「熱のあるきみへ」・星粒


きみのひたいで 
火種がもえる 
膝にそれをつけられると 
やけつくようだ。 

よみがえるきおく 

・・・・・・・・ 
かなしばりにあったように 
空間をみつめ 
熱特有の 
あくむをみていた 


きみはわたしの 
胎内から 
わたしの細胞をすいとって 
うまれでたもの 


複雑にいりくむ 
扁桃腺の洞窟の 
細かいつくりまで 
類似している。 


こっぷ一杯の水を 
めらめらと 
火の燃え盛る洞窟にながしこもう 


くすりはいやだと 
なくなよ 


赤く火照ったかおは 
ちいさなだるま様 


くるしみは 
永遠ではないのだよ 

きみはしょっぱい水を 
ひとみからながして 

洞窟にふたたび 
つめたいながれを注ぎ込んだ 

そして 
さらさらと風にはこばれる 
砂粒のように 
くすりがきみのなかに 
やさしくとける 



君のねがおだけを 

いきる糧に生きる 

この愚かなわたしたちの傍らで 

きみが 
この世に生をうけた 
あの穏やかな吐息にかえるまで 


灯台の灯になって 
そっと照らしたい 


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