき脱げちゃうんじゃないかという疑問の声があったからだと思う。そのほか、魔法少女アニメにエスパー魔美が出てたり、隠れキャラお獅子仮面のフィギュアがあったりと、藤子不二雄マニア心をくすぐるものも散らばってたけど、これは逆にあざとく思えた。これは独り言だけど・・・。
2017.1.1記

タイトル トランスフォーマー
出 演 シャイア・ラブーフ/ミーガン・フォックス/タイリース・ギブソン/アンソニー・アンダーソン/ジョシュ・デュアメル/レイチェル・テイラー
監 督 マイケル・ベイ
製 作 スティーブン・スピルバーグ
ストーリー 2003年、火星にビークル2号探知機を打ち上げるが、火星に到着後NASAとの交信が途絶えてしまう。その後、アメリカ、パリ、東京、さらにはアメリカ大統領の乗るエアフォース・ワンの機内など、世界中の至るところで同時期に奇妙な現象が起きる。人間たちは、それは地球上のあらゆるテクノロジーをスキャンする知能を持つ“金属生命体”であった。
評 10 “トランスフォーマー”は、潟^カラが“ダイアクロン”とかの変形ロボットシリーズをアメリカで販売して逆輸入したおもちゃ。いろいろストーリーを変え、アニメ化もされました。さすがスピルバーグ、観客の度肝を抜く映像技術は圧巻です。なんつっても商品化を考えてない変形(トランスフォーム)の仕方が楽しい。昔のアニメも“ゲッターロボ”なんか機械じゃありえない変形していたけど、やがて“マクロス”あたりから商品化意識が始まったもんな。
2007.8.5記

タイトル どろろ
出 演 妻夫木聡/柴咲コウ/瑛太/杉本哲太/麻生久美子/土屋アンナ/劇団ひとり/原田美枝子/中村嘉葎雄/原田芳雄/中井貴一
監 督 塩田明彦
原 作 手塚治虫
ストーリー 乱世の覇者となるべく魔物と契約を交わした父・醍醐景光の代償に、その肉体を四十八の魔物に奪われた悲運の子・百鬼丸。肉体を取り戻す旅に出た彼は、戦で天涯孤独の身となった野盗の少年“どろろ”と宿命的な出会いを果たす。戦の業を否応なく背負わされたふたりは、魔物たちとの壮絶な戦いを切り抜けながら、己が未来をつかむ戦乱の荒野を駆け抜ける。
評  妻夫木聡、柴咲コウ、瑛太って『オレンジデイズ』かっ!!妻夫木と柴咲の恋ネタも私には番宣にしか見えなかった。CGはすごかったけど、途中の魔物退治はほとんど戦隊物です。ところでマンガマニアの私が今更こう思うのはなんだけど、手塚先生って当時の映画に影響されたんだと思った。魔物との契約は『ファウスト』、百鬼丸の制作は『フランケンシュタインの怪物』だもん。でもクライマックスの父と子の闘いは『スターウォーズ』がパクッたか!? ♪ホゲホゲ タラタラ ホゲタラポン!
2007.1.28記

タイトル ナショナル・トレジャー リンカーン暗殺者の日記
出 演 ニコラス・ケイジ/ジョン・ヴォイト/ダイアン・クルーガー/ヘレン・ミレン/ハーヴェイ・カイテル/ジャスティン・バーサ/エド・ハリス/ブルース・グリーンウッド
監 督 ジョン・タートルトーブ
ストーリー アメリカの大統領リンカーン暗殺事件は、いまだに謎に包まれているが、その犯人の日記から消えていたとされる一部が発見された。そこには、暗殺犯の属する秘密結社の一員にゲイツの祖先が名を連ねていたという衝撃の記録が記されていた。歴史に隠された真実を求め、ゲイツたちは自由の女神から、パリ、ロンドンと世界を舞台に冒険を繰り広げていく。
評  待ってました!インディ・ジョーンズの再来といっても過言じゃないベン・ゲイツの登場だ!今回はお宝よりも自分の先祖の名誉を守るために危険を冒す。でも名声のために命がけのウィルキンソンも個人的に嫌いじゃない。過酷な冒険の中、ベンのお父さんの顔に最後までへばりついた眼鏡の根性も大したものだ。ところで今回リンカーンの暗殺に端を発しているが、彼と同じように暗殺された大統領にJ・F・ケネディがいる。リンカーンは1846年に議員に当選、1856年に副大統領になり、1861年に大統領となる。ケネディは1946年に議員に当選し、1956年に副大統領になり、1961年に大統領となった。100周期の二人に何かの関係があるのか?もしかして生まれ変わり?信じるか信じないかはあなた次第です。
2007.12.23記

タイトル 茄子 スーツケースの渡り鳥
出演(声) 大泉洋/山寺宏一/大塚明夫/坂本真綾/白戸太朗/今中大介
監 督 高坂希太郎
ストーリー ペペのチームメイト・チョッチは同郷の先輩で国民的英雄・マルコの自殺により、レーサーとしての生活に疑問を感じ引退を考えていた。そんな中、マルコの死の悲しみを胸に秘め、チーム・パオパオビールはジャパンカップが開催される宇都宮に向かう。
評  何と隠そう二十歳そこそこの頃の私は自転車小僧だった。4日かけて千葉県松戸から佐渡島まで行って帰ってきた事がある。若気の至りと言おうか、今じゃ絶対できないな。でも自転車で風切ってたとき、私にとっちゃ“青春”だったね。若さは磨り減ることないから、多少はムチャしといた方がいいと思うよ。皆で楽しくツーリングってのもいいけど、自転車って個人のペースがバラバラだから逆に疲れるんです。だから、私も一匹狼のザンコーニだったんです。
2008.4.27記

タイトル ナンバー23
出 演 ジム・キャリー/ヴァージニア・マドセン/ローガン・ラーマン/ダニー・ヒューストン/リン・コリンズ/ローナ・ミトラ/ミシェル・アーサー/マーク・ペルグリノ/ポール・ブッチャー/エド・ローター/パトリシア・ベルチャー/コリー・ストール
監 督 ジョエル・シューマカー
ストーリー 動物管理局に勤めるウォルターは、自分の誕生日に1匹の犬の捕獲に手こずり腕をかまれてしまう。同じ日に、妻から“ナンバー23”という本をプレゼントされ、読み進むうちにウォルターは23という数字に取りつかれ始める。
評  コメディの鬼才、ジム・キャリーがどういう風の吹き回しかシリアスに出演。ホラーなのかサイコなのか、さっぱり訳わからない展開で最初は困惑した。てっきり、犬に咬まれたんで、狂犬病にかかって悪夢にうなされたんかとも思った。パラノイヤなのはわかるけど、何でもかんでもよくもまあこんなに「23」にこじつけられるもんだ。すっかり感心しました。でも結局はありがちのサスペンスだったので、評価点は2+3です。
2009.11.1記

タイトル 28週後...
出 演 ロバート・カーライル/ローズ・バーン/ジェレミー・レナー/ハロルド・ペリノー/キャサリン・マコーマック/マッキントッシュ・マグルトン/イモージェン・プーツ/イドリス・エルバ/アマンダ・ウォーカー/シャヒド・アハメド/エミリー・ビーチャム
監 督 フアン・カルロス・フレスナディージョ
ストーリー 人間を凶暴化させる“RAGEウイルス”の猛威が収まり、復興計画が始まったイギリス。スペイン旅行中でウイルスの難を逃れたタミーとアンディの姉弟は、父親のドンと再会を果たす。しかし、感染を逃れたドンには子どもたちに言えない秘密があった。
評 
3月11日に発生しました東北地方太平洋沖地震により、被災された皆様には心より
お見舞い申し上げるとともに、被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。
 東北地方太平洋沖地震の影響下に置かれている現在の日本の状況に鑑み、
『28週後...』においての描写がこの時節柄、紹介するには相応しくないと判断し、
本作品の感想を申しあげることを控えさせていただきます。

「ったく、いつになったらこの自粛の“感染”が治まるんだよ!!」「28週後・・・?」

2011.5.8記

タイトル 日常 恋の声
出 演 ケンドーコバヤシ/井上聡(次長課長)/友近/ブラックマヨネーズ/サバンナ/麒麟/アジアン/ハリセンボン/なだぎ武/川谷修士(2丁拳銃)/土肥ポン太/川島邦裕(野生爆弾)/ヤナギブソン/遠藤敬/高田泰介/清水健次(フロントストーリー)/津田篤宏(ダイアン)/中山功太/ジャルジャル/ビタミンS/谷本朋美/宇都宮まき/橘りっか/安倍なつみ/小籔千豊/渡辺鐘(ジャリズム)/あいはら(メッセンジャー)/バッファロー吾郎
監 督 笹部香
ストーリー “仮面ドライバー”という名前のストリートミュージシャンとして活躍中の二人は、いつものように大阪の道端で歌を歌っていた。また、大阪の街中には、勤務中に彼女と電話する警官、映画について熱く語る男、店長に責められる女性店員など、どこにでもある日常の風景があった。
評  「じゃかましいわ!何チンタラした芝居してんねん!皆んな何一般人みたいなことしとんじゃ、ワレ!!お前らみたいな芸人がまともな生活送っとんのか?井上!お前、週刊誌じゃ山本梓、優木まおみって、グラビアキラーで通ってるみたいやのぉ。でもホンマはモンハンかぶれの引きこもりじゃろうが!・・・吉田ぁ!前回しずちゃんで今回住田の彼氏役やて。『私ブスでも気にしません』ってか?何、好感度上げてるつもりじゃ!お前最初からブス専やないか!それ以上にお前のブツブツの方がブサイクじゃ!ケンコバ!何やいつも偉そうやな。お前ムーディ勝山やネゴシックスとか売れへん芸人とばかり飲んでお山の大将気取りなんやろ。少しは同期のハリウッド・ザコシショーのことも考えんか!どいつもこいつもこのド腐れ芸人どもが!!!・・・怖かった〜」バタバタバタ・・・
2012.1.22記

タイトル 庭から昇ったロケット雲 アストロノーツ・ファーマー  
出 演 ビリー・ボブ・ソーントン/ヴァージニア・マドセン/ブルース・ダーン/ティム・ブレイク・ネルソン/マックス・シエリオット/ジャスパー・ポーリッシュ/ローガン・ポーリッシュ/マーク・ポーリッシュ/ジョン・グライス/サル・ロペス/J・K・シモンズ/キルステン・ウォーレン/リック・オーヴァートン/ブルース・ウィリス
監 督 マイケル・ポーリッシュ
ストーリー 空軍パイロットを経てNASAの宇宙飛行士訓練プログラムに参加したチャーリー。しかし、父の急死により、彼は実家の農場を継がざるを得なくなる。夢をあきらめたかに見えたチャーリーだったが、帰郷から10年、彼は自分で作ったロケットでの宇宙行きを計画。そんな彼を妻と3人の子どもたちが支える。
評  絶対にありえない!金が続くわけが無い!あのね、ロケットって1基でだいたい200億以上するんだぜ。宇宙服だって1着1億円、生命維持装置を含めると10億するんだとか。このおっちゃん、どんだけ金持ってねん?一回目で失敗した後で農家の奥さんが「お金の心配はしなくていいわよ」って言えるレベルの話じゃない!そりゃフィクションだというのは当然わかっちゃいるけど、変に家族愛とかで飾られたら、余計に辟易するってもんですよ。そして都合良過ぎの極みは、地球を何周もして所在確認もできなくなったのに着地した場所が自宅のけっこう近いとこじゃんか!
2011.8.14記

タイトル ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ
出 演 市原隼人/関めぐみ/浅利陽介/三浦春馬/野波麻帆/板尾創路
監 督 北村拓司
ストーリー 目的もなく平凡な日々を送る高校生の陽介は、謎めいた制服の美少女、絵理と出会う。彼女はチェーンソーを振り回す不死身の大男と毎晩戦っているが、その理由は分からない。つまらない日々を埋めるように、陽介も“チェーンソー男”との戦いに没頭していくうちに、絵理との距離が近づいていく。
評  「おはようございます。生徒会長金子です。今日は皆さんに注意することがあります。最近夜な夜な公園に出向き、誰にも見えないチェーンソー男と戦って女子高生がいるという噂を聞きました。みなさんこれを馬鹿にしてはいけません。私たちの多感な時期には歯がゆいほどの衝動にかられることは良くあることなんです。しかし夜は変質者が多いですので十分に気をつけてください。お願いします。あと〜、最近堂々と彼女がいる宣言をした市原隼人くん。不純異性交遊がはびこる中、非常に爽やかで好感度が上がりました。しか〜し!あなたは彼女のいない人のことを考えて発言しましたか?くやしい思いをした男子がたくさんいるんだよ!!くれぐれも気をつけてください。以上、生徒会長金子でした」
2008.8.24記

タイトル NEXT
出 演 ニコラス・ケイジ/ジュリアン・ムーア/ジェシカ・ビール/トーマス・クレッチマン/トリー・キトルズ/ホセ・ズニーカ/ジム・ビーヴァー
監 督 リー・タマホリ
ストーリー ラスベガスの小さなクラブでマジシャンをしているクリスは、未来を予知する能力を隠し持っていた。一方、ロサンゼルスのどこかに核爆弾が仕掛けられ、アメリカ全体が2時間以内に壊滅する危機にさらされていた。FBIのカリーはクリスに協力を依頼するが、彼の予見できるのは自分の身の周りに起こるほんの2分先の未来であった。
評  ニコラス・ケイジにジュリアン・ムーアと実力派の二人が出てるんだから大丈夫だと思ったけど、違和感だらけの設定にゲンナリ。調べられれば自分が拳銃を持っていなかったことくらい釈明できるのに、車盗んで罪作っちゃって、クリスは2分後はわかっても、その先は予想できないのか?そもそも2分先しか見えない彼が本気で爆弾見つけられると思ってるFBIも信じられない。それにデカ女のジェシカ・ビールに守られ役のヒロインが似合わない。先日、映画好きの知り合いがジェシカ・ビールが好きだというので、「あー、『シン・シティ』の・・・」と言ったら「それは、ジェシカ・アルバ」とツッコまれた。
2008.4.27記

タイトル ノーカントリー
出 演 トミー・リー・ジョーンズ/ハビエル・バルデム/ジョシュ・ブローリン/ウディ・ハレルソン/ケリー・マクドナルド/ギャレット・ディラハント/テス・ハーパー/バリー・コービン/スティーヴン・ルート/ロジャー・ボイス/ベス・グラント/アナ・リーダー
監 督 ジョエル・コーエン
ストーリー 狩りをしていたルウェリンは、死体の山に囲まれた大量のヘロインと200万ドルの大金を発見する。危険なにおいを感じ取りながらも金を持ち去った彼は、謎の殺し屋シュガーに追われることになる。事態を察知した保安官ベルは、2人の行方を追い始める。
評  「しかしなんですね。最近のアカデミー賞は、昨年の『ディパーテッド』もでしたけど、どうもシレっと人を殺す映画が賞をとる傾向があるみたいですね」「皆さん、こんにちは。あなたのオスカーです」「記念にもならないとも思いますけどね」「ケェ!」「特にこれはBGMが少ないせいか、もの静かなコンプレッサー銃の音が際立って耳に残りますね」「お前は映画観ないで聞いてるのか!」「普通両方やりますけどね」「オイッ!」「ところで、トミーリー・ジョーンズって結局何やってましたっけ?」「おっノーカントリー”とオードリー”って字面似てんな」「無理やり過ぎんだろ。お前も何もやんねぇとコンビ解消すっど」「お前それ本気で言ってるのか?」「本気で言うほどお前のこと嫌いじゃねぇよ」「ブヘヘヘヘ」
2008.11.23記

タイトル パーフェクト・ストレンジャー
出 演 ハル・ベリー/ブルース・ウイリス/ジョヴァンニ・リビシ/ゲイリー・ドゥーダン/クレア・ルイス
監 督 ジェームズ・フォーリー
ストーリー 議員のスクープを握りつぶされて会社を辞めた元新聞記者のロウィーナ。彼女はある夜、幼なじみのグレースから広告業界の大物ハリソン・ヒルの不倫スキャンダルの話を聞いた。その数日後、グレースは変死体となって発見されてしまう。死の真相がハリソンの口封じではないかと疑ったロウィーナは、大スクープを得るべく独自の調査を開始。元同僚のマイルズの力を借り、偽名でハリソンの会社にも乗り込むことに成功する。
評  完成度は“パーフェクト”なんだけど、ハル・ベリーとブルース・ウイリスの貢献度が高い。高級食材を使った料理がおいしいのは当たり前で、意外性が乏しいので逆に物足りなく感じた。OLの給湯室じみたストーリーにもため息。しかも、古典的なミステリーのオチなもんで、逆に気づかなかった。この盲点は何かくやしい。「ラスト7分11秒まで犯人はわからない」というアナウンスですが、最初17分11秒の違和感を膨らませると意外と犯人わかっちゃうかもしれません。
2007.9.30記

