「プラネタリウム」・なっつ


子供のころでした。
ただ無数の星がこわくなり
おびえていた
この場所でした。


金粉をふりまいた

まるい空が頭上で

音も立てずにまわっています。


「何故、歩くと
月やお星様は
ついてくるの?」


可憐な星がひとつ

いつも塾帰りの夏空に光っていました。

あのころの空を

心が最もやらわかな時間に

見忘れたいくつもの星を

僕はいま

食い入るようにみあげているのだろう。

僕の頭脳に

幾何学の図形が星のように

張り巡らされていたとしても


その星は輝きを帯びない。

星よ、
その遥かでやるせない命よ。


手のとどかないひとにも似て

置き忘れた夢にも似て

みあげるほどに

こみあげる涼しい想いです。


四季をうつす空が

ちょうど夏の夕映えです。

人工的なその香りにむせて

僕は席をたちました。

「なぜ、星は朝になると
みえないの?」

いいえ・・・

ほんとうはみえなくても

空のどこかで瞬いているのよ・・・・。


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