「夢の肖像」・まこと


第1章

ダイアモンドの文字は
あらゆる光を反射して
謎を解く鍵が開けた箱は
すべての闇を吸収する
その本はページがめくられて
どんな概念もあてはまらない


第2章

切り抜かれた鋭角の影は
東西南北に戸惑いながら
緯度と経度の真ん中で
偏西風によって縫い合わされた
透かして見える北極星に
自らのアイデンティティーを証明し
星々にそれを承認させた

第3章

防壁の向こうでは
音が色で表現され
その彩度は暗転し
明暗は再び音を復唱するそしてその主旋律は
思想に変換される

第4章

一枚づつはがされた虹の色には
恍惚の美と指針が宿り
あらゆる微細な物質も
それに従わざるを得ない
美しさはもはや意志を持ち
深淵な満足感にひたる


第5章

点滅はゆるやかに調節され
反時計周りに傾き始めた
すべてが振り出しに戻る時
そこには何の痕跡も残らない
誰もがあたりまえの真実に
永遠に戸惑うことになる




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