タイトル バイオ・ハザードV
出 演 ミラ・ジョヴォヴィッチ/オデッド・フェール/アリ・ラーター/イアン・グレン/アシャンティ/クリストファー・イーガン
監 督 ラッセル・マルケイ
ストーリー 前作の惨劇から8年。感染は全世界へ広がり地上が砂漠と化す中、ラクーンシティの生存者たちは、アラスカを目指してネバタ州の砂漠を横断していた。そこですべての元凶現況であるアンブレラ社の巨大な陰謀を阻止するため戦い続けるアリスは、離れ離れなっていたカルロスと生存者一団に遭遇する。
評  ついに最終章。いままで都会で戦っていたのに荒野が場面になった。人類が滅んだのに、自然まで破壊された理由はわからんが、アリスのワイルド感が高まった!そのアクションは、やりこみゲーマーが得意顔する「ナイフクリア」をモチーフにしたようにも見える。忘れてた敵キャラ“クロウ”が集団で登場。思わず「ヒッチコックの『鳥』か!」と突っ込みたくなる。でも、コイツ、かつてゲームで、窓ガラス割って数羽飛んできたときはホントムカツいた覚えがある。ところで、ミラ・ジョヴォヴィッチ、前までガリガリだったのに、スタイルがめちゃ良くなったと思いませんか?
2007.11.4記

タイトル ハイスクール・ミュージカル2
出 演 ザック・エフロン/ヴァネッサ・ハジェンズ/アシュリー・ティスデール/ルーカス・グラビール/モニク・コールマン/コービン・ブルー/アリソン・リード/バート・ジョンソン
監 督 ケニー・オルテガ
ストーリー トロイは夏休み、豪華カントリークラブでアルバイトをすることにした。しかし、そこはシャーペイの父親が経営しているもので、トロイと夏休みを過ごすために彼女が裏で手を回したのだった。ところがトロイは、ワイルド・キャッツのメンバーを全員雇ってもらえるよう話をつけていた。
評 10 冷越豪「何だあ、前作よりパワーアップしてんじゃねぇか。どいつもこいつも夏だからって浮かれやがって」宇留千絵「いきなり悪態つかないでよ。私はトロイとガブリエルのLOVE度が上がってうらやましいわ」生井気奈子「ショーペイのわがまま度もコミカルで、嫌味ないわよね」大間仁「皆が踊ってる場面も増えてるよ。僕だったら厨房を担当するよ。食べてばっかかもしれないけど」寒然寺藍「私はグラウンドだ」大河渦「俺はゴルフ場だな」出瀬潔「また、マイナーキャラが出てきてるぞ」
2009.8.9記

タイトル パイレーツ・オブ・カリビアン ワールド・エンド
出 演 ジョニー・デップ/オーランド・ブレーム/キーラ・ナイトレイ/ジェフリー・ラッシュ/トム・ホランダー/ビル・ナイ
監 督 ゴア・ヴァービンスキー
制 作 ジェリー・ブラッカイマー
ストーリー “深海の悪霊”ディヴィ・ジョーンズと東インド会社のベケット卿が手を結び、海賊たちは滅亡の危機に瀕していた。生き残る手段は“9人の海賊たち”を召集することなのだが、9人のうち一人はあのジャック・スパロウだった。しかし、彼は現在“世界の果て”に囚われていた。
評  これは3部作最後の宿命か。前作までのとっ散らかした設定で、謎の種明かしとツジツマ合わせとこじ付けで労を費やして、全体としてはちょい面白くなくなった。最初の2時間は退屈かも。ジョニー・デップに至っては45分も出てこないし、出てきたと思ったらパラレルワールドな一人(?)芝居をしばらく演ってるし・・・。しかし、ラスト1時間は間違いなくスクリーンに釘付け必至!全角度からのアングルでジェットスクリューに炸裂するアクションが冴える。興奮したので、封印していたギャグを解き放とう。「ジャック・スパロウは、カッコ良過ぎだっちゅうーの!
2007.5.27記

タイトル パッチギ! LOVE&PEACE
出 演 井坂俊哉/中村ゆり/西島秀俊/藤井隆/風間杜夫/手塚理美/キム・ウンス/馬渕晴子/村田雄治/ラサール石井/杉本哲太/でんでん/寺島進/国生さゆり/田口浩生/すほうれいこ/桐谷健太/木村祐一/愛染恭子
監 督 井筒和幸
ストーリー 1974年、アンソンは病気の息子の治療ため、一家で京都から東京に移り住む。妹のキョンジャは芸能プロダクションにスカウトされ、甥の治療費を稼ぐために芸能界入りを決意する。彼女は先輩俳優の野村と出会い、彼に恋心を抱く。
評  前作は戦争の日本批判が強過ぎて最低点をつけましたが、今回は“朝鮮人差別”にしっかり焦点をあてているので、ちょっとだけ良く思えた。もっとも前作同様、時代背景に絡むのはちょこちょこ出てきて、私としてはど真ん中であるが、逆にウザくてしょうがない。在日コリアンが急増したのは戦争当時である。確かに徴兵制で登用された者もいるが、その大半は個人の自由意志で来日を果たした。とは言え「勝手に来た」と差別するのは日本人の偏狭な心情であり、むしろ人材不足の時代に感謝すべきだった。だから「日本人の起こした戦争に朝鮮人が巻き込まれた」という被害者意識がにじみ出てる井筒は嫌いである。『専務島耕作』によると、韓国の電化製品は日本を追い抜いているそうだ。戦争は時代の断片であり、それを培い未来を創造する力を知っている次代のコリアンを見習え。
2008.8.10記

タイトル バトル・イン・シアトル
出 演 アンドレ・ベンジャミン/ジェニファー・カーペンター/イザック・ド・バンコレ/ウディ・ハレルソン/マティ・ヘンダーソン/ジョシュア・ジャクソン/レイ・リオッタ/ツィ・マー/イワナ・ミルセヴィッチ/コニー・ニールセン/ミシェル・ロドリゲス/ラデ・シェルベッジア/チャニング・テイタム/シャーリーズ・セロン
監 督 スチュアート・タウンゼント
ストーリー 1999年11月、シアトル。WTO(世界貿易機関)の閣僚会議が予定されている中、地球温暖化や発展途上国での低賃金労働を懸念した活動家達による、大規模な非暴力デモが行われた。市長が市民と武力行使を行わないことを約束していたが、突如街中のウインドウガラスが割られ、テレビでは警察がデモ隊に催涙ガス弾を撃つ、衝撃的なニュースが流れた。避難勧告が発令され、道はデモ隊と警察隊との衝突で塞がれ、街中は荒れ始め、そしてシアトルは戦場と化していった。
評  本作は実際に起こった抗議デモを基にしている。このWTO会議ではウルグアイ・ラウンドに続く新たなラウンドを立ち上げる目的であったが、この暴動により開会式は中止となった。人や物やお金が国の枠組みを超えて地球規模に拡大していくことを“グローバリーゼーション”というが、得てしてこれは有資産国に有益になるものとされている。現在の日本としてはTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)が検討課題であるが、最近アメリカのゴリ押しが見られず議論は暗礁に乗り上げているようだ。もちろん参加が決めればが日本の農業が縮小されることは目に見えているが、おかげでTPPに関するデモも今が少し沈静化している。とはいえ、仮にTPP合意が進んでも日本でのデモ抗議がこんなシアトル並に炎上することはないだろう。先だっての安全保障法へのデモが最大だとは言え、破壊活動まで広がらない国民性である。ん?待てよ、オバマは安倍さんに、TPP交渉遅滞を安全保障法可決推進の交換条件にした、ってことないだろな?
2015.8.16記

タイトル バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
出 演 広末涼子/阿部寛/薬師丸ひろ子/吹石一恵/小木茂光/伊藤裕子/劇団ひとり/森口博子/伊武雅刀
監 督 馬場康夫
原 作 ホンチョイ・プロダクションズ
ストーリー 2007年−現在。800兆円の借金をかかえ破綻の危機に瀕した日本を救うため、財務省特別緊急対策室の下川路は、ある計画を進めていた。それは1990年にタイムスリップし、“バブル崩壊”を止め、歴史を作り変えるという仰天プラン!その極秘プロジェクトが白羽の矢をたてたのは、このタイムマシンの開発者であった真理子の一人娘で、借金返済に追われるフリーターの真弓だった。
評 10 これは、世代的にかなりヤバい。(“すごくイイ”の方の意味) 懐かしさにむせび泣きそうだ。当時は引く手あまたで、学歴もなく田舎者のオイラでも東京のド真ん中の会社に就職できたし、キング&クイーンで踊ったこともあったし、好きな子にティファニーのオープンハートをプレゼントしたこともあった。私も間違いなくこの時代の目撃者であり参加者だった。年とったなぁ・・・。っつうか、画中の200万円の伊藤博文見て「あれ、この時代、聖徳太子じゃなかった?」と思う時点、かなりヤバイ。(“非常にマズイ”の方の意味)
2007.2.11記

タイトル パラノーマル・アクティビティ
出 演 ケイティー・フェザーストン/ミカ・スロート/マーク・フレドリックス/アンバー・アームストロング/アシュリー・パーマー
監 督 オーレン・ペリ
ストーリー 幸せに暮らすひと組の若いカップル。ある日、家の中の様子がどこかおかしいことに気付き、悪霊がいると感じた二人は家中の至るところにビデオカメラを設置する。そして、二人が眠りに落ちた後に撮影された映像には、背筋も凍るようなものが映っていた。
評  アメリカで激震が走った。たった15,000ドルで製作された作品が上映5週目で全米1位となり、興業収入1億ドルを突破した。そして一度リメイク権を獲得したスピルバーグが、完成度の高さのため、それを諦めたという作品なのだ。でもさ、このパターン『ノロイ』で観たことあるし、それにいわゆる“ポルダーガイスト現象”って、共振現象でほとんど解明されてるんだけど・・・。ところで、私は十数年前にビデオカメラを買ったとき、冗談でVHSビデオデッキにつないで自分の寝姿を撮ったことがある。(今思えばバカだ)そして翌朝、そのビデオに驚異的な映像が映っていた!それは・・・なんと私は寝てから起きるまで一切寝返りをうってなかったのだ!!(6時間ほとんど静止画でした)
2010.2.14記

タイトル ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団
出 演 ダニエル・ラドクリフ/ルパート・グリント/エマ・ワトソン/ヘレナ・ボナム=カーター/ロビー・コルトレーン/レイフ・ファインズ
監 督 デヴィッド・イエーツ
ストーリー ホグワーツ魔法魔術学校の5年生になったハリーは、魔法世界で、ヴォルデモート卿復活のうわさを広める扇動者として非難されていた。そんな折、魔法省は学校にお目付け役として新しく防衛術を教える教師を送り込む。その授業を不満に思ったハリーは親友のハーマイオニーらと“ダンブルドア軍団”を結成する。
評  前回ヴォルデモートが登場したことでターニングポイントに立ち、新たな序章が始まった。登場人物のみならず、ストーリー設定も完璧に社会派に仕上がって、もう子供向けじゃなくなった。この、真実を隠蔽して保守的なことしか教えない体質は文部科学省の教科書検定にも似てる。パターン化して若干退屈なところもあるが、次回作の『〜と謎のプリンス』の伏線と思える所が散りばめられているので、まいっか。しかしロンやマルフォイがでかくなったのはビックリしたなぁ。今回スネイプがハリーを嫌う理由がわかるけど、成長してないのはお前だけのようだよ。
2007.7.15記

タイトル パリ、恋人たちの2日間
出 演 ジュリー・デルピー/アダム・ゴールドバーグ/ダニエル・ブリュール/マリー・ピレ/アルベール・デルピー/アレクシア・ランドー/アダン・ホドロフスキー/アレックス・ナオン/ヴァネッサ・スウォード/ティボー・ドゥ・リュシー
監 督 ジュリー・デルピー
ストーリー ニューヨーク在住のフランス人写真家マリオンと、アメリカ人インテリアデザイナーのジャックは付き合って2年になる。彼らはそのマンネリな関係をリフレッシュしようとベニス旅行に出かけ、帰りに2日間パリに立ち寄ることに。だが到着早々フランス語のできないジャックは不機嫌になる。
評  「♪育ってきた環境が違うから生活のズレはイナメナイ。ジビエがダメだったり、体温計はお尻に刺すものだったりするよね。ましてやアメリカとフランスだからすれ違いはしょうがない。自己主張してみたり多くを求めたりするよね。何がきっかけでどんなタイミングでふたりはケンカするんだろう。やるせないときとか心許ないときだろか?結局は普通に痴話ゲンカさ。Mm−頑張って観るよ、やれるだけ。Mm−頑張って観るよ、少しだけ。Mm−なんだかんだ言ってもつまりは単純にこの映画、くだらんないのさぁ」
2013.11.10記

タイトル ハロウィン
出 演 マルコム・マクダウェル/シェリ・ムーン・ゾンビ/タイラー・メイン/スカウト・テイラー=コンプトン/ブラッド・ドゥーリフ/ダニエル・ハリス/ウィリアム・フォーサイス/ウド・キア/ダニー・トレホ/ビル・モーズリイ/ダエグ・フェアーク
監 督 ロブ・ゾンビ
ストーリー ハロウィンの夜、白いマスクをかぶった少年マイケル・マイヤーズは、姉のほか3人を惨殺。精神病院でルーミス医師の治療を受けることになる。しかし、17年後のハロウィンの日、病院を脱出したマイケルは再び白いマスクを手に取り、恐怖の殺人鬼と化す。
評  昨今ブームのリメイクホラーにおいても『13金』や『エルム街』の先駆者になった本作であるが、他のキャラ本意のものと違い、今回のマイケルは不気味にリアルな殺人者に見えた。しかし、それがそのまま恐怖に映ってくれてれば良かったのだが、しっかりと少年時代まで描き、殺人鬼となった理由付けまでしてくれたもんだから、私としては変に冷静に観れてしまった。包丁で刺されて磔にされたり、シーツ被ってメガネをかけて登場したり、元作を思い出させる場面になると、せっかく一層残忍無比となったマイケルが小さく見えてします。その辺が逆に元作の呪縛に逃れようとする葛藤が伝わり、恐怖より同情を感じてしまった。
2010.10.31記

タイトル ハンティング・パーティ
出 演 リチャード・ギア/テレンス・ハワード/ジェシー・アイゼンバーグ/ダイアン・クルーガー/ジェームズ・ブローリン/ジョイ・ブライライト/マーク・イヴァニール/ゴラン・コスティッチ/ディラン・ベイカー
監 督 リチャード・シェパード
ストーリー 紛争から5年、いまだ危険地帯のある2000年のサラエボ。かつては花形戦場のリポーターだったサイモン、彼とともに戦火をくぐったカメラマンのダック、そして新米テレビプロデューサーのベンは、国連にもCIAにも捕らえられない戦争犯罪人“フォックス”を追う。
評  ボスニア・ヘルツェゴヴィアの紛争ほどグチャグチャな民族紛争は無い。指導者チトーの死後、旧ユーゴスラビアは分裂。スロヴェニア、クロアチアの独立に焦りを覚えたボスニアも急激に事を進めようとした。しかし、ボスニアはクロアチア人、ムスリム人、セルビア人の3民族が混在し、政権争いで紛争が激化した。特にムスリム人に対するセルビア人による民族浄化”は凄惨だった。1995年一応の終結をみるが、セルビア人のテロは続いていた。そして本作の話となるのだが、改めて戦争を食い物にするアメリカの浅ましさを知った。2008年7月、フォックスのモデルとなった戦争犯罪者ラドヴァン・ガラジッチは逮捕され、本作の事実を白状している。もちろんアメリカは否定しているが・・・。
2009.5.31記

タイトル ハンニバル ライジング
出 演 ギャスパー・ウリエル/コン・リー/リス・エヴァンス/ケヴィン・マクキッド/スティーヴン・ウォーターズ/リチャード・ブレイク/ドミニク・ウェスト/チャールズ・マックイグノン/アーロン・トーマス/ヘレナ・リア・タコヴシュカ
監 督 ピーター・ウェーバー
ストーリー 1944年のリトアニア。名門貴族の家系に生まれたハンニバルは戦争の悲劇により両親を失う。幼い妹ミーシャを連れて山小屋で生活を始めたハンニバルだったが、逃亡兵たちがやって来て2人を監禁。そこでのある出来事を経て孤児院に送られ、成長したハンニバルは、やがて逃亡兵たちへの復讐を誓う。
評  こないだ買った『世界の美術館−プラド美術館−』をパラパラ眺めていたとき、ゴヤのわが子を喰らうサトゥルヌス”に思わず目が止まった。その腸(はらわた)を抉(えぐ)ってくるかのような描写にハンニバル・レクターを思い出した。・・・さて、前作の『レッド・ドラゴン』で過去に遡っただけじゃ飽き足らず更に遡りおった。それにミステリーじゃなくてただの復讐劇になんだもんな。マジでハンニバルでなくてもいいじゃん!もう、サトゥルヌスに喰われちまえ!
2009.6.21記

タイトル 犯人に告ぐ
出 演 豊川悦司/石橋凌/小澤征悦/笹野高史/片岡礼子/井川遥/松田美由紀/崔洋一/石橋蓮司/嶋田久作
監 督 瀧本智行
ストーリー 川崎で起きた連続児童殺害事件で“BADMAN”と名乗りテレビに脅迫状を送りつけた犯人が、3件目の犯行後、こつ然と姿を消してしまう。捜査に行き詰った警察は捜査責任者の巻島をテレビに出演させ、犯人に直接語りかける“劇場型捜査”を決断するが、犯人を挑発する巻島の発言に報道は加熱し、日本中が混乱に陥る。
評  科学捜査が飛躍的な発展を遂げている。犯人を断定する証拠として“指紋”は誰でも知っているだろうが、本作にあるように一昔前から“掌紋”という手のひらのしわの跡まで検出するようになった、また海外ではカメラに映ったジーパンの縫い目の違いで犯人を特定した例もある。そして決定的なのはやっぱり“DNA鑑定”だろう。でもこれは罪をなすり付けるため、事件現場に髪の毛一本落としておくようなことする奴がいないかと思うのだが・・・。ところで本作では“カーキ色”と“えんじ色”の勘違いが手がかりとなった。実際の色が名前イメージと違うことはよくある。“ぐんじょう色”は音の響きで嫌う人が多いようだが、コントラストが強くて私は好きだ。では、あなたは“浅黄色”って、どんな色か、わかる?
  
