自分という子供がひとり歩きをする
それが自分の中の子供の部分なのか
子供という自分そのものなのか分からない
とにかく
自分の意志と別に
すたすたと歩きだす
大人の話なんか信用しないし
テレビのニュースを視ていると
可笑しくなってくる
自分の言葉さえ真面目に聞いてはいない
だから ときどきケンカになる
そして最後には
不本意ながらも子供の勝利となる
だから 子供は大手を振って歩きだす
やっつけてやろうと思っているのだが
いつもこてんぱんにやられてしまう
これではもうお手上げである
もうアイツのことなんか忘れよう
何があっても知らんぷりをしようと決めた
すると いつの間にか子供の姿は消えていた
子供の貌をした大人を
鏡の中に残して