「夕陽(切り取られた情感)」・なっつ


水仕事の手をやすめれば

傾く陽射し。

病気のこどもの剥いた

桃を味見する。

こうしてえらんできた

母性のしごと。

思えばいくとせ

夕陽をみつめる間もなく、

あったとしても

せわしない涼風のなかで

サンダルを響かせ

家路をたどる合間。

夕陽は

悲しくは無い色です。

だけど

想い出を彩りすぎます。

いまのわたしを

それらしくうつす

夕陽の色は

にじみます

窓に

こころに。


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