【カーキ色 えんじ(臙脂)色 ぐんじょう(群青)色 あさぎ(浅黄)色
2010.2.28記

タイトル P.S.アイラヴユー
出 演 ヒラリー・スワンク/ジェラルド・バトラー/リサ・クドロー/ハリー・コニック・Jr/ジーナ・ガーション/ジェフリー・ディーン・モーガン/キャシー・ベイツ
監 督 リチャード・ラグラヴェネーズ
ストーリー 突然の悲劇により最愛の夫ジェリーを失ったホリー。彼の死を受け入れられず、絶望に打ちひしがれる彼女のもとに、ある日1通の手紙が届く。その手紙の差出人は亡き夫だった。それから毎月1日になると、夫から消印のない手紙が届くようになる。
評  「♪As I write this letter.Send my love to you.Remember that I'll always.Be in love with you.Treasure these few words.Till we're together.Keep all my love forever.P.S.I Love You.you,you,you・・・」  (by The beatles)
"未練"って真の愛に気づいた時なのかもしれない。かつての君よ、僕はまだ好きだよ。
「♪burning Love! だって心はもっともっと叫んでる。いつでも私だけ抱きしめて。burning Heart! 熱い鼓動はずっとずっと止まらない。この想い伝えたいの。P.S.I Love You!」                    (by PINK SAPPHIRE)
2008.10.19記

タイトル ビー・ムービー
出演(声) ジェリー・サインフェルド/レネー・ゼルウィンガー/マシュー・ブロデリック/ジョン・グッドマン/クリス・ロック/パトリック・ウォーバートン/キャシー・ベイツ/バリー・レヴィンソン/ラリー・キング/レイ・リオッタ
監 督 スティーヴ・ヒックナー/サイモン・J・スミス
ストーリー 新米の働きバチ、バリーは毎日の仕事にうんざりし、巣の外へ冒険に出ることを思いつく。心優しい花屋のヴァネッサと友達になった彼は、ある時、スーパーで大量のハチミツを発見する。「どうして人間が僕たちのハチミツを持っているの?」と疑問を抱いたビリーは、ハチミツ工場に忍び込む。
評  『シュレック』のドリームワークスなのに、思いっきり期待ハズレ。ハチが人間に対して被害意識を持つところまではいいけど、訴訟を起こしてしまう展開は気に入らない。アジってアジって、ついに文字通り「蜂起」してしまった。ラストのハッピーエンドへのもって行き方もこじつけがましい。それから蚊のシカッチはオスのようだけど、蚊はメスしか血を吸わない。っつうか、この例をあげる以前に働き蜂ってメスしかいなんだよ!要するに「B級ムービー」だってことでした。「♪ハチのムサシは死んだのさぁ〜」
2008.1.27記

タイトル HERO
出 演 木村拓哉/松たか子/大塚寧々/阿部寛/勝村政信/小日向文世/八嶋智人/角野卓造/児玉清/松本幸四郎/森田一義/中井貴一/綾瀬はるか/国仲涼子/香川照之/岸部一徳/山中聡/石橋蓮司/ペク・ドビン/眞島秀和/波岡一喜/長野里美/イ・ビョンホン/伊藤正之/正名僕蔵/田中要次/古田新太/MEGMI/奥貫薫/鈴木砂羽/山崎汐音
監 督 鈴木雅之
ストーリー 東京地検城西支部に再び戻った久利生は、ある傷害致死事件の裁判を任されるが、容疑者が初公判で犯行を全面否認、無罪を主張したために思わぬ事態を迎えてしまう。被告側の弁護士・蒲生は“刑事事件無罪獲得数日本一”の超ヤリ手。さらに事件の背後には、大物政治家の花岡練三郎が糸を引いていることを突き止める。
評  「これはキムタクが月9で視聴率30%超を出したドラマの映画化したものッス。やはり御剣さんみたいなイケメンが検事だと受けがいいんスね」「フン、イトノコくん。あんなダサい格好の男と一緒にしないでくれたまえ。この映画はイ・ビョンホンとタモリのゲスト出演が功を奏したんだろう」「異議あり!!だからといって、わざわざ車を探すために韓国まで行く必要があるんですか!?それに衆議院議員が法廷でもサングラスをしてるのはおかしくないですか!」「さすが、なるほど君、冴えてるぅ。ところでヤッパリさん、さっきから何してんの?」「ん!?真宵ちゃん。実はこの“腰につけて車輪を回す通販グッズ”始めたらやめられなくなっちゃってさぁ。でも、これって何?」
2011.5.1記

タイトル ピアノの森
出演(声) 上戸彩/神木隆之介/池脇千鶴/福田麻由子/宮迫博之/田中敦子/松本梨香/田中真弓/天野ひろゆき/ウド鈴木/黒沢かずこ/高田純次
監 督 小島正幸
ストーリー ピアニストを夢見る雨宮修平は転校初日に、“森にある壊れたピアノを弾いてくる”という肝試しを命じられてしまう。困り果てる修平を見かねた一ノ瀬海は一緒に森へ出かけるが、実は、その森のピアノは海だけが弾くことができるのものだった。海と修平はピアノを弾く喜びを実感し、次第に友情を深めていく。
評  『花田少年史』の一色まことの原作。アニメであるが元が青年誌からなのでけっこう大人の事情が見え隠れするところが、ちょっととっつきにくい。そんなリアルなこと出してこられるとつい突っ込みたくなる。果たしてあんなデカいピアノどうやって森の真ん中に持って来れたんだろう。子供の頃からピアノ触ってた天才だとしてもこんなに簡単に曲を弾けるものなのか?もっともこれ言い出したら『のだめ』はじめ多くの音楽マンガを否定しかねないが・・・。それにしても阿字野先生役の声が、雨上がりの宮迫だというのには驚いた。それに今じゃ人妻だけど、当時まだ21歳の上戸彩ちゃんが「チンコ」だとか「便所」だとか言ってると思うとちょっと萌えるかも。
2014.9.28記

タイトル ひぐらしのく頃に
出 演 前田公輝/飛鳥凛/松山愛里/あいか/小野恵令奈/三輪ひとみ/谷口賢志/渋谷正次/米山善吉/星ようこ/田中幸太朗/川原亜矢子/杉本哲太
監 督 及川中
ストーリー 昭和58年初夏、圭一は東京から人口2000人の雛見沢村に引っ越して来る。彼は分校で委員長の魅音やレナら親切なクラスメートにも恵まれ、田舎での生活を満喫していた。しかし、夏祭りの晩に村の撮影に来ていたカメラマンが死亡するという事件が起きる。
評  コミケ発アキバ系大絶賛のマンガが遂に実写化。実はサスペンス物でゲームも腐女子に大人気だとか。正直知らん。本作は出題編で、次作で解答編が公開されるようです。一応、私も看護師の高野の焼死体がおかしいというのはすぐに分かった。イヤリングのダイヤが燃えるまでいかないにしても焦げてないのがおかしい。それよりも私が注目したいのは昭和58年に初めて発売されたGショックをつけている圭一くんにビックリした。当時日本じゃ全然売れなかったのに、先見の目があったんだろうな。「嘘だ!!」
2009.5.24記

タイトル 眉山
出 演 松嶋菜々子/大沢たかお/宮本信子/円城寺あや/山田辰夫/黒瀬真奈美/永島敏行/中原丈雄/金子賢/本田博太郎/夏八木勲/入江若葉/上田耕一/河原崎健三/竹本孝之/永衣美貴/野波麻帆/小山田サユリ/村松利史/本田大輔/兼崎杏優/大塚和彦/松本ジュン/高橋かすみ/谷津勲/窪田かね子/小出ミカ
監 督 犬童一心
ストーリー 東京で働く咲子は、故郷の徳島で暮らす母親の龍子が入院したと聞いて久しぶりに帰郷するが、母が末期ガンだと知ってがく然とする。咲子は母を看病する中で、医師の寺澤と出会う。残された短い時間の中、咲子は寺澤に背中を押されるように今まで知らなかった母の人生を知っていく。
評  さだまさしさんの、徳島県を舞台にした小説を映画化。結局、死んじゃって感動系のお話なので、あんまり興味なかったのであるが、宮本信子さんが、夫の伊丹十三の死から映画出演を控えてから、約十年ぶりの復帰作であることには注目したい。『あげまん』の時のような上品かつキップがいい女主人役がすがすがしくかっこいい。ところで、眉山は、徳島市のシンボル的な山とされている。どの方向から見ても眉のように見えるその姿は非常に優雅で、かつては万葉集でも謳われた。
「眉(まよ)のごと 雲居に見ゆる 阿波の山 かけて漕ぐ舟 泊(とまり)知らずも」船王(ふねのおおきみ)
眉山に向かって行く船があるが、停泊する港はどこか分からない、という歌だけど、なんとも女優の人生に重なった。
2017.2.12記

タイトル ヒットマン
出 演 ティモシー・オリファント/ダグレイ・スコット/オルガ・キュリレンコ/ロバート・ネッパー/ウルリク・トムセン/ヘンリー・イアン・キュージック/マイケル・オフェイ/エリック・エブアニー/ジェームズ・フォークナー
監 督 ザヴィエ・ジャン
ストーリー 優雅なスタイルと確かなテクニックのプロの殺し屋は、首の後ろのバーコードの刺青から“エージェント47”という名前で知られていた。淡々と殺しを重ねる“47”の前に、ある日ロシア人の売春婦ニカが現れる。
評  『レオン』の匂い漂うスピードアクション。てっきりDVDのジャケットがフランス映画の『ザ・ヒットマン』そっくりだったので、てっきりリメイクだと思っていたら、元はTVゲームなんだそうだ。このゲームはステルス”と呼ばれるジャンルのシューティングゲームで、多くの敵を倒すことよりも、敵に気づかれないように隠れて倒すというゲームだそうだ。「はぁ?」バーコードのタトゥのあるスキンヘッドがこんなウヨウヨいたら相当目立つと思うぞ。シリアスな分だけ、逆に笑えてきた。
2009.10.4記

タイトル 人のセックスを笑うな
出 演 永作博美/松山ケンイチ/蒼井優/忍成修吾/市川実和子/藤田陽子/あがた森魚/温水洋一/桂春団治
監 督 井口奈己
原 作 山崎ナオコーラ
ストーリー 美術学校に通う19歳のみるめは、39歳のリトグラフの非常勤講師ユリと恋に落ちる。友人の堂本に問いただされ、みるめは彼女との仲をうれしそうに告白するが、いつもつるんでいる仲間のえんちゃんの顔は曇ったままだ。だが、ユリが既婚者であることを知り、みるめは混乱する。
評  黄色い風船、黄色い招き猫、黄色いロバ人形、黄色いリュック、そして黄色い巨大バルーンオブジェ・・・。中間色の中にある純色の鮮やかさは、女性が時折魅せる奇異な行動の象徴か。30代後半にしても、いまだribbonの頃のあどけなさを残す永作博美の小悪魔な魅力にバキューンである。年上の女性にあこがれる時期は男の誰もが通る甘酸っぱい道。だから大人になかなかなれない男に歯がゆいかもしれないけどちょっと待ったげてね。猪熊さんが言うように「焦ることはない。人生は長い」んだから。ん、後半で一瞬、両手ズボンのポッケにつっこんで歩く「L」が登場しなかったか?
2009.2.8記

タイトル ヒトラーの贋札(にせさつ)
出 演 カール・マルコヴィクス/アウグスト・ディール/デーヴィト・シュトリージフ/マリー・ボイマー/ドロレス・チャップリン/アウグスト・ツィルナー/マルティン・ブラムバッハ
監 督 ステフォン・ルツォヴィツキー
ストーリー 1936年のドイツ、ベルリン。パスポートや紙幣など、あらゆる偽造を行うプロの贋作師ソロヴィッツ。犯罪捜査局ヘルツォークに捕らえられた彼は、マウトハウゼン強制収容所に送られる。そこは犯罪者の送られる刑務所ではなく、ユダヤ人の対象にした収容所だった。
評  史上最大の紙幣贋造事件「ベルンハルト作戦」。経済を崩壊させて国の壊滅を狙うというのは、いかにも陰湿なドイツらしい。おまけにそれをユダヤ人に作らせていたから狡猾である。大量生産すれば製品は安くなる。これは通貨も同様で、大量発行すれば流通しすぎて価値が下がる。つまりは“インフレ”である。ドイツは1920年代後期から30年代にかけ、未曾有のインフレを経験している。そこからの発想だったのだろうか。ともあれ、ブルガーの薄甘い正義より、機を見ながら行動したソロヴィッチの大人の対処には頭が下がった。
2008.4.6記

タイトル ファン・ジニ 映画版
出 演 ソン・ヘギョ/ユ・ジテ/リュ・スンリョン/ユン・ヨジョン/オ・テギョン/チョン・ユミ
監 督 チャン・ユニョン
ストーリー 貴族の娘として育てられたチニは15歳で自らの出生の秘密を知り、実母と同じ妓生(キーセン)として生きることを決意。家を出た彼女は、幼なじみである召使いのノミを最初の男として体をささげる。数年後、さまざまな芸を身につけたチニは、その知性と教養で貴族たちも一目置く一流の芸者になっていた。
評  NHKでも連続放送されてる『ファン・ジニ』ですが、その生き様に一人の女性がダブって見えた。高校生の頃、親に見離され自殺未遂。家に帰れることもできず、テレクラ、ホステス、援助交際に手を染め、そしてAV出演。ダークな人生を歩むかと思いきや、テレ東の深夜番組『ギルガメッシュナイト』に出演しTバックの女王”として注目を浴びる。自分の過去をカミングアウトした『プラトニックセックス』を発表しベストセラー。やがて芸能界で一目置かれる立場になるも'07.4突然の引退。そして08.12.24自宅で死亡が発見される。・・・彼女もチニも、自分というプライドを保ち、女性美の信念を貫いた。だから、彼女のくだらねぇ噂を広めるんじゃない!私は飯島愛さんを野辺送りしてあげたい。
2009.1.4記

タイトル ファンタスティック・フォー 銀河の危機
出 演 ヨアン・グリフィズ/ジェシカ・アルバ/クリス・エヴァンス/マイケル・チクリス/ダグ・ジョーンズ/ジュリアン・マクマホン
監 督 ティム・ストーリー
ストーリー 日本では駿河湾が凍結し、エジプトでは雪が降り、ロサンゼルスでは大停電が起こる怪現象が発生。そんな中、今や全米の有名人となったファンタスティック・フォーのリードとスーは結婚式を挙げることに。しかし、挙式当日、彼らの前に銀色のサーフボードを操る未知の生命体が現れる。
評  美作「4人もキャラがいるから複合技が面白いけど、マーヴルヒーローとしてはBクラスだというのは否めないよね」花沢「だいだい、変に日本びいきなカットを取り入れているのが気に入らない。冒頭の富士山は何?」西門「まあまあ、それよりスーがやけにキュートになったと思わないか?人妻なっても俺はいけるぜ」道明寺「女好きは治んないな。しかし根本的にタイトルがおかしい。どう観ても“地球の危機”の範囲だぜ。なあ牧野」つくし「ってか、なんであんたたちが・・・あー『F4』ね!」
2007.9.23記

タイトル フィクサー
出 演 ジョージ・クルーニー/トム・ウィルキンソン/ティルダ・スウイントン/シドニー・ポラック/マイケル・オキーフ/ケン・ハワード/デニス・オヘア/ロバート・プレスコット
監 督 トニー・ギルロイ
ストーリー 大手法律事務所のフィクサー(もみ消し屋)として活躍するマイケル。在籍15年にして共同経営者への昇進もない彼が焦りと不安を感じる中、大企業の集団訴訟にかかわっていた同僚の弁護士アーサーが精神に異常をきたす事態が発生。マイケルはその後始末するため、アーサーの下へ向かう。
評  「ハニー、たしかにジョージ・クルーニーは世界一セクシーな男と呼ばれてるけどさ、宇宙一セクシーな僕には負けるだろう。なにしろ彼は顔が“ケイン”だから。あ、これ“濃すぎ”って意味ね。まあまあ、そう睨まないで。今回アカデミー賞のノミネートで話題になったけど比較的普通だったぜ。だいたい正義と金と比べるあたりはどうだい?僕なんか金よりも君の瞳に興味があるよ。ふふん、得意満面、僕イケメン!ちょ・・・ちょっと、ハニー無視しないで、僕の存在を“もみ消さ”ないで。あ・・・帰ろうとしてる。誰か彼女を引き止めて〜スタッ、フ〜!スタッ、フ〜!
2008.4.13記

