「矛盾環」・白市小鳥


つなぎとめるものなど何もないこの地上に生きていく
だからといって死に逃げることを
あざわらう人物を私は愛して命をつなぐ
死にたいといいながら本当に死にたくはなく
ただ何かを成して生きていくことが面倒で
できれば他人に左右され甘えて生きていたいのだ
眠りすぎるとかえって体が疲れるように人はできていて
裕福を貪るものだけが生死の選択権を持っている
貧しい国のものにはその権利は与えられない
裕福な国に生まれた幸運を武器に私は怠け理屈をこねて趣味をやり
「あなたの気持ちがわからない」などといっては泣くのだ
私の愛する人物よ私を捨てろ
どんなに正論を唱えてもどんなに泣きすがってもそれを無視しろ
なぜならそれは怠けたいばかりになされる行為なのだから
そして何とも表しようのない私の本心はそれを望んではいない
死ぬことも生きることも真には望まぬ怠け者を君は捨てよ
そして私は怠け者を捨てた君に未練をたっぷり残して たまには泣いたりしながら
また自分を怠けさせ生へと繋ぎとめる人物に寄生するだろう
創造も破壊ももうたくさんだ


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