1000億円産業の青森りんご

りんごは青森県の基幹産業である。
年間販売目標は1000億円というのが、いつも言われていることである。
1000憶円を越えると関係する業界も潤い、生産者にもいくらかの実入りが多くなる。
ところが、現実には1000億円を超えることがなかなかなかった。

平成の初めころは1000億円を超えることが多かった。
いわゆるバブル景気の時代である。
生産者の間隔では、この時代に潤ったという気は少ない。
もう一つの大事な要素である産出額を見ると、かなり低い。
生産者よりも関係業界が潤ったということだろう。
平成10年以降は、生産量も少なくなり、今後は1000憶円は無理だろうという話がささやかれるようになった。

ところが26年以降は1000憶円を越えた。
産出額も順調に推移している。
少し古い資料を見ても生産額(かっては生産額といった)が800憶円を越えたことはない。
その意味では生産者が落ち着きを取り戻しているこの頃である。
とくに、平成3年産は産出額が初めて1000億円を超えた。
農家戸数が減少している中で、産出額が大きくなっているのは喜ばしい。

様々な要因が言われているが、一番確かなのは我が国の生産者が減って生産量も停滞しているためだろうと思う。
りんごだけでなく、全ての果樹が減ってきた。
その結果、需給バランスが取れてきたのではないだろうか。
問題は今後グローバル化が進み、需給バランスが再び崩れることがないことを願う。