タイトル 腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
出 演 佐藤江梨子/佐津川愛美/永作博美/永瀬正敏/山本浩司/土佐信道
監 督 吉田大八
ストーリー 両親の訃報を受け、女優を目指して上京していた澄伽(スミカ)が4年ぶりに舞い戻ってくる。自意識過剰な彼女は、自分が女優として認められないのは家族、とりわけ妹の清深(キヨミ)のせいだと家族にいたぶる。兄の宍道(シンジ)も澄伽には気をつかい、横柄に振舞う彼女によって一家の日常は軋みだしていく。
評  「まあ、言ってみればこのね、映画という世界最高峰のパフォーマンスのリングで、世界最上級の嫌われ役を買って出た、最高級の女優が、佐藤江梨子”だと、私は思います。こういうね、タカビーであっても気品を保ち続けられる姿、そして色キチ海老蔵を打ちのめした迫力、これがね、多くの女性たちを魅了してきた。私もね、私の妻もそうだけど、気の強い女は大好きだ!好き嫌いにはさ、理屈なんてないんだよ!彼女演じる澄伽はね、相当のジコチューだけどね、そうなった訳があるんですよ。わかりますか?誰もが持ってるトラウマをね、彼女は自身の力で打ち勝ったんですよ。まさしく、多くの叱咤激励には感謝の気持ちでいっぱいだ。でもね、彼女のむき出しの心にはね、優しく包む愛が必要なんだ。そんな、男の中の男、出てこいやぁ!
2007.11.18記

タイトル フライト・デスティネーション
出 演 ジェイソン・プリーストリー/ルー・ダイアモンド・フィリップス/ガーウィン・サンフォード/ゲイリー・ハドソン/ステファニー・フォン・フェッテン/マイケル・エクランド/ブラッドリー・ストライカー/マイケル・ベンヤー
監 督 ジェイソン・ボルク
ストーリー スカイウィング507便メキシコ行き。STC(政府技術開発部門)捜査官ケイレブは、家族旅行直前で本部の呼び出しにあい、妻と娘を残して便を降りる。STCでは、国家最高機密“アルファ計画”を稼動させる装置が盗まるという事件が発生していた。“アルファ計画”とは、時空の構造を操る装置の開発。すなわち、物体の瞬間移動や時空間の移動を可能にするというものだ。捜索を始めるケイレブだったが、装置を盗んだウィンター博士は507便に乗り逃亡している事が判明する。
評  アルバトロス配給映画はB級と思いがちですが、こいつはそこそこ出来がいい。無名の役者が多いのと、CGのクォリティの低さは予算の関係だと目をつぶってあげるとして、アクションと話の展開はなかなか目を見張るものがある。意外に期待が高まり観入ってしまった。しかし、後半になって息切れしたのか、風呂敷広げすぎて収拾つかなくなったのか、ムリヤリ話をまとめてしまうのは戴けない。そんなに簡単にケイレブが機内に行けるなら、とっととやれ、っての!このいきなりの展開は本当に超次元に入ったのかと思った。でも最後一応ハッピーエンドのようだけど、ウィンター博士が懸念したようにアルファ計画は元に戻ったわけで、そこんとこ大丈夫?
2014.1.26記

タイトル プラネット・テラー inグラインドハウス
出 演 ローズ・マッゴーワン/フレディ・ロドリゲス/ブルース・ウィリス/ジョシュ・ブローリン/マーリー・シェルトン/ジェフ・フェイヒー/ステイシー・ファーガソン/クエンティン・タランティーノ/ダニー・トレホ/チーチ・マリン/ナヴィーン・アンドリュース/マイケル・ビーン
監 督 ロバート・ロドリゲス
ストーリー 軍人マルドゥーンが細菌兵器をばら撒いたことで、テキサス州オースティンにある町の住民はゾンビ化してしまう。ゾンビたちが次々と人々を襲う中、片足がM16マシンガンになっている人気ストリッパーのチェリーが立ち上がる。軍隊やゾンビ、頭のおかしい兵士など、さまざまな敵がチェリーに襲いかかってくる。
評  “グラインドハウス”とは、B級映画を2本立てて上映していた昔のアメリカの映画館のこと。タランティーノの音頭でその雰囲気を醸す技巧を凝らしたそうだ。でも、ゾンビ映画って「ただ倒すだけ」っつう昔も今も対して変わんない造りだから意味無くない?とか何とか言ってもけっこうスカッとして面白かった。それにスペースコブラみたいに片腕が銃になってる漫画や映画はいくつかあるけど、片足マシンガンは意表をついてる。やっぱり女の足は時に武器になるってことなんだろうか?
2009.8.2記

タイトル フリーダム・ライターズ
出 演 ヒラリー・スワンク/パトリック・デンプシー/スコット・グレン/イメルダ・スタウントン/マリオ/エイプリル・リー・エルナンデス/ジェイソン・フィン/ハンター・パリッシュ/クリスティン・ヘレラ/ディーンス・ワイアット/ガブリエル・チャバリア/アンディ・ガルシア/ヴァネッタ・スミス/ティム・ハリガン/ウィル・モラレス
監 督 リチャード・ラグラヴェネーズ
ストーリー 1994年、ロドニー・キング事件を機に起きたロス暴動直後のロサンゼルス郊外にある、ロングビーチのウィルソン高校に赴任してきた英語教師エリンは、問題が多く、基本的な学習能力さえない生徒たちを担当することになる。しかも、生徒たちの間では人種間の対立が激化し、むなしい争いが繰り広げられていた。
評  昨年、東京のいくつかの図書館にある『アンネの日記』がそのページを破られる事件が起きた。犯人はつかまり、その動機は『アンネの日記』はアンネではなくユダヤ人勢力によるものとする陰謀論に苛まれていたということが分かった。現代は良きにつけ悪しきにつけ多くの情報が渦巻いている。その中で人々は、自分が目の前に直面しているもの、自分が興味あるものにしか自分の頭に入れようとしない。変に知識が偏り、これだけ情報が多いのに逆に“知らないこと”が多くなっている気もする。この映画の中で、生徒達を並ばせ先生の質問に当てはまる者が一歩前に出ることをしていた。これで生徒達はクラスメートが自分との共通項を持っており、自分は一人でないことを知った。人は誰しもが同じ考えを持っていないものだが、なにかしらの同じ考えの部分もあるのだ。それを“知る”努力をして、つなぎ止めれば、世界は平和になるんじゃないかな。
2015.3.8記

タイトル ブレイブワン
出 演 ジョディ・フォスター/テレンス・ハワード/ナヴィーン・アンドリュース/メアリー・スティーンバージェン/ニッキー・カート/ジェーン・アダムス
監 督 ニール・ジョーダン
ストーリー ニューヨークでラジオ番組のパーソナリティを努めるエリカは、婚約者であるデイビッドとの挙式を目前に控えた身。しかし、ある日の夕暮れ、愛犬を連れて散歩に出かけた2人は3人組の暴漢に襲われ、エリカは意識不明の重体となり、デイビッドは命を落としてしまう。
評  自分の権利が侵害されたときや権利を確保したいとき、その権利を実現するために司法手続きによらずに自分の力で取り戻そうとすることを“自力救済(自救行為)”という。これは法的に禁止されている行為である。自分の物を盗まれても、自分で犯人を捜して取り返そうとしてはいけないのだ。この自力救済を容認すると“力”あるものが“正義”となり、私的に実力行使するもの(例えば暴力団)がはびこるようになるからだ。残念ながら、エリカは“正義”ではなかった。しかし、人として私は彼女を許したい。
2007.10.28記

タイトル ブローバック
出 演 ダズ・クロウフォード/サマンサ・アラーコン/ポール・グリーン/アンドレ・“チャイナ”・マッコイ/アンソニー・レイ・パーカー/ダイアナ・アグロン
監 督 デクラン・マルヴェイ
ストーリー 大都市を牛耳る秘密組織。彼らは毎年行われるトーナメントで多額の利益を得ていた。そのトーナメントとは名うてのファイターたちが闘う問答無用の格闘バトル。組織のボスであるウォーレンは二人の反目し合う側近、ミックとマーティンに互いに最強のファイターを擁立するように命ずる。
評  久しぶりに観たわ、こんな“見る価値なし映画”。たぶんバイオレンスをクールに見せたかったんだろうが、完全なひとりよがり。「強い男になりゃ、プールにフルヌードの美女はべらかすこと出来んだぞ」みたいな分かりやすさはあるけど、デスマッチ系にしたかったら、もっとそれぞれのキャラ立てなきゃ誰が誰かわかんなくなるだろうよ。『キン肉マン』とか『グラップラー刃牙』とか読んで勉強しなさい。だいたいメインの二人ともがハゲってどういうことだよ!ってか、他にいっぱいいいてハゲ率高けぇな。だからスベってんだろ。
2013.8.25記

タイトル ヘアスプレー
出 演 ニッキー・ブロンスキー/ジョン・トラボルタ/ミシェル・ファイファー/クリストファー・ウォーケン/クイーン・ラティファ/ザック・エフロン/ブリタニー・スノウ/アマンダ・バインズ/ジェームズ・マースデン/イライジャ・ケリー/アリソン・ジャネイ
監 督 アダム・シャンクマン
ストーリー おしゃれとダンスに夢中な女子高生トレーシーの夢は、人気テレビ番組「コーニー・コリンズ・ショー」のダンサーになること。ある日、番組のオーディションが開催されると知ったトレーシーは、自分と同じく大柄な母親エドナの反対を押し切り、オーディションに参加する。
評  「なんか、トレーシーちゃん見てると自分のことにように思えてきました。オーディション受かってまさに“DreamGirls”ですよね」「そうですね。デブは運動神経がないと思われがちですからね」「そうよ。それって明らかに偏見ですよね」「まあ、私はNEGRO DAY”を“ブラックデイ”と訳す方が逆に人種差別だと思いましたが」「ところで係長さんはいつも“余興”として踊ってますけど、女装とかはしないんですか?」「いやいや、トラボルタさんほどの勇気はありませんから・・・。でも、倖田來未さんの『キューティー・ハニー』は踊りますよ。『♪この頃・・・血圧高いんです!』」「♪Got me lookin so crazy right now.・・・」
2009.8.9記

タイトル ベオウルフ 呪われし勇者
出 演 レイ・ウィンストン/アンソニー・ホプキンス/ジョン・マルコヴィッチ/ロビン・ライト・ペン/ブレンダン・グリーソン/クリスビン・グローヴァー/アリソン・ローマン/セバスチャン・ロッシェ/アンジェリーナ・ジョリー
監 督 ロバート・ゼメキス
ストーリー 伝説的な英雄たちの時代。気高き最高の戦士べオウルフは、町を襲う忌まわしき“悪魔”グレンデルを撃退。そのため、冷酷で魅惑的なグレンデルの母親の怒りを買い、壮絶な戦いを繰り広げることになる。
評  プレステを人にあげてからTVゲームに疎くなってしまったが、巷では「モンスターハンター」というのが熱いらしい。参考にYouTubeで映像を見たら、その迫力たるやスンゴイことになっていた。で、この映画を観たときの率直な感想は「まんまじゃん!」である。ロバート・ゼメキスは『ポーラー・エクスプレス』でも全編フルCGだったので、味を占めたんだろう。とは言え、これって、やったもん勝ちだよな。ところで、グレンデルのママはラスト変身しないでアンジーのままなら倒されなかったと思わない?男ってバカだから・・・。
2009.4.19記

タイトル ボーン・アルティメイタム
出 演 マット・デイモン/パディ・コンシダイン/エドガー・ラミレス/ジュリア・スタイルズ/ブライアン・コックス/ジョーン・アレン
監 督 ポール・グリーングラス
ストーリー 記憶を消されたエージェント、ジェイソン・ボーンは未だに暗殺者に追われていた。彼は激しい追跡と銃弾をかわしながら、何とかインドでひとりの女性と平穏な日々を送っていた。ところが新たに送り込まれた暗殺者に最愛の女性の命を奪われてしまう。彼は自分を陥れたすべての陰謀を暴くため、たったひとり組織に乗り込む。
評  「ボーン!カッケーっスね。街ん中“十文字”に走り回るところなんかサイコーっす!」「それを言うなら“柔道無人”だろ。(※本当は縦横無尽”)マット・デイモンは『オーシャンズ11』とかで、ちょっと抜けてるイメージあるけど、あれは演技だね。私たちと同じだよ。あたしマジ惚れた」「先輩、またブログで失恋報告することになりますよ」「優樹菜!」「スンマセン!ところで先輩、“アルティメイタム”って何っスか?」「観ればわかるっしょ。ボーンはスパイ(※違う!)だから、硬いながらも軽やかな体を作ってる訳。つまりアルミニウム”みたいな金属のことよ」「さっきから聞ぃとったやけどな、お前らアカンわ。特に若槻!これからお前んこと“バカ槻”って呼ぶで。これは“最終警告”や」「ちょ、ちょっと、紳助さ〜ん」
2007.11.11記

タイトル 包帯クラブ
出 演 柳楽優弥/石原さとみ/田中圭/貫地谷しほり/関めぐみ/佐藤千亜妃/大島蓉子/野添義弘/佐藤二朗/国広富之/風吹ジュン/岡本麗/塩見三省/原田美枝子
監 督 堤幸彦
ストーリー 大切なものが少しずつ失われていく毎日に、嫌気がさしている女子高校生のワラは、ある日、病院の屋上のフェンスを乗り越えようとする。そのとき、奇妙な関西弁を話す入院患者の少年ディノが、突然ワラの前に現われる。手首に傷を負ったワラの心の傷を見抜いたディノは、ワラの手首からほどけ落ちた包帯をフェンスに結び付ける。
評  私は基本的にボランティアというのは嫌いである。自分に経済的な余裕もないのに、人に施しを与えるのは驕りでしかないという気持ちがあるからだ。でも、先日『ディア・ドクター』を観て、ちょっと考えが変わった。薬業者役の香川さんが椅子のまま倒れた時、助けようと手を出した刑事役の松重さんに「今のは愛ですか?そんな訳ない」と言い放つ。人は人が窮地にあることを認めたとき、無意識に手を差し伸べたくなる。傍目それが偽善に見えるときもあるが、きっとそれも本能なのだ。柳楽くんは本作の後、スランプで多量の薬物を含み自殺未遂を図った。今年の春、彼はなんとか復帰できたが、彼にもたぶん包帯を巻いてくれた人がいたんだろう。そのとき「ごやっけさー」って言ったかな。
[09.12.2 柳楽優弥は、豊田エリーとの婚約を発表。何だぁ?このタイミングの良さは!]
2009.11.29記

タイトル 僕は君のために蝶になる
出 演 ヴィット・チョウ/リー・ビンビン/マギー・シュー/ラム・シュー/ロイ・チョン/ウォン・ユーナン/ユウ・ヨン
監 督 ジョニー・トー
ストーリー エンジャは密かに思いを寄せていた大学の人気者アトンと結ばれるが、幸せな時間もつかの間、アトンが事故に遭い亡くなってしまう。3年後、法律事務所で働くエンジャは周囲に心を閉ざし、精神安定剤に頼る日々を送っていた。そんなある夜、アトンが当時のままの姿で目の前に現れる。
評  最初の交通事故のスタントシーンは衝撃的。おかげで観てる方まで彼女同様にずっとトラウマ背負って重い重い。死んじゃった恋人が幽霊になって現れる映画と言ったら『ゴースト ニューヨークの幻』だろうけど、こっちは薬の幻覚なのか惑わせる演出もあったりして、正直めんどくさい。ってか、この女自体がめんどくさい。自分と付き合ってるのをひけらかす為に自分のユニフォームを着て学校に来るような女のためによく幽霊になって戻ってきたもんだ。こんな献身的なのは昔は男女逆だったのに…。では、森山加代子で『白い蝶のサンバ』です。♪あなたに抱かれてわたしは蝶になる〜。
2017.2.19記

タイトル 北極のナヌー
出 演
監 督 アダム・ラヴェッチ/サラ・ロバートソン
ストーリー 地球温暖化の影響で環境が激変する北極で、懸命に生きる白くまナヌーとその母親の冒険を追ったドキュメンタリー
評  本作は海洋研究家アダム・ラヴィッチとドキュメンタリー映像作家サラ・ロバートソンが監督をというから、かなり拘ってる感じのドキュメンタリーです。しかしながら他の海洋生物との絡みに変なストーリーつけてるので、ドキュメンタリーっぽさが半減してます。とはいえ、地球温暖化はいうまでもなく加速化しているわけで、ここ30年で100万km2もの氷が溶けてなくなってしまいました。陸地に氷がある南極と違い、北極は海に氷が浮いているだけなので、シロクマたちの行き場がなくなくなっているわけです。そのため北極にいられなくなったシロクマは南下していくわけですが、カナダではシロクマとハイイロクマの雑種が発見されたそうです。絶滅を避けるために種を超えて合体する生命力の力強さを感じます。でも一方で「金融会社の合併か」とツッコミたくもなりました。俺ってやっぱサムい?
2017.1.15記

