全国最大のブナ原生林「白神山地」は、青森・秋田の保護運動だけで守られたのはありません。
全国から多くの支援が寄せられました。白神山地の調査や情宣活動、そして「全国ブナ・シンポジュウム」へとこの力は結実していきます。
 かつて「ブナという字は木へんに無と書く。そうではない。大切な木なんだ。」という訴えをしていたものが、「ブナの実一升、金一升」というように、東日本の森の生態系の中心なのだという認識に変わっていったのも、この「ブナ原生林保護基金」に寄せられた全国のブナを守ろうという意志だったのです。
 この基金なくしては「白神山地」は守ることができなかったのかもしれません。
 当時のパンフレットを紹介します。現在は日本自然保護協会ではこの基金の使命は終えたもののようです。

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゛恵みの森゛

ブナ林を守ろう


ブナ原生林保護基金
財団法人日本自然保護協会

お願いがあります。

今後、白神山系のブナ原生林の保護運動を中心に、全国のブナ林保護運動、各地のブナ林の現況調査、全国ブナシンポジュウムの開催など、さまざまな情宣活動を展開していきたいと考えています。残されたわが最大のブナ原生林保護のために、ぜひとも皆様の寄付によるご助力をお願い申し上げます。





ブナ原生林保護基金     申し込み方法



(省略)



☆お問い合わせは

(財)日本自然保護協会
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ブナの森について、お話ししましょう。

日本の原風景をさかのぼると、それは縄文時代、ブナを代表とする、クリ、ナラなどの落葉広葉樹に覆われた森の世界にたどりつきます。7千年以上も続いたもの時代、人々は森に抱かれ、その恵みと庇護の中下で豊かな生活を送っていました。いたるところからわき出る清水、豊富な木の実、何種類もの鳥、獣、魚など−−−
森は、生きる者にとって、まさに母親のような存在でした。
今、長い日本の歴史を生み出す母胎ともなったこの森−ブナ林は、照葉樹林がたどった同じ道を歩み初めています。

困ったことがあります。

近年になって、日本の多くのブナ林が各地で伐られ、消滅していきました。その中で残された白神山地をおおう日本最大の広大なブナ原生林が、今、青秋林道の開削によって存亡の危機にさらされています。
−−−−−−− 青秋林道 −−−−−
名称は広域基幹林道「青秋線」といい、青森県西目屋村(弘西林道)と秋田県八森町(濁川林道)を結び、青森県の青、秋田県の秋をとり、通称青秋林道と呼ばれています。
この林道は青森県南西部から秋田県北西部に広がる我国最大のブナ原生林16,000haを有する白神山系一帯を峰越に分断・開削されるもので、林道開設後には当然周辺部のブナ林伐採が予想されます。すでに一部、昭和57年に工事を着工しており、総延長28.1km、建設基幹10年、総事業費28億円(国の補助6割強)で青森・秋田両県が計画主体となっており、問題のブナ原生林に工事が入るのは、昭和59年秋ごろになる見込みである。
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このように考えます。

原生林−−この人為的影響の少ない自然には、人間にとって将来有益な環境や情報が、まだまだ秘められています。それゆえ、白神山系ブナ原生林の中核となる約16,000ヘクタールの原生的自然環境については、日本最大の遺伝子貯蔵庫として残し、21世紀に生きる人々にその評価をゆだねる勇気と謙虚さを、我々は持つべきではないでしょうか。「自然は未来からの借りものである」つまり、利子をつけて未来に生きる人々に渡さねばならないものだと考えます。
移りゆくブナの森の美しさは、この世のあわゆる芸術にすぐれます。そして、大古の昔から、営々と同じ輪廻がくり広げられ、鳥や獣ばかりか、人もまた、この森を支配するブナの恵みに依存し続けてきました。この母なる森−最後のブナ原生林を失った時、それは私達が、孤児になる時です。


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