「産む2」・レトロ


「産む」・・・peanuts 
どこからか流れてきた
いくつものベビーの卵

わたしはそのときをむかえた


腹の皮が幾重にも波打ち

骨がぎしぎしと音を立てた

わたししか知り得ない
メッセージはとどいた


熱い太陽の陽射しが脳裏を掠める

熱いなにかが子宮から
脳天まで達する


いよいよだ

するり、と滑り落ちる

まるで子宮の滑り台を
すべりおりたかのように


そしてなまあたたかな
ものが
わたしの下で跳ねた

活きの良い魚が
打ち上げられて
跳ねるように



おまえ、としか
呼べない存在の
かよわく
動物じみたおまえを


誇り高く抱き上げた医師

感動は先延ばしだ


わたしの腹は

萎んで、
生きがいを失ったかのような
腹にもどった


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