「白い香り」・カテコール


明るくて

あたたかくて

一面に咲いた白い花の香りを
さわやかな風がすみずみまで運ぶ

そんな日曜日


大きな英国風の別荘では
止まってしまった噴水が
静かな水面をたたえ

玄関へと続く階段の両側には
珍しい花を植えた陶器の鉢が置き並べてある


天井の高い大きな広間に入れば

窓もテラスも一面の花

床には摘み取られたばかりの
みずみずしい若葉がまかれ

開け放された窓からは
涼しいそよ風が部屋中に吹き抜けて
白いカーテンをゆっくりとゆらしている


その広間の中央の
白い掛布でおおわれたテーブルの上には

一つの柩がおいてある

強い香りを放つ白い水仙の花とともに





●作者へのご感想はこちらへ●


詩の投稿作品


目次へ戻る