「 シャッター」・こうせつ

静かな海に汽笛が響き渡る
波しぶきと共に渡り鳥の群
長旅の疲れ癒し甲板で遊ぶ
鳥達

カメラ片手にシャッター
波しぶきに鳥の群と青い空
両手にポップコンを持った
少女

太陽に向かって手をかざし
嘴に運ぶ鳥の鳴き声と少女
とのシーンをカメラが覗き
こむ

寂しげに汽笛が鳴る  ここは
小さな孤島  海岸線を北へと
車を走しらす  ここにも海鳥
の姿

風に乗り悠々と飛ぶ  島の影
海沿いで働く漁夫  網を干す
笑顔皺  シャッターが音をたて
笑った

島影に月が顔をだす  海には小舟
明かりがぽつんと一つ  闇を照らす
潮の臭い  風の音 カメラに焼き付け
る音がする

孤島去る寂しさに海鳥も泣いている
デッキでたたずむ最後の風景  汽笛
がなびく  心にシャッターが落ちる
音がした

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詩の投稿作品・1998年前半


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