タイトル ホットファズ 俺たちスーパーポリスメン!
出 演 サイモン・ペッグ/ニック・フロスト/ジム・ブロードベント/パディ・コンシダイン/ティモシー・ダルトン/ビル・ナイ/ビリー・ホワイトロー/エドワード・ウッドワード/ビル・ベイリー/デヴィッド・ブラッドリー/ケヴィン・エルドン/レイフ・スポール/カール・ジョンソン/オリヴィア・コールマン/ケン・クラナム/ピーター・ワイト/アン・リード/ジュリア・ディーキン/パトリシア・フランクリン/ポール・フリーマン/スチュアート・ウィルソン/アダム・バクストン/ロン・クック/マーティン・フリーマン/ルーシー・パンチ/デヴィッド・スレルフォール/スティーヴン・マーチャント/スティーヴ・クーガン/ケイト・ブランシェット/ピーター・ジャクソン
監 督 エドガー・ライト
ストーリー ロンドンのエリート警官ニコラス・エンジェル。優秀すぎるという理由で、田舎の村へと強制左遷。そこでも張り切るエンジェルだが、アクション映画好きで、どんくさいバターマンと相棒を組まされる。ある日、村で怪死事件が発生するも、殺人事件だと主張するエンジェルは相手にされない。
評  コメディだけど、しっかりアクションまでこだわってるとこがお見事。最後の最後までこれでもかとばかりの爆破の連続だけど、その渦中にいながらちゃんと生きてるところでまたコメディが活きてます。あまりにも真面目すぎるので田舎に左遷されちゃったり、実は警察官は事務方のプロだったりと、映画やドラマでの警察像と違う現実の警察像をわざとらしく見せる所なんかも皮肉っぽくいいすね。小ネタやパロディも散りばめられセンスが光ります。でも、本来都会に似合う銃撃戦がこんなのどかな田舎で始まるギャップを感じましたが、考えてみたらこれって西部劇だよ。それに本来都会に似合うギャングなんかの悪組織がこんな犯罪と関係なさげな田舎に眠ってるギャップも感じましたが、考えてみたらこれって横溝正史だよ。エンジェル刑事同様にここまで完璧な映画はないと思いたかったが、唯一ミソ付けたのはダッサい副題ですかね。
2016.4.24記

タイトル ホルテンさんのはじめての冒険
出 演 ボード・オーヴェ/ギタ・ナービュ/ビョルン・フローバルグ/エスペン・ションバルグ
監 督 ベント・ハーメル
ストーリー ノルウェーの首都オスロと第2の都市ベルゲンを結ぶ“ベルゲン急行”の運転士オッド・ホルテン。勤続40年、67歳の彼は、とうとう定年退職の日を迎えることに。仲間たちにその功績をたたえられ、恥ずかしながらも祝いの席に招かれた彼は、人生最後の運転をするはずだった翌朝、あろうことか人生初の遅刻をしてしまう。
評  「今日はノルウェーの国土を貫くスカンジナビア山脈を東西に横断するベルゲン急行を紹介します。首都オスロからノルウェー第二の都市ベルゲンまでの約500km。ノルウェーの森を抜けると、やがて岩や湖だけの荒涼とした高地へ入っていきます。夏になれば雪を冠した山々も見ることができるようになります。かつては近代ツーリストの祖、トーマスクックには「ヨーロッパ景勝ルート」として紹介され、鉄ヲタならずとも誰しもが乗ってみたい鉄道です。毎日同じ仕事を繰り返し疲れ果て、ようやくリタイヤされることになるお父さんにお勧めです。私もこうしてナレーターを毎日毎日、気付けば9,000回以上も世界の鉄道を紹介していますが、たまには旅行に番組で行くくらい・・・失礼しました。明日はスウェーデンのインランツバーナン観光鉄道をご紹介します」
2015.4.19記

タイトル ボンテージ・ポイント
出 演 リーリー・ソビエスキー/トリシア・ヘルファー/ロテール・ブリュトー/マイケル・エクランド/ジェイコブ・ティアニー
監 督 ロバート・カフリー
ストーリー DV彼氏と金銭トラブルから逃げ出したアルバータ。借金返済の元手が貯まるまで、友人セリーヌの家に居候することになったが、ある朝セリーヌがSM嬢であることを知ってしまう。アルバータは、セリーヌに成りすましてSM嬢を演じればお金を稼げると、この世界に足を踏み入れるのだが、アルバータはトラブルに巻き込まれてしまう。
評  レンタルDVDをいつものように観始め、「何だこれ?」と思ってネットを開いて気づいた。これは『ンテージ・ポイント』じゃない!制作年はこっちが先なのに、配給会社が明らかに悪意を持って付けた完全なる便乗映画だったのだ。リーリー・ソビエンスキーって珍しい変な名前だと思ったら、この娘『アイズ・ワイド・シャット』でロリータ役で出てたそうです。アウトサイドで重宝がられている女優なんでしょう。しっかし、Mオヤジのスペンサーの気持ちって分からんな。俺ってやっぱSなんだろな。
2010.5.9記

タイトル マーゴッド・ウェディング
出 演 ニコール・キッドマン/ジェニファー・ジェイソン・リー/ゼイン・パイス/ジャック・ブラック/ジョン・タートゥーロ/フローラ・クロス/キアラン・ハインズ
監 督 ノア・バームバック
ストーリー 作家のマーゴットは妹ポーリンの結婚式に出席するため、思春期の息子クロードを連れて久々に実家を訪れる。長い間疎遠だった関係から、ぎこちないながらも再会を喜ぶ姉妹。しかしマーゴットは、ポーリンの婚約者マルコムが無職の画家と知って、この結婚に不安を抱き始める。そして、そんな彼女の予感が的中したように、次々と思わぬ騒動が巻き起こる。
評  情緒不安定に見えるけど女性って常に愛情を受けているのを感じていたい生き物だ。マーゴットだけじゃなくポーリンもかなりかなりひねくれているけど、ある意味女らしい。これをめんどくさいととるか、かわいらしいと捉えるかが男の胸の広さになるんだろう。家族愛至上主義のアメリカ的な感覚です。ところで日本で、トイレを座ってする男が40%超えたとか。理由は飛び散らかされると掃除が大変と、奥さんに家庭で教育されているからだとか。日本の男もけっこう寛容だぜ。
2009.3.1記

タイトル 迷子の警察音楽隊
出 演 サッソン・ガーベイ/ロニ・エルカベッツ/サーレフ・バクリ/カリファ・ナトゥール
監 督 エラン・コリリン
ストーリー 文化交流のため、イスラエルにやって来たエジプトのアレキサンドリア警察音楽隊のメンバー8人。しかし、空港には迎えもなく、団長は自力で目的地を目指すが、なぜか別の街に到着してしまう。途方に暮れる彼らを、カフェの店主ディナがホームステイさせてくれることになる。
評  「オッケェー、どうもお待たせぃ!ちょっと開場遅れちゃってゴメンね。それでも皆んな帰らなくてThank You for the People!ここ来るのにさ“ペタハ・ティクヴァ"と“ベイト・ハティクヴァ”間違えちゃってさ。マネージャーしっかりしてくれよ。ところでこれから歌う曲、何かのCMソングなってたよね? ね、では皆さん聞いてください。“迷子のポリスマン”『♪迷子の迷子のPoliceman あなたの行き先ぃ〜 Where do you want to go to?取り付く島がわからない。女ぁ心もわからない。不安、不安、ふぁふぁ〜ん、不安、不安、ふぁふぁ〜ん 戸惑ってばかりのお巡りさん エジプトのお巡りさん 泊まってしまって、間、間、間がぁ、間、間、悪い ラ、ラ、ララ〜、ラ、ラ、ララ〜、マ〜クドナ〜アルド』」
2009.10.18記

タイトル 舞妓Haaaan!!!
出 演 阿部サダヲ/堤真一/柴咲コウ/小出早織/京野ことみ/酒井若菜/キムラ緑子/大倉孝二/生瀬勝久/山田孝之/須賀健太/Mr.オクレ/日村勇紀/北村一輝/植木等/木場勝己/真矢みき/吉行和子/伊東四朗
監 督 水田伸生
脚 本 宮藤官九郎
ストーリー お茶屋で遊んだことはなくとも、熱狂的な舞妓ファンの鬼塚公彦は、念願の京都支社への転勤が決まる。恋人の富士子を捨てて京都入りした彼は、お茶屋へ直行するも、「一見さんお断り」の壁にぶつかってしまう。しかし、会社の社長がお茶屋の常連で、仕事で実績を出した公彦はついにお茶屋デビューを果たす。
評  艶やかいなる日本文化をこないわやにされたら、さかしまに無粋やないか。確かに京都も関西やので、でんでご(冗談)は通じおすけど、こんな偏っとるのは好きほなりません。やはりクドカンに風情は合いまへんではおまへんでっしゃろ。それにコメディにはホロリは付きモンせやけど、こら重すぎ!正直ひきたんや。看板役者の阿部サダヲはんは浮いとるやけど、これがべべた(最後)の出演作にならはった植木はんは浮かばれておりはるやろうか。
2009.8.2記

タイトル マイティ・ハート 愛と絆
出 演 アンジェリーナ・ジョリー/ダン・ファターマン/アーチー・パンジャビ/イルファン・カーン/ウィル・パットン/デニス・オヘア/アドナン・シディキ/ゲイリー・ウィルメス
監 督 マイケル・ウィンターボトム
製 作 ブラッド・ピット
ストーリー 2002年のパキスタンで、ウォールストリート・ジャーナルの記者ダニエルは、妻マリアンヌとディナーの約束をした後、ある取材に出かける。しかし、それを最後に彼との連絡は途絶えてしまう。妊娠中のマリアンヌと友人たち、地元警察などによる懸命の捜索が開始される。
評  2004年4月、イラクにボランティアに行った日本人3人が拘束される事件があった。彼らは運良く開放されたが、帰国後、政府やマスコミからバッシングされた。同年10月にもイラクで邦人青年が拉致され、彼は首を切られ殺された。しかし、世論は忘れようとした。それは“自己責任"という言葉に洗脳されてしまったからだ。「勝手に戦場に行ったんだから、自分で始末をつけろ」という理屈は正しいのだろうか。幼稚で不用意な信念は愚弄してもよいが、事態救済のため命がけで行った行動までは誰も非難できないはずだ。さて“聖戦(ジハード)”の原因はアルカイダのイスラム原理主義でもあるが、法華経原理主義の創価学会のマリアンヌ・パールはそれを非難できるのか。他教を排他する宗教は、私は共に納得できない。
2007.11.25記

タイトル マイ・ブルーベリー・ナイツ
出 演 ノラ・ジョーンズ/ジュード・ロウ/デヴィッド・ストラザーン/レイチェル・ワイズ/ナタリー・ポートマン
監 督 ウォン・カーウァイ
ストーリー 恋人の心変わりで失恋したエリザベスは、元恋人の家の向かいにあるカフェに出入りするようになる。毎晩、ブルーベリーパイを用意してくれるオーナー、ジェレミーと話すことで、徐々に慰められていくエリザベス。しかし、どうしても終わった恋を引きずってしまう彼女は旅に出る決心をする。
評  ぶっちゃけ、あんまノラ・ジョーンズのこと知らなかったので、調べてみたところ彼女は歌手というより歌手だということが分かった。ジャズのスタイルを取り入れながら、ソウル、カントリー、フォーク、ポップスなどにも手がけ、2003年にはグラミー賞にも受賞している。そしてちょっと試しでサンドラ・ブロック主演の『トゥーウィークス・ノーティス』で女優デビュー。んで、調子に乗って本作で主演を果たす訳だが、こういうのを“やっちゃった!”というんだろう。脇のジュード・ロウやナタリー・ポートマンの支えも及ばなかった。チャレンジ精神は買えるど、分に合わないことはしない方がいい。ところで最近ジャズ歌手に転身したそうだけど、同じこと言えると思うよ。加護亜依!
2010.10.3記

タイトル マゴリアムおじさんの不思議なおもちゃ屋
出 演 ダスティン・ホフマン/ナタリー・ポートマン/ジェイソン・ベイトマン/ザック・ミルズ
監 督 ザック・ヘルム
ストーリー マゴリアムおじさんのおもちゃ屋はいつも大盛況。支配人として働く25歳のモリーも世界でただ一つのこの特別なおもちゃ屋をこよなく愛している。ある日、モリーはマゴリアムおじさんについで欲しいと言う。ところが、マゴリアムおじさんの引退を悲しむ“おもちゃ”たちは荒れ始める。
評  『ドラえもん』を嫌いな国民はいないと思う。そして誰もが「夢がある」と声をそろえて言うだろう。ところが、ドラえもんの秘密道具のいくつかはすでに実現化している。たとえば“携帯電話”は明らかに“糸なし糸電話”に相違ない。夢は消え行く幻ではなく、明るい未来への目標なのだ。かつては『卒業』で若気の至りな青年像を博したダスティン・ホフマンもついに“おじさん”になってしまったが、その情熱を次代に託す気持ちを伝えてくれた。おーっと『ケロロ軍曹』発見!マンガも次代に引き継いでいるってことか。
2008.2.17記

タイトル 魔法にかけられて
出 演 エイミー・アダムス/パトリック・デンプシー/スーザン・サランドン/ジェームズ・マーズデン/レイチェル・カヴィ/ティモシー・スポール
監 督 ケヴィン・リマ
ストーリー “アニメーションの世界”に暮らす心優しいプリンセスのジゼルは、夢にまで見た王子様との結婚式の当日、意地悪な魔女に騙されて魔法をかけられてしまい、世にも怖ろしい世界へ追放されてしまう。そこは“おとぎの国”とは正反対の刺激的な“現代のニューヨーク”だった。
評  これは、最強にディズニーらしく、ディズニーらしくない作品。お得意のファンタジーアニメを実体化するという発想で、いつもパクリばっかりなのにこれは完全オリジナル。メチャおもろい。やればできるじゃんか。しかし、マンホールを抜け出たはずのペチコートが、どうしてドアの入り口を抜けれないのだろうか?ところで、最近、自分の子供にプリンセスファッションさせる親がいる。私の友人にもいるんだが、毎年年賀状に載せてきて、正直・・・イタい。(こういうこと書くから友達無くすんだよね)
2008.3.9記

タイトル マリッジリング
出 演 小橋めぐみ/保阪尚希/高橋一生/中村麻美/矢沢心/西尾まり/森絹恵/川瀬陽太/宮田はるな/田口浩正
監 督 七里圭
ストーリー 飲料水会社に務める普通のOL千波。仕事が忙しい恋人の佳介は部屋に来てくれてもすぐに眠ってしまい、千波は寂しい思いを募らせていた。そんなとき、千波は異動してきたばかりの桑村に食事に誘われる。妻子のいる桑村のさりげない優しさに触れるうち、千波は体も心も桑村へと吸い寄せられていく。
評  小橋めぐみさんは、たぶんそんな有名じゃないでしょうが、私としてはわりかし目についていた女優さんです。具体的に何に出ていたか覚えていないですが、出てるのを見つけるとなんかラッキーな気分になります。本作はそんな彼女がヌードにも挑戦した作品ですが、びっくりするほど普通の不倫物語でした。ある意味彼女らしいですが、せっかくの初主演なのにちょっと物足りなさを感じました。ところで、マリッジ・リングといえば今年芸能界はものすごい結婚ラッシュですね。北川景子さん皮切りに藤原紀香、田中麗奈、川村ひかる、上野樹里、知念里奈、相武紗季、鈴木亜美、優香、で、ここにきて榮倉奈々。で、小橋さんは・・・ごめんなさい。まだでしたね。
2016.8.14記

タイトル マリと子犬の物語
出 演 船越英一郎/松本明子/広田亮平/佐々木麻緒/徳井優/梨本謙次郎/重田千穂子/螢雪次朗/角替和枝/蛭子能収/三宅弘城/高嶋政伸/小林麻央/小野武彦/宇津井健
監 督 猪股隆一
ストーリー ある日、新潟県山古志村で暮らす石川家に生まれたばかりの子犬がやって来る。役場に勤める父の優一は、幼いころに母を亡くした亮太と彩の兄妹がその子犬を“マリ”と名付け、一生懸命面倒をみる姿を見守っていた。やがてマリは成長し、3匹の子犬を生むが、そんな幸せな一家を大きな地震が襲う。
評  2004年10月23日、マグニチュード6.8の地震が新潟県を襲った。本作はその新潟県中越地震を題材にしているのだが、思えば1995年の阪神・淡路大震災からずっと東日本大震災への予兆はあったということだ。いずれの場合にせよ、日本人の復興能力はすごいものがある。これは「故郷に戻りたい」想いは誰しもが持ってる心だからなのだろうか。まるでどんな遠くてもラッシーが故郷に帰ってきたように。しかしながら、どうも船越英一郎と松本明子が出るとTVショッピングイメージが強くてわざとらしく見えちゃうんだよな。宇津井健さんも草葉の陰で哀しんでなきゃいいけど。
2014.4.13記

タイトル マンデラの名もなき看守
出 演 ジョセフ・ファインズ/デニス・ヘイスバート/ダイアン・クルーガー/パトリック・リスター
監 督 ビレ・アウグスト
ストーリー アパルトヘイト政策により、黒人が差別されている1968年の南アフリカ。白人看守のグレゴリーは、マンデラが収監されているロベン島の刑務所に赴任。マンデラの故郷の言葉であるコーサ語を操ることができるグレゴリーは、刑務所に届く検閲係を任ぜられる。そしてマンデラらの秘密の会話をスパイするよう命じられる。
評  小学生のとき“アパルトヘイト”の意味を知ったとき理解できなかった。同じ人間なのに差別できることを国が認められていること、それが当時現存していたことが許せなかったのだ。ネルソン・マンデラもまさにリアルタイムだったせいか、教科書には載っていなかった。本作は、歴史上の人物を本人対象ではなく、側近の者にスポットを当てたおかげで、時代背景の全体像が見えた。またその人物に対する人間像の印象を主人公通して共感できる効果もあった。グレゴリーは“自由憲章”を読んで改心した。イメージのみで思い込むのは問題があるということか。そのうち『資本論』『我が闘争』『パール判決書』とか読んでみたいと思った。(無理かな)1994年アパルトヘイトは完全撤廃された。歴史は良い方向に進んでいると信ずる。
2008.8.10記

