なぜ・ナゼ・何故

▼政府は1月で景気拡大期間が74ヶ月になり「いざなみ景気」を更新して戦後最長を更新したと発表した。本来多くの国民が喜んで良いはずの発表であるが、まったくの高揚感がない。報道でも実感が伴わないとしらけムードが漂っている。

▼このような発表は国民とのかい離が大きい。いざなみ景気といわれた時も円安による輸出が伸びたことによるもので、潤った企業もあるだろうが国民に実感がないものであった。バブル景気も土地・株式の価格が高騰したもので多くの国民にその恩恵はなかった。アベノミクス景気といわける現在は大企業の業績が拡大しただけで国民の犠牲の上に成り立っているだけなのであろうか。それでも胸を張って発表する姿に「?なぜ」と思う。

▼国の発表に一抹の不信感を募らせているときに、大きな問題が持ちあがっている。厚労省の統計データ問題である。データの取り方が、都合がよいように勝手に改ざんされているということを聞き、まさに開いた口がふさがらない。これでは先に答えを決めているのでは思ってしまう。幸いそれほどの悪意はなく、単なる怠惰からが発生したものらしい。でも官僚の怠惰からの問題だと聞くと「?ナゼ」と思ってしまう。

統計から現れた数字はまさに基本だ。それに信頼を置けなくなるのでは、全てのことに信頼を置くことができない。まさか農業関係の統計にそんなことはないのだろうな。

▼あるものを読んでいたら、我が国の軍事費のGDPの割合は、イギリスやフランスより少ないのに、社会保障はズタズタだとあった。軍事費の増大が社会保障を困難しているとはよく聞く論理である。それなのにこのような問題が提起されるのは、我が国の政治家に原因があるのか官僚にあるのか。いずれにしてもどこかに大きな穴が開いている可能性がある。

ここにも「何故??」と思う。