「路」・蒼夜広助


平らでは  つまらない
誰かが歩いたものなら  意味がない

選らんだことは  必然  として

歩く


躓く度に  思う

よろめき  舌打ちし
もう  こんなことはしない
もう  繰り返さない  と

強く  思う

小石の様な  他愛もないものなのに
忘れられない

戸惑いは  不安に変わり  不安は
恐怖  言う名の  枷に変わり果てる

それでも

振り向こうとする自分を  罵倒しながら

歩く

前を見ている様で  見ていない
形あるものを  見ていない

ゆらゆら揺れて  掻き消えそうな路

欲しがる度に  何かを置き忘れ

気付いた時には  もう手に入らないことを知る
手に入れられない路を  歩いたことを知ってしまう

哀しみは  ない
悔しさも   ない

ただ

過ぎたことが  忘れられない


果てがあるかさえ  判らない路
大事なものかさえ  虚ろな路

抜け落ちる  何かを置き去りに

歩く  路




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