「何も書けない日」・こうせつ

パソコンの電源を入れ
考え込んで数時間
タバコを吸っては消して
煙の行方を目で追って
脳裏に浮かんでは
消えゆく走馬燈
心が痛い
チクリと刺す言葉達
選ぶ間に次の言葉が消えていた
何も書けない日


美辞麗句はよそう
ありのままの
生(なま)の響きを文字に託くそう
長い時間考えて
空から舞い降りる
瞬間に一行が書けた
(何も書けない日)の題名
続きの言葉が浮かんでは
心の片隅に去っていく
砕け散る命


吐息混じりの言葉じゃ
寂しすぎる
綺麗な言葉じゃ
物足りない
ありのままの言葉を探すけど
書くのに勇気が少したりない
たりない心に息吹を注ぐ
(何も書けない日)の題名が
パソコンの上で泣いている
早く次の言葉を
早く早く書いてくれと

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詩の投稿作品・1998年後半


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