タイトル ミスター・ロンリー
出 演 ディエゴ・ルナ/サマンサ・モートン/ドニ・ラヴァン/ヴェルナー・ヘルツォーク/レオス・カラックス/ジェームズ・フォックス/ジョセフ・モーガン/アニタ・バレンバーグ
監 督 ハーモニー・コリン
ストーリー “マイケル・ジャクソン”としてしか生きられない男“マイケル”。ある日、老人ホームでパフォーマンスをすることになった彼は、会場で“マリリン・モンロー”に遭遇。“マリリン”は意気投合した“マイケル”をものまねアーティストたちが集うスコットランドのコミューンへと誘う。
評  心理学者ユングは、人の外的側面をペルソネ”と言った。これはラテン語で仮面”を意味する。人は内面をむき出しにすると、そのまばゆさに自分も周りも傷ついてしまう。それに気づき、うまく立ち回るため仮面を被れるようになれたら、きっと人は大人”になれるんだろう。しかし、自分を守るため逆に仮面で固く閉ざしてしまう者もいる。そいつは成長できず、いつまでたっても子供のまんまだ。何度も整形を繰り返しパフォーマンスし続けたマイケルは果たしてどっちだったんだろう。でも、いくら叩かれようと彼は世界に夢と憧れを与え続けたことは間違いない。今はただ感謝を込めて冥福を祈る。
2009.6.28記

タイトル ミスト
出 演 トーマス・ジェーン/マーシャ・ゲイ・ハーデン/ローリー・ホールデン/アンドレ・ブラウアー/トビー・ジョーンズ/ビル・サドラー/ジェフリー・デマン/フランシス・スターンハーゲン/アレクサ・ダヴァロス/ネイサン・ギャンブル
監 督 フランク・ダラボン
脚 本 スティーブン・キング
ストーリー ガラス窓を破り、立木がなぎ倒されるほどの嵐の翌日、スーパーへ買い出しに出かけたデヴィッド。街では軍人やパトカーが慌ただしく往来していた。スーパーでレジに並んでいると、あっという間に店の外は濃い霧に覆われた。設備点検のために外に出た店員のリームが不気味な物体に襲われたことを知ると、店内の人々は次第に理性を失い始める。
評  人は情報で判断し行動している。それを遮られた時、人は何に頼るか。自分の持ってる知識?経験?常識?それとも狂信的に占いや宗教に走るのか?そしてその情報のほとんどは視覚によって得られる。この“霧(ミスト)”はその視覚を見事に遮ってしまった。登場人物ではなく、そう、私たち鑑賞者の!それまでずぅーっと、M・ナイト・シャマランの『サイン』っぽくてウンザリして観てたけど、ラスト数分でその気分は打ち砕かれた。そして残るやるせなさ・・・。思えば伏線があったじゃないか。ひとつ教訓を得た。結果論でもそちらが正解だって事。
2008.5.11記

タイトル ミッドナイト・イーグル
出 演 大沢たかお/竹内結子/玉木宏/吉田栄作/袴田吉彦/大森南朋/石黒賢/藤達也
監 督 成島出
ストーリー ある晩、米軍のステルス型戦略爆撃機−通称“ミッドナイトイーグル”が、極寒の北アルプスの上空で姿を消した。そのころちょうど北アルプスの撮影をしていた元戦場カメラマンの西崎は、偶然にも墜落する赤い光を撮影する。西崎と新聞記者の落合は北アルプスへ向かうが、二人がそこで見たものは真っ白に武装した自衛隊の行軍だった。
評  「ステルス爆撃機と言えば“B2”のはずなんやけど、この“B5”は架空の機種なんやろな」「片手力倒立みたいなもん?」「お、佐伯三佐の第一匍匐(ほふく)、割かしサマになっとるやないか」「李小双選手くらい基本に忠実なんだ」「しかし、この総理のようなシべリアンコントロールを発せられる首相は日本におるんか。日本をガソリンスタンドにすることだけに躍起になりおって」「そんな首相はリューキン(体操の技名)が見れるくらい珍しいな」「さっきからうるさいわい!体操は関係ないやろが!」「ハイ!弾丸ジャッキー!!」
2007.11.25記

タイトル 名犬リンチンチン
出 演 テイラー・ジェンセン/ベン・クロス/スティーヴン・オドネル/ウィリアム・ホープ/トッド・ジェンセン/イアン・ポーター
監 督 ダニー・ラーナー
ストーリー 第一次世界大戦下のフランス。アメリカ人パイロットのダンカンは、廃墟と化した地で発見した子犬を駐屯地に連れ帰る。リンチンチンと名付けられたその子犬は、ダンカンと共に戦地で大活躍する。
評  “リンチンチン”を知ったのは実は『ハイスクール!奇面組』。一堂零のペット、ラッシーが近所の野良犬と作った『犬組』に、ヨーゼフ、パトラッシュ、ハチ公に並んでリンチンチンがいた。分からなかったので最初はリー・リンチェイの間違いとも思った。ようやく永年の謎が解けました。しかし、実は結構有名で、ハリウッドの名優の星が並ぶ“ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにもその名が刻まれている。ここに名のある犬は三匹で、他はラッシーとストロングハートである。・・・すとろんぐはーと?また分からんヤツが出てきたぞ!
2014.3.2記

タイトル めがね
出 演 小林聡美/市川実日子/加瀬亮/光石研/もたいまさこ/橘ユキコ/中武吉/荒井春代/吉永賢/里見真利奈/薬師丸ひろ子
監 督 荻上直子
ストーリー 海辺の小さな町にやって来たタエコは、素朴で小さな宿・ハマダに到着。宿の主人・ユージとその愛犬、さらには不敵なほほ笑みをたたえた女性・サクラらに出会う。何日かを過ごしたタエコは、マイペースに明け暮れるハマダでの毎日に違和感を覚え、別の宿へ移る決心をする。
評  「小木です」「矢作です」「おぎやはぎですけど何か?」「俺さメルシー体操”やってみたいんだけど」「えっ、お前メルシー体操”始めるの?」「うん、実はずっと黄昏れるに憧れてたんだけど、方法分からなくてさ。てっとり早いのはメルシー体操”かなって思ってさ」「そうか、俺さ、小木がずっと黄昏れたいと思ってたのは知ってたから、メルシー体操”始めたいって言ったら快く承諾しようと思っていたんだよ」「そうか、ありがとう」「本当は俺も始めたかったんだけど、俺は加瀬亮くんがそらんじたドイツ語の詩で黄昏れるから別にいいよ」「えっ!ドイツはやめようぜ」「お前まだベルリンの壁”引きずってんのか?」
2009.8.2記

タイトル 魍魎の匣(もうりょうのはこ)
出 演 堤真一/阿部寛/椎名桔平/宮迫博之/田中麗奈/黒木瞳/荒川良々/笹野高史/寺島咲/谷村美月/清水美砂/篠原涼子/宮藤官九郎/柄本明
監 督 原田眞人
ストーリー 戦後間もない東京で、美少女連続殺人事件が発生。引退した元女優・陽子の娘も姿を消し、探偵の榎木津が行方を追うことになる。一方、作家の関口と記者の敦子は、不幸のハコに閉じ込める教団に遭遇。榎木津、関口、敦子らはそれぞれの謎を胸に、京極堂の元へ集まってくる。
評  『ガリレオ』が面白いので最近東野圭吾を読み始めました。この作品の京極夏彦もそうですが、最近日本のミステリーが熱い!・・・らしい。最近のTVで、おバカタレント、いわゆる“バカタレ”が流行ってる分、ミステリー文学では、こういうコムズいキャラが受けてるかも。しかし、このシリーズは主役級のキャラが多すぎて、この収拾のつけ方はかなり技術がいるんだろうな。おまけに江戸川乱歩の『芋虫』や安部公房の『箱男』などのオマージュとも言える場面に作者のインテリ性が見える。たぶん、パクリじゃないと思うけど・・・。
2007.12.30記

タイトル 殯(もがり)の森
出 演 うだしげき/尾野真千子/渡辺真起子/ますだかなこ/斉藤陽一郎
監 督 河P直美
ストーリー 妻を亡くし、山間部のグループホームで介護スタッフとともに共同生活を送るしげき。そこに、新しく介護福祉士としてやってきた真千子。彼女もまた、つらい思いを抱えていた。日々の生活の中で、2人は次第に打ち解け合っていくのだった。
評  公開当時、カンヌ国際映画祭でグランプリ(パルムドールの次の賞)を受賞し、黒澤明に次いで17年ぶりの快挙として話題になった映画である。それを受けて観た人が、あまりにも地味だったのでがっかりした、という感想を聞いていたが、今回私が観た上ではかなり共感できたものがある。これはやはり私自身、痴呆になった父親の相手をした経験があるからなのだと思う。痴呆にはその程度によるレベルがあり、自分じゃ何もできないくせに元気で自我があるレベルV〜Wあたりが一番メンドくさい。そういう意味で真千子さんの気持ちがよくわかるのだ。主役のしげきさん始めほとんど演者に素人を据えてドキュメンタリーっぽく見せてるのが、この監督の持ち味なのだが、同様の経験ないものからすると独り善がりに思えるかも知れない。でも、やがて誰もが直面する恐れがあることなんだということを胆に銘じて欲しい気持ちはある。
2016.9.4記

タイトル MONGOL
出 演 浅野忠信/スン・ホンレイ/アマデュ・ママダコフ/クーラン・チュルーン
監 督 セルゲイ・ボトロフ
ストーリー モンゴル遊牧民族の長イェスゲイの長男として生まれたテムジンは、妻ボルテとの出会いやライバルであり戦友のジャムハとの友情を通し、王と呼ばれるにふさわしい一人前の男に成長する。父の死後部族の長となったテムジンは、モンゴルを統一すべく、部族間の激しい戦いに身を投じていく。
評  「横綱、優勝おめでとうございます」「ごっつぁんです」「幾度とない逆境に遭い、二場所の出場停止にもめげず、今回の優勝はきっと感動もひとしおでしょう」「故郷の英雄、チンギス・ハーンに比べれば大したこと無いですよ」「今場所は同郷の白鵬関とかなりの接戦でしたね。」「同じチンギス・ハーンでも向こうは角川映画の『蒼き狼』。格が違いますよ」「でも、横綱は実際のチンギス・ハーンと違って、角界の掟は守らず、親方に対して敬意も払わない。品格は無いと思いますが・・・」「死ね!コノヤロー!!」
2008.4.6記

タイトル やがて復讐という名の雨
出 演 ダニエル・オートゥイユ/オリヴィア・ボナミー/カトリーヌ・マルシャル/フランシス・ルノー/ジェラール・ラロシュ/フィリップ・ナオン/ムーサ・マースクリ
監 督 オリヴィエ・マルシャル
ストーリー 刑事のルイは、泥酔の果てにバスジャック騒動を起こし、犯罪捜査課から夜警班に転属を命じられる。しかしルイには心残りの事件があった。それは、年齢を問わず女性達に性的暴行し首を絞めて殺す、という連続殺人事件であった。かつて扱った事件の経緯から、女性を虐げる犯罪に憎悪を抱くルイは、夜警班に移ってもなお、親友ジョルジュの手を借りて捜査を続けた。
評  オリヴィエ・マルシャルが監督・脚本を担当するフランス・ロワール・ハードボイルド三部作の2作目。1作目の『あるいは裏切りという名の犬』の邦画タイトルがシュマッシュヒットを放ったのでこんなタイトルはついた次第だろうが、おかげでラストの展開がバレバレになってしまった。実はオリヴィエ・マーシャルはかつて警察を務めていたこともあり、こんな風に内部事情に精通しているんだそうだ。とはいえ、オレンジ色のサングラスした刑事はさすがにいないんじゃないか。山城新吾を思い出したよ。チョメチョメ。
2013.5.12記

タイトル やじきた道中 てれすこ
出 演 中村勘三郎/柄本明/小泉今日子/ラサール石井/笑福亭松之助/淡路恵子/間寛平/松重豊/山本浩司/吉川晃司/鈴木蘭々/星野亜希/藤山直美/國村隼/笹野高史
監 督 平山秀幸
制作年 2007年
ストーリー 品川の遊郭で偶然に再会した弥次さんと喜多さんは、ひょんなことから売れっ子おいらんお喜乃の足抜けを手伝う。無事に江戸を脱出した3人は、金をだましとられたり、子タヌキの恩返しで博打で荒稼ぎしたりと、珍道中の連続。やがて箱根に着くと、お喜乃は弥次さんにある告白をする。
評  江戸時代19世紀初期、元号で文化・文政のころに流行った文化を「化政文化」という。(「文化文政文化」じゃ、ややこしいもんね)滝沢馬琴の『南総里見八犬伝』式亭三馬の『浮世風呂』なんて傑作もあるが、やはりヤジさんキタさんで有名な『東海道中膝栗毛』が本命だろう。前からこの“膝栗毛”って何だろうと気になっていたが、調べると“栗毛”は馬のことで、膝を馬のように使うことから“徒歩旅行”の意味だとか。この辺の洒落っぽさもいかにも日本文化で好きですね。その辺の粋さ加減を知り尽くし、今は亡き中村勘三郎さんが偲ばれます。最後に十返舎一九の辞世の句から「この世をばどりゃお暇(いとま)に線香の煙と共に 灰(はい)左様なら」
2014.8.10記

タイトル ヤング@ハート
出 演
監 督 スティーヴン・ウォーカー
ストーリー アメリカ・マサチューセッツ州の小さな町で活動するコーラス隊“ヤング@ハート”。世界各地で公演を行うメンバーは平均年齢80歳の老人たちで、彼らは年に1度のコンサートに向けてソニック・ユース、ボブ・ディラン、トーキング・ヘッズなどの曲の練習を重ねていく。そんな中、コンサートまでの6週間の間に、メンバーにはさまざまなことが起こる。
評  のっけから“クラッシュ”!?いっきなり度肝抜かれてしまった。こんな爺さん、婆さんでもこうもハッチャケることができるのは、やっぱりイギリス、パンクロックの精神が根付いているのだろうか。ある意味思ったとおり何人か死ぬけど、決してこれに頼った創りでないところもうれしかった。最近ドキュメンタリーで共感できるのが無かったのだが、これはジミヘンの『パープル・へイズ』やビージーズの『ステイン・アライヴ』など聞き覚えのあるナンバーのおかげで大いに楽しめました。思いっきりベタかも知れませんが、ここは素直にこう言わせてください。「♪I feel good!」
2014.8.24記

タイトル 夕凪の街 桜の国
出 演 田中麗奈/麻生久美子/藤村志保/堺正章/吉沢悠/中越典子/伊崎充則/金井勇太/田山涼成/栗田麗
監 督 佐々部清
ストーリー 昭和33年広島、皆実は同僚の打越から求愛されるが、彼女は被爆した心の傷と自分が生き残った罪悪感に苦しんでいた。やがて、皆実に原爆症の症状が現れはじめる。・・・平成19年、皆実の弟、聰は家族に黙って広島に向かい、父を心配した七波は、後を追う内に家族のルーツを見つめなおす。
評  日本は、世界唯一の戦争による被爆国である。しかし、日本はそれを被害国として世界に大きく顕示しない。むしろそこから這い上がったことを誇りにしている。日本人は“耐える”ことを知る国民だ。絶望の底にいてもコツコツ努力を重ねる素地がある。他を凌駕するのではなく、“和”を持って次代へ希望をつなぐ術を知っている。そして、やがては満開の花を咲かすことのできる力を持っている。確かに戦争は、文字通り“傷跡”を歴史に残した。日本もいまだ癒えないカサブタを抱えている。でも、私はこの美しい日本という国に感謝したい。「生きていてくれてありがとう」
2008.8.10記

タイトル ユメ十夜
出 演 小泉今日子/松尾スズキ/うじきつよし/中村梅の助/堀部圭亮/香椎由宇/山本耕央/菅野莉央/市川実日子/大倉孝二/阿部サダヲ/TOZAWA/石原良純/Sascha/秀島史香/藤岡弘、/山本浩司/緒川たまき/ピエール瀧/松山ケンイチ/本上まなみ/石坂浩二/戸田恵梨香
監 督 実相寺昭雄/市川崑/清水厚/豊島圭介/松尾スズキ/天野喜孝/河原真明/山下敦弘/西川美和/山口雄大
原 作 夏目漱石
ストーリー 作家の百聞は、妻のツグミと穏やかに暮らしていた。彼はいつものように机に向かっているが、その筆は遅々として進まない。土間の喫茶店で働いていて魚鉢を割ってしまったツグミは、新しい金魚を夫にねだる。やがて彼女は静かに着物を脱いで畳に横たわり、遺言めいた言葉を夫に残して死んでしまう。 <夏目漱石の『夢十夜』を十人の監督によるオムニバス>
評  「吾輩は猫である。名前はまだ無い。どこで生まれたか、とんと見当がつかぬ。何でも薄暗いじめじめした所でニャーニャーと泣いていた事だけは記憶している。吾輩はここで初めて人間というものを見た。ひどく落ち込んでいた。『智に働けば角が立つ。情に棹させば流される。意地を通せば窮屈だ。とかく人の世は住みにくい』とでも思っているのか。人間は生きて苦しむための動物かもしれない。しかし、精神的に向上しない者は馬鹿だ。実地を踏んで鍛え上げない人間は、木偶の坊と同じことだ。君よ、水晶の珠を香水で暖めて、掌へ握ってみたような心持ちのある人になれ!」・・・そんな夢を見た。
2007.12.9記

