「生か死か」・蒼夜広助


生も死も  欲するものが掌に入れる

造られた生を 欲するか
勝ち得た死を 欲するか

造られたものものは

積み重ねる 土塊を嘲笑い
与えられた虚に 和み
汚れを知らぬ  無垢が如きを演じ
這い擦る醜さを嫌い
腐食の浅ましさから 逃げていく
在ることも 有ることも  己のものではなく
確かなものは  己の掌に残ることはない

奪われた 唯一の楔を忘れ
流されゆきて 何処へゆくのだろう


我は 這い擦るもの
我は 信じる

肉も骨も  一滴の血さえも枯らし 求め続け
得るは  死  
高潔でもなければ 至上でもない
勝ち得る  死

果たして

最早  動くことさえない 唇に
微笑みを浮かべながら
刻んだ 痕を 忘れながら

欲した それを   掌にするだろう




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