「新しい扉」

自分が生まれた瞬間の感動は
記憶にないのではなくて
鍵のかかった扉の中に仕舞われている
生きている いま
どんどん新しい扉を開き
そして閉じる
いままでどれだけの扉を
開けてきたのか考えたこともなかった
時間の流れの中で
知らず知らずのうちに必死で扉を開き
閉じてきた

ときどきは臆病になったり
扉を開くことに怯え
戸惑っている自分がいる
だけど扉は開かれる

生きている いま
扉を開く
そこには晴れた空があり
吹雪の夜がある
出会いがある
別れがある
生や死があり
愛がある
一つ一つ開くたびに
自分は成長して
やがて老いる

大切なものを得て
大切なものを失う
それでも眼前には扉がある

生まれて来た扉を開くように
今 新しい扉を開くときだ


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