タイトル ラースと、その彼女
出 演 ライアン・ゴズリング/エミリー・モーティマー/ポール・シュナイダー/ケリ・ガーナー/パトリシア・クラークソン/R・D・レイド/ナンシー・ビーティ/ダグ・レノックス/ジョー・ボスティック/リズ・ゴードン/ニッキー・グァダーニ/カレン・ロビンソン/マックスウェル・マッケイブ=ロコス
監 督 クレイグ・ギレスピー
ストーリー 幼いころのトラウマから人とのつながりを避けて生活し、毎日地味な仕事に従事する青年ラース。そんなある日、彼はガールフレンドを連れて自分を心配する兄夫婦と食事をすることに。しかし、ラースが連れて行ったガールフレンドとは、インターネットで注文した等身大のリアルドールだった。
評  周りからも「面白い」という話を聞く映画ですが、独身の私としては一歩間違うとこっちの世界に行きそうで、非常にコメントしづらい作品であります。ラースの気持ちに共感しつつ、共感してはいけない思う自分も現れ、葛藤を繰り返しながら観ていました。だもんで、当たり障りの無い評価とさせていただきます。ただ、ラースの周りにいる人たちの優しさには頭が下がりました。では、話を変えて、リアルドールの話でも・・・、いや、こっちの方が生々しくなりそうなのでやめます。
2014.6.29記

タイトル Life 天国で君に逢えたら
出 演 大沢たかお/伊東美咲/真矢みき/袴田吉彦/川島海荷/石丸謙二郎/哀川翔
監 督 新城毅彦
ストーリー 夏樹と寛子は、サーフィンを通じて知り合い、お互いに一目で恋に落ちた。意気投合した2人は付き合い始め、やがてハワイで挙式する。プロ・ウィンドサーファーの夫とともに世界中を回っていた寛子も、妊娠後にサーフィンを引退。子宝にも恵まれ、幸せな日々を送っていた彼らだが、ある日、夏樹が肝細胞ガンだと診断される。
評  思ったとおりの死んじゃうことでのお涙頂戴系、私の嫌いなタイプの映画でした。せっかくウィンドサーフィンという珍しい競技を材料に使ってんだから、もっとクローズアップすればいいのに、半分以上が闘病日記で他とそんなに代わりありません。実話ということを金科玉条に掲げられても、亡くなった方には申し訳ないが、こんなの掃いて捨てるほどあるんです。とはいえ、伊藤美咲さんのお姿が久しぶりに見れたのはうれしかった。モデル→女優→結婚、という理想的な道を歩まれており、早いとこ本線復帰に期待します。さあて、佐々木希も同じ道を歩めるでしょうか?
2014.8.3記

タイトル ライラの冒険 黄金の羅針盤
出 演 ダコタ・ブルー・リチャード/ニコール・キッドマン/ダニエル・グレイグ/エヴァ・グリーン/サム・エリオット/サイモン・マクバーニー/ジム・カーター/イアン・マッケラン/フレディ・ハイモア
監 督 クリス・ワイツ
ストーリー “オックスフォード”の寄宿生である12歳のライラ・ベラクアは、一心同体の守護精霊“ダイモン”という動物といつも行動をともにしていた。そんな不思議な世界で、謎の組織に子どもたちが誘拐される事件が続発、親友を誘拐されたライラは捜索に乗り出す。
評  また始まってしまった、超大作ファンタジー三部作。初作で2億4500万ドルはかけ過ぎという気がしないでもないが、この迫力の映像にそれを納得させられた。こうなってくるとCGは万能な魔法としか思えない。1万5000人から選ばれたダコダ・ブルー・リチャードの子供とは思えない眼力(めぢから)にも圧倒。しかし完璧ゆえにまとまりすぎてる話が逆に冷める。おまけに羅針盤のごとく次回の方向性を示してくれるのは蛇足だな。さて、私の真理鏡によると未来は・・・どうやらライラとパリポタの一騎打ちで、ん?ナルニアは・・・打ち切り!?(あくまでも勝手な想像です)
[’08.10 世界的金融危機のため続編は無期限延期になりました。(私の真理鏡は役に立ちませんね)]
2008.2.24記

タイトル ラスト、コーション
出 演 トニー・レオン/タン・ウェイ/ワン・リーホン/ジョアン・チェン/トゥオ・ツォンホァ/チュウ・チーイン/チン・ガーロウ/クー・ユールン/ガオ・インシュアン/ジョンソン・イェン
監 督 アン・リー
ストーリー 1940年前後、日本軍占領下の上海。ワンは女スパイとしてイーのもとへ送られる。しかし、大臣暗殺を企てる抗日青年との間でワンの心は揺れ動く。
評  タイトルのラストはLASTではなく、LUST(欲望)である。そもそも性欲というのは動物が種の保存の本能として持っているもので快楽のためではない。人間にはその本能が働く一定の時期、いわゆる“繁殖期”というものがない。もしかしらSEXに快楽が伴わなかったら、人間は絶滅するかも知れない。だからその快楽を逆手にとって男を手玉にとる女こそ狡猾だ。だからマイ夫人の命がけのSEXに女の業を見た。1万人のオーディションから選ばれただけあってデビュー作にもかかわらず、これほどの激演を魅せたタン・ウェイの眼から放つ情念にシビれた。
2009.8.2記

タイトル ラストラブ
出 演 田村正和/伊東美咲/森迫永依/片岡鶴太郎/ユンソナ/細川茂樹/阿部進之介/山崎一/高島礼子
監 督 藤田明二
ストーリー かつてニューヨークのジャズシーンで活躍したサックスプレイヤーの阿川明は、妻の死をきっかけにこれまでの生活を捨て、ひとり娘と静かに暮らしていた。ある日、明は清掃局に勤める若い女性・結と最悪の出会いをする。二度と会うことはないと互いに思っていたが、その後、ニューヨークで偶然再会する。
評  「女房と畳は新しいものに限る」という不埒な諺があるように、男にとっちゃパートナーが若いのを好むのは昔からの習いだが、最近は女性のほうも年の差を望むようになってきたと聞く。理由は、「頼りがいがあり何でも許してくれそう」「収入が安定してる」ということだそうだ。お互いの需要が合致しているなら、私自身もちょっと恋に意欲を燃やしたいと思うところだが、やっぱ二の足を踏む。だって、明らかに私のほうが先に死ぬだろうし、そのあと彼女が生活していける分の蓄えを遺してあげる甲斐性なんてまるっきり持ち合わしていない。当時63歳の田村正和さんは14年ぶり出演のこの映画のために、サックスを7ヶ月も特訓したそうだ。やっぱこれだけの情熱を持ってる男じゃなきゃ若い女性にはモテないって。
2015.11.8記

タイトル ラッシュアワー3
出 演 ジャッキー・チェン/クリス・タッカー/ヴィニー・ジョーンズ/真田広之/ノエミ・ルノワール/マックス・ファン・シドー/イヴァン・アタル/工藤夕貴/ロマン・ポランスキー/ジュリー・ドバルデュー/チャン・チンチュー
監 督 ブレット・ラトナー
ストーリー 在米香港領事館の大使が、中国マフィア“シャイシェン”の存在を突き止めるために狙撃される。一命を取りとめた大使と娘を守るかたわら、シャイシェンを追跡することになったリー捜査官とカーター刑事。事件をとく鍵がフランスにあることを突き止めた二人はパリへ飛ぶ。
評  6年ぶりにジャッキーとクリス・タッカーコンビが復活。若干クルスが太ったように感じたのは錯覚だろうか。でも舌好調なところは衰え知らずでひとまず安心。なんやかんやでほぼハリウッドスターになってしまった真田広之。第二の千葉真一を狙っているのか?ところで中国人のジャッキーとアメリカ人のクリスがフランスを舞台で活躍とワールドワイドな展開だけど、敵役が真田広之、工藤夕貴と日本人なのは他意はないよね。
2008.7.13記

タイトル ラブソングができるまで
出 演 ヒュー・グランド/ドリュー・バリモア/ブラッド・ギャレット/クリステン・ジョンストン/キャンベル・スコット/ヘイリー・ベネット
監 督 マーク・ローレンス
ストーリー すっかり人気のなくなった80年代のポップスター、アレックス。そんな彼のもとに、人気絶頂の歌姫からデュエット曲の作曲と収録のオファーが舞い込む。絶好のカムバック・チャンスを得るアレックスだったが、彼に作詞の経験はない。そこで、彼は作詞者志望のソフィーを巻き込む。
評  Like a virgin(マドンナ)な彼女に一目惚れして思った、君は完璧だ(カルチャー・クラブ)。恋はあせらず(フィル・コリンズ)と思うけれど、恋の魔力(ティナ・ターナー)に憑かれたボクはビートに抱かれて(プリンス)颯爽とTime after time(シンディ・ローパー)君に会いに行く。Careless whisper(ワム!)なんか耳に入らず、ボクはPower of love(ヒューイ・ルイス&THE NEWS)で、絶対Never gonna give you up(リック・アストリー)。だからTake on me(a-ha)!好き”だとSay you,say me(ライオネル・リッチー)!そうすれば感じるはずさ。We are the world(USA for Africa)!」
・・・「どうですか、この80年代なポップな歌詞は?」「BAD!!!(マイケル・ジャクソン)」
2008.3.16記

タイトル ラフマニノフ ある愛の調べ
出 演 エフゲニー・ツィガノフ/ヴィクトリア・トルガノヴァ/ヴィクトリヤ・イサコヴァ/ミリアム・セホン/アレクセイ・ペトレンコ
監 督 パーヴェル・ルンギン
ストーリー ロシア革命を逃れてアメリカに亡命したラフマニノフの初コンサートが、ニューヨークのカーネギーホールで大成功を収める。しかし人々の熱狂とは裏腹に、祖国への望郷の念や新しい曲が生まれない苦しみで、ラフマニノフは焦燥感に苛まれていた。
評  「セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ライラック、20世紀後期のロシアが代表する作曲家やて。知らんわ〜。合唱代表作は交響曲『鐘』。なんでもこれはエドガー・ア・ランポーの詩をロシア詩人のコンスタンチン・バリモントが訳したもんなんやて。知らんわ〜。この映画でも分かるけど、昔はボンボンやったんやけど、いきなりどん底味わって苦労したんやて。そのあと紆余曲折の人生歩んでロシア国民誰にも愛される偉人になったんやて。知らんわ〜
                                                (・・・これに似たの『五線譜のラブレター』でもやってた?知らんわ〜)
2010.2.14記

タイトル ランジェ公爵夫人
出 演 ジャンヌ・バリバール/ギョーム・ドパルデュー/ビュル・オジエ/ミシェル・ピッコリ/マルク・バルベ/トマ・デュラン/ニコラ・ブショー/バーベット・シュローダー
監 督 ジャック・リヴェット
原 作 オノレ・ド・バルザック
ストーリー ナポレオン軍の英雄モンリヴォー将軍は、スペインの修道院でずっと探し続けていた女性と再会する。その人は、5年前に将軍がパリの舞踏会で見初めたランジェ公爵夫人だった。夫人は将軍の愛を巧みにかわしていたが、本物の愛を知った公爵夫人を待っていたのは悲しい運命だった。
評  19世紀のフランスを代表する作家、バルザック。彼の『知られざる傑作』を基にした映画『美しき諍い女』で一躍ヌーベル・バーグの旗手としてフランス映画界で有名になったジャック・リヴェット監督が二匹目のどじょうを狙ったのか、またもバルザックの作品で撮った作品。まあ、たまたま観た私が私の悪いのだけど、外国文学原作映画を選んだらなぜか続けて不倫がテーマのものばっかりで、それに昨今ちまたは“不倫は悪”キャンペーンの真っ最中で、芸能人はつぎつぎ過去の不倫まで発掘される状況で、正直もうウンザリであった。これは本当はプラトニックな純愛物語なんだろうけど、人の感情ってけっこう時代の流れに翻弄されるもんなんでしょう。改めてみたらきっと評価も変わる気がします。
2016.6.26記

タイトル リーピング
出 演 ヒラリー・スワンク/デヴィッド・モリッシー/イドリス・エルバ/アンナソフィア・ロブ/ウィリアム・ラグズデール/スティーヴン・レイ
監 督 スティーヴン・ホプキンス
ストーリー “奇跡”と言われる現象の真相を科学的調査で暴く大学教授キャサリンは、不可解な出来事が起こる小さな町ヘイブンへ。そこではひとりの子どもが死に、川の水が血に変わっていた。町の人々は謎めいた少女ローレンが神の怒りを町にもたらしたと信じているが。
評  湖が血で染まり、蛙が降り、虻が発生し、イナゴが飛び、家畜の死に、雷が落ちる。『エクソシスト2』はじめ『出エジプト記』8章の災難をモチーフにした映画はいくつか観たけど、これはど真ん中のド直球でした。でも、ホラーの割に全然怖くないけどね。なので、少しは「なるほどね」感を持つために、事前に聖書で予習するのもアリです。もっとも聖書なんか読まなくても、ひとつだけ日本人なら思いつく核心の所がありますよ。あのマーク、なんかの文字に見えないですか?ほら、サタンの“さ”。
2011.4.10記

タイトル リアル鬼ごっこ
出 演 石田卓也/谷村美月/大東俊介/松本莉緒/吹越満/柄本明
監 督 柴田一成
ストーリー 日本で最も多い苗字“佐藤”姓の人々が、全国で相次いで亡くなるというニュースが世間をにぎわしていた。ある日、不良高校生の佐藤翼は、対立する不良グループから逃走の最中に異世界へと紛れ込んでしまう。そこでは“佐藤”姓の人々が王の仕向けた鬼に追われ、捕まると殺される鬼ごっこが行われていた。
評  佐藤藍子  佐藤敦啓  佐藤江梨子 佐藤蛾次郎  佐藤慶  佐藤賢治 佐藤浩市 佐藤秀峰 佐藤精一 佐藤琢磨
さとう珠緒 佐藤竹善  パンチ佐藤 佐藤B作   佐藤寿人 佐藤仁美 佐藤寛子 佐藤弘道 佐藤宏之 佐藤正宏
さとう宗幸 佐藤めぐみ 佐藤ゆかり さとうやすえ 佐藤唯  佐藤嘉洋 佐藤由規 佐藤里佳 佐藤隆太 佐藤良子


「・・・お前、完全に個人的感情でやってるだろ」「えっ!・・・(汗)」
2008.3.23記

タイトル リダクテッド 真実の価値
出 演 パトリック・キャロル/ロブ・デヴァニー/イジー・ディアス/マイク・フィゲロア/タイ・ジョーンズ/ケル・オニール/ダニエル・スチュワート・シャーマン
監 督 ブライアン・デ・パルマ
ストーリー 戦場をビデオ撮影し、映画学校入学のアピール材料にするというもくろみから、イラクでの兵役に志願した19歳のサラサール。検問所の任務に就いていたものの、大した映像が撮れないことに不満を感じていたサラサールは、ある夜、戦争遂行に役立つ証拠を捜索するという名目で、仲間とともに1軒の家に踏み込む。
評  以前にブライアン・デ・パルマは似たテーマで『カジュアリティ』を撮っている。よっぽど戦争のドサクサに紛れた犯罪に対して警告を発したいのか、ネタが尽きたのかは分からないが、飽きた。むろん「戦争は人の道徳観を崩壊させる」という実態は、何度も何度も世に示していくべきものであろうが・・・。一応ホームビデオっぽくしたりネット動画や監視カメラ使ったりと現代的なリアル感を出したかったようだが、実験的な感じで本来のテーマ自体をチャカしてるように見えてしまった。もしかしたら事情を知っている大人より、素直に「戦争反対!」と叫んでいる子供のほうが皆の共感を与えるかもしれない。
2012.5.20記

タイトル Little DJ 小さな恋の物語
出 演 神木隆之介/福田麻由子/広末涼子/佐藤重幸/村川絵梨/松重豊/光石研/賀来賢人/森康子/江口のりこ/池田香織/宮田早苗/長谷川紀子/小林克也/西田尚美/石黒賢/原田芳雄
監 督 永田琴
ストーリー FMラジオ局のディレクターであるたまきは、深夜の担当番組の打ち切りが決定し落ち込んでいた。そんなとき、彼女は自分にラジオの楽しさを教えてくれた少年太郎のことを思い出す。函館の病院に交通事故で入院した13歳のたまきは、1つ年下の太郎と出会い意気投合する。
評  出血すると血が止まらなくなる“血のガン”と呼ばれる白血病。私が子供の頃は不治の病の代名詞として多くのドラマで登場していたが、現在では化学療法や造血幹細胞移植の進歩で完治可能な病気になっているという。神木君が出ているので最近の話かと思ったが、王貞治が756号ホームランを打ったことから時代背景に納得した。そういう意味じゃ今後、白血病で死んでいく話は陳腐とされ、映画やドラマでは登場しなくなるだろう。もちろんガンのようにまだ治すのに困難な病気はあれど、結核、エイズなどいまでは話題にならない病気もある。元々、病気で人が死んでいく映画が嫌いな私であるが、病気が時代の流行で取り上げられ方が変わるのもあんま好きくない。
2016.4.17記

