無情の風 非情の雨

1.

事の成り行きは 無情の風
どんなに願うも 抗うことを許さない 無情の風
足の止まった僕は この場所で
ただ見送るだけの 小さき傍観者でしかないのか
乾いた風は いつも事も無げに 頬を冷たく撫でてゆき
かすかに灯る希望の種火を 消しに掛かる

2.

事の成り行きは 非情の雨
どんなに祈るも 逃れる術を与えない 非情の雨
砂を噛むような日々の中で
あるはずの打開の扉は 今日も見つからないのか
幾千の雨は 天空から地上へ向け 矢を射るように
わずかに残る我が身の体温さえ 消しに掛かる