| この碑は太宰の学友阿部合成(故人・青森市出身画家)の手によって制作された。碑文はフランスの詩人ヴェルレェヌの「撰ばれてあることの恍惚と不安と、二つわれにあり」
の詩句が刻まれている。この詩句は太宰が愛誦したものであるとともに彼の第一短編小説集『晩年』の巻頭を飾った「葉」のエピグラフに用いられており、太宰と親しかった作家壇一
雄、伊馬春部両氏は、太宰の真の心はこの詩の通りであったから、この碑文を撰んだと述べている。また碑の製作者阿部氏は「にんげんの事を思い煩う多くの若い人々の通る
みちの一つの門、けれどもそれは狭い、けわしい門に違いあるまい」と語り、幾年ぶりかという吹雪の芦野公園で、雪におおわれた湖を眺めながら「私は金色の不死鳥(フェニ
ックス)の飛ぶ姿を想い描いた。彼は自らの肉体を燃焼してその作品を不死のものとした」と太宰をしのんだ。碑石はスウェーデン産の黒石、上部の浮彫は「ラフィナール」(
純貴アルミ純度99.9%)これは野外彫刻用に使われているブロンズを遥かに凌ぐ耐蝕性と純度をもつものという。昭和40年5月3日建立。
「金木郷土史」より(一部変更)
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