タイトル リトル・ランボーズ
出 演 ビル・ミルナー/ウィル・ポールター/ジェシカ・スティーヴンソン/ニール・ダッジェオン/ジュール・シトリュク/エド・ウェストウィック/アンナ・ウィング/エリック・サイクス/アダム・ゴドリー/エイサ・バターフィールド/アダム・バクストン/エドガー・ライト
監 督 ガース・ジェニングス
ストーリー 1982年イギリス、厳格な家庭に生まれ育った11歳のウィルはあらゆる娯楽を禁じられていた。そんなある日、彼は学校一の問題児カーターと出会い、彼の家で生まれて初めて観た映画『ランボー』のとりこに。「こんな映画を作りたい」という気持ちで結ばれた二人は、見よう見まねで始めた映画作りを通して友情を深めていく。
評  「あんなぁ、・・・あんなぁ、オレなぁ、映画の無敵のなぁ、ヒーローなりたいねん」「知らんがな。誰?急に来て」「あんなぁ、オレ、ランボーの息子やねん」「あー、それで頭にネクタイ巻いとんのや、一歩間違えたら酔っ払いのオッサンやで」「あんなぁ、友達がなぁ、映画撮ってんねん」「へぇ、どこで?」「映画館」「一番アカンがな!それを映画で観せること自体、アホやがな」「あんなぁ、その子、『ナルニア国物語3』でも嫌われ役やねん」「知らんて!ところで君、名前はなんて言うの?」「あんなぁ、ダイフミオいうやけど、“大”きいに、文章の“文”に“夫”やから、皆に“大丈夫”って言われてんねん」「せやから、シーソーで飛ばされても、コールタールに落ちても“大丈夫”やったん!?」
2011.3.27記

タイトル 龍が如く 劇場版
出 演 北村一輝/岸谷五朗/塩谷瞬/サエコ/夏緒/加藤晴彦/コン・ユ/高岡早紀/伊藤高史/森本慧/東根作寿英/TEAH/山川恵里佳/諏訪太朗/南部虎弾/ムロツヨシ/アレクサンダー大塚/哀川翔/松重豊/田口トモロヲ/遠藤憲一/荒川良々/真木蔵人/塩見三省
監 督 三池崇史
ストーリー かつて“堂島の龍”と恐れられた極道の桐生が、10年の刑期を終えて古巣の神室町に戻って来る。そんな彼の前に犬を連れた母親を探す少女遥が現れ、彼は行きがかり上彼女の母親捜しに付き合うことになる。だが桐生が出所したことを知った兄貴分の真島は、しつこく彼を追い回して対決を挑む。
評  プレステ2のセガソフト『龍が如く』を映画化。ゲームから派生した映画は数あれど、これはなるべくしてなった感がある。やったことないけどこのゲームは『バイオハザード』をそのままヤクザ世界に移したようなもんだそうで、完全に現実離れしているそうだ。それを三池監督に預けちゃったら、そりゃこんなに悪ノリするわなあ。でも、北村さんのキャラが押さえ目に見えるのは、岸谷さんのキャラが強いからか、『ヤメゴク』の三ヶ島刑事のイメージが強いからか。キャラといえば、後にダルビッシュと結婚し別れちゃったサエコも、後に二股かけて修羅場になった塩谷瞬もある意味、このときすでにキャラが固まっていたのかもしれないですね。
2015.6.21記

タイトル ルイスと未来泥棒
出演(声) ダニエル・ハンセン/アンジェラ・バセット/トム・セレック/ウェズリー・シンガーマン
監 督 スティーヴン・Jr・アンダーソン
ストーリー 発明家を夢見る天才少年ルイスは幼いころに母と生き別れ、養護施設で育つ。彼は一目母親に会いたいという一心で、忘れてしまった記憶を呼び戻すマシーンの開発に熱中し、見事成功。科学フェアでの発表の当日、彼の前に未来からやって来たという少年ウィルバーが現れた。
評  「“常に前を向いて進もう”って、ええなあ。ディズニーアニメの割に今回のはいつになくオリジナリティあふれてるし」「やかましい!そりゃ、お前は親に見捨てられた経験あるから共感沸くかもしれんけど、今はどないやねん。本の印税で落ち着きおって。M−1にも残れん結果や。腑抜けたお前なんか、芸人としての俺達の“未来泥棒”や!」「まあ、そう言わんと。お前元々クールなキャラやろ」「うっさい!牙のない芸人なんか成りとうないわ」「そうかぁ?俺らは元々草食動物やろ。コンビ名は?」「・・・キリンです」
2007.12.30記

タイトル レミーのおいしいレストラン
出演(声) パットン・オズワルト/ブラッド・ギャレット/ブライアン・テネヒー/ブラッド・ギャレット/ジャニーン・ガロファロー/イアン・ホルム
監 督 ブラッド・バード
ストーリー 料理が大好きで、一流レストランのシェフになることを夢見るネズミのレミーは、ある日、尊敬する料理人グストーの店にたどり着く。そこで働くシェフ見習いのリングイニがヘマをして、スープを台無しにしてしまう。その様子を見ていたレミーは、キッチンに入り込み、見事にスープを作り直すが、その姿をリングイニに目撃される。
評  ん〜トレビアン!さすが『ファインディング・ニモ』『バグズ・ライフ』のピクサーだけあって、小動物視線の世界観は見事。髪の毛引っ張られて操られるリングイニが特にコミカルだった。ところで、フランス料理ってうまいと思う?リングイニの失敗したスープの味を直すため、レミーがスパイスやらハーブやらで入れてたけど、フランス料理ってこういうクドい味を良しとするみたい。先日、某宅で「サザエのエスカルゴ風」食べたけど・・・ダメでした。と言っても私も料理で実験するのが好きで、昔「レモングラスの炊き込みご飯」を作って大失敗したことある。
2007.7.29記

タイトル レンブラントの夜警
出 演 マーティン・フリーマン/エミリー・ホームズ/マイケル・テイゲン/エヴァ・バーシッスル/ジョディ・メイ/トビー・ジョーンズ/ナタリー・プレス/ジョナサン・ホームズ/ケヴィン・マクナルティ
監 督 ピーター・グリーナウェイ
ストーリー 1641年、オランダのアムステルダムで35歳のレンブラントは、画家としての成功と大いなる富を手にいれていた。妻は無事男の子を出産し、彼の人生は順調に進むかに見えた。だが、アムステルダム市警団から集団肖像画を依頼され、渋々その仕事を引き受けたことで彼の運命は大きく変化する。
評  悲運の作家レンブラント。ここで登場する妻サシキアの後の妻も若くして急逝する。子供も二人も生まれてすぐに亡くなった。キアロスクーロ(明暗法)を用い全体的に暗いイメージの彼の作品だが、実は悲しみの闇から光を見出そうとしたのではないだろうか。〔参考:『ゼロ』愛英史原作 12、31巻〕映画は、説明的なところは気に入らないが、絵の謎の深みは『ダ・ヴィンチ・コード』よりよっぽど面白い。当時『夜警』はゴシップ誌のスクープのように扱われたが、この映画自体も、男性器おろか女性器まで映っている所が、今、物議を醸し出している。
2008.4.27記

タイトル ローグ・アサシン
出 演 ジェット・リー/ジェイソン・ステイサム/ジョン・ローン/デヴォン青木/ケイン・コスギ/ルイス・ガスマン/石橋凌/マシュー・セント・パトリック/ナディーン・ヴェラスケス/アンドレア・ロス/マーク・チェン/ケネディ・ローレン・モンタノ/テリー・チェン
監 督 フィリップ・G・アトウェル
ストーリー FBIアジア系組織犯罪捜査科のクロフォードは、同僚とその家族を“幽霊”と称される殺し屋のローグに無惨にも殺されてしまった。3年後、クロフォードの宿敵ローグがサンフランシスコのヤクザ街に姿を現し、中国系暴力団と日本のヤクザの抗争を複雑にかき回し、抗争を激化させる。
評  「おーう!お勤めご苦労様です!」「映画観てただけで別に“勤め”てた訳じゃないよ。でもスゲェ面白かったぜ。ジェット・リーと石橋凌の殺陣は迫力満点だし、意外なドンデン返しに感激したよ」「ハン?ふざけんな!日本のヤクザなめんじゃねえぞ!」「え!?てっきりアイパーさんは好きになると思ったんだけど・・・」「『日本語くらいマスターしろ』って言っときながら、ステイサムてめぇがグダグダだろが!」「・・・」「それに何だあの白湯茶屋に壁に書いてる書!“下手の横好き”“掃き溜めに鶴”は許しても、玄関の“馬鹿ほど恐いものはない”って、日本をコケにしとんのか!ホホホにしてホーホホンだるぞ!!」「・・・そうだよな、俺も忍者が出てきた時は変だと思ったよ」「いや、あれはいいじゃん」「何だよ!お前もローグみたいに裏切る気か!?」「よーお、ありがとあんした!」
2009.5.31記

タイトル ロスト・イン・バトルフィールド
出 演 ジェームズ・ハワード・ブリンクリー/テッド・プライアー/ジェイク・スケリー/ダニエル・マーク・スタフォード/アダム・スチュアート/ジョニー・ラモニ
監 督 デヴィッド・A・プライアー
ストーリー 任務を全うするため、そして自分自身の命を守るため、敵兵を殺し続けるブリッグス隊長と4名の兵士。命懸けの毎日を送る彼らは無事に2週間後に帰国できることになるが、最後の任務として敵地の偵察を命じられる。しかし、そこで予期せぬ運命が待ち受けていた。
評  会社の休憩室で昼食をとっていたとき、同僚のH岡氏が「最近、かわぐちかいじの『ジパング』をYOUTUBEで観ているけど、似たような映画が無かった?」と聞いてきた。私は思いつかなかったが、M上氏がそれはこの映画だと紹介してくれた。私も興味を持ったので観たけれど、全然違うじゃん!軍隊が違う世界に行くけど、タイムスリップしたわけじゃない!それにびっくりするほど低予算のドB級。これはM上氏が悪いわけじゃないがなんか損した気分になった。(後で調べたらH岡氏の言ってたのは『ファイナル・カウントダウン』のようだ。これもまだ観ていない)ところで七面鳥には催眠効果があるような台詞があったので調べたらアミノ酸の一種トリプトファンが脳にリラックス効果があるそうだ。サンタ役の親にとってはクリスマスに子供を寝かしつけるにちょうどいい。・・・誰だ?彼女をホテルに連れ込むこと考えた奴は!
2011.11.20記

タイトル わが教え子、ヒトラー
出 演 ウルリッヒ・ミューエ/ヘルゲ・シュナイダー/シルヴェスター・グロート/アドリアーナ・アルタラス/シュテファン・クルト/ウルリッヒ・ノエテン/ウド・クロシュヴァルト
監 督 ダニー・レヴィ
ストーリー 敗戦が濃厚になりつつある1944年12月のドイツ。ヒトラーは病気と鬱(うつ)ですっかりやる気をなくし、公の場を避けて引きこもる始末だった。そんな中、ユダヤ人の元演劇教授アドルフ・グリュンバウムは収容所から総統官邸に呼び寄せられ、ヒトラーに力強いスピーチを指導するよう命じられる。
評  何だよこれ、実話と言っときながらコメディじゃないか。子供の頃のトラウマに終始苛まれてる偏執的なヒトラーやらドスケベなのに悪知恵だけは働くゲッベルスやらのそれぞれのキャラがデフォルメされて非常に面白い。戦傷の右腕を「ハイル」の形で固定してるヒムラーなんかはもうマンガだ。でも、「ナチスを笑っちゃえ」という発想は、今まで憎悪の対象としかしなかった世に対するアナーキズムもちょっと感じた。もっともチャップリンが先駆者だけど。ところで「入ってるって感じない」まで言われたヒトラーですが、実は彼は遺体から睾丸が一つしかないことが確認されたため、性的不能だったという説もあるんです。
2009.5.10記

タイトル 私がクマにキレた理由(わけ)
出 演 スカーレット・ヨハンソン/ローラ・リニー/アリシア・キーズ/クリス・エヴァンス/ニコラス・リース・アート/ドナ・マーフィ/ポール・ジアマッティ
監 督 シャリ・スプリンガー・バーマン
ストーリー ステキなエリートを夢見るアニーは、ひょんなことからマンハッタンのゴージャスなマダム、ミセスXに雇われ、彼女の幼い息子の面倒を見るベビーシッターとして働くことに。しかし、自由なニューヨークの生活を夢見ていたアニーは、自分勝手なセレブ一家に24時間振り回されるハメになる。
評  「“ナニー”って何ぃ?」オヤジギャグをお約束でかましましたが、映画を見慣れた人にとっては意外と知られています。いわゆる“お手伝いさん”とか“ベビーシッター”とか訳される事が多く、古くは『メリーポピンズ』最近では『アップタウン・ガール』『キャプテン・ウルフ』『ナニー・マクフィーの魔法のステッキ』と結構多い。それが全て子供と仲良くなっていく結末なので、この手のは先が見えてしまう。しかし本作は親御さんとの交流も描かれている点は新しい。「外国ではこんなに子供の保育放棄をした親が多いのか」と私らもクマにキレたいところだが、昨今日本でも似た例が問題になっている。矛先を教師に変えた“モンスターペアレンツ”というヤツだ。アンタら、ウサギにキレるネネちゃんのママ(by『クレヨンしんちゃん』)を見習いなさい!
2011.10.9記

タイトル ワルボロ
出 演 松田翔太/新垣結衣/福士誠治/木村了/城田優/古畑勝隆/途中慎吾/弓削智久/武田航平/福山一樹/加治将樹/増田修一朗/高部あい/温水洋一/西原理恵子/ピエール瀧/塩見三省/戸田恵子/仲村トオル
監 督 隅田靖
ストーリー 中学3年生のコーちゃんは、ある日授業中に幼なじみでヤンキーのヤッコの挑発に乗り、キレて大暴れする。その日から彼は優等生であることをやめ、ヤッコを先頭に他校との抗争に飛び込んで行く。コーちゃんが密かに思いを寄せる同級生の山田は、そんな彼を冷めた目で見ていた。
評  「それでは最後に卒業生起立。校歌斉唱」♪〜「イェー」「イェー」「♪東の空に日は昇り、山に囲まれたこの学び舎、希望の船でいざ行かん、友と過ごしたこの時間」「弾けりゃ」「イェ!」「素直に」「ウー!」「喧嘩でつなげる不良の輪」♪〜「イェー」「まずは俺が、トップバッター。学校一のトラブルメーカー、よぉ、ちゃんと聞いとけ俺のフリースタイル」「プー!」「きれいでツッパリ見えない翔太、でかくて中学見えない城田、ダベって喧嘩してブルブル震えてまた喧嘩という永遠ループ、学校成績」「オールレッド(赤点)」「性教育は」「オールファイブ」「スベ公と朝まで」「オールナイト」「ホントはガッキーおかずにシコった、サマー」「イェー」「ア゙ッ、ハイ、ハイ、マイクチェックワンツー」「♪希望の船でいざ行かん、友と過ごしたこの時間」「弾けりゃ」「イェ!」「素直に」「ウー!」「♪立川の中学校〜」「立川!」「立川!」「立川!」「立川!」「立川の中学校〜」「どうせ!」「お決まり!」「80」「年代」「♪不良の中学校〜」「イェー!!」
2012.3.25記

タイトル ヱヴァンゲリヲン 新劇場版:序
出演(声) 緒方恵美/林原めぐみ/三石琴乃/山口由里子/立木文彦/清川元夢
監 督 摩砂雪/鶴巻和哉
総監督/原作 庵野秀明
ストーリー 世界を壊滅状態へと導いた「セカンド・インパクト」から15年後。14歳の碇シンジは、特務機関NERV(ネルフ)の最高司令官で父親である碇ゲンドウから、謎の巨大生物“使徒”と戦う人造人間エヴァンゲリオンのパイロットに任命される。使徒と戦いが困難を極めるなか、地球存続のため任務を背負う彼らは、ある国家規模の作戦を実行に移すことになる。
評 10 げちゃダ!逃げゃダメ!逃げゃダメ逃げちゃダだ!逃げちメだ!逃げちゃメだ!逃ゃダメ
ちゃダメ!逃げゃダ逃げちゃダメげちゃダメ!逃げちゃメだ!逃げゃダだ!ちゃダメ
げちゃダメだちゃダメだ!逃げちゃダだ!逃げちゃメだ!逃げゃダだ!
ちゃダメだちゃメだ!ゃダメだげちゃ!逃げちゃメだ!逃げゃダだ!ゃダメだ
げちゃダメだ!げちゃメだ!ゃダメ逃げちゃダだ!逃げちダメだ!げちゃメだ!逃ゃダメ
2007.10.14記