目次無き小説

真新しい小説を開き
僕は これから始まる物語の入り口へ立つ

文字を紡いで 紡ぎながら
結末へ向かって長い旅が始まる
1ページ進むにつれ
残りのページは薄くなって

言葉を紡いで 紡ぎながら
この先に待っているものは何
1ページ進むにつれ
残りのページは薄くなって

文章を紡いで 紡ぎながら
しおりを外せば
一条の夢 人生を駆け抜けるように

物語を紡いで 紡ぎながら
ふと手を離した瞬間
ぱらぱらぱらと ページは一陣の